Fateの世界に転生したがそもそも宇宙が始まっていなかった件 作:いうこにね
50000UAありがとう!!!!!
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衛宮邸物置小屋───────
「問おう。貴方が私のマスターか。
金の髪を僅かな風に踊らせて甲冑姿の少女は
士郎に問いかけた。
「君は・・・ッッ!!!」
士郎が声をかけた瞬間外から凄まじい勢いで
青のランサーが飛び込んできた。
セイバーはランサーの一撃をいなし再び外に
弾き返すと、自らも外に躍り出た。
鉄の弾ける音、セイバーとランサーが刺突と
斬撃の応酬をする。一秒にすら満たない時間
の中で其処だけが時間の流れに囚われていない
と思わせるような闘い。
ランサーが点の一撃を放てばセイバーが卓越した
剣の腕を以て透明な剣を朱の槍に沿わせるように
あてがい、線の動きでランサーを追い詰める。
数瞬の後、ランサーが後ろに大きく跳んだ。
そして、槍を強く握り締める。
「セイバー。貴様、自らの得物を隠すとは
何事だ!」
ランサーが怒りを顕にしてセイバーに問うが、
セイバーは表情を変えず、ただランサーを見て
いた。
「そうか・・・。ならば死ね。」
ランサーが槍に込められた呪詛の力を解放する。
「その心臓貰い受ける!!
『
因果逆転の呪い。ランサーの槍が持つ、
『因果を操作し、心臓を槍が貫く結果を作って
から槍を放つ』という、絶対必中の一撃。
セイバーがその槍撃を弾き返した。
しかし、因果逆転の呪いによって弾いた筈の槍が
有り得ない軌道を描き、再びセイバーを貫かんと
向かって来た。今度は弾けないと判断したセイバー
は体を捩った。ランサーの一撃がセイバーに喰ら
い付いた。
「俺の槍を避けたな・・・?」
ランサーが憤怒に身を染めて槍を再び構えた。
その時、空に響いた高笑いとともに空から、
無数の宝具が降り注いだ。
「なッッ!!?」「ぐぅッ!!?」
セイバーとランサーが直ぐに後方に跳ぶ事で
宝具の雨を回避した。
全てを見下すように空から地上を見下ろす
のは最古の英雄にして英雄達の王。
「クックック・・・やはり貴様の槍は当たら
んなぁ、狗よ。思わず我の宝物庫から因果逆転の
槍を幾つか見繕ってやろうかと考えてしまった。
・・・よもや其の槍、何処かに『made in China』
と書いてあるのでは無いだろうな?」
いきなり現れて突拍子も無いことを話し出す
ギルガメッシュに二人の英雄は反応することも
出来ずに眼を白黒させている。
「なんだ、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして。
そう怯えるな、今のは単なるAUOジョークでは
ないか。大いに笑うがよいぞ。」
傲慢不遜な物の言い方にセイバーが思い出した
ように呟く。
「あの黄金のサーヴァントは・・・。」
「セイバー!!大丈夫か!!?」
微妙な空気を更に加速させるように士郎が
炸裂音を聞いて物置小屋から飛び出してくる。
「見付けたわ!!!!!」
更に空気を読まずにクーフーリンを追い掛けて
きたイシュタルも士郎の屋敷の塀をぶっ壊して
突入してきた。
それに追随するようにエレシュキガルも遠坂凛
を抱きかかえて飛び込んできた。
「マスター!!着いたわ!!!」
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衛宮邸塀の後──────
衛宮士郎の屋敷、それを囲う塀に張り付いて
顔だけを出している少年と青年。
「ヤバいよー。イシュタルにエレシュキガル
ギルガメッシュも居るじゃん。
なんでだよ・・・。別々で良いじゃん。
わざわざ全員集合するなよ・・・。」
戦慄した表情でシンが呟く。先程まで、
ゲイボルクを見て興奮していたのに数分で
この様である。
「王。どう致しましょうか?」
ユラがシンに問いかける。シンの顔は段々酷く
なってきた。
(このままノコノコ出てったとして、まず
イシュタル達のボディーブローが飛んでくるだろ
。それでギルガメッシュに眼を付けられるだろ。
凛ちゃんとは敵同士に成っちゃうだろ。
士郎は・・・まあ良いや。どっちに転んでも
俺は大ダメージだ。此処で戦うと何か世界が
滅びそうな気がするし・・・。」
いつの間にか声に出してしまっているシン。
だが、本人は気付いていないようだ。
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(あれ?この声は・・・。)
イシュタルが超人的な聴力(シンに対してのみ)
でシンの声を知覚した。声の方向に目を向けると
シンがまさに塀をよじ登って衛宮邸に侵入せんと
するところだった。イシュタルとシンの目が合う。
「嘘だr、「父さぁぁぁぁぁーーーーん!!!!」
ランクBという、地味に高い敏捷を持っている
イシュタルのタックルがシンの脇腹を捉えた。
「ゴフッ!!!」
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いしゅたる の たっくる。
かいしん の いちげき!!
しん は 8000だめーじ を くらった!!
しん HP -7999/1
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「って、死ぬわぁぁぁ!!!」
シンが目を覚ましたのは衛宮邸の一室。
畳に敷かれた布団の上。広い部屋を見渡すと、
正面にはイシュタルとエレシュキガルが正座で、
壁には遠坂凛がこれまた恐ろしい表情でもたれ
掛かっている。
(あっこれ死んだわ。)
シンが覚悟を決めると、凛がその身に赤く染まっ
たオーラを幻視する程の威圧感を纏って歩いて
来るのを見て、シンはひたすら神に祈っていた。
凛はそんなシンを見て呆れた顔で、はあーっと溜息を
吐く。
「まあいいわ。ちゃんと説明してくれるん
でしょう?貴方の事を。」
そう言って凛は引き下がっていった。
後に構えるのは、更に凄まじい形相をした・・・
そんなにしてない二人の女神。彼女らは逆に嬉し
そうな様子をしている。
「えーっと。ひ、久しぶりだね、二人とも。」
その瞬間、二人の女神が少女の様な笑顔で
困ったような顔をした少年の胸に飛び込んだ。
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感動の再会みたいな?