やはり俺の怪異症候群はまちがっている。   作:オルタナティブ

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一応時系列的には

高校2年1学期始業式→美琴がひとりかくれんぼに巻き込まれる→八幡乱入→俺ガイル原作1巻

という感じにするつもりです。要は、怪異症候群の方優先で俺ガイル側のイベントを途中抜けしたりする可能性があります。ご了承ください。怪異症候群さえ終われば俺ガイルストーリーに怪異絡めやすいんですけどね。そして怪異症候群調べ直してたら八幡より美琴の方が年上やん……どうしよ……まぁどうにかなるか。現時点で八幡は美琴が年上って気付いてないし。


第2話:呪いの人形

その鬼は、熊のぬいぐるみだった。刃物持ってるけど。

 

「俺たちはしたくない!」

 

姫野に駆け寄り抱き上げて部屋の外へと走り出す!正直俺なんかにお姫様抱っこされてるわけだけど文句は後で受け付ける!

 

「とりあえず走る……舌噛むなよ」

 

「え、ちょっと……」

 

「文句は後だ!」

 

部屋の外に繋がる襖を蹴り壊し部屋の外へ出る。隠れる場所を見つけてない以上、撃退するしかない!後ろを見ると、やはりぬいぐるみなのか移動速度はそこまで速くない。神代由佳の部屋に入り、ぬいぐるみが入ってくるのを確認する。

 

「……下がってろ」

 

「は、はい……!」

 

勉強机のそばにある椅子を取り構えると、ぬいぐるみが徐々に近付いてくる。3メートル……2メートル……1メートル……

 

「そぉらよっと!」

 

ぬいぐるみを椅子で殴り飛ばす。吹っ飛んだぬいぐるみが壁にぶつかるのを確認すると姫野の手を取って走りだす。大広間に入り、ぬいぐるみが追ってこないことを確認する。

 

「……撒いたか」

 

「はぁ、はぁ……なんなんですかあれ」

 

「あれが怪異だ。細かい説明は生きて帰れたらしてやるよ」

 

「……はい」

 

ぬいぐるみが吹っ飛んだ時に赤い糸で縫った跡があった。ぬいぐるみ、赤い糸、「まあだだよ」という言葉……

 

「……一応、この怪異がどんなものかはわかった」

 

「本当ですか!?」

 

「ああ。この怪異は、ある呪術によって引き起こされた代物だ。その名も……」

 

 

ひとりかくれんぼ

 

 

「ひとりかくれんぼ……ですか?」

 

「ああ。ひとりかくれんぼとは降霊術の一種だ。コックリさんは知ってるか?元は関西地方や四国地方でコックリさんと共によく知られる遊びであったといわれるが、ある大学のサークルが都市伝説の広まりかたを研究するため、意図的にこうした話を世に流布したとする説もある。なお、コックリさんと同様に、自分自身を呪うと言う説もあるな」

 

「どうやって終わらせるんですか?」

 

「……」

 

「……比企谷さん?」

 

「……忘れた」

 

いやマジで。大雑把には覚えてんだよ。ただ細かい手順がわからないんだよ。覚えてるのは3回「私の勝ち」と言うこととぬいぐるみを燃やすことだけだし。

 

「……ダメじゃないですか。調べるしかないですね」

 

「一先ず、お前は襖を調べてくれ。俺はこの死体を調べる」

 

「…………………………………………わかりました」

 

めっちゃくちゃ葛藤してたなこいつ。仕方ないか。自分を襲ってきた相手のいた場所を調べたくはないだろうし。……さて、調べるか。

 

 

 

「……鍵、見つけました」

 

お、何か見つけたみたいだな。俺?見つからなかったよ。それにしてもこのおっさんの頭焼け野原だな。

 

「その鍵に何か書いてたりするか?」

 

「えっと……『西部屋』とだけ書いてあります」

 

西部屋か……2階には部屋こそあったが。

 

「そこがどの部屋かとかはわかるか?わからんなら地道に……2択だけど」

 

「多分……1階です」

 

1階か。よしわかった。蹴破った襖から顔を出し、近くにぬいぐるみがいないか確認する。……いないな。

 

「よし、行くぞ」

 

「あ、はい」

 

「そういえば、姫野ってこの家の外は見たか?」

 

「いえ……見てませんけど。それがどうかしたんですか?」

 

「いや……見てないならそれでいい」

 

さすがに女の子にそう何度も死体を見せたくはないからな。

 

「……そうですか。あ、多分そこです」

 

話しているといつの間にか部屋の前まで来ていた。ドアの鍵穴に鍵を突っ込む……開いたな。ドアを開けて中に入る。

 

「……目ぼしいものはないな」

 

「部屋に入って第一声がそれですか……」

 

まあいい、色々探ってみるか。

 

 

「あ、メモ見つけました!」

 

「good job!なんて書いてある?」

 

「えっと……『春子がいつも物置の鍵を持ち出すので少しの間、大広間の時計の裏に隠すことにした。あそこには高価な壺があるからな。壊されちゃたまらん』……です」

 

「ナイスだ。とりあえず、この部屋と隣の部屋を調べたら大広間に行くか」

 

俺がそう思いながら箪笥を漁っていると……

 

「きゃっ!」

 

姫野の驚いた声に俺はそちらを向く。パソコンが点いているな。パスワードは……知ってたらまずいだろうに。

 

