暗殺者のごとく   作:aros

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昨日までの雨の影響で今日もどこにも行けないので、こちらを更新します。





それでは、本編スタート!!


第14話 テストの時間

⇒渚side

 

 

 

中間テスト───

 

 

 

全校生徒が本校舎で受ける決まりのため、僕たちE組にとってはアウェーでの戦いとなっている。

 

 

 

 

試験官の先生も指で教卓を叩いたり、無意味に咳をしたりと、露骨に僕たちの集中を乱しに来ている。

 

 

 

 

 

 

───しかし、うちの学校のテストは凶悪だ。

問題が僕たちに襲いかかるモンスターのようだ。

 

 

 

 

 

(…やばい!攻略のとっかかりが全然つかめない。)

 

 

 

 

 

 

このままじゃ、この問題に殺られる!!

 

 

 

 

 

─大丈夫です。

 

 

そんな言葉が脳裏をよぎった。

 

 

 

─1カ所ずつ問題文を見極めて、それらをつないで全身を見れば…ね、なんて事ない相手ですねぇ。

 

 

 

─さぁ、君の刃で料理してしまいましょう。

 

 

 

 

 

分かる!!

問題文の重要な部分や解き方のコツ…どれも…殺せんせーがマッハで教えてくれたものだ!

 

 

 

周りも調子づいたのか、解くペースが上がってきた。

以前なら、もう諦めていただろう。

だけど、今の僕たちは以前までの僕たちと違う。

この問題なら…殺れる!!

 

 

 

 

 

 

次の問題も!!

 

 

 

 

 

 

その次の問題も!!

 

 

 

 

 

次の瞬間、僕らは…背後から、見えない問題に殴り殺された。

 

 

 

 

 

この問題、テスト範囲だったっけ…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~

 

 

 

「……これはいったいどういう事でしょうか?

公正さを著しく欠くと感じましたが………」

烏間先生が本校舎の先生に抗議の電話をかけている。

 

 

 

「…伝達ミスなど覚えはないし、そもそもどう考えても普通じゃない…テスト2日前に…全教科で出題範囲を大幅に変えるなんて………」

そう、テスト範囲が変更されていたのだ。

だが、僕たちにはその事が全く伝えられていなかったのだ。

 

 

 

 

 

“クラス全員が50位以内に入る”

それを達成出来なかった。

それだと…殺せんせーが………

 

 

 

「…先生の責任です…。

この学校の仕組みを甘く見過ぎていたようです。

…君達に…顔向け出来ません…。」

殺せんせーも落ち込んでいた。

 

 

 

 

 

と、そこに───

「にゅやっ!!」

殺せんせーに向かって、一本のナイフが飛んでいった。

こんな時にこんな事をするのは一人しかいない。

「いいの~?

顔向けできなかったら…俺が殺しに来るのも見えないよ~?」

やっぱり、カルマ君だった。

「…カルマ君!!

今先生は落ち込んで……」

怒鳴る殺せんせーに対し、平然とテスト用紙を投げるカルマ君。

 

 

 

 

 

そこには───

赤羽業 英語 98点

    国語 98点

    社会 99点

    理科 99点

    数学 100点

 

 

 

ほ、ほぼ満点じゃないか!!

数学に至っては100点だし………

 

 

「俺の成績に合わせてさ、あんたが余計な範囲まで教えたからだよ。」

なるほど…そういうことか…。

「…だけど、俺はE組出る気はないよ…。

前のクラス戻るより暗殺の方が全然楽しいし…。」

良かった。

カルマ君に出る気がなくて…。

「…で?どーすんのそっちは?

全員50位に入れなかったって言い訳つけて…ここから尻尾巻いて逃げちゃうの?

それってさぁ…

 

 

 

 

 

        結局…

 

 

 

 

 

 

            殺されるのが怖いだけなんじゃないの?」

 

 

 

 

「…なーんだ殺せんせー怖かったのかぁ。」

「それなら正直に言えば良かったのに…」

「ね~。

“怖いから逃げたい”って」

カルマ君の意図を察したのか、クラス内から殺せんせーを煽る言葉が飛び交った。

「にゅやーーーーっ!!

逃げるわけありません!!

期末テストであいつらに倍返しでリベンジです!!」

 

 

 

 

 

 

 

「…それはいいとして、もう一つあるよね?

中間テストの後でやるって言ってた事………。」

カルマ君のその一言にハッとなる。

そして、全員綾崎君の方を向いた。

「そろそろ教えてよ…。

なんでここに来たのかを、ね。」

 

 

 

 

 

 

「…分かりました。

では、言わせていただきます。」

綾崎君はそう言って、教卓に向かって言った。




次回、E組の皆にハヤテの過去が明かされます。





次回もお楽しみに~。


「今回も無いんだな、あのコーナー。」
「二巻が発売される前にネタ切れになるのを防ぐためだって。」

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