終ぞ、叶わなかった願い   作:黒彼

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とりあえずDIOが幸せになる話《前編》を書いてみました。


ありふれた未来の話をしよう

思い出した時期は各々バラバラだった。

兄妹の中で一番早くに思い出した三男は生を受けてから3年で、僕の下の弟は20年と一番遅くに思い出した。(弟や妹に遅いとド突かれていた)

全員が思い出したので早速家族会議を開き、”彼”をどうするかを聞いてみた。

皆思う所があるようで、どうにかして会いたいと言った。

僕も会いたかったから、とりあえず聞き込みをして”彼”を探そうって話になってそれぞれ動いた。

()の仲間に聞いても誰も知らなかった。”彼”は何処にいるんだろうか?

”彼”が言っていた話では必ずループし、僕たちと接点ができて…僕たちが直接か間接的に殺す。

だから近くにいると踏んでいたんだけど、今世では違うんだろうか?

弟も妹も”彼”について何も掴めていないようだ。表情は変わっていないが雰囲気が少し暗いし、特に承太郎の場合は焦っているように見える。

ここまで見つからないということは”彼”…ディオはもうループが終わったんだろうか。

 

 

そうだ、私は、母を殺した犯人を見つけることが出来たのだ!私は憎い!そいつがとても、私は憎い!!!

 

 

あの時の言葉と手紙の内容を照らし合わせると、ディオが殺したいほど憎んでいたのは自分自身だった。

キミはそんなことを思うような人間じゃあなかった。とても自信に溢れ、執念深く頂点を求め、その為に人としての生を捨てるような人物だった。

僕は昔、彼に沢山の事をやられた。僕が一人になるように仕向けられたり、物を取られたり、エリナに手を出されたり、父さんに毒を盛られたり…。本当に酷い事ばかりされた。愛犬のダニーが殺された時も、犯人は物取りの仕業だと言ってたけど、ディオがやったんだと思う。

そんな彼が言った言葉に、僕は何とも言えない感情が芽生えたのだ。

彼らしくない、どうして、お母さんが大切なんだね、僕を頼って、あの時のディオは何処に行ったの、君の泣き顔を久しぶりに見たな、何で諦めているんだい、僕をミテ、あんなに穏やかな顔が出来るんだ、助けたい、僕の傍に居れば――………。

考えが、感情が、混濁する。

この感情と考えは本当に僕のモノなのか、と疑ってしまう程に僕は混乱した。もしかしたら自覚はしていないけれど、DIOが言っていた何巡目もの()()が僕の中にいて、そう感じているのかもしれない。

とにかくディオに会いたい。復讐なんてことはしない。今度こそ手を取り合って、家族は無理でも友として一緒にいたいと思っている。ディオは望まないだろうけれど、これくらいの我儘は許されるんじゃないかと思うんだよね。うーん、でもジョセフが何かディオにやらかしそうだなぁ。まぁ、ディオもやり返すだろうし大丈夫か。逆に承太郎とは気が合うだろうな。お互い頭がいいし、ディオは博識だから会話も弾むんだろう。仗助は…多分ディオに弄られるんだろうなぁ。仗助は純粋だからなぁ…やり過ぎてる時は止めに入ろう。ジョルノとディオは親子だけど一切親子らしいことをしたことが無いって言ってたなぁ。承太郎の次にディオの事を気にしてるから関心はあるんだろうけど、どう接するかなぁ。僕の体で生まれた子だからどことなく僕に似ているけれど、ジョルノの髪色は金色だからやっぱりディオが傍にいると彼の方が親子に見えるよなぁ。思考もどことなく似てるし、仲良くしてるところを見てみたいな。ジョリーンは…どうだろう。唯一ディオと接点が無かったし、初めて会った日にディオが自殺したからな…。

 

………こんな夢物語を考えたところで意味が無いんだよね。本人がいないんだから。

ディオ、どこにいるんだい?今度は僕の手を掴んでくれると良いな。

 

 

 

 

 

「だいじょうぶ?」

少女は尋ねる

「あぁ、大丈夫だ」

少年が答える

少年少女は互いに見つめ合う

ふと、片方の子が徐に耳朶に触れる

そこにあるのは三つの黒子

 

 

―――そろそろか

 

囁いた子の瞳が仄かに煌めいた

 

 

 

 

 

花京院SIDE

何気ない日常だった。変わったことを挙げるなら、何時も行っている所ではなく少し遠い所にあるカフェに行こうと足を運んだくらいだ。それがアイツが言っていたという運命だったのかもしれない。

ついに見つけたのだ。アイツを!DIOを!!

