おしゃべりーす   作:tihiro

2 / 10
※「絵理さんといっぱいお話したお話」の続き的なもの。


2. おしゃべり豆タンク

絵理「……はぁ」

愛「仕方ないですよ」

絵理「……でも」

愛「765プロの皆さんは売れっ子なんですから」

絵理「アポ……取っておけばよかった」

愛「まったくです、今度はちゃんとアポ取ってから行きましょう。ね? 絵理さん」

絵理「……うん」

愛「何か飲み物、いれてきますね」

絵理「ミネラルウォーターがあれば」

愛「はーい」

 

 

 

愛「お待たせしました」

絵理「ごめんね、人の家なのに」

愛「勝手知ったるなんとやら、ですよ」

絵理「難しい言葉、知ってるね」

愛「えへへー」

 

 

 

絵理「そういえば最近、どう?」

愛「最近ですか? いつも通り元気ですねー、絵理さんは?」

絵理「まぁ……普通」

愛「……」

絵理「……あ」

愛「どうしました?」

絵理「この間、武田プロデューサーさんと話した」

愛「武田プロデューサー…というと」

絵理「そう、あの有名歌番組『オールド・ホイッスル』のプロデューサーさん」

愛「めちゃくちゃ大物じゃないですか」

絵理「何か、わたし達に出てほしいって」

愛「え!? オールド・ホイッスルにですか?」

絵理「うん。でもオールド・ホイッスルで新しい企画をやるらしくて、そっちに出て欲しいみたい」

愛「へー、なんか意外ですね」

絵理「少し話を聞いたら楽しそうだったから、勝手にOK……しちゃった?」

愛「一緒のお仕事、久しぶりですねっ!!」

絵理「うんっ」

 

 

 

愛「常々疑問だったんですけど」

絵理「うん?」

愛「あたしの衣装が一番、露出度高いのって何故なんでしょね?」

絵理「え…?」

愛「胸元開いているのって、あたしだけじゃないですか」

絵理「うーん……多分……」

愛「多分……?」

絵理「多分、一番気にしなさそうだから?」

愛「えぇー」

絵理「涼さんはアレだし……わたしだったら……」

 

愛「ひぅ!!」

 

絵理「ってなっちゃう」

愛「なるほどー……って、あたしも結構恥ずかしかったりするんですけど……こう、谷間とか……」

絵理「うーん……涼さんはどう思う?」

涼「なんでこのタイミングで! その話題を僕に振るの!?」

愛「油断してるからですよーっ!!」

 

 

 

絵理「なにか涼さんも日頃の疑問とか言ってみる?」

涼「ずいぶんと無茶振りだね」

愛「さぁさぁ遠慮せずに!!」

涼「そうだねぇ……じゃあ、絵理ちゃんが尾崎さんのことを『尾崎さん』って呼ぶ理由が聞きたいな」

絵理「……え?」

愛「あーっ、それあたしも思ってました!」

涼「別に『玲子さん』で良い気がするんだけど」

絵理「……」

涼「絵理ちゃん?」

愛「その表情から察するに……恥ずかしいからですか?」

絵理「……うん」

 

涼「尾崎さんは絵理ちゃんのことは名前で呼ぶけど、僕達には名字呼びだよね」

愛「でもたまに名前で呼ばれてびっくりしちゃいます」

絵理「そうなの?」

愛「素の時というか、急いでるときは『愛ちゃん』って呼ばれたりします」

絵理「涼さんも?」

涼「そう言われれば、確かに『涼』って呼ばれるときがあるような……普段は『秋月さん』なんだけどね」

絵理「ふぅん……」

 

涼「何か思い当たる節が?」

絵理「それ……多分、家で練習……」

愛「練習?」

絵理「うん。尾崎さん……きっと家で『愛ちゃん』とか『涼』とかって練習……してる」

涼「……何のために?」

絵理「仲良くなるため……? ううん、分からない……けど、尾崎さんは……そういう人」

愛「今度、直接聞いちゃいましょうか」

涼「聞いていいのかなぁ……」

 

 

 

愛「武田プロデューサーと言えば」

絵理「ほう」

涼「絵理ちゃん、そういうのはいいから」

愛「『ダズリング・ワールド』って武田プロデューサーが涼さんのために作ったんですよね」

涼「うん、そうだよ」

絵理「無理言って?」

涼「そ、そうだよ」

愛「でもその時って……」

涼「うん?」

愛「……いえ……だとすると……」

絵理「何か、気になる?」

愛「……」

涼「愛ちゃん?」

 

愛「なんというか……歌も歌詞も可愛すぎるなーって」

涼「……ぁぁ」

愛「こう、キラキラーっていうか、きゃぴぴぴーっていうか、きゃるる~んっていうか」

絵理「言いたいこと、分かる」

愛「聞いていて、ちょっと恥ずかしかったりします」

絵理「涼さんが歌うと、特に?」

涼「もう止めて」

愛「あっ、でも良い曲ですよね」

絵理「掛け値なしに」

涼「絵理ちゃん、怒るよ?」

絵理「ごめんなさい」

 

 

 

涼「まったく……!」

絵理「あ」

愛「どうしました?」

絵理「今、涼さんのア……ンテナがぴょこんって」

涼「アンテナ?」

愛「アホ毛のことですよ」

涼「アホ毛って……」

絵理「愛ちゃん……直球過ぎる?」

涼「これ好きで生やしているわけじゃないんだけどね……」

愛「そうなんですか?」

涼「うん、って愛ちゃんは好きで生やしてるの?」

絵理「この業界、生やしている人が一杯」

愛「なんででしょね?」

 

涼「えーっと876プロに限って言えば……」

愛「涼さんにあたしに、えーっと……社長とまなみさんっ!!」

絵理「わたしと尾崎さんは……生えてない」

涼「876プロ以外では武田さんも生えてたような」

絵理「意外」

愛「ママも生えてますよーっ」

絵理「親子でお揃い」

愛「ですっ!」

絵理「サイネリアも生えてない」

涼「夢子ちゃんも生えてない」

絵理「律子さんは?」

涼「……うわ……生えてる……」

絵理「アホ毛遺伝子、存在確認?」

涼「ネーミングが直球だね」

絵理「ふふっ」

愛「えへへー」

 

 

 

涼「そろそろ晩ご飯の仕度の時間かなー」

絵理「お腹空いてきた」

愛「17時ですよ、17時!」

涼「……」

絵理「あっ……涼さん……私達、帰った方が?」

涼「またそういう聞き方を……もう。いいよ、何か食べたいのある?」

絵理「ふふっ。涼さんのなら、何でも?」

愛「今日はお泊りパーティーですよっ!!」

涼「泊まるのっ!?」

 

 

 

絵理「御馳走様でした」

涼「お粗末さまでした」

愛「美味しかったですーっ」

絵理「お風呂の順番……どうしよう?」

涼「尾崎さんを呼んでおいたから」

愛「え? 尾崎さんも泊まるんですか?」

絵理「何時の間にそんな関係に……!?」

涼「違うよ! 絵理ちゃんを連れて帰ってもらうため!!」

愛「あ、そういうことですか」

絵理「びっくり、した」

 

愛「じゃあお泊りはあたしだけですか?」

涼「愛ちゃんは僕が家まで送るから」

愛「えぇー」

絵理「えぇー」

涼「舞さんも呼んだ方がいいかな?」

愛「お邪魔しましたー」




おしまい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。