暗殺者のごとく   作:aros

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ついに…20000UA突破とお気に入り200達成しました!!



いつもこの作品を読んでいただき、誠にありがとうございます。
これからもずっと続けていきますので、よろしくお願いします!!



それでは、本編スタート!!


第31話 映画の時間

▷ハヤテside

 

イリーナ先生の残留を賭けた模擬暗殺が行われた日の翌日───

 

 

「日本での上映は3ヶ月後かぁ…。

待ちきれないね。」

「なんとかして今から見れないかなぁ~…。」

放課後、渚君とカルマ君と僕の3人で“ソニックニンジャ”という映画の話をしていました。

「面白そうなので僕も見に行きたいです。

そういうのに使うお金無いから出来ませんけど…。」

と僕が言ったその時───

 

 

 

「“ソニックニンジャ”?

あ~、あのヒーロー物ね。

明日感想聞かせて~。」

 

 

 

そんな中村さんの声が聞こえてきた。

話の内容から察するに、これからハワイまで行って見てくるようだ。

マッハ20を有効活用しすぎているなぁ。

 

 

「…ねぇ2人とも、今の聞いた?」

「もちろん、聞かせてもらいましたよ。」

「連れてってもらえないかなぁ~?」

 

 

 

~~~~

 

「殺せんせーお願い、僕たちも連れてってよ。」

映画を見に行くために飛び立とうとした殺せんせーに渚君が僕たちを代表して頼み込んだ。

 

「おや、好きなんですか?」

「うん大好き。

続編出るのずっと待ってたんだ。」

「そうですか…。

カルマ君がヒーロー物というのも意外ですが…綾崎君がついて行きたいというのも意外ですねぇ…。」

「監督が好きでさ…アメコミ原作手がけるのは珍しいから。」

「ちょうど面白そうなので見に行きたいと話してたところだったんです。

お金無くて出来そうに無かったんですが…こういう機会は逃してはダメかと思いましたから。

それに…見に行くのなら友達と見に行きたいので。」

 

と、そこに───

{私もご一緒していいですか、ハヤテさん?}

僕のポケットにある携帯から律さんの声が聞こえてきた。

なにがあったのかと思い確認すると───

 

 

“おじゃましてます”

 

 

と書かれた札を持った律さんが僕の携帯の画面にいました。

聞くと、クラスでの情報共有を円滑にするために全員の携帯に自分の端末をダウンロードしたのだそうだ。

 

 

{“モバイル律”とお呼びください。

これで教室外でもお話が出来ますね、ハヤテさん!!}

「何でもアリですね…。

でも…律さんと一緒にいることが出来るのは僕も嬉しいです。」

{はい!!

私もハヤテさんと一緒にいることが出来るようになって嬉しいです!!}

「それに…

 

 

 

 

律さんなら私生活を見られても恥ずかしいとは思いませんし。」

さっきまで満面の笑みを浮かべていた律さんは今度は頬を赤く染め…

{そ…そうですか…。}

力なくそう言った。

 

 

「言葉が足りないからああいう口説き文句になるんだろうね…。」

「次元の違う娘まで落とすなんてねぇ~。」

 

「ヌルフフフ…。

先生の小説のネタが増えましたが…そろそろ行きたいのですよね…。」

{そ、そうでした!!

暗殺の参考にしたいので連れて行ってもらえませんか?}

「いいでしょう。

映画がてら…君たちにも先生のスピードを体験させてあげましょう。」

そう言うと殺せんせーは僕たち3人と律さんが入った僕の携帯を服に詰めた。

 

 

「軽い気持ちで頼んだけどさ…ひょっとして僕たち、とんでもないことしてるんじゃ…。」

「そーいや身の安全まで考えて無かった…。」

「冗談でもそんなこと言わないでください…。

ただでさえ運が悪いのに…。」

{楽しみですね、ハヤテさん!!}

 

 

その心配(一人違うが…)は杞憂に終わった。

殺せんせーが飛び立つ時、僕たちに負担がかからないようにゆっくり加速してくれたからだ。

 

 

 

~~~~

 

飛行中、ちょっとした疑問から科学の授業が始まったりもしたが…無事に目的地のハワイについた。

 

 

「うわぁ~!!

ここがハワイですか~。

海が綺麗ですね~!!」

「そっか、ハヤテ君って海外に行ったこと無いんだっけ?」

僕のその一言に渚君が反応した。

「はい!!

寒い海の遠洋漁業にはよく行ってましたけど…陸に上がるのは初めてです!!」

「まーた凄い過去を…。」

僕のその返しにカルマ君が引き気味に言った。

 

 

 

~~~~

 

映画館の中に入ると、そこはまるで冷凍庫の中に入ったかのように冷房が効いていた。

熱帯のハワイでは室内の冷房がとにかく効いているらしい。

 

 

「でも…ここアメリカだから日本語字幕無いんだよね。

スジ、分かるかなぁ~…?」

「大丈夫ですよ。

皆さんの英語の成績は良好ですからね。

それに、イリーナ先生にも鍛えられているでしょう?

綾崎君も…英語が苦手科目だったのにどんどん小テストの成績も上がってきて、ケアレスミスさえなければほとんど完璧になってますからねぇ。」

殺せんせーの言うとおり、最近の僕の英語の成績は上がってきている。

問題が難しいと答えを仮置きしてそのままにして忘れているというのがなければほぼすべて解答(ところどころ間違いはある)している。

 

 

 

~~~~

 

初の海外で友達と見る映画…最高だ。

 

 

思っていたとおり面白い内容だし、戦闘シーンもカッコいい。

 

 

連れてきてもらって良かった。




次回もお楽しみに!!

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