これからも読者の皆様に親しんでいただける作品を作っていこうと思っています。
これからもよろしくお願いします。
それでは、本編スタート!!
⇒ハヤテside
固定砲台さんの転校初日は、授業中も休み時間中も気が休まることはなかった。
一方でストレスの方は時間と共にどんどんたまっていった。
それもそうだろう。
授業中は常に彼女が発砲しており、授業にならなかったし、発砲音もうるさくて気が気でなかった。
休み時間中は彼女が放った弾を生徒全員で片付けなければならなかった(固定砲台さんは不参加)。
それらの理由で固定砲台さんへの不信感は大きくなっていた。
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翌日…。
「えーと…これはいったい?」
教室に入ると固定砲台さんがガムテープで拘束されていた。
「昨日みてーなことされたら迷惑だろーがよ。
だから撃てねぇようにこーやってグルグル巻きにしてんだよ。」
どうやら寺坂君がやったらしい。
「いずれこうなるとは思ってましたけど…まさか真面目に授業を受けていない寺坂君がやるとは思ってませんでしたよ。」
「んだとこら!!」
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{殺せんせー、これでは銃を展開出来ません…。
拘束を解いてください。}
固定砲台が自分を拘束するガムテープを見ての第一声がそれだった。
{この拘束はあなたの仕業ですか?
生徒に対する危害なのは明らかであり、それは契約で禁じられているはずですが…。}
「違げーよ俺だよ。
どー考えたって邪魔だろうが。
常識ぐらい身につけてから殺しに来いよポンコツ。」
寺坂君が犯人だと名乗り出た。
授業の邪魔はされる、音がうるさい、弾の掃除をさせられる、これらの点で彼のいうとおり、固定砲台さんの発砲は僕たちにとって邪魔以外の何ものでもなかった。
そして、授業が終わったら拘束を解くと言いその日の授業が始まった。
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1日の授業が終わり、約束通り拘束を解いた僕たちは帰る準備をしていたが───
「ハヤテちゃ~ん!
一緒に帰ろうよ~。」
倉橋さんから誘われましたが───
「すみません…。
僕これから用事がありますので…。」
「そっかぁ…。
ごめんね、そんなときに誘っちゃって…。」
申し訳なさそうに僕を見る倉橋さんに───
「いえいえ、こちらもせっかく誘っていただいたのにすみません…。
よろしければ今度埋め合わせさせてください。」
その一言で倉橋さんの顔が明るくなった。
「いいの!?」
「ええ、構いませんよ。
だって倉橋さんみたいな───
かわいい方の…その太陽みたいな笑顔を失わせたくないですから。」
そう言った瞬間───
「───ふぇ///!?」
倉橋さんの顔が真っ赤に染まった。
「…?
顔が赤いですが…どうかしたんですか、倉橋さん?
あ、もしかして…失礼します。」
風邪でもあるのでは、と思い倉橋さんのおでこに僕のおでこを当てる。
「うーん…結構熱ありますねって、さらに赤くなってるじゃないですか!?
保健室…はないし、病院に…」
「い…いいから!!
病院とか連れて行かなくてもいいから!!
じ、じゃあ埋め合わせ期待してるからね!!」
そう言って倉橋さんは走り出した
「ああ、倉橋さん!!
