ビノールトさん、生き返る   作:ココプードル

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もう一度、ビノールト辺りの話を見たらやっぱし可愛そうですよね。
動画もビノールトがかわいそうというコメントが溢れていました。

この作品では、幸せになってほしいものです


ゲーム×ホンキ×カッタ?

「ほっほっ...伊達に年を食っとらんわい!気配がなくとも見られてるという視線は感じるもんじゃ....」

「化け物め....」

「お主も大概じゃと思うがなぁ....今年の若いのは粒ぞろいじゃのぉ....さて...お主も一緒にゲームをせんかね?」

「一緒にやろうよ」

 

(さて、どうしたものか...あまりネテロ会長に目をつけられるのは御免だが、ハンターの頂きを見てみるのも悪くないな....)

 

「それては参加させてもらってもよろしいですか....」

 

「よろしくね!一次試験では、レオリオを守ってくれてありがとね。ネテロさんとっても強いから二人掛かりで取りにいこ‼︎」

「あぁ、よろしく。確かにあの会長は強い。だが、おまえは疲れすぎてる。おまえは少し、休め!俺は少し準備運動がてらあの会長と遊んでくる」

「わかった。がんばって!」

 

ビノールは、ゴンにそう声を掛けネテロに向け足を伸ばした。ビノールはゴンに休ませる為に1人で遊ぶといったが、しかしそれは建前で本音は力試しがしたかったからである。

 

「なんじゃ、お主1人でくるのかのぉ....全力でかかってきなさい....」

「言われなくても‼︎」

 

最初から全力でビノールは、足に念を込め地面を蹴った。その動きは地面を陥没させ、ネテロまでの距離を一気に縮めた。

 

(....こやつ....この歳で念まで使うとは、先程の子どもといい、この子といい一体どんな環境で過ごせばこうなるのかのぉ....。しかし、あまいわ!足に念を込めてるのが丸見えじゃ‼︎)

 

ネテロはビノールから手を伸びてくるのをギリギリで躱し続けた。ネテロはビノールの動きに驚きはしても焦りはしなかった。

 

(くそっ、本気で動いてるのに掴むことすら出来ねぇ...仕方ない)

「武器は使ってもいいのか?」

「あぁ好きにして構わんよ....」

「それじゃ、使わせてもらうよ」

 

ビノールは、ズボンのポケットから父から奪った愛用のハサミを取り出した。

 

「それがお前さんの武器かね」

「....あぁ........」

 

(おまえの身体情報だけでも見させてもらうぜ)

 

ビノールは、球を奪うことよりネテロの髪を切ることにシフトをチェンジした。

片手にハサミを持ったビノールは、ネテロに襲いかかるようにハサミを繰り出した。しかし、ネテロ簡単にこれを躱す。これらの攻防がしばらく続く。

 

(すごい、目で追うのがやっとだ....これでオレと同い年ぐらいなんてやっぱしビノールってすごい!)

動体視力に自信のあるゴンでさえついていくのがやっとである。ビノールの今の実力の高さを伺うことができる。

 

(ちっ、しかしこれは髪の毛を切るためのオトリだー)

 

ビノールは球を奪うためにハサミを使い、ネテロを誘導してるかのように見せた。しかし、これは罠。ビノールの目的は、ネテロの髪を切ることである。

ネテロは、この思惑に気づかない.....

 

ビノールは、下からネテロの顔に向けてハサミを突き上げる。ネテロはギリギリで躱す。

 

(ここだっ!)

 

ビノールはネテロがギリギリで躱したことによりできた隙、そこに突き上がったハサミの向きを変え、ネテロの1つにまとめた髪へ向かう。

「ザシュッ」

「あーぶない、あぶない....髪を全部切られるとこじゃった。」

 

数本の髪の毛が宙に舞う。その髪の毛をビノールは拾い口に含み、ネテロと距離を取った。

(年齢120歳を超えてるだと....それよりも驚くべきはなんという鍛え抜かれた肉。極限をも超えた鍛錬の結晶....俺にはわかる

グリードアイランドでのビスケには驚かされたがそれ以上だ.....そして念能力は、百式観音か...使い方は理解したがここで使えば後々厄介なことになるな...ここは、才能を使わせてもらうとするか.....

効力は10秒といった所か。少ししかないが我慢するか....)

 

ビノールは、先程ネテロに気づかれた時と同じく足に念を込める。しかし、ネテロは気づかない。ビノールは、ネテロの攻防力移動の才能を飲込む髪の結晶《ドレインギフト》で吸い取った。

ネテロの恐ろしく静かな念から次の動きを読むことができない。それは、ネテロ自身であっても....

 

(これで決める!)

 

ビノールは誰にも見つかることなくネテロ近づき、球を奪おうとした。しかしネテロ、直感でビノールに向けて球を投げつけた。急な攻撃にビノールは躱すことが出来ず直撃し、球は宙を舞いネテロの手のひらの上に戻った。

 

(吸い取った時間の効果は....もう切れたか...仕方ない)

「くそっ、降参だ...」

「ほっほっほ、まだまだ負けてられんよ!」

 

(本当は、結構危なかったじゃがのぉ....)

 

ビノールは降参しネテロの前から去ろうとする。しかし、ゴンが声を掛ける。

 

「待ってよ、今度は2人がかりでいこうよ!今度は取れるかもしれない」

「.........ッ......、そうだな、2人がかりでいくか!」

 

その言葉を発してゴンとビノールはネテロの元へ走り出した。2人は、これから遊びにいくかのように笑顔で溢れていた。

「そろそろ終わりにするかの....」

 

少し汗を流したネテロと、横たわるビノールとゴンの姿があった。

次の目的地まであと少し....それまで2人は、横伏せになり身体を休ませるのであった。

 




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