盲目で灰色な日々~暗闇に響く歌声は~   作:清夜

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はい、どうも!清夜です。

前回の投稿からかなり時間が空いてしまった...

でもやっと仕事が落ち着いてきたのでそれなりにペースは戻ると思います!!

では!7話 ギターの理由と孤高の歌姫


7話 ギターの理由と孤高の歌姫

リサに妹みたいと言われたとき全身が冷水を浴びたように冷たくなって動けなくなってしまった。

 

それは自分が自覚しながらも直せていない歪な関係。

 

『(なんでこうなったんだろうな…)』

 

そう自分に問いながらも理由はわかっている。

 

未だに家族のことが忘れられず依存しているだけ。

 

もし他にも母に似ている人や父に似ている人がいればその人に面影を重ねてしまうだろう。

 

そして日菜は結希を知っていてどういう性格で、どういう行動をとるか知っていた。

 

だから日菜は結希になることを選んだ。

 

日菜自身容認してしまった。

 

俺も心の底では許してしまった。

 

理性は悲鳴を上げているというのに…

 

「慧…家についたよ?」

 

日菜に肩を捕まれ、心配そうに声をかけられた。

 

『っ!ああ、ごめん。ありがとう。』

 

日菜に先導され家の中に入る。

 

家の中に入ると後はある程度勝手がきく。

 

手を引かれずとも動けるのだが、今日の日菜は手を離そうとしなかった。

 

そしてそのままリビングのソファーへと手を引いてもらう。

 

『…ありがとう、日菜』

 

「どういたしまして~」

 

そして日菜も隣へ座り慧へと抱きつく。

 

慧は複雑な気分になるも、話題を振ることにした。

 

『前に言ってたギターをやるって言ってたのはどうなったんだ?』

 

「あ!聞いてよ!!私アイドルになるんだよ!!」

 

『え?』

 

ギターを弾く話からアイドルへと話が飛んで理解が出来なくなる。

 

『どういうこと?』

 

日菜の話によればギターのオーディションをしているのを見つけてそれを受けたところ見事に合格した。

 

けどそれはアイドルバンドのメンバーの選考だったらしく、そのメンバーのギター担当に受かったということらしい。

 

『日菜がアイドルか…』

 

本人は自覚無いが、幼い頃から男子に人気があった氷川姉妹である。

 

今の成長した姿はわからないが、二人が美少女になっていることはわかる。

 

しかしアイドルになるとは…

 

『(みんなどんどん先に行ってしまうな…)』

 

周りが前を見て夢へと、未来へと歩みを進め成長していくことに僅かに嫉妬を覚えてしまっていた。

 

「これで慧にギターを聴かせられるね!お姉ちゃんが慧に弾いてくれるまで私が慧に聴かせてあげる!!」

 

そう、日菜がギターを始める理由…

 

勿論、大好きな姉がやっているからというのもあったが、初めはベースを弾こうとしていた。

 

結希が弾いていたから…だが、慧はそれだけは容認出来なかった。

 

もし、日菜がベースを弾いていたら…理性すら受け入れてしまうから…

 

だから悪あがきをした。

 

日菜が日菜であるために。

 

結希が結希であるために。

 

俺が全てを終わらせられる様に。

 

「アイドルをやってる所を見てもらえないのは残念だけど、ギターは聞かせられるから!!」

 

『うん…楽しみにしてる』

 

日菜と紗夜の仲があまり良くないのは知っている。

 

恐らく日菜がギターを始めればなおのこと拗れるだろう。

 

それでも…

 

『(最悪だな、俺…)』

 

個人の都合で幼なじみの姉妹の仲を拗れさせてしまうことに罪悪感を覚えてもそれを曲げることは出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

~紗夜視点~

 

 

 

「ふぅ、少し休憩にしましょう、紗夜。」

 

「はい、湊さん」

 

紗夜は美しい銀髪の少女とCiRCLEというスタジオで音を遇わせていた。

 

少女の名は湊 友希那(みなと ゆきな)、このスタジオでは有名な少女で、その高い歌唱力と透き通る様な歌声を持つことから孤高の歌姫と呼ばれる少女である。

 

その少女が一人のギタリストとバンドを組んだ。

 

このスタジオではかなり話題になった出来事でもあった。

 

そして紗夜は友希那の高い目標、歌に対する熱意と執着心を聞き、その実力とも言える歌を聞いたとき、共に頂点へと至る為にお互いを高め合う事の出来る人だと思えた。

 

そして、頂点へ到達出来たとき…

 

「日菜と向き合い…胸を張って…また貴方の歌と共に演奏できるのでしょうか…」

 

「?、なにか言ったかしら?紗夜」

 

「いえ、なんでもありません。」

 

気づけば無意識に口をついていた言葉。

 

それは小さな呟きで友希那には聞こえてないようだった。

 

「そう、それにしても、そこまでの技量…随分とギターを弾いているのね。同年代でも中々見ない技術力だわ。」

 

「小学生の時から弾いてますから。幼なじみの父親から子供用のギターを貰って始めました。」

 

紗夜は懐かしそうに目を細める。

 

「そう…貴方と私は似ている。音楽に対する熱意、想い、そして…執着心…」

 

「.......そうですね…それは私も思っていました。」

 

紗夜が始めに思ったことを友希那も感じていたらしい。

 

「けれど、このバンドに私情を持ち込むことだけはしないわ。あなたもそうでしょ?紗夜」

 

「…はい。私たちが目指すのは頂点、それは変わりません。」

 

「そう、やっぱり貴方と組んで正解だったわね。有意義な時間になるわ。」

 

友希那はそう言うと休憩は終わりと言って練習の準備を始める。

 

紗夜はそれに応えギターを肩にかけ直し演奏の準備を始めた。

 

「(待っていて下さい、慧。あの時は戻らなくても…今度は二人で…音楽を…)」

 

紗夜はそう心に秘めながらギターを弾く。

 

いつか来ると信じる未来に向かって…

 

 

 

 

 

 

 

 

 





はい、てことで7話でした。

やっとメインヒロインの友希那は登場したもののまだ主人公と接触しないというこの焦らし感…

わざとではないのです。

書くとこうなるのです…

だがそう遠くはない!!

前回のあとがきの件でたくさんの意見をもらい、かんがえさせてもらった結果、ひとまずメインヒロインの友希那で一度完結させて、アフターストーリーで別ヒロインを書いていくことに決定いたしました!!

意見を下さったみなさん!!ありがとうございました!!

これからもご意見、ご感想があれば是非よろしくお願いします!!
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