承太郎にアイツの似顔絵を見せられ、僕は前世を朧気に思い出した。

承太郎との出会い、エジプトへと向かう旅、最後に対峙した悪の帝王…DIO。

明確に思い出すことが出来ていないが、あの時は本当に壮絶な旅だったと思う。

そして承太郎は、承太郎達が覚えている僕の知らない世界での出来事を話し始めた。

…正直、法螺話なんじゃあないかと思った。それ程、僕が知っているDIOとは違う印象を受ける。

母親の延命を求めて自殺をするなんて、僕が知っているDIOがやるとは到底思えない。あの残忍で、冷酷で、人間を駒のように思っているアイツが!人の命を簡単に散らすようなアイツが!!

僕が混乱していることを察してか、

――――理解とまではいかないが心の片隅にでも置いておいて欲しい。

――――花京院はDIOに殺されたのだから受け入れるのは難しいだろう。

――――とにかく見つけたら知らせてくれ。何もしなくていい。

と言って、そのまま別れた。

そして今、そのDIOを見つけた。

背丈からして中学生くらいだろうか?服は薄汚れていて、髪もボサボサ。あの時見た美しい容姿とは程遠い様だった。いや、美形であるのは変わらないが。

今は平日の午前中なのだが…学校をサボっているのか、そもそも学校に通えていないのかもしれない。(僕は振替休日だった)

DIOの左手は幼稚園くらいの女の子と手を繋いでいた。同じ髪色だから妹なのかもしれない。…いや、あの子が前に承太郎から聞いた()()なのかもしれない。DIOは()()()()()()になるまでループを繰り返すと書いてあったと聞いた。そして長寿させることが願いだとも。

ということは、彼は無事に成功させることが出来たという事なのだろうか?

うーん、分からないな。

とりあえず承太郎に連絡かな?

 

もう一度確認するのように、二人の子供を見ようと視線を向けた。

そこにはもう、子供達はいなかった。

 

 

その時、僕は知らなかった。

片方の金髪の子供がこちらを見て、チャシャ猫のように笑っていたことを。

 

正義と悪が交わるまであと少し

 

 

 

承太郎SIDE

花京院からの報告を受け、俺達はすぐに動いた。

そして見つけ出したのだ。DIOを、”武藤 伊緒”を。

金髪に、金に近いブラウン色の瞳の少年。

紅い、あのルビーのような瞳じゃないのは違和感があるが、前の生ではあの色だったから合っているだろう。

そして、妹”武藤 真莉愛”の名前が()()D()I()O()であることを確信させた。

前の世で見た、DIOの母の診断書。あの紙に、”まりあ”と書いてあったので間違いない。

あの妹は”DIOの母親”だ。

 

そしてDIOの家庭環境を聞き込んだ。

なんでも仲のいい夫婦だったが妻を亡くし、夫は自暴自棄になって酒に明け暮れているそうだ。

暴力こそは振るわないが、ネグレクトを受けており、近所に住んでいる奴が二人を不憫に思い、食べ物を時々お裾分けしているらしい。

少年はとても立派な子で、人気があるそうだ。その評判を聞いてジョナ兄がディオらしいやと笑って、スピードワゴンやディオを知っている奴は苦笑していた。

一方、妹の方は引っ込み思案で兄にずっとくっついているらしい。まぁ、兄もそうらしいが。

二人はお互いを大切に思っていて、いつも一緒にいるらしく、微笑ましく思っているとも聞いた。

そりゃそうだろう。DIOは”母”と共に生きることをずっと願っていたのだから。

一緒にいれてよかったと涙脆い奴が涙目になっていた。(主にジョナ兄)

 

調べた後、俺達は話し合った。二人をどうするかを。

出来れば俺達の元に置いておきたいが望んでいなければ気が引けるし、無理に行えばそれは誘拐なのだ。

とりあえず、DIOに接触してみようという話になった。

だが、こちらはDIOに警戒されているはずなので妹の真莉愛のほうに話しかけてからと決めた。

真莉愛はここ最近、近所の公園でお絵描きをする習慣があるらしい。その時を狙う。

まずは年の近いジョリーンが話しかける。その後に合流する流れとなった。

DIO、俺の宿敵、待っていろよ。

俺は、あの時に感じた失望感を消す為に、お前を幸せにする。

自己満足に付き合わせるなだと、身勝手だと言わるだろうが関係ない。

俺は、やりたいことをするだけだ。

 

 

「ねぇ、何してるの?」

 

作戦は開始された。

 

 

―――SIDE

 

「ねぇ、何してるの?」

 

黒色のお団子ヘアーに金色の前髪を持つ少女――徐倫が、ベンチに座ってる金髪の少女に話しかけた。

話しかけられた少女は声が聞こえた方に顔を向け、少し驚いた顔をした。

 

「、だぁれ?」

 

首を傾げながら少女は聞くと、声を掛けた少女は焦ったように口を開ける。

 

