盲目で灰色な日々~暗闇に響く歌声は~   作:清夜

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どうも、清夜です。

Roseliaのファンミーティング行きたかった!!

まじ辛い…

なにやらネットの話題を見ていたらゆりかさんがでていた模様…

未だに遠藤さんじゃないリサに慣れない自分です…

さて、今回までafterglowメインですね。

では!

16話 小さな魔王の姉

どうぞ!!


16話 小さな魔王の姉

「…よし、じゃあ5分休憩ね。」

 

アスノヨゾラ哨戒班の後3曲通しで演奏して小休憩を取る5人。

 

そして巴が慧の下へやってくる。

 

「どうでした?先輩。」

 

『すごかったです。圧倒されました。あそこまで熱い演奏をするんですね。』

 

「おどろいた~?蘭は~こう見えて心の中は激アツなんだよ~」

 

「こう見えてって何?モカ。」

 

巴との会話に割って入ってきたモカに蘭は不満そうにする。

 

「だって~蘭って普段口数が少なくて~無愛想だからそんな風には見えないっていうのが周りの感想だよ~」

 

「…ふん」

 

蘭は不機嫌そうにそっぽを向く。

 

『まぁ、確かにそんなイメージですよね。実際僕もそう思ってましたし。』

 

「慧先輩まで…」

 

『まぁ、僕はそれほど長い付き合いではないですから。』

 

「…つまりそれって第1印象は無口で無愛想ってことでしょ。」

 

『…まぁ…その…うん。』

 

フォローしたつもりが墓穴を掘った慧だった。

 

「別に気にしてないし。別に…」

 

明らかに蘭が落ち込んでいた。

 

「ま…まぁまぁ、気にするなよ蘭。これで慧先輩の蘭へのイメージは変わるんだしさ!」

 

巴が元気付けるように言うも、蘭は変わらず不機嫌だった。

 

『…余計なことを言いました…』

 

「先輩は気にしないで良いですよ、モカがいつものノリで蘭を弄ったのに巻き込まれただけですし。」

 

「そ、そうです!先輩は気にする必要ありません!」

 

「わたしのせいなの~?」

 

話を聞いていたひまりがフォローしつぐみがそれに同意、モカは不満そうにしていた。

 

『プッ…』

 

「「「「「え?」」」」」

 

『クスクス…ごめんなさい…プッ…』

 

慧はクスクスと笑いながら謝る。

 

そんな慧に五人は驚いたように目を丸くする。

 

「だ、大丈夫ですか?先輩。」

 

巴がまだ少し驚いていながらも慧に聞く。

 

『うん、ごめんなさい。なんかこんな雰囲気久し振りなものだから。』

 

彼女達からしたらいつものノリと雰囲気なのだろう。

 

それはかつて慧にもあったはずの日常と友好関係で、今の慧には無いものだった。

 

今の紗夜は慧を支えると共に、どこか壊れ物を扱うような遠慮と距離を感じる。

 

日菜に至ってはかつての関係性を変えて自分を縛ろうとする。

 

千秋は元々他人のため慧の方が距離を取ってしまう。

 

そんな慧にはafterglowの幼なじみ同士の関係性は懐かしくも、もう届かない夢をみているような感覚だった。

 

『…そっか…これが君たちの居場所なんだね…』

 

そう言って慧は立ち上がった。

 

「先輩?」

 

呟きと立ち上がった慧を不思議に思った蘭は声をかける。

 

『ありがとう、君たちの演奏はとても良かった。』

 

慧は微笑む。

 

『やっとわかった。だから十分だ。』

 

「先輩?」

 

巴は訳がわからず戸惑う。

 

他の四人もそうだった。

 

「失礼します。」

 

ドアをノックし、入ってくる人がいた。

 

『…紗夜。』

 

「迎えに来ましたよ、慧。」

 

『ありがとう。』

 

「!紗夜さん!」

 

巴が驚いたように声を上げた。

 

「?私たちどこかでお会いしましたか?」

 

「あ、いえ、私が一方的に知っているだけです。」

 

「そうですか。」

 

紗夜は特に気にした様子もなく返し、慧の前まで歩み寄る。

 

「帰りますよ。」

 

『うん。じゃあ皆、今日は演奏を聞かせてくれてありがとう。』

 

慧がお礼を言い、紗夜も一礼をし出ていこうとする。

 

「あ!あの!!紗夜さん!」

 

巴は思わず紗夜を呼び止めていた。

 

「まだなにか?」

 

「その、今日宇田川あこって子が来ませんでしたか?」

 

「!…ええ、来ましたが。」

 

「その…あこはバンドに入れてもらえたんですか?」

 

「…その前に貴方は宇田川さんとはどういうかんけいなのですか?」

 

紗夜は眉を寄せて巴を見る。

 

「ああ、すいません、私は宇田川 巴。宇田川 あこの姉です。」

 

「っ!!そう、貴方が…」

 

紗夜は驚き、どこか納得したように呟く。

 

「安心してください。彼女は正式に私たちのバンドの一員となりました。」

 

「そうですか!良かった。これからもあこを宜しくお願いします。」

 

「…それは彼女次第です。わたし達には目標があります。もしその目標に届かないと判断した場合は辞めてもらいます。」

 

紗夜は冷たく巴に言った。

 

それにいち早く反応したのはひまりと蘭だった。

 

「なっ!そんな言い方無いんじゃないんですか!」

 

「目標の為なら仲間でも見捨てるの!?」

 

そんな二人に紗夜は目を鋭くして彼女達を見る。

 

「私達は遊びで音楽をやっている訳じゃないの。それに納得出来ないなら私たちのバンドに居る必要はない。」

 

「だから…!!」

 

「やめろ!蘭。」

 

紗夜の言葉に更に文句を言おうとした蘭を巴が止める。

 

「巴?」

 

「なんで止めるの巴!」

 

蘭は戸惑いひまりは止める理由がわからず巴に苛立ちをぶつける。

 

「これはあこが決めたことだ。あこは知っていて紗夜さん達のバンドに入った。なら私たちが口を挟むことじゃない。」

 

巴が有無を言わせない様に二人へ言った。

 

「…すいません、紗夜さん。」

 

「…いえ、わたしも少し言いすぎました。ですがさっき言ったことは撤回しません。私達は音楽の祭典…future world Fesへと出場し頂点を取ります。その為に私と湊さんはバンドを作りました。」

 

そう言いながら紗夜は巴を見る。

 

「そして宇田川さんは私たちとそのフェスを目指すメンバーとなりました。彼女の演奏はきっと私たちのバンドで必要な筈です。」

 

「…そうですか。紗夜さんにそう言って貰えるならきっと大丈夫ですね。」

 

巴が嬉しそうに笑った。

 

「…それでは、私達は失礼します。」

 

そう言って紗夜と慧は出ていった。

 

 

 

 




てことで!16話でした。

次はRoselia回です!

まだ全員揃ってませんが…

ご感想、ご意見、ご指摘あれば是非お聞かせ下さい!!

では次回にお会いしましょう!!

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