《sideイッセー》
俺たちはコカビエルとの戦闘に苦戦していると空から一体の天使が現れて息なり爆発が起きた。
それをいち早く察知した朱乃さんが全力で俺たちを守ってくれたが左腕と右足が酷い火傷を受けてしまう。
なんとか意識は保っているが既に限界を越えている。
小さい天使とコカビエルが睨み合う形でお互いの出方を見ていると校舎側からカズマたちがやって来てくれた。
それからはカズマが自分の眷属たちに指示を出して治癒と護衛を任せた。
そして、カズマがあの小さな天使のところに行くと俺は……俺たち奇跡を見た
カズマ「デジタルエボリューション!」
カズマの身体が強く輝きを放つとそこには俺に力の在り方と想いの大切さを教えてくれた。伝説の聖騎士オメガモンがいた
カズマ『聖なる騎士、オメガモン!』
イッセー「うそ……だろ」
リアス「カズマが……あの」
木場「伝説の……オメガモンだとは」
子猫「驚きです」
ゼノヴィア「まさか、オメガモンが人間だったとはな」
アーシア「カズマさん、凄いです!」
◇◆◇
【BGM:butterーfly オーケストラ】
カズマ『オオオオオ!!』
ルーチェモン「セエアアアア!!」
オメガモンと成ったカズマとルーチェモン:フォールダウンモードの拳が激突し合う。するとその余波で空気は揺れ大地は割れる。
ルーチェモン「フッ、なかなかやるな。そうでなくては張り合いがない!」
カズマ『そうかよ!』
ルーチェモンが右足で蹴りを仕掛けてくるがカズマはそれを左腕で受け止め右腕でルーチェモンのがら空きの懐に正拳突きをするがルーチェモンは容易く左手で受け止める
カズマ『どうした、その程度かルーチェモン?』
ルーチェモン「舐めるな!パラダイスロスト!」
ルーチェモンが高速でカズマの懐に入り、連続で拳を放つ
ルーチェモン「フハハハハ!どうした、選ばれし子供?その程度かオメガモン!」
ルーチェモンは自分の技であるパラダイスロストが決まっていると錯覚しているが……実際はカズマに全て受け止められている。
カズマ『なあ、本当にこれが全力か?』
ルーチェ「なに!?」
自分の技が全て受け止められたことにルーチェモンは動揺を隠せないでいた
カズマ『なら、こっちも同じことをしてやるよ!』
カズマはルーチェモンのパラダイスロストより格段に早い連続の拳をルーチェモンの懐に決め、最後にだめ押しの踵落としをルーチェモンの頭部に決めて地面へ激突させる
ルーチェ「うぐああああ!?」
カズマ『さあ、立てよ!まだ、こんなんもんじゃ、朱乃の痛みや苦しみは終わりはしないぞ!』
ルーチェ「そんなもの俺には関係ないな。ただ勝手に俺の戦いに巻き込まれた。それだけじゃないか?」
カズマ『貴様!!』
カズマはウォーグレイモンの頭からグレイソード引き抜きルーチェモンに切り掛かる
ルーチェ「デッド・オア・アライブ!」
ルーチェモンは光と闇の球体をカズマに投げ付けるがカズマはそれを容易くグレイソードで切り裂き、そのままルーチェモンを切る
カズマ『ハアアアアア!セヤアッ!!』
ルーチェモン「何故だ!グハッ!?」
カズマ『まだまだ!ガルルキャノン!!』
メタルガルルモンの頭が伸びてガルルの口から大砲のような砲身が現れる
カズマ『喰らえぇぇぇぇ!!』
カズマはガルルキャノンの照準をルーチェモンに合わせてメタルガルルモンが宿す強力な氷の力で冷気を帯びた砲撃を放つ
◇◆◇
《sideイッセー》
俺たちはカズマとルーチェモンの戦いを見て本能的にあの二人には今のままでは勝てないと感じた
イッセー「す、すげえ……」
リアス「そうね。なんて戦いなの……」
黒歌「でも、カズマはまだ力を温存してるみたいにゃ」
イッセー「はあ!まだ、あれで全力じゃないのかよ!?」
黒歌「それにカズマだけじゃくルーチェモンにも、まだ上のモードがあるにゃ」
イッセー「だから、あの変な穴に入ったのか」
黒歌「あれは『疑似デジタルワールド』にゃ 」
リアス「疑似ってことは本当のデジタルワールドは何処にあるの?」
黒歌「カズマが言うにはこの世界には存在しないみたいにゃ」
リアス「この世界にはって、カズマは本当に一体何者なの?」