「私、徐倫(ジョリーン)!アナタは?」

「…真莉愛」

「可愛い名前ね!」

「…うん、私、名前好き」

 

余程嬉しかったのか、真莉愛は顔を赤らめて微笑を浮かべた。

徐倫もその笑顔につられて笑顔を浮かべた。

 

「何してるの?」

「…お絵描き」

「何描いてるの?」

「お花」

「見せてもらってもいい?」

「…いいよー」

 

少し遅れながらも返事を返す真莉愛の姿を見て、徐倫はさらに嬉しくなった。

少しだけ戸惑いながらも渡されたスケッチブックを受け取り、徐倫は真莉愛の隣に座ってからゆっくりと、宝物に触れるようにスケッチブックを開いた。

そこに描かれていたのは、色とりどりの花だった。

向日葵にツツジ、シロツメクサ、スミレと道端に生えていたりする見慣れた花が多かったが、とても光輝いて見えた。

時々、これは何?やこれは?と聞くと、小さいながらも真莉愛は徐倫に返事を返した。

どんどんと紙を捲っていくと、黄色と金色で描かれた髪を持つ男の子と、髭を持つ黒髪の男、その間に黄色の髪を持つ女の子が描かれた絵を見つけた。

 

「これは?」

「お兄ちゃんと私とお父さん」

「…お父さん怒ってるみたい」

「お父さん、お母さんが遠くに行っちゃってから…笑わないの」

 

真莉愛の顔は曇り、俯く。

 

「お兄ちゃんと私の髪がお母さんと同じ色だから、見てくれないの。お母さんを思い出しちゃうから」

「…そうなの」

「お酒を一杯飲んで、お母さんの名前を呼びながら泣いているの」

「…」

 

話を聞くにつれ、二人の顔がどんどんと俯いていく。

徐倫にも心当たりがあった。

(承太郎)と離婚した母は酒に明け暮れてはいなかったが、夜遅く一人で泣いていたことがある。

父の名前を呟きながら嗚咽を漏らさないように泣く母の姿を見て、徐倫は母を守りたいと子供ながら思ったものだ。

その時の自分と、この少女が重なって見えた。

 

 

「おーい、徐倫!」

「!」

 

大きな声で少女に話しかけたのはリーゼントの髪型をした中学生くらいの少年――仗助だった。

髪色は日本人のモノだが、瞳の色はエメラルドのような緑色なのでハーフなのかもしれない。

真莉愛は突然現れた異性に驚いて固まっている。

――――しまった、私達は見慣れてるけどあの髪型は恐怖を与えてしまう。そもそも、もうすぐ高校生になる仗助と小学生になったばかりの彼女の身長差はとても開いていて恐怖しか与えない。それにもしも仗助に髪型を馬鹿にしてしまったら…!

せっかくのDIOの苦労が潰えてしまう!!

徐倫は慌ててジェスチャーで兄にヘルプを送り、気付いた五男のジョルノが血相を変えて急いでこっちに向かってくる。

けれど距離があるせいで仗助が先に着いてしまった。

 

「おまっ、…お嬢ちゃんは?」

 

慌てて言い直し、真莉愛に問いかける仗助。

それでも真莉愛は怖いのか震え、仗助から目を逸らしている。

どうしようかと二人は顔を見合わせ、徐倫は真莉愛に仗助を紹介することにした。

 

「あのね、仗助は私のお兄ちゃんなんだよ!」

「…お兄ちゃん…?」

「おう!で、えーっと、お名前は…?」

「……真莉愛…です」

「真莉愛ちゃんかぁ!可愛い名前っスねぇ!」

「…うん」

 

気に入っている名前を褒められ、嬉しそうにする真莉愛。

仗助は少しホッとしながら、次にどう話しかけようかと考えた時、

 

「真莉愛っ!」

「!、お兄ちゃん!」

 

大きな声で少女の名前を呼ぶ少年が現れた。

少年は真莉愛の座るベンチに近づき、真莉愛と仗助の間に割って入る。

金髪に琥珀色の瞳。吊り目がちなその瞳は、仗助を睨みつける。

 

「俺の妹に何の用だ」

 

一方、仗助は驚愕していた。徐倫も驚いていた。

それは突然人が現れたからというのもあるが、それだけではない。

現れた人物こそ、自分達が望んでいた伊緒(DIO)だったのだ。

少し髪がモサッとしており痩せているが、彼はまさしくDIOだった。初対面だが、徐倫と仗助は対峙した記憶がるのでこの人物がDIOだと分かった。

遠くから伺っていたジョナサン達も驚愕していた。それと共に歓喜していた。

暇さえあれば探していたが一向に見つからず、もう世界に存在しないのではという一抹の不安が過っていたのが覆されたのだ。今すぐにでも駆け寄ろうとするジョナサンをジョセフが抑えながら、向こうの様子を窺う。