「もう……びっくりした。休止モードだったのね」

 

なんだ、スリープしてただけか。驚かすなよ。

 

「……比企谷さん、見てください。ひとりかくれんぼについてのサイトです」

 

「でかした姫野。どれどれ……」

 

姫野の後ろから画面を覗き込む。

 

ひとりかくれんぼとは

 

別名『ひとり鬼ごっこ』とも呼ばれるものです。本来は降霊術や呪術などの、儀式みたいなものに使われるようです。浮遊霊など成仏できない霊は実体を欲しがっているので、呼び寄せて人形に乗り移らせるということです。そうすることで、霊とコンタクトを取ったり呪術師としての質を高めることが目的です。ただし、霊感のある人、霊媒体質の人はひとりかくれんぼをすることはおすすめできません。もしも、ひとりかくれんぼをするのであれば自己責任でお願いします。何があっても当管理人は責任を負えません。

 

「……そのひとりかくれんぼが……私たちの置かれている状況……」

 

「ようやく理解できたか。まあ仕方あるまい、超常に巻き込まれる人間など滅多にないからな」

 

重要なのは終わらせ方だが……きっとこのサイトに書いてあるだろう。マウスを操作して画面のスクロールを始める。

 

「あった……!『ひとりかくれんぼの終わり方』……!」

 

それを読もうとした瞬間

 

鬼は、再び現れた。

 

 

 

もういいかい……?

 

 

 

よくねえよ畜生!バリケード……素材がない!さっきみたいに何か叩きつけるしかないか!そんなことを考えていると、ドアが開け放たれ鬼が入ってくる。

 

 

ふふふ……みいつけた

 

 

慌てて傘で殴り飛ばす。が、しかし

 

 

あはは……!

 

 

「効いてねえよ畜生が!」

 

姫野の手を引き走り1階大広間に入ると、高そうな壺が目に入る。

 

「勿体無いが……これでも喰らえ」

 

壺を叩きつけると、今度こそ動きが止まる。

 

「……撒いたようだな」

 

「……ふぅ」

 

すぐに部屋を出て撒いたのを確認すると、姫野は疲れたのか廊下に座り込む。

 

「……疲れました」

 

「俺もだ……とりあえず、パソコンで終わり方を見るか。疲れたなら肩を貸すが……」

 

「……大丈夫です。少し楽になりましたし」

 

それならいいが……。

 

「無理はするなよ?」

 

「……はい」

 

と、そこに

 

ピーポーピーポーピーポーピーポー

 

救急車のサイレンが聞こえてくる。いつも思うんだけど救急車のサイレン聞いて気が抜けるのって俺だけ?もうちょっと低い音がいいと思うけど。

 

「助け……!」

 

「……ありゃダメだわ。怪異に科学とかは効かない。いたずらに犠牲者を増やすのはアウトだ」

 

「そう……ですよね」

 

歩き出し、西部屋の前にその隣の部屋に入る。

 

「救急箱か……使えるかもな」

 

鬼が来たらぶん投げればいいし、中の包帯使えば神代由佳の応急処置ぐらいなら出来るかもしれん。

 

「鍵見つけました!」

 

見せられた鍵は、玄関の鍵とは違い、いわゆる昔のタイプのやつだった。

 

「これは玄関のものじゃないな……古いものの鍵か。この家で仏壇みたいなのを見たことはあるか?」

 

「えっと……1階大広間です」

 

ウヘァ……エンカウントしたくねえな。

 

「……西部屋行ってから行くか」

 

「賛成です」

 

西部屋に入り、電源を点けようとするが……点かない。よく見ると電源ケーブルが引き千切られている。誰だよライダーカッティングした戦いの神(笑)は。

 

「予備の電源ケーブルを探すしかありませんね……」

 

「なら丁度いい。先に大広間で時計の裏と仏壇を調べるか」

 

ふと見ると、椅子の上に鍵が落ちていた。……鬼が落としたものだろうか?

 

大広間にて時計を外し裏を見てみると、そこには鍵が貼り付けてあった。メモが正しければ物置部屋の鍵だろう。姫野を見ると仏壇を開けているが……特に目ぼしいものはないみたいだ。

 

「特にありませんでした……お供え物とかマッチがあるぐらいで」

 

「そうか……こっちはビンゴだ。物置部屋の鍵を見つけた」

 

物置部屋が誰かわからない以上、手当たり次第になる。まずは仏壇側の扉を出てすぐの扉に行って見る。

 

「……鍵がかかってますね」

 

物置部屋の鍵を突っ込んでみる。……入らないな。

 

「あ、比企谷さん。もしかしたらこれで……」

 

姫野が見せて来たのは西部屋に落ちていた鍵だった。……試してみるか。

 

カチャ

 

「……開いたな。何があるのかわからん、俺が先に入るがいいか?」

 

「は、はい……」

 

なんだか知らんが、俺の直感が警鐘を鳴らしまくっている。「この子に見せてはいけない」ってな。扉を開けると、そこは洗面所……つーか風呂場だった。俺が奥の浴室に入って目にしたものは

 

「……チッ、こいつは酷いな。姫野!こっちを見ずに洗面所に戻れ!」

 

 

 

上半身と下半身が切り離された、大学生ぐらいの男性の死体だった。




ひとりかくれんぼ三大名物が一つ

ぶった切り兄貴
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