お待たせしてスミマセン!!ようやく最新話を書けたました……どうしようかとスランプに陥り気がつけば3ヶ月って待たせすぎですよねサーセン!!??
しかし、今回は色々と出てきますのでどうぞ楽しんでください!!
それでは本編をどうぞ!!
夏煉side
はぐれ悪魔との戦いを終え、帰ろうとした瞬間……突然として私の前にホスト風の男性……ライザー・フェニックスと名乗る悪魔が現れた。
見た目は少しだけイカつい風なホストの外見にも関わらず、その佇まいと雰囲気はこれまでのはぐれ悪魔や、レイナーレ一味の様な堕天使とは違う悠然でたくましく……そして
私は目の前に居るライザー・フェニックスから放たれるその
「心配なさんな……俺さ、たまたまこの町を観光しに来ただけで、何も君と戦おうなんてこれっぽっちも考えちゃいない。それに、君も俺と戦う為にやって来た訳じゃない………違う?」
「………」コクリ
「だろ?なら、さっさとその気を失っている女を連れて逃げる事だ。でないとあの
「……良いんですか、私を見逃しても?」
「言ったろ?別に俺は君と戦おうって考えちゃいない……むしろ、俺は君の様な
「…………」
私はライザーさんの言葉には嘘偽りを感じず、ただ純粋で他種族との平和を願う心の広い人なのだとそう感じた。そう思っていると、ふと以前、陽太義兄さんが私に告げた言葉が頭に過る。
『良いかい夏煉?生きてる全ての誰しも、顔や外見だけで全て決めようとする思想が多い。そして、その反面で見ている相手の内面にある本性を見定められない可能性がある。だけどね、その誰もが全部そうじゃない……ちゃんとその人の内面を見ようと考え、理解しようとする人も居るんだ。それを覚えておくと良い……そうすれば、君の見えている世界の視野がより広くなるはずだよ』
……そうだ、人は外見だけで判断するんじゃない。その人の内面も視野に入れて善い人と悪い人とで判断しないといけないんだ。
レイナーレ達の様に人間や他種族を見下す者もいれば、アザゼルさんの様に他種族の平和を願う人達も居る……これは悪魔にも言える事だし、今目の前に居るライザーさんがその見習うべき人だ。
そう心で思っていた瞬間……突然、私とライザーさんから離れた場所で以前と同じ赤色の魔法陣が出現した。ライザーさんはそれをチラリと視野に入れると、バツが悪そうな顔をしながら舌打ちをした。
「おいおい、もう来たのかよ……仮面ライダー!グレモリー眷属達は俺がなんとかして時間を稼ぐ。その間にその女を連れて出来るだけ遠くに逃げろ!!」
「ッ!はい、わかりました。それと……」
「えっ!?何、手短にな!」
「貴方の様な
「あぁ、はいはい!お礼とかそういうのは何年も何百年も待ってやるから早く行け!良いな!?」
「それも……そうですね、ではいつかまた!」
私は深くお辞儀をしながらそう告げると、左手を目の前に翳す。
すると眩い光で形成された円形のワープゲートが出現する。そして出現させたワープゲートをくぐり、私は瞬時に廃ボウリング場から宿泊しているホテルの入り口近くへと転移した。
いつかライザーさんと会ったら、手合わせをお願いしよう。と心に決めながら………
小猫Side
私は今日もオカルト研究部の活動で、はぐれ悪魔討伐の為に廃墟となったボウリング場へと訪れていた。
今回の討伐対象はミーリャメオンと呼ばれているB級のはぐれ悪魔。姿はカメレオンに似ていて、姿を瞬時に消す事が出来る迷彩能力を持っているらしいです。
まぁ、部長の事だからこの討伐を期に挽回を図ろうと思ってるみたいですけど………
「…………」プルプル
「(……やっぱりか)」
「え、えっと………」
「いま、せんね?はぐれ悪魔……」
「あらあら………」
案の定、はぐれ悪魔は何処にも見当たらなかった。
考えられる可能性は二つ……私達が来るのを察知して迷彩能力で逃亡したか、仮面ライダーに倒されたか。
まず一つ目はあり得ない、それは悪魔には魔力が備わっている。いくら優れた迷彩能力でも僅かな魔力さえ探知できれば、直ぐに発見できる。まぁ、そんな類いが出来るのは私と朱乃先輩の二人だけだけど………魔力が一切、感じられない。
これで、二つ目の仮面ライダーに倒されたという可能性が確信できた。これまでの行動から察するに、あの人はこの地域全体に高度な情報網を持っている。それなら、はぐれ悪魔の出現場所や堕天使達のアジトを見つけるのは容易いはずだ。
そう思いながら、チラリと部長に視線を向けると……眉間にシワをよせながら表情を歪ませ、身体から滅びの魔力を放出していた。