何かが可笑しいのだ。違和感がある。出るのはもう少し観察してからだと考え、再び隠れる。

そうジョセフが考えを巡らせている間も、伊緒は仗助を睨むことを止めなかった。

仗助はどう話しかけたらいいかと狼狽え、徐倫は徐倫でこの状況をどうしようか考え、ジョルノは近くまで来たのはいいものの、あの中に入ったら収拾がつかないんじゃないかと戸惑って、入ることが出来ないでいる。

こんな混沌な状況の中、初めに動いたのは、

 

「お兄ちゃん」

 

真莉愛だった。

 

「この人ね、徐倫ちゃんのお兄ちゃんなんだって」

「徐倫…?」

「徐倫ちゃん!」

 

彼は聞きなれない名前に疑問符を浮かべるが、真莉愛が隣の女の手を握って上に上げたことで誰か分かったようだ。

すると表情を和らげ、真莉愛に向き合う。

 

「そうか、徐倫か。お友達になったのか?」

「うん!私の名前と絵を褒めてくれたの!」

「良かったなぁ、真莉愛」

 

自分の事のように喜びながら真莉愛を見る彼は、顔が蕩けるのではないかというくらいに緩ませている。

真莉愛も真莉愛で、兄が嬉しそうな顔をしているのを見て、とても嬉しそうだ。

すっかり蚊帳の外になってしまっている仗助がどうするか悩んでいると、仗助に彼は徐に顔を向けた。

仗助は少し体をビクつけながらも顔を見る。

 

「先程はすまなかった。勘違いだったようだ」

「い、いや、こっちも勝手に話しかけたのが悪いんスから」

 

少し申し訳なさそうな顔をする彼に、慌てて仗助は言葉を返す。

それを見た彼は少し驚いたような顔をした後、微笑を浮かべる。

 

「そう言ってくれると助かるよ」

「俺も妹いるから気持ち分かるしよ」

「えっと……、何て呼べばいいかな」

「あ!俺、城星仗助!仗助って呼んでくれよ」

「仗助か。俺は武藤伊緒だ。妹共々、よろしく頼む」

「おう!伊緒だな!よろしくな!」

「あぁ、……あそこにいる子供は知り合いか?」

 

伊緒が視線を仗助から外し、ジョルノに向ける。

ジョルノは体を一瞬硬直させ、戸惑ったような表情をする。

 

「あぁ!俺の弟だよ。ジョルノ、こっち来いよ!」

 

仗助に呼ばれ、ジョルノはおずおずと近づく。

目の前に、父が、自分と全く話したこともなかった父がいる。

思い出すのは、あの日、父が自殺した日。

あの悲痛な表情が、諦めたような声色が、あの、美しい金髪が段々赤黒い色に染まっていく光景が、何度も記憶の中を駆け巡る。

――あの時、自殺を図ろうとする父を止める為に父に駆け寄ろうとしたが、指先までピクリとも動けなかった。

それはあの場にいた全員が同じで、焦り、動揺、絶望の表情を浮かべながら父が命を絶つのをただ見ていた。

血を撒き散らし、重力に従って倒れていく父を僕は見ていることしか出来なかった。

そんな自分が、そんな息子が、母と生きる為に何度も生を繰り返している父と関わってもいいんだろうか。

 

「…こんにちは、ジョルノです」

「ジョルノ…。キラキラネームか?漢字はどうやって書くんだ?」

「え!?いえ、ハーフなんです!」

「冗談だ。染めているならまだしも、金髪の日本人はそうそういないからな」

 

ジョルノの驚いた顔を見てしてやったり、とでもいうような表情を浮かべる彼をジョルノは睨む。顔が赤くなっているので全く怖くないが。

過剰に反応してしまったことが恥ずかしくて仕方がない。こっちはどう話しかければいいかなどを深刻に考えていたのに!

 

「にしても…、仗助は何人兄弟がいるんだ?まだいるのか?」

「あぁ、他に3人兄がいる」

「…6人兄妹とは多いな」

「いっつもおかず争奪戦してるんだよ」

 

で、最後に一番上の兄が拳骨食らわせるんだと言って、青い顔しながら仗助が頭を押さえる様子を見て伊緒は笑った。

 

「楽しそうだな。俺の所は静かだから羨ましくもあるよ」

「そうか?」

「あぁ、静かよりも楽しい方が食も美味しくなるだろう?」

「確かに!一人で食べるより美味しく感じるよな!」

 

好きなおかずを取り合い、最終的に長兄に怒られる。

仗助にとってはいつもの日常で、その日常を羨む伊緒に仗助は”楽しい”を一緒に共有出来ないかと考えた。

 

