帰りたい。   作:ekusieru

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目覚め

 

彼が召還されてから数日がたちました。

あの日、隠れていたゴブリンの奇襲により彼が気絶。ゴブリンの持っていたものが鈍器だったのと当たり所がよかったのか、重症ほどではないと癒し手達の報告です。

 

彼はまだ眠っている。王子は彼が起きるまではここで待機することにしている。なんでも服装や持ち物に興味があるみたいです。私も彼の外見を見たとき、他の国にない・・・質がよすぎる服装、魔術師達は彼が召還された時、何かが見えたのか起きるのが楽しみだといっていました。

ここで滞在するのはいいですけど、王都を奪還までの時間が延びていることに焦りを感じている兵士もいるので、彼には早く起きてほしいものです。

 

「アンナさん!彼が目を覚ました!」

 

急いで来たのか、少し息が上がっている。

彼の介護をまかせたイーリスが私のところに報告しに来た。

 

「わかりました。これから向かいますね」

 

・・

・・・

 

彼の眠っていたテントに向かい、中に入った時、彼がこちらを見ていて戸惑っているように見えました。

 

「目を覚ましたのですね。お名前をお伺いしても?」

 

彼が深く考えたあと

 

「・・・?自分?わからないや・・・ごめん」

 

彼は申し訳なさそうに謝ってきた。

これは大変だ。アイギス様を呼び出すにも、結晶の力が足りない。

その後、いろいろな人を頼った結果、彼が記憶喪失だということがわかりました。

おそらくあの時の一撃が原因・・・

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

目が覚めた。体がだるい。お腹すいた。

 

そんなことを考えていると、一人の女性が入ってきた。その女性はこちらを見たとたん、何かに驚いてか大急ぎでここから出て行った。・・・ん?

 

あれ?ここどこだ?なんでここに?寝る前は何してたっけ?

 

なぞの緊張感が体を覆う、でもなぜだか、問題ないって思っている自分がいる。

そんな勘を信じているうちにまた、女性が入ってきた。今度は2人

 

名前を聞かれたが、わからないことを伝えたら銀髪の人が何かを焦って出て行ってしまった。

もう一人残った、起きた時に出会った人には、痛い所はないかと聞かれたが、むしろだるい、お腹すいた。と言ったらクスクス笑いながら「食べ物持ってきますね」と言って出て行ってしまった。

 

自分の荷物を確認してみたところ、自分の名前?だと思う物があったが、違う可能性があるので保留、わからないはずなのに、なんとなく使い方がわかる携帯に電源を入れるも電波がないって気づいた瞬間、自分の中で何かが倒れた気がした。

 

「食べ物持ってきましたよ!」

 

「・・・ありがとうございます」

 

貰った食べ物を食べるもいまいち満足感がないが本能が別に問題ないって言ってる気がしたので、とりあえず体を起こすことにした。

そのとき、足がふらついて、倒れかけた。

 

「大丈夫ですか?」

 

彼女に体を支えられたおかげでなんとか立つことできた。

 

「ありがとうございます」

 

「いいんですよ~」

 

ニッコリ微笑む彼女に癒されていたら

 

「まだ居ましたね、王子がお呼びです。一緒に来てもらってもいいですか?」

 

どこかに言っていた銀髪さん(仮)が戻ってきた

 

「わかりました・・・えっと・・・」

 

「私の名前はアンナです。王子の下で秘書をやっています」

 

「私はイーリスです。よろしくお願いします。」

 

自分も軽い会釈を済ませて王子のところに案内してもらっていた。その間に自分の眠る前の状況、世界のこと、これからのことを聞いていた。ゴブリン許すまじ

 

他と違い多きなテントに入ると、目元が前髪でよく見えない男性が休んでいた。

彼が王子みたいで、改めて自分が記憶喪失だと言うと、記憶が戻るまで頼ってくれていいと言ってくれた。体の奥からこみ上げてくるものがあったが、なんとか押さえ込んでいると

 

「敵襲!魔物と賊が攻めてきたぞ!」

 

と大声で聞こえてきた。

 

「王子、戦いの準備を」

 

空気が一気に変わった気がした。

 

その後、自分はここに残ってほしいと言われ、護衛の人と一緒に王子が居たテントに待機している。

待機している兵士と話すと、この人は”結婚する女性がいる”や”前の記憶がなくても頑張っていこう”なんて色々な話をしていると、敵はすぐ近くまで来ていたみたいなので、護衛の人が見てくると言って出て行ってしまった。

戻らない。いやな予感がする。本能が言っているテントから出るべきだと。

その勘にしたがって出るとテントが燃え出した。もし・・・やめておこう。

 

「なんだ~いい格好してるじゃねぇか!」

 

人が居る、世紀末感があるな~なんて考えていると、’後ろに飛ばなきゃやばい’と突然、脳内に響いて飛んでみると、盗賊がでかい棒を横なぎに振っていた。

 

「今のを避けるとは・・・ただの貴族じゃないな?」

 

なにも答えない、視界に剣が映っていたのでそれを拾おうとしたとき

 

「うぅ・・・」

 

さっきの護衛さんが倒れている!

 

なんとなくわかる、まだ間に合うと、急げば!やつを撃退でおきれば! と、この人には、まだ生きなきゃいけない理由がある。記憶のない自分と違って、助けたいと目覚めたばかりの自分がそう思った。そう思ったから、戦うことを選択するように剣に手を取る。

 

「ほほぅ、やるってのかい、あんちゃん!いいぜ!そうこなくっちゃな!」

 

怖い・・・でもやるしかない

剣を両手に持ち、若干のだるみを感じながら、俺の初めての戦いが始まる。

 

 




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