盲目で灰色な日々~暗闇に響く歌声は~   作:清夜

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どうも!清夜です!!

やっと本編に入って行けてるな!!

それでもまだ先は長い…

てことで!13話 奇跡の音色

どうぞ!!


13話 奇跡の音色

「お願いします!!」

 

必死に友希那へお願いする少女に友希那は冷たくあしらう。

 

「何度も言わせないで。私は遊びでやっているわけではないの。」

 

「ちょ、ちょっと待って。えと…あこは友希那のバンドに入りたいってこと?」

 

「うん!!でも何度も断られちゃって、どうしたらあこの本気が伝わるかなって考えて…それで、えっと、友希那さんが歌う曲全部叩けるようにしてきました!いっぱいいっぱい練習してきて…その…一回だけ!一回だけでいいので一緒に演奏させて下さい!!それで…それでダメだったら諦めるから…」

 

あこは必死だった、何故そこまで友希那のバンドに固執するのか慧は気になった。

 

「何度も言ってるけど…『良いじゃないですか?一度くらい。』!貴方…」

 

断ろうとする友希那に割って入る慧。

 

『事情を知らない僕が言うのも失礼かもしれませんがまだメンバーは集まって無いようですし、本人も一度合わせるだけで良いと言ってます。探す手間が省けると考えても良いのでは?』

 

「そうだよ友希那!私はあこを知ってるけどやるときはやる子なんだから!それにほら、あこのつかっているスコア、こんなにボロボロになるまで何度も何度も練習してきてるってことでしょ?」

 

リサも慧の説得に乗ってくれるようだった。

 

「はぁ、分かったわ。一曲セッションするだけよ?」

 

「ほ、本当ですか!!やった!リサ姉ありがとう!!えと…先輩もありがとうございます!!」

 

『気にしないで、それに喜ぶのはまだ早いよ?これからが本番だ。君の演奏楽しみにしているよ?』

 

「はい!!」

 

「?…慧、貴方も来るのかしら?」

 

友希那は訝しげに聞いた。

 

『まぁ、焚き付けたのは僕ですからね。責任と言っては大袈裟かもしれませんが、それに、紗夜も直ぐにスタジオへ行けるでしょう。あこさんの演奏が終わればスタジオの外で待機しているので邪魔はしませんよ。』

 

 

「…まぁ構わないけれど。」

 

友希那は溜め息を吐き同行を認める。

 

「ワタシも行くからね!」

 

リサも忘れるなと言わんばかりに声を上げる。

 

「…リサは来るなと言っても来るでしょ。」

 

「!…そうだけどその言い方なんか傷つくな~」

 

リサは苦笑いしながらも自然に自分も数に入っている事が嬉しいようだ。

 

「お待たせしました、慧。?湊さん、それに貴方達は?」

 

慧を迎えに来た紗夜に事情を話す。

 

「…慧も来るのですか?」

 

「?…ダメだった?」

 

「…いえ…わかりました。」

 

紗夜は煮え切らないようだったが切り替えたようだった。

 

「(いずれは聞いてもらうつもりでした。それが早くなっただけのこと…)」

 

紗夜はそう思い直す。

 

「じゃあ行きましょうか。」

 

友希那がそう言って歩きだす。

 

慧も紗夜に手を引かれながら着いていった。

 

 

 

そしてスタジオに着き、準備を始める。すると紗夜が、

 

「出来ればベースもいるとリズム隊としての総合評価が出来るのですが…」

 

ポツリと呟く。

 

「そうね、けれどこればかりは仕方ないわ。このまま…」

 

「あ、あのさ、アタシが弾いちゃ駄目かな?」

 

友希那の言葉に被せるようにリサが提案する。

 

「リサ?」

 

「え?リサ姉ベーシストだったの?」

 

「昔ちょっとやってたんだよね、誰もいないんでしょ?だったらアタシが弾くよ♪待ってて、ベース借りてくるから。」

 