「……もし良かったら俺の家来るか?」

「は?」

「俺ん家沢山食べるから二人増えても余裕だし!伊緒とももっと話してみてぇ!」

「そう思ってくれるのは嬉しいが、そんな急には迷惑だろう。それに俺達、会って何分しか経ってないんだぞ?」

「別に俺は気にしねぇ!じゃあさ、都合が良い日を教えてくれよ!」

「グイグイ来るな…。一回家族に聞いてからにしろよ」

 

ちょっと引きつつ、でも少し嬉しそうに返す伊緒に仗助はヨシッと心の中でガッツポーズをする。

蚊帳の外になっていた妹達も嬉しそうに笑い合っている。グレートだぜ、俺…!

早速、後ろにいる兄達に許可を貰おうと振り返ろうとすると、

 

「構わないよ!いつでもどうぞ!」

 

目の前に逞しい胸筋が見えて思考が停止した。

 

「ジョ、ジョナ兄!?」

「あ、ごめんね。何だか楽しそうだったから邪魔するのは悪いかなって静かに近づいたんだ。こんにちは、長男のジョナサンです」

「次男のジョセフだぜ!よろピくねー」

「三男の承太郎だ」

「あ、あぁ、武藤伊緒です」

 

伊緒が凄く、引いてる。

無理もない。中学生なりたてで年相応な身長の伊緒が195cmの大男に囲まれているのだ。引くなという方が無理がある。

何でこの兄たちはこんなにゴリ押しなところがあるのか…。

仗助と徐倫は内心頭を抱える。

 

「やっぱりな……」

 

ジョセフが何か呟いたのが聞こえて仗助が振り返ろうとする前にジョセフが大きな声で徐倫と真莉愛に話しかけた。

 

「徐倫!そこの女の子とブランコに乗ってきな」

「えっ」

「ちょっと退屈だろぉ?俺達はこれから予定を決めなくちゃいけねぇからな!」

「……」

 

真莉愛は突然の提案に戸惑って、オロオロと視線を彷徨わせる。

それを見た伊緒は行っておいでと妹の背中を押して、ブランコに向かわせた。

 

「…急にどうしたんですか?まるで人払いしたいかのように妹達をブランコに向かわせるなんて」

「………吸血鬼」

「は?」

「ワールド、仮面、プラチナ、ハーミット、ハイエロファント、チャリオッツ、マジシャン、エリナ、神父………この単語に聞き覚えはないか?」

「所々の単語は分かりますが…ハイエロファントって何ですか?そんな英単語ありませんよね?エリナ、は人名ですか?」

「…いや、何でもねぇよ!」

「何かあるんじゃ、」

「お兄ちゃん、押してぇ!」

 

伊緒がジョセフに聞き返そうとするが、それを遮るように真莉愛が兄にブランコを押すように催促した。

伊緒は最初断ろうとしたが妹の期待に満ちた顔を見てNOと言えなくなり、申し訳なさそうにジョセフを見た。

 

「…あ-、行っても大丈夫かな?」

「あぁ、良いぜ。お前シスコンだな」

「そりゃ、誉め言葉だ」

 

ニヤニヤと笑いながら言うジョセフに軽く返して伊緒はブランコの方に行く。伊緒が背を向けたと同時にジョセフから笑みは消え、口を開く。

 

「…薄々、可笑しいと思ってた。前のDIOは俺達が近づくのを…特にマリア(母親)に近づくのを極度に嫌がっていたのにあんな簡単に関わらせるようなことするなんて、あり得ないって思っていた。俺達に記憶がないから警戒するのを止めたと思ったんだが、確信したぜ。DIOは、アイツは、記憶が、俺達に関するどころかこれまでの(ループ)の記憶が…ない!」

 

ジョセフが言ったと同時に、4人は青褪める。

…ジョセフが言った言葉にショックを受けたわけではない。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

会話から、仕草から、目の籠る感情から、薄々感じ取っていた違和感を認めたくなかったのだ。

DIOはああ言わない、こうしない、そんな好意的に反応しない…DIOと戦い、彼を知っているジョナサン、ジョセフ、承太郎はいち早く感じ取っていた。けれど、それに触れたくなかったのだ。

 

「…分かっちゃあいたんだがな」

「確かに今までを考えるとその考え方が妥当だ…。でも、こんなの…、あんまりじゃあないか!何度も何度もディオは母親を助けようとしていたのに…!」

「で、でもよぉ、ただ単に俺達に嘘ついてるだけかもしれねぇだろ?」

「僕達しかいない状況で嘘をつく理由なんてありません。僕達はDIOを知っているんですから」

 

