盲目で灰色な日々~暗闇に響く歌声は~   作:清夜

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どうも!清夜です。

1話が2話になっていたため修正し、サブタイトルをつけました。

今回は短めです。切れの良いところで区切りたかったので。

そのせいかなかなか進まない…

次からは暗い要素は少なくなるかも。

では第2話!!どうぞ!!



2話 もう叶わない願い

「...つい感情的になってしまいました。」

 

紗夜は慧の部屋から出て、朝食の準備をしながら顔を赤くして呟く。

 

慧の言葉に過剰反応するのは今日が初めてというわけではない。

 

これまでに何度かあり、慧はあの事件以降生きる意味を無くし、よく死にたいと思うことがあるようだった。

 

これでもまだ落ち着いた方で、当初はもっと酷かった。

 

「千秋さんが止めていなければ今の慧は居なかったでしょうね。」

 

慧はこれまでに何度も自殺行為に走ろうとしたことがあった。

 

その度に今保護してくれている千秋さんや紗夜、日菜が止めに入っていた。

 

慧には基本必ず誰かが付き添っている。

 

それはただ眼が見えないからサポートするだけではなく、自殺行為を止めるための監視に近いものもある。

 

「ただ私たちが一緒に居たいというのもあるのですが。」

 

日菜も慧によく懐いていた。

 

幼なじみで家族ぐるみの付き合いがあったため、別におかしな話ではないのだが、

 

「日菜は...いえ、考えるのはやめましょう。そろそろ慧も降りてくるでしょうし。」

 

そういいながらベーコンと卵を焼き終え、それと同時にトーストが焼き上がり、皿へ入れていき、暖めていた味噌汁をお椀に入れ準備を終える。

 

『うん、良いにおいだね。お腹空いたよ。』

 

慧がリビングに顔を見せる。

 

慧は眼が見えずとも自分の部屋からリビングに向かうのも問題なく一人で来れるようになっていた。

 

「包帯取り替えたのですか?」

 

『うん。そろそろ無くなるからまた買いに行かないといけないけどね。』

 

慧はいつも両目を隠す為に包帯を巻いている。

 

寝起きや汗かいた時に取り替えるのだが、その姿は紗夜も日菜も見たことはない。

 

「言ってくれれば手伝うと何度も言っているのに...」

 

そう言いながら紗夜は慧の手を引き椅子へと誘導し座らせる。

 

『出来ることは自分でやりたいからね。』

 

慧はそう言いながら苦笑いをする。

 

こうして手を借りている状態で言うのも抵抗があったのだろう。

 

「それでは、」

 

「『いただきます』」

 

紗夜と二人の朝食。

 

誰かに用意してもらわなければ食べることさえ出来ない。

 

『(だめだ。朝からこんなネガティブになっていたら。せっかく紗夜が準備してくれた朝食なんだしおいしく食べなきゃ失礼だ)』

 

『うん、美味しいよ紗夜。』

 

「ありがとうございます。もう少し凝ったものをつくりたいのですが…」

 

『いいよ、只でさえ朝早くから来てくれているのに凝ったのつくるとなったらもっと早く来ないといけなくなるでしょ?』

 

慧が起きる時間帯は基本6時半から7時くらいだ。

 

故に紗夜は6時くらいから来てくれて僕が起きるまでベッドの横にいて今回の時のように起きるのを待ってくれている。

 

千秋さんや日菜の時もそうで、今にも思うと慧は更に申し訳なくなる。

 

「慧、何度も言いますが私たちは嫌々やっているわけではありません。貴方の側にいたいから…その、支えてあげたいと思うからこうしているのです。それを忘れないで」

 

きっと顔に出ていたのだろう。紗夜は途中顔を赤くしながらもはっきりと言う。

 

『うん。ありがとう。そうだね、これじゃあ紗夜たちに失礼だ。』

 

いつまでもうじうじしていられないと慧は切り替えることにする。

 

「そうです。それでいいんです。」

 

紗夜もふわりと柔らかく微笑む。

 

「今日の登校は私が付き添います。下校は日菜が迎えに来てくれる予定です。明日も千秋さんは忙しいでしょうし、朝は日菜が、明日の下校は私が付き添います。」

 

『うん、わかった。紗夜は今日もギターの練習?』

 

「はい。昨日バンドを組むことになった人がいまして。」

 

紗夜の声が少し熱を持った気がした慧は少し興味を覚えた。

 

『へぇ、紗夜が珍しく嬉しそうにするなんて余程その人は上手なのかな?担当は?』

 

「ボーカルです。湊友希那さんという方です。私たちと同い年ですよ。」

 

『そっか。紗夜のギター、また聴きたいな。』

 

慧も思わずふわりと微笑んでしまう。

 

「…そうですね。私が自分で納得できるレベルになれば、そのときはまた聴いてくれますか?」

 

『うん、是非聴かせて!』

 

慧は無邪気に笑い、紗夜もまた嬉しくて笑ってしまう。だが…

 

「(願うなら…また慧と…皆とセッションしたかったですね。)」

 

紗夜はもう叶わない水瀬家の皆とセッションした幸せな時間を思い出しながら目に涙が溢れかけるのを我慢した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次からは学校での様子です。

本当は主人公の通う学校で悩んでいました。

原作キャラのいない共学の学校にするか、原作キャラのいる女子高に特別枠で入れるか。

まぁ、結局特別枠で入れることになりました。その代わり主人公は他の生徒とは一緒に授業しません。

まぁ、その辺りは次回のお楽しみということで!

では、

ブラッドイーターさん!ご意見ご感想、ありがとうございます!

希望通りの展開に出来るよう頑張りたいと思います!

ここまで読んでくださった方、良ければご意見ご感想貰えると嬉しいです!

では!次回にまた会いましょう!
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