僕…なにか怒らせることしましたか?」
「あんな風にナチュラルに口説き文句言ってるところが女の子にモテる理由なんだろうな…。」
「お前みたいに狙って口説いてないところもな、前原。」
「どういう意味だ磯貝。」
▷固定砲台side
想定外のトラブルによって今日予定していた攻撃をすることが出来なかった私は、その対策を開発者にお願いしていた時───
「固定砲台さ~ん、聞こえますか~?」
そんな声が聞こえてきた。
見ると、ボディの一辺に手を置いた状態で私の前に立つ青髪の生徒がいた。
彼はたしか───
{綾崎ハヤテさん、でしたね。
なにかご用ですか?}
「少し、固定砲台さんと話がしたくなりましてね。
お時間いただいてもいいですか?」
気になっていたこともありましたし、ちょうどいいですね。
{いいですよ。
ちょうど聞きたいこともありましたので。}
「ありがとうございます。
それで…聞きたいこととは…?」
{はい。
なぜ、私の暗殺が邪魔されたのか。
その理由を教えていただけませんか?}
私の問いに彼は考える間もなく、
「それなら簡単ですよ。
皆さんにとってあなたの暗殺は面白くないんですよ。」
{面白くない…ですか。}
「ええ。
あなたが授業中でも関係なく発砲するためこっちは授業に集中できませんし、発砲して撒き散らした弾の片付けは僕たちに押し付けられる。
勉強は学生にとっての仕事のようなものですからね…邪魔されたらたまったものではありませんよ。
それに…あなたが殺せんせーを殺した場合、その賞金は開発者のものになるでしょうからね。
一生懸命頑張っていたのに突然現れた相手に、しかも自分は手を出さないような人に横やりを入れられたくないでしょうからね。」
{…そういうことでしたか。
クラスメートの利害までは考慮していませんでした。}
「そういうことです。
そんな現状を打破するにはまず他人の心を理解しなければいけません。」
彼───いやハヤテさんはそう言いましたが…
{すみません、機械故にその方法が分かりません。}
申し訳なさそうな口調の私にハヤテさんは───
「大丈夫です。
その方法を教えてくれる心強い先生がいますから。
ですよね、殺せんせー?」
「はいその通り。
固定砲台さん、君に必要なのは協調性です。
もうほとんど綾崎君が言ってしまいましたし…私に出来ることはこのくらいです。」
そう言って殺せんせーはいろいろ入っている箱を持ってきました。
「殺せんせー…それはいったい?」
ハヤテさんもそれが気になっていたようで殺せんせーに聞いていました。
「協調に必要なソフト一式と追加メモリです。
危害を加えるのは契約違反でも…性能アップさせる事は禁止されてませんからねぇ。」
「相変わらず、手厚いですね…。」
「綾崎君、もう遅いので君は帰りなさい。
あとは先生に任せておきなさい。」
「分かりました…。
では殺せんせー、固定砲台さん、また明日!!」
そう言ってハヤテさんは去っていきました。
▷ハヤテside
次の日───
「なあ…。
今日もいるのかなアイツ。」
渚君と杉野君を連れ立って教室まで向かう途中、杉野君が聞いてきました。
アイツ…固定砲台さんのことだろうと理解しました。
「烏間先生に苦情言おうぜ…。
アイツと一緒じゃクラスが成り立たないって。」
杉野君の言っていることはもっともだ。
だけど…
「その心配はいりませんよ。」
「どういうこと、ハヤテ君?」
今の固定砲台さんがどうなっているか知っている僕にはそう断言できた。
「なんでそう言えるんだよ…って、なんか体積増えてねーか?」
教室を見ると、昨日の二倍の体積になった固定砲台さんがいた。
{おはようございます。ハヤテさん、渚さん、杉野さん!!}
何があったんですかこれ!?
「親近感を出すための全身表示液晶と体・制服のモデリングソフト。
全て自作で8万円!!」
後ろに現れた殺せんせーが説明してくれた。
{今日は素晴らしい天気ですね!!
こんな日を皆さんと過ごせてうれしいです!!}
「豊かな表情と明るい会話術、それらを操る膨大なソフトと追加メモリ。
同じく12万円!!
先生の財布の残高…5円!!」
「なんというか…さすが殺せんせー。」
そういいながら固定砲台さんの肩の部分に触れる。
すると…
{ふぁっ!!}
固定砲台さんがそんな声を上げる。
「液晶にはタッチパネル機能付です。」
「それを先に言ってくださいよ!!
というか、さすがにやりすぎですよ!!」
次回もお楽しみに!!