ジョルノが仗助の仮定を否定して、会話は途切れる。

ディオは自分一番の考えを持ちながら、メリット・デメリットを気にした打算的な考え方をする。記憶を持っていて、尚且つ協力的な自分達を彼が利用しないはずがないし、自分達から避けたいなら自分達を不審者だと叫び、どさくさに紛れて逃げるくらいの事をしそうだ。いや、DIOはやる。絶対に。

 

「ディオは…諦めちゃったのかな?…疲れちゃったのかなぁ…?」

 

ジョナサンの言葉が、重く圧し掛かる。

DIOが諦める。それはどんな事態だろうか。

何度も廻ると言ってたDIO。

どんなに頑張っても願いが叶わず、全てに絶望して自殺しながら記憶を消すことを選んでしまったんだろうか。

DIOが送った最期の世で何があったのだろうか。

その絶望に追いやった原因の一旦は別の世の自分達の誰か、または全員なのか。

謝りたい。償いたい。けれど、()伊緒(DIO)では意味が無い。

自分達の事を覚えていて、憎んでいて、罵詈雑言を浴びせられる彼じゃないと意味が無い。

何にも覚えていない彼に謝ったところで迷惑だろうし、自分達の罪悪感を消化したいが為の行為になってしまう。

それじゃあ駄目だ。何か、彼らの幸せを守ることが出来れば―――…!

 

 

「伊緒ちゃん!!」

 

公園の入り口近くに車が止まり、窓から女性が大声で伊緒を呼ぶ。

 

「い、伊緒ちゃん!真莉愛ちゃん!大変よ!!」

「笹野さん?どうしたんですか?」

「伊緒ちゃん達のお父さんが自殺未遂をして、今病院に運ばれたって!」

「え!?」

「お父さんが…?」

 

突然現れた女性からの伊緒の父親の知らせに伊緒と真莉愛は驚く。

その知らせはジョナサン達にも聞こえていて、とても驚いた。

これは、まさか、

 

「とにかく病院に行くわよ!車止めてるから、急いで!」

「は、はい!仗助、」

「聞こえてたから!早く行け!」

「すまない!行くぞ真莉愛!」

「う、うん」

 

知り合いらしい女性の車に二人は近づいていく。

そのまま車の後方座席に乗り、病院に向かって車を走らせていった。

 

 

「…これが()にディオが書いていた」

()()、だな」

 

自分達がディオ(DIO)と遭遇してからの父親の知らせ。

なるほど、これは()()と名付けたくなるほどのタイミングだ。

 

「あのくらいの子供だと保護者がいない状態で暮らすことは出来ない。父親の状態次第だがもし入院が必要な場合、入院費を払えない可能性もある」

「しかも稼ぎ頭もいないし、働ける年齢でもない」

()()…実際に目の当たりにすると鳥肌がヤベェな。確実に狙ってやがる」

「もし彼らの父親が死んでしまった場合は二人は親戚じゃなく養護施設に預けられる可能性もある。…()()が彼らにどのように動くのか想像がつかない…」

「どうすればいいんスか!?このまんまじゃ、」

「落ち着いて、みんな」

 

ジョナサンが弟たちを落ち着かせようと声を掛ける。

色々と言いたいことはあるがとりあえず落ち着かないとと思ったのか全員の口が閉じる。

 

「確かに僕達と関わったせいでディオ達の今世は最悪を迎えようとしている。早く回復するという可能性もあるけど、その可能性は限りなく低いだろう。このままだとディオ…伊緒達は良い方向にいかないだろう」

「っ…」

「でもね、出来ることはあると思うんだ」

「!」

「今までとは違って僕達は記憶を持っている。これって、凄く有利なことなんじゃないかな?ディオを倒したいと思わない、むしろ助けたいと思ってるんだから彼らを救える可能性は広がると思わないかい?」

 

長兄の言葉を聞いて盲点だったと皆ポカンと呆けるが、すぐに獲物を見つけた獣のように鋭く力のある目になる。

 

「うん、その意気だよ」

 

弟達の目を見て、ジョナサンは満足したように頷く。

そこで、あることを思い出した。

 

「………あれ?あ、ごめん徐倫!」

「……」

「ヤッベ!徐倫、こっちにおいで――!」

 

実は、この会話に徐倫は加わっていなかったのである。

徐倫は伊緒達が車に行こうとしていた時、()()()()()に気がいっていてジョナサン達のところに行っていなかったのだ。そのまま兄達だけで話し始めてしまい、間に入ることが出来ないと思った徐倫は誰かが会話に入るよう促すてくれるのを待っていたのだ。だが結局入ることは出来ずまるっきり忘れられて、徐倫はブランコに乗りながら不貞腐れたのだった。

何とも締まらない長兄である。

 

「何ですぐこっちに来なかったんだ?」

「…別に」

 

