ジリリリリッ
うるさいなぁ〜…これじゃあゆっくり寝れないじゃないか…
僕は枕元に置いてある目覚まし時計止め、まだ眠気が残っている頭で時間を確認した。
……午前8時半………
「………………。」
やばいこれ完全遅刻だ…。なんかもう焦るのを一周回って冷静になってしまう…。って!こんなこと考えている場合じゃない!やばいっ!このままじゃ鉄人の鉄槌がくだってしまう!
僕はすぐに制服に着替えて、カバンを手にした。
「大丈夫…!僕ならやれる…!僕ならやれる!…テレポート!」
僕の体が徐々に薄れ、パッと消えた。………どこかにぶつかる感覚はない。成功か…?と思いきや………
「吉井…そんなところで何をやっておる…?」
僕が転移してきたのは…教卓の下だった。なんでいつもこんな狭いところに転移するの!?そんな事を考えている間にも鉄人はこちらを見ている。何か言わなくては…
「えっと…おはようございます?」
この後、生徒指導室でこってり絞られた…。
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「明久…お前、よく凝りねぇな…」
「じゃが、明久じゃからのぉ…」
「…明久の長所」
褒められてるのかバカにされてるのかよくわからない…だって、今日は遅刻しそうだったし(遅刻した)、いけると思ったんだもん…またしても罰として、物置の整理とか…鉄人も人使いが荒い…。
「で?何でみんなここにいるのさ?」
「あ?そんなの明久が罰受けてるのを笑いに来たに決まってんだろ?」
「なんだとっ!」
なんて性格の悪い奴なんだ…!前回の件もそうだし、本当になんで僕は雄二とつるんでるんだろう…雄二のせいで僕の評価まで下がっちゃうじゃないか…
「ん…?」
「どうした明久?」
「いや、なんか奥で光るものが…」
奥でキラキラ光ってる物を発見した。みんなにも手伝ってもらい光る物がある所にたどり着くと、そこにはヘアピン?らしきものがあった。
「なんだこれ?」
「ヘアピンかの?」
「それにしても先が丸くない?」
ヘアピンに何やら丸い物体が刺さっていた。なんかチュッ◯チャ◯スみたいだ…そんなどうでも良い事をかんがえていると、雄二が口を開いた。
「それ、この学園の奴のではないだろ。そんな目立つヘアピンしているやつはいなかったからな」
たしかにそうだ。何度か全校生が集まるイベントがあったけど、こんな変なヘアピンを付けている人は見たことがない。そんな人いたら、流石の僕でも覚えているだろう…。
「じゃあ誰のなんだろう…?」
「前の交流会できた生徒のだろう。確かPK学園だっけか?」
あぁ…なんか結構ハイカラな髪の毛した学園ってイメージしか思い出せない…うちも大概だけど…
「じゃあ、これ先生に届けてきた方が…」
キャーッ!!
「「!?」」
突然、学園の裏の方から女性の悲鳴が聞こえた。声の大きさからして、そこまで遠くはないはずだ。僕たちは急いで学園の裏に回るとそこには…
姫路さんを車に押し込んでいる男たちがいた…
「姫路さん!!」
「明久君!!」
僕は急いで彼女の元へ走り出した。でも、間に合わなかった…彼女を乗せた車は、エンジン音と共に遠くへ走り去っていってしまった。
「どうしよう雄二!!」
「落ち着け明久。ムッツリーニ、分かるか?」
「…バッチリ」
「どういう事…?」
「あいつらが走り去る前に、ムッツリーニが、車にGPSを投げ入れたんだ。今、パソコンで追跡中だ」
「…止まった。場所は町外れの倉庫」
姫路さん…!今助けに行くからね…!僕達は、テレポートでその倉庫へ向かった。
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「ここら辺…?」
ムッツリーニのパソコンに映し出されているのはこの辺りだ。この辺りで姫路さんが囚われている…早く助けださないと、何されるか分かったもんじゃない…
「…倉庫B-9」
B-9は…あんなに奥にあるのか…たしかに誘拐した人を隠すにはちょうど良いのかも…
「よしっ…うぉぉぐぇ!?」
「ちょっと待て明久。相手がどんな武器を持っているのか分からない以上、無闇にツッコむのは自殺行為だ」
「でも姫路さんがっ!!」
「あいつらもすぐに手を出さないだろう」
「でもっ…!!」
「一旦落ち着け明久」
雄二は冷静を装ってるけど、その言葉の奥に怒りを宿していた。
「…GPSから音を拾う」
ガガッとノイズの音がした後に、男たちの話し声が聞こえた。どこか嫌悪感を感じさせる笑い声も聞こえてくる。
「誘拐する時に来たあいつら、すげぇアホズラしてたよな?」
「あれは笑えるぜ、ぎゃははは!」
「てか、この女どうするんだ?」
「あん?海外に変態じじいがいるから、そいつに売りさばくよ。確か調教済み所望だからヤれるぜ?」
「マジで?やりぃ!じゃあ始め俺な!」
そんな会話が聞こえてくる。その会話で、僕は何かがプツンと切れた。
「おい明久!?」
雄二の声が聞こえたが、脳の片隅にも残らなかった。今、頭を埋め尽くしている感情は…
「あいつら全員ぶっ殺す…!!」
その事だけだった。