読んでいただけることは何よりも嬉しいです。
さて、内容の話ですが…
前話の後書きでロヴロさんの暗殺は省きますと言いましたが…
あれ…
撤回します!!
今話の冒頭に使うとやりやすいので…
それでは、本編スタート!!
▷ハヤテside
昼休み───
イリーナ先生の残留を賭けた勝負のためとはいえ、2人から狙われることになった烏間先生を労おうと、僕は教員室に向かった。
「おや綾崎君、どうかしましたか?」
僕に気づいた殺せんせーが声をかけてきた。
「いえ…烏間先生大変だろうなぁ~って思って様子を見に来たんですが…その必要はなかったようですね…。」
───隙が無い。
僕は普段から烏間先生をそう評価しているが…今の烏間先生はいつも以上に動作に隙が無い。
パソコンを使ってのデスクワークをしている今も、画面に視線を向けているが、それでもなお周囲への警戒を怠っていない。
僕が入った時も気づいていたが…模擬暗殺に直接的な関係は無いため、一瞬こっちを見るだけだった。
…こっちを見たのは烏間先生だけじゃない。
イリーナ先生もこっちを見たが、ロヴロさんじゃ無いと知ると再び烏間先生に視線を向けた。
焦っている…。
表情からそれが見て取れた。
と、そこに───
窓が開き、ロヴロさんが入ってきた。
正面から!?
無茶だ!と、そう思っていたが…
椅子の脚に細工をされていたのか、烏間先生の視線がそっちに向いた。
仕掛けを施したであろうロヴロさんはそれをチャンスと見たか烏間先生目掛けナイフを振るう。
だが───
その腕は烏間先生に捕まり、机に叩きつけられた。
そして、そんなロヴロさんの顔の側面の一寸手前に烏間先生の膝蹴りが突きつけられた。
「熟練とはいえ…年老いて引退した殺し屋が…先日まで精鋭部隊にいた人間を…ずいぶん簡単に殺せると思ったもんだな。」
つ、強い!!
戦慄していると…不意に烏間先生は殺せんせーとイリーナ先生の2人に対先生用ナイフを突きつけ───
「分かっているだろうな。
もしも今日殺れなかったら…その時は…」
───そう言い放った。
その言葉と表情に向けられてはいないはずの僕もビビってしまった。
~~~~
「あ、おかえりハヤテ君。
烏間先生、どんな感じだった?」
僕が教室に戻ると、それにいち早く気づいた矢田さんがそう聞いてきた。
「気にするまでもありませんでした…。
さっきも…ロヴロさんが失敗してましたよ。
あと、そのときに怪我をされたためロヴロさんは暗殺を辞退しました。」
「さ…さすが烏間先生…。
でも…そんな相手にビッチ先生一人で大丈夫かな?」
矢田さんが心配そうに言っていますが───
「出来ますよ。」
「…え?」
僕の唐突なその一言に目を丸くした。
「最初のイメージが悪かっただけで…イリーナ先生は僕と同じ努力家ですから。
それに…
矢田さんみたいな優しい娘がこれだけ想ってくれているんです。
外すわけがありませんよ。」
僕のその一言に───
「そ、そんな…優しくなんて…///」
「今もイリーナ先生のことを心配していますし、前に聞いた話だと病気がちの弟さんの看病をよくしてあげるそうじゃないですか。
それを優しいと言わずなんて言うんですか?」
「ラブコメってるところ悪いけどさ~…」
「な…何のことですか、カルマ君!?」
「気づいてないならいいや。
そっちは関係ないし…。
件のビッチ先生、殺る気みたいだけど…見に来ないの?」
その言葉に皆、窓際に集まった。
▷渚side
残留を賭けた模擬暗殺。
ビッチ先生は正面から向かっていく。
そして、烏間先生の目の前まで来たビッチ先生は服を脱ぎだした。
やはり、色仕掛けか…。
それはビッチ先生の最大の武器だが…烏間先生には相性が悪い。
分かっているはずなのに…なんで?
「なぁ、あれ…何言ってんだ?」
「遠くて聞き取れねーな…。
ハヤテ、読唇を…ダメだ、顔真っ赤にしてそらしてやがる。」
「そういえばハヤテ君、こういうのに耐性なかったね…。」
性的なものに耐性のないハヤテ君は初めて来た日も岡島君のエロ話から逃げていた。
まあ、ビッチ先生が初めて来た日…僕と間違えてハヤテ君にディープキスをしたことへの罪悪感からか、ハヤテ君にだけは授業でのディープキスをしていないからすっかり忘れていたが…
なら、読唇無しで観戦しようと思っていると───
烏間先生がビッチ先生の服に足を取られ宙を舞った。
ビッチ先生の手にあるもの…あれは、ワイヤーか!!
そして、ビッチ先生が烏間先生の上を取る。
そのとき、クラスの皆が賞賛の声を上げた。
“もらった!!”
そんな表情でナイフを振るうビッチ先生だったが…タイミングが遅かったのか烏間先生に手を押さえられた。
だが───
2人が何かを言い合うと、諦めたのか烏間先生がその手を離した。
押さえていたものが無くなったため、ビッチ先生のナイフは烏間先生の胸に吸い込まれていった。
ビッチ先生の残留、決定。
その吉報にクラス中が歓喜の声を上げた。
卑猥で高慢、だけど真っ直ぐ。
ビッチ先生は僕たちE組の英語教師であり、仲間だ。
「ハヤテ君…終わったよ。」
「え?
ああ…いつの間に!?」
arosの、サンデーの目次コメントに漫画家でもないのに答えてみた
Q.一週間のうちで、最もワクワクすることはなんですか?
A.この作品を投稿すること。
次回もお楽しみに!!