盲目で灰色な日々~暗闇に響く歌声は~   作:清夜

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どうも、清夜です。

やっと原作のストーリーに介入できたというのに今回もほぼオリジナル回…

だけど今回はあまりスポットの当たってない人が出てきます!!

では!!

14話 心に渦巻く感情

どうぞ!!


14話 心に渦巻く感情

紗夜に休憩スペースまで連れてきて貰い、紗夜は友希那達の所へ戻っていった。

 

戻る際に少し慧を心配していたようだが、慧は皆が待っているからと少し強引に送り出した。

 

『…』

 

そして慧は一人で友希那達の演奏を思い出していた。

 

きっかけはあこがあそこまで友希那のいるバンドに固執する理由を知りたかった。

 

紗夜があそこまで評価する彼女の歌が気になった。

 

そして彼女達の歌を聞いて慧はただ圧倒された。

 

別次元だった。

 

見た目は分からないが中等部と聞いていたあこは恐らく小さな体躯であるはずなのに力強いドラム。

 

リサのブランクを感じさせないベースは上手く皆の演奏を引き立てている。

 

紗夜のギターは正確で、技術は申し分ないだけでなく、惹き付けられる何かがあった。

 

そして…湊友希那。

 

彼女の歌声は幻想的で美しいのにその歌声には力強さがあって、彼女の芯の強さを歌でそのまま表しているかのようだ。

 

自分にはないその強さ…慧の歌は芯のない…空虚で空っぽだった。

 

そんな自分が惨めに思えて、幼い頃家族と一緒に演奏していた紗夜も友希那とバンドを組んで…そう…

 

『(俺は友希那に嫉妬しているんだ…)』

 

後輩からの憧れ、親友からの親愛、バンドパートナーからの信頼、そして揺るがない信念。

 

その全てを持っている彼女は眩しくて…手が届かなくて…

 

『(今更何を言っているんだ…)』

 

別に後輩の憧れがほしいわけじゃない、親友の親愛は幼なじみから沢山貰っている、これ以上何を求める?

 

『(強欲でワガママだな、僕は…)』

 

ネガティブ思考に落ちていた気持ちを振り切り、曲でも聞こうと思い、鞄からiPodを出そうと手探りで探す。

 

すると…

 

「あれ?水瀬先輩?」

 

『?…その声は宇田川さんかな?』

 

「声だけで良くわかりましたね。」

 

慧に声をかけてきたのは宇田川 巴だった。

 

「席、良いですか?」

 

『どうぞ。』

 

巴の申し出に頷き、巴はお礼を言いながら慧の向かいの席に座った。

 

「先日はすいませんでした。」

 

『?…なにかありましたか?』

 

巴が改まって謝ってきたが、慧は何故謝られているかわかず、つい聞き返してしまった。

 

「いえ…あの、うちのひまりが…その、目のことで。」

 

巴がしどろもどろにながら言う。

 

『ああ、別に気にしなくて大丈夫ですよ、慣れてますし。むしろ気を使われる方が…ね?だから気にしないで下さい。』

 

「…わかりました。そうします。」

 

渋っていた巴だが、慧の好意に甘えることにした。

 

 

『それにしても宇田川さんはバンドでも組んでるのですか?』

 

「はい!幼なじみと一緒に組んでるんです。それで…あの…」

 

再び巴が言いにくそうにする。

 

「出来れば敬語止めてもらえませんか?後輩なんですし楽に話してもらって大丈夫ですよ。」

 

巴の言葉に苦笑いをする慧。

 

『すいません、どうもこれが接しやすいんですよ。中々タメ口には慣れなくて。』

 

「え?でも薫先輩にはタメ口でしたよね?」

 

『まぁ、そうですね。薫も敬語は嫌だと言っていたので。彼女には何度も助けられていますし、逆に敬語がおかしいような感じになってしまったので。』

 

「そうだったんですね。けどやっぱり敬語だと距離を取られてるように感じてしまうんですよね。先輩からだと特に。」

 

巴も苦笑いしながら言う。

 

『…本来であれば僕はあの学校へ通えないはずだったんです。それを特例で入れてもらった。そんな僕は普通こうして学校の女子高生と普通に接するべきではないんですよ。女子校に通わせている両親からしたら女子校に男子学生がいるのは不安でしょうしね。』

 

「…けど私たちの学年はそれを事前に話を聞いている上で通っているんです。慧さんがあまり気にすることではないのでは?」

 

巴が不思議そうに言う。

 

その言葉に苦笑いを強める慧。

 

『美竹蘭さんでしたっけ?』

 

巴は一瞬何故蘭の名前が出てきたかわからなかったが、初めて慧と出会った時のことを思いだし顔をしかめた。

 

『確かに聞いた上で選んだ学校かもしれません。けれどそれは関わらない前提(・・・・・・・)の話なんですよ。美竹さんのような反応が当たり前なんです。関わりすぎた人がいるのも事実ですが…』

 

「けど、蘭は別に慧さんが嫌であんな態度を取った訳ではないんです!」

 

巴は焦りながら蘭をフォローする。

 

それに対し慧は柔らかく笑った。

 

『わかってますよ。ただ不審に思うのが普通だと言いたかっただけです。例えが悪かったですね。すいません。』

 

そして慧は暗い雰囲気を切り替えるように話を切り出す。

 

『宇田川さんはバンドでなんの楽器を担当しているんですか?』

 

「え?あ、ああ!ドラムです。結構商店街の祭とかで太鼓叩いたりしていたんで。」

 

『なるほど、良いですね。ドラムは結構体力使うでしょう。』

 

「まぁ、体力には自信があるんで。」

 

巴は笑いながら誇らしげに言う。

 

「そういう慧さんは?ボーカルでもしてるんですか?」

 

巴は慧がここにいることに疑問を持ったようだった。

 

『いや、幼なじみがバンドをしているんです。それで着いてきただけで。』

 

「そうだったんですか。」

 

巴は納得したように頷く。

 

「慧さんも歌ってみたらいいのに。声綺麗だから。」

 

巴の誉め言葉に慧は顔を一瞬暗くするも、直ぐに切り替える。

 

『そんなことありませんよ。歌が上手い人なんて僕より沢山います。』

 

慧はさっきの友希那達の演奏を思い出しながら唇を噛む。

 

「慧さん?」

 

巴が心配そうに声をかけたとき、

 

「巴?」

 

スタジオの入り口から巴を呼ぶ声がした。

 

 




はい!

てことで巴の回でした。

後輩メンバーは中々絡ませづらい…

次回はafterglow中心になるかな?

では!!次回にお会いしましょう!!
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