「また……なの…………?一体、一体あの仮面ライダーの目的は何なのよ!?私が治める領地を勝手に荒らしているだけでは飽き足らず、討伐対象のはぐれ悪魔を次々と狩り尽くし……挙げ句の果てには始末しようと泳がせていた忌々しい堕天使共を先に排除された!!どれだけ私の邪魔をすれば気が済むというの!?絶対に、絶対に許さない……!!」
「(……浅はかな考えですね。たかだかはぐれ悪魔を倒しているだけでそんなに怒らなくても………あ、部長にとってはこの位は評価に響くっていう思考でしたね。でも、もし仮面ライダーさんと出くわしても返り討ちに遭うのが目に見えるんですよね………)」
そんな部長の身勝手なワガママさに私は呆れるしかなかった。でも、もし仮面ライダーさんと出会って戦闘になっても、私達の惨敗が目に見えている。
この町に蔓延っていたはぐれ悪魔を1ヶ月で激減させ、侵入していた堕天使をも処刑した相手に対し………私達は彼以上の戦力も実戦経験も劣っている。明らかに向こうが有利でしか無いし、幾ら私達が束になって掛かっても数分で全滅させられるのがオチだ。
でも、部長はそんな後先の事も考えているはずない………ただ、プライドを傷つけられて黙っていられず、仮面ライダーに一泡吹かせる為だけに優先している始末。
どうしたものか……と思っていると…………
『やれやれ、自分の仕事を肩代わりしてくれている恩人に対して……随分と罵っているんじゃないのか?』
「ッ!?誰よ、姿を現しなさい!!」
不意に何処からか声が響き渡る。部長は声を荒げながら、私達と一緒に辺りを見渡す。
すると、建物の影からクツクツと足音を立てながらナニかが前方から近づいてくる。夜の薄暗さで姿はわからないけど、ひび割れた隙間からわずかな月の光がナニかを照らし、その姿を明らかなモノとした………
それは全身が炎の様に紅く彩られた体躯に、翼を広げた鳥の様な頭部。両肩は金色で尖っていて、瞳の色は水色。胸の中心部には、宝石の様な丸いモノが浮き出ている。特撮の様なヒーロー然としたかに見える風貌の怪人だった。
怪人が姿を現すなり、兵藤先輩が神器を出現させながら、我先にと前に出てビシッと指を指しながら吠える。
「テメェは誰だ!さては、お前もあの仮面ライダーって野郎の仲間だな!?」
『だったら?』
「決まってる!此所でお前を『倒すってか?笑わせんなよ……!』ガァアアアッ!!??」
「イ、イッセーッ!?」
兵藤先輩が言い終わる直前、その怪人は兵藤先輩に一気に接近した後、炎を纏った拳で腹部をぶん殴る。ぶん殴られた兵藤先輩は勢いよく吹き飛びながら、壁を2、3枚突き破った後、頭を強く打ち付けて気を失った。
『あ、悪りぃ……ちょっとだけ本気でやっちまった。まぁ、転生悪魔はこの程度じゃ死なないから問題ねぇよな?』
「ッ!よくも私の可愛い下僕を!!食らいなさい!!!」
『ん?』
部長はそう叫びながら、怪人に向かって滅びの魔力波動を放った。怪人は至近距離で放たれた魔力を避ける間も無くマトモに命中する。
でも………
『…………今、なんかやったか?』
「ッ?!う、うそ…わ、私の魔力がそんな……!?」
怪人は、滅びの魔力を受けたにも関わらず……まるで効いていなかったかのように悠然と立っていた。
部長があり得ないと驚愕するが、現実は変わらなかった。
『まぁ、女をいたぶるのは趣味じゃないからな……今日はこの辺で帰らせてもらうぜ。あぁ、自己紹介がまだだったな。俺の名はフェニックス……しがないファントムだ』
「……フェニックス」
「ファ、ファントム?」
「聞いた事の無い種族ですわ………」
『さて、名乗り終わったって事で俺は帰るぜ?じゃあな、機会があれば……また会おう』
「ッ!ま、待ちなさい!!何が目的でこのリアス・グレモリーが管理する……キャッ!?」
部長が言い終わる前に、フェニックスと名乗る怪人は身体から炎を発し……その場から消えた。
「……な、何よアイツ!!仮面ライダーといい、さっきのフェニックスって奴といい……なんで私の管理する町で、あんなわけのわからない連中ばかりが現れるのよ!!?」
「リアス、此処は一旦退いた方が得策かと……」
「……わかってるわ、そんな事ぐらい。祐斗、イッセーをお願い。すぐに撤収するわよ……」
「はい」
兵藤先輩を祐斗先輩に任せ、部長が転移魔法陣を展開する。そして、部長達が魔法陣へと入っていき私も朱乃先輩と一緒に魔法陣へと向かった。
いかがでしたか?
なお、今回の章でのライザーは無差別主義と設定しています。
それでは、また次回までお楽しみに!!
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