そう言ってリサは出ていく。

 

『これで一通り揃うのか…』

 

慧はポツリと呟く。

 

あこや紗夜を魅了した友希那の歌声…それが聞けると思うと少し楽しみな自分がいることに慧は驚いていた。

 

『(未だに未練があるということかな。)』

 

今度は声には出さなかったが、その心境は複雑だった。

 

聞きたくないという気持ちと聞きたいという気持ちが心の中でごちゃ混ぜになっていた。

 

『(聞くことを何故恐れる?)』

 

自問する。

 

『(わかっていることだろう?)』

 

自答する。

 

そう、わかっている。

 

もし聞いてしまえば…俺は…

 

「お待たせ!借りてきたよ。準備オッケー。」

 

リサが戻ってきたことで慧は考えるのをやめて切り替える。

 

「それじゃあ、行くわよ。」

 

そうして4人の演奏が始まる。

 

「(…!なに…?)」

 

「(…この感じ…? 見えない力に引っ張られるみたいな…!)」

 

友希那と紗夜は自分達が奏でている演奏に驚きを隠せなかった。

 

「(え…!? 暫く弾いてないのに…アタシ…!)」

 

「(凄い!練習の時よりもっと上手に叩ける…!…ってあれ?でもなんか不思議な…?)」

 

リサは自分のブランクが信じられなくなり、あこはいつもの調子が良いとき以上に調子が良いことに喜び、また全員が感じている不思議な感覚に疑問を覚える。そして…

 

『ッ!!』

 

それを聞いていた慧は絶句していた。

 

彼女達が奏でる演奏に何も言えず、ただ聞き入るしかなかった。

 

そして気付けば演奏は終わっていた。

 

「「………」」

 

友希那と紗夜は口を開かなかった。

 

「あの…さっきから皆黙ってるけど…あこ、バンドにはいれないんですか?」

 

誰も黙ったままだったので、あこが不安そうに聞く。

 

「そ…うだったわね。ごめんなさい。いいわ、合格よ。紗夜の意見はどうかしら?」

 

「いえ、私も同意件です。ただ…その…」

 

「いやったぁー!!」

 

あこはバンドに入れることがよほど嬉しいのだろう。

 

素人が聞いても彼女のドラムはなにか引き寄せられるものがあった。

 

「それにしてもなんかとてもすごかった!!初めて音を合わせたのに勝手に体が動いて!!」

 

「!アタシも…あこもそう思ったんだ!なんかいい感じの演奏だったよね。…てことは二人も…?」

 

あこは興奮ぎみにまくしたて、リサはあこに同意する。

 

「そうですね…これは…」

 

「場所、楽器、機材…メンバー。技術やコンディションではないその時、その瞬間にしか揃えられない条件下でだけでしか奏でられない音…」

 

『ミュージシャンの誰もが経験できるものじゃない…そう…バンドの奇跡とでも言うのかな…』

 

友希那の後を引き継いだのは慧だった。

 

『そっか…紗夜はいいバンドを見つけたんだね…』

 

慧はポツリと呟く。

 

「慧…?どうかしましたか?」

 

紗夜が心配そうに慧へ声をかける。

 

『…ううん、何でもない。あまりにも凄い演奏にだったから面食らって。あこさん、とてもいい演奏だったよ。』

 

「ありがとうございます!!」

 

そうして慧は立ち上がる。

 

『ごめん紗夜、スタジオへの入り口まで連れていって貰っていいかな?確か休憩スペースがあったよね?そこで終わるまで待ってるから。』

 

「…わかりました。」

 

『それじゃ、皆、また後でね。』

 

そうして慧は紗夜に手を引かれ部屋を後にした。

 




本編突入!

慧君が彼女達の曲を聞いて何を感じたのでしょうね?

それは次回明らかになりますが…

感想、誤字脱字、ご指摘等があれば頂けると嬉しいです!!

では!次回お会いしましょう!!
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