Fateの世界に転生したがそもそも宇宙が始まっていなかった件 作:いうこにね
これからも、こそこそ活動していきます。
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その文明は炎に包まれていた。
青かった空は、赤黒い戦渦の色に包まれ
ヒトが焼け、絶叫が響いていた。
───────始めは少しは遺るだろうと
思われた。
───────ソレが現れるまでは。
山々を跨ぎ、大河を踏み締め、地表を、
文明を、光の巨人が蹂躙した。
豊かだった文明の景色は焼かれ、冒され、
『破壊』が文明を支配した・・・。
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事の発端は、王達が地上を離れたこと
だった。千年地上を離れたことが無かった
王達が地上を離れる、それを聞いた民に
動揺が走った。しかし、民達の長たるユラ
が事の仔細を話すと、すぐに混乱は収まった。
ユラ曰く、『遊星の本体ぶっ壊してくる』
と言って出ていったらしい。
そして、こう付け加えた。
「私達は今、文明の危機に直面している。
遊星がこの星に降り立ち、破壊をもたらす
だろう。今こそ命を懸け戰う時だ・・・。」
最高の戦士は静かに声を出す。
それだけで、民は自分達の危機を正しく
認識する。太古の勇者は、その声で
民を鼓舞し誇りと勇気を与えた・・・。
静かに戦いの時は、彼らに迫る。
時は留まることなく進み続け、『破壊』は
静かに文明へと忍び寄る。
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遊星ヴェルバーに向かう二つの
存在。シンとシェードは凄まじい速度
で空間を進んでいく。
不意にシェードがシンとに問い掛けた。
「ユラに本当の事、『ここで、この文明は滅ぶ』
って伝えなくていいの?」
シンはそれを肯定し、悲しみをそのまま
隠さず表情に出した。
「これは、歴史には必要なことだ。
幾ら俺の力が強大だからと言って、
文明規模で本来の歴史を動かす事は
やってはいけない事なんだ。」
「、、、それで本当に良いの・・・?」
「シェード、、、これは俺が敷いた法だ。
そして、俺は『地球の守護者』であって、
文明の守護者じゃ無いんだ。」
自分の不甲斐なさを振り払うように、
強く宣言する。
「それに、ユラ達の文明があったという
事は、文字には残っていなくても俺達が
忘れなければ良い。」
それに、とシンは話を続ける。
「これだけ凄まじい文明だぞ。どう考えた
って、俺の宝具になるだろう。文明の民、
全部含めてな。」
「そう、、、シンが良いなら・・・。」
遊星に破壊の申し子が迫る・・・。
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時間が経つごとに戦況は悪化する。
自分が幾ら斬ろうと、無限に数を増やし
遊星の尖兵達は自分達を襲って来る。
ユラはそれでも剣を振り続ける。
シンから与えられた『星の剣』は未だに
切れ味の落ちる気配は無い。
(こちらも士気はまだ衰えていないが、
やはり相手の数が多すぎる・・・。)
現状を打破するために、ユラは使用権限
を与えられている宝具を召喚する。
「『来い』」
魔力を込めた声が空間に響く、
ユラの手元に、黄金に煌めく杭のような
形状をした宝具が現れた。
数々の装飾を施され、シンの手によって
完成された、『解除キー』の役割を持つ
宝具、ユラはそれを天に翳し、真名を解放
する。
「我らの敵を滅ぼせ!!
『
天から無数の光線が雨のように地上に降り
注ぐ。光の雨は文明を害する敵をのみを呑み
込み、消滅させていく。
そして雨が止んだ後には、遊星の兵達は消え、
破壊された土地と自然が残っていた。
生き残った全ての民は歓声を上げ、
お互いの存在を強く確かめ合った。
地上が歓喜に包まれていたとき、ソレは
フッと現れた。ソレの存在に何人が気付けたか。
正しくソレを認識し、行動出来たのはユラ
だけだった。王より賜った剣を強く握り締め、
一直線線にその存在、光の巨人に向かって
行く。
だが、巨人が少しの行動を見せたとき、
『腕を振り上げ、軽く振るう』。
たったそれだけ、残った者達もまとめて
吹き飛ばされた 。ユラにしても、初めて
感じる『死の気配』。
それを打ち消すように、魂を震えさせて
いるような凄まじい雄叫びを上げ、
光の巨人へ再び斬りかかった
今度も凄まじい風圧が身を襲うが、
その風圧ごと『斬る』。究極に近い純白
の剣をもってして、巨人を削っていく。
しかし、巨人も一筋縄では倒れなかった。
嵐のようなユラの剣戟を受け流し、その
強大な力を持った腕を振るう。
ユラはその攻撃に剣を合わせるも、
そのあまりの力に吹き飛ばされ、
剥き出しとなった地面に叩き付けられた。
幾ら最高の才を持つといっても所詮は人間。
体が人間である以上、攻撃を食らっても
問題ない、と言える限界がある。
ユラについて言えばもうとっくに限界
を越えてしまっていた。
生まれた時はから今まで圧倒的な恩恵を
ユラに与えてきた
その恩恵を持ってしてどう仕様もない程の
重症。まず、立てる筈がない体で巨人の
攻撃を受け止め続けていた。
其処にあるのは戦士としての矜持か、
ソレとも彼の────
─────────立て!ユラ!!
─────────お前に頼みたいんだ!!
─────────お前は英雄になれる。
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「あ、、ガァ、、ウアアアアァァァァ
ァァ!!!!!」
戦士は叫ぶ。もう自分の矜持も思いも
関係無い。自分が憧れた存在に、自分を形
作ってくれた存在に言われた。
「「英雄になれ、ユラ!!!」」
戦士は立ち上がる。自分の体がどうなって
いるか等、もう分からない。
ただ、何かに突き動かされるように、
立ち上がり、剣を構える。
(今思えば、私は以外と分かりにくい奴
だったのかもしれないな。)
魔力はもう殆ど残っていない。
だからどうした、命を燃やせばいい。
朦朧とする意識の中で、自分の敵のみを
見据える。手に携えた純白の剣はまだ自分
に応えてくれている。
「さて、このくそデカ野郎。ここでお前を
消し飛ばすさ。覚えとけ。
俺は英雄、、、英雄ユラだ!!」
純白の剣を頭上に掲げる。
最初にして最強の幻想の剣はその輝きを
更に増していく。
『世界で最も早く生まれた人々の願い』
その集合体。最も神秘に溢れた時代の《願い》
の結晶。光は更に増していく。
「願いの剣よ、、、今一度、私に力を
貸してくれ。」
世界が・・・光に包まれた。
『
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───────始めは少しは遺るだろうと
思われた。
───────ソレが現れるまでは。
───────『破壊』が地上を支配した。
───────この『破壊』は終わらないだろう
と思われた。
───────しかし、次の瞬間、極光が地上を
照らし、その『破壊』は消滅した。
なんか長くなっちゃった。(ごめんなさい)