承太郎が徐倫に来なかった理由を聞こうとするが完全に拗ねており、これは絶対に言わないなと悟り、口癖の言葉を徐倫に聞こえないように呟いた。

 

 

 

(…車に向かってる時、あの人、笑ってた)

 

 

徐倫が気付いたことをこの場で皆に言っていればどの様に変わっていたのか。

それは誰にも分からないことであるし、永遠に知りえないものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ジョナサン達は何度も公園に訪れた。

病院に直接行く事も考えたが、更に接触して事が悪化したら不味いので二人のどちらかに会って様子を聞いた方がいいと考えたのだ。出来れば二人一緒に会いたいのだが…それは運だろう。

 

そして一週間後、ジョナサン達は伊緒達と再会を果たした。

伊緒達の顔は前に会った時より憔悴しており、良い方向にいっていないのは一目瞭然だった。

 

「…やぁ、仗助」

「伊緒…、大丈夫か?」

「父さんはなんとか一命を取り留めたよ。…ただ、一向に目が覚めなくてね」

「…これからどうするんだい?」

「今は学校を休んで父さんを看ているんですけど…児童養護施設をそろそろ探そうと思ってます」

「…そうなんだ」

 

やはりか、と心の中で思う。

伊緒達の人生は自分達(ジョースター)に関わった時点で良い方向に進むことはない。

 

 

「…あのさ、僕達の家に住まないかい?」

「「「はぁ!?」」」

 

………おっと?

 

 

 

ジョナサンSIDE

 

「僕達もあの後気になっててさ。徐倫から聞いたんだけど片親家庭だったんだろう?何かの縁だと思って僕の家に住まないかい?」

「は!?何を言っているんだ!?」

「あぁ、でもそうなるなら父さんと母さんに言わなきゃ」

「いや、何を言ってるんだ!?たった数分話しただけの奴に何でそこまでしようとする!?」

 

ディオがこんなに驚いてるところ初めて見たなぁ。っとと、伊緒だった。伊緒とディオ間違えないようにしなきゃな。

心配なら傍に置けばいい。なんて傲慢で我が儘で自己中心的な考えなんだろう。

でも、これが僕の考える中で一番の考えなんだ。

 

「お金の事は気にしなくていい…っていうのは君は納得しないだろうから出世払いとか詳しくは後で話そうね」

「おいちょっと止まれ猪突猛進野郎!……お前達の目的は何だ。何の利点があって俺達を助ける?お前の兄弟達がお前の提案に驚いたのにも拘らず、誰一人止めようとしない。むしろ、その手があったかというように成り行きを見守ろうとすらしている。何なんだ、お前の目的は!」

 

わぉ。伊緒、実は記憶があるんじゃないかい?僕の事、お前って呼んでるし。

記憶が体に刻まれているのかな?ディオは猫被りを他人の前では滅多に外したりしないから無意識に出ちゃってるのかも。

 

「特に目的がある訳じゃないんだけど…強いて言うなら放っておけないからかな」

「ハンッ、俺達に同情したか。お前達には俺達は哀れに見えるというのか!貴様達の慈悲を受けなくてもこの俺が上手くやっていく!お前達の自己満足を満たしたいが為に俺達を利用するんじゃあない!!」

「自己満足なんかじゃ…!」

「では、理由を言ってみろ!先程言っていた”放っておけないから”なんぞと偽善者ぶった理由は無しだ!本当の…その目の意味を答えろ…!」

 

そこで彼の瞳に映った自分の顔を見た。―――何とも情けない顔だった。

まるで縋るように、求めるように、執着するように、彼に恋をしているのではないかというくらいに何かを秘めながら見つめていた。

これは何もないというのは無理がある。

落ち着け、自分。これでは、彼が警戒してしまうって分かっていたじゃあないか。

彼は、優しさや良心的な行動に対して拒絶反応を起こす。この世の中に裏のない善が無いと知っているから裏があるのではないかと疑って拒絶する。

だから僕は……本音を言うべきなんだ。

 

 

「…ごめん。本当は放っておけないからっていう理由じゃないんだ。…僕達は()、ある人物と賭けをしていてね、賭けはその人が勝ったんだ。…だけど、彼はすぐに死んじゃってね。僕達はそれが気がかりだったんだ。ずーっと、ずーっとね。そんな時に君達に会ったんだ。彼にそっくりでね、生き写しだと思ったんだ。そう思ったら君が彼みたいに死ぬんじゃないかって怖くなってね。じゃあ、近くに置くことが出来れば守ることが出来るんじゃないかって思ったんだ」

「ハッ、俺達を誰かに重ねて()に出来なかったことをやろうという事か。……随分、自己中心的な考えだな。そんなことをしたところで()とやらは甦りもしないし感謝もしない。ただお前達の罪悪感を減らしたいが為に俺達を利用したいという事だな…?」