イッセー「部長、そんなの決まってますよ!カズマの奴は俺の親友で、俺たちオカルト研究部の仲間で、今は俺たちのためにアイツと戦ってくれてる!それだけでいいじゃないですか?」
リアス「イッセー……。そうね、彼には……カズマには私も助けてもった。なら、信じて待つだけね」
イッセー「はい!」
イッセーはリアスにそう返事をすると目線をカズマが開けた空間の穴を見る。そこにはカズマとルーチェモン、二者がぶつかる光景が映っていた
《sideソーナ》
カズマが校庭に向かって少し経つと爆音や揺れがパタリとなくなった。しかし、強い力の波動が二つ、いまだに何度もぶつかり合っている。
白音「そろそろ、兄様のところへ行きましょう」
ソーナ「結界を維持しなくていいのですか? 」
白音「大丈夫です。兄様は駒王学園も守るために異空間で戦っているはずです」
ソーナ「異空間……」
ソーナたちと白音たちが校舎を抜けて校庭に出るとあちらこちら地面が焼け焦げている。そんな中、ソーナたち御一行はリアスたちグレモリー眷属を見つけた
ソーナ「リアス!」
リアス「ソーナ?」
ソーナ「無事ですか?」
リアス「ええ、朱乃のお陰でなんとか無事よ。でも、そのせいで朱乃が深傷を負おってしまったわ。今は黒歌とユウキのお陰で一命はとりとめたわ」
ソーナ「そうですか。八神君は?」
リアス「あの穴の中の世界よ」
ソーナ「あれはオメガモン!?」
リアス「そう。カズマはアルファモンでありオメガモンでもあったのよ。もう何がなんだか分からないわ」
ソーナ「流石に私も共感します」
二人はカズマがまさかのオメガモンであることに驚愕を隠せないようすで穴を見ていると黒歌がある提案をする
黒歌「皆、今からカズマの戦いを観やすくするために、ある術式を行うけど観る?」
みんな「「「是非!」」」
黒歌「わ、わかったにゃ」
黒歌は仙術の術式を展開して大きな水晶玉のような物を造り上げる。一同はその水晶玉の中を覗きこむとカズマとルーチェモンが戦っている映像が見えた
◇◆◇
《sideカズマ》
カズマが放ったガルルキャノンでルーチェモンと一緒に疑似デジタルワールドの大地は一瞬で凍りつく。しかし、ルーチェモンは目がギラリも光ると自身を凍らせていた氷を砕く
ルーチェモン「ぬああああ!!」
カズマ『伊達に七大魔王を名乗っていないか 』
ルーチェモン「おのれ、おのれ、おのれ、おのれおのれ、おのれぇぇぇぇぇ!!貴様だけは必ず消し飛ばしてやる!」
カズマ『やってみるがいい』
ルーチェ「デッド・オア・Ar……」
カズマ『遅い!オメガソード!』
カズマはガルルバスターを後方に放ち、ジェットエンジンの代わりに使い、推進力を増してルーチェモンにグレイソードを突き立てる
ルーチェ「グボアッ!?何故だ、何故……この俺が……」
カズマ『お前は人を……俺の大切な者を傷つけ過ぎたんだよ』
ルーチェ「そんな……ことで」
カズマ『終わりにしよう。アルティメットアッパーカット!!』
グレイソードでルーチェモンを空高く上空に打ち上げ、ガルルバスターを連射する。そして、ルーチェモンを中心とした辺り一面が爆発と爆煙に包み込れる
カズマ『……』
やがて爆煙が止むとそこには……
カズマ『やっぱり、その姿になったか……ルーチェモン:サタンモード』
そうルーチェモンはアルティメットアッパーカットのガルルバスターでの連射を受けるときに自らをサタンモードへと変化させたのである。その姿はまさに暗黒龍、そのものであった
ルーチェ「Gaaaaaa!!」
カズマ『もはや、人の言葉を話さないか』
ルーチェ「Graaaaa!!」
ルーチェモンは翼を大きく広げ、此方に突進してくる。その図体の大き差は過去にカズマが倒して二天龍と何ら変わらない大き差である。
カズマ『ただ、図体がデカく……グハ!? 』
カズマはルーチェモンがただ大きくなったと錯覚し、その図体に似合わない速度の突進を諸に受けてしまう
カズマ『流石に今の効いたな』
両者は互いに間合いを開けて相手の出方を見る。
先ほどカズマがガルルキャノンの凍らせた大地の一部が崩れる。これが両者が動く合図となり激突する