「そうだよ。だから僕らの近くにいてくれないか?君達を守らせてくれ。代わりに君らが自立するまで僕達は必ず補助をすると誓うよ。良い話だと思わないかい?」

 

僕の目を、伊緒は見つめる。嘘がないかを見分けようとしている。

さっき言った言葉に一切の嘘はないよ、と僕も伊緒の目を見つめ返す。

すると彼は少し驚いたような顔をしてから、決意したように僕を睨む。

 

「俺は、妹と離れたくない。…父さんが回復した時、父さんの負担になりたくない」

「うん」

「だから俺はお前達を利用する!だが借りを作るのは俺の性分に合わん!必ず倍にして返す!」

「うん、良いよ!待ってるね!」

「いやジョナ兄、そう返すのは間違ってる…」

「さぁ、善は急げ!色々準備をしよう!」

 

伊緒の気が変わってしまったら困る、と思って僕は伊緒を持ち上げる。

凄く驚いたように、そして急な視界の変化に恐れを少し含みながら怒鳴る。

 

「ちょ、下ろせ!俺を持ち上げるんじゃあない!!」

「でも君は小さいから…僕達の歩幅に合わないだろう?」

「お前達が規格外にデカいんだ馬鹿者!!俺は年相応の平均以上あるわ!!俺より小さい奴いるだろうが!そっちを抱えろ!」

「徐倫達は承太郎達に任せるよ!よし、伊緒行くよ!」

「ちょっと待て、走るな!走るんじゃあない!何でそんなに図体がデカいのに走るのが早いんだ!お前の前世は闘牛か猪か!!?ま、真莉愛ぁ――!!」

「お、お兄ちゃん…!」

 

 

さぁ、これから頑張るぞ!!

 

 

 

 

承太郎SIDE

 

「お、お兄ちゃん…!」

 

女児が連れていかれた兄に小さな手を向けて出している姿に申し訳なさが募る。

自分の兄が強引ですまない、と心の中で謝罪した。

幼いが故に事の流れが理解出来ていないだろうに頼りの兄を連れていかれた真莉愛は呆然としている。

 

「闘牛……ッ……ブッフッ…!」

 

自身のもう一人の兄は伊緒の発言に笑っていて使い物になりそうにない。

無意識にやれやれだぜと呟きながら頭を掻いた。

 

「これから私達は家族ね!」

「家族…?」

 

徐倫が真莉愛に近づいて手を繋ぎながら笑顔で言う。

徐倫の顔を見て真莉愛から不安の色は消えて、少しだけ徐倫の手を握り返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして俺達は、伊緒達と同居することになった。

ジョナ兄は伊緒を凄く積極的に構っては逃げられてを繰り返し、ジジ…ジョセフは何度も伊緒を揶揄いに行こうとしては返り討ちに遭い、仗助は伊緒に小馬鹿にされながらも一緒に悪だくみをして、ジョルノは伊緒に勉強を教えてもらっていた。徐倫は虎視眈々と伊緒に女装させるタイミングを窺っている。何でも美少年の内にやった方がより似合いそうだからだそうだ。全力で逃げてくれ、伊緒。

勿論真莉愛とも親交を深めた。巨漢ばかりの家だったから真莉愛に少々怯えられながらも、少しずつ関係を築いていった。ジョナサンは似合いそうな花をプレゼントしたり、ジョセフは真莉愛をその時自分が行きたいと思った所に連れまわしたりした。それに関して何度も伊緒に怒られている。仗助は山岸由花子や康一君の元に真莉愛を連れていったりして真莉愛を守る人を着々と増やしていった。ジョルノは彼女に群れる()()()に牽制して、徐倫はショッピングに連れまわした。

………俺?俺は二人を海に連れていったくらいだ。

 

 

この時俺達は、幸せな家庭を築けていると思っていた。これなら真莉愛も伊緒も死なないと慢心していた。

俺達は間違いに気付いてなかったんだ。そもそも伊緒は―――――――………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???SIDE

 

 

 

大成功だ!!ジョースターに取り入ることが出来た!

これまで何度何度何度何度繰り返したことか!!

まさか私が*$%#だとは分からなかったようだな!何度も廻り、#$%が上が――のは良い誤#だったな!

ハハハ、これ―私の悲願は*う

ん…、いや、―――――、これでアナタを―せに出来る……

 

 

前と違う*#だが、それを私は気に入っいる

のおかげで、私は母さんを幸せに出来る

さぁさぁ、こ―からどう*#うか

 

 

 

 

……おっと、今のは秘密にしてくれないか?

いつまでか?…そうだな、時が来るまで

――――――――――――――――――――――――――――――世界が安全だと分かるまで

 

 

 

 

 

 

 

 




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