暗殺者のごとく   作:aros

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実は…原作四巻の話、すべての話で大体の筋を考えてなかったので、今現在執筆に苦戦中です。


一部の小ネタは考えていたわけですが…


ですが、そんなことで負けはしません!!
このイトナ初登場編を終わらせれば球技大会の話が始まります。
球技大会の話はそこそこ考えているのでいけると思います!!



それでは、本編スタート!!


第35話 絆の時間

▷ハヤテside

 

 

 

校庭で縦横無尽に舞う黒い触手。

 

 

 

───黒は、キレてる時の色だ。

 

 

 

その触手を携えたイトナ君は、教室の窓枠に飛び乗った。

その目には…先程まであった冷静さはなかった。

 

 

「俺は…強い…。

この、触手で…誰よりも…強くなった…。

誰よりも!!」

もはや、暴走しているようにしか見えないイトナ君がそう言って殺せんせーに飛びかかる。

 

 

 

 

───が、しかし

 

 

 

イトナ君の首に何かが当たると、まるで体のすべての力を失ったように倒れ込んだ。

微かな異臭を感じて横を見ると、シロが右腕を掲げていて、その袖から銃のようなものが見えていた。

 

 

「すいませんね、殺せんせー…。

どうもこの子は…まだ登校出来るような精神状態じゃなかったようだ。」

シロはそう言うと、自分の前にあった机を押し退けて中に入り、イトナ君を肩に担ぐと───

「転校初日で何ですが…しばらくの間、休学させてもらいます。」

そう言って、イトナ君が最初に開けた穴へと向かっていった。

 

 

「待ちなさい!

担任としてその生徒は放ってはおけません。

一度E組に入ったからには卒業するまで面倒を見ます。

それに…あなたにも聞きたいことが山ほどある。」

しかし、それを良しとしない殺せんせーはシロに待ったをかける。

だが───

「いやだね、帰るよ。

…力ずくで止めてみるかい?」

シロは、聞く耳を持たなかった。

言われたとおり力ずくで止めようとした殺せんせーだったが、シロの服に触れた途端触手が溶けたことでそれは叶わなかった。

 

 

「対先生繊維…君は私に触手一本───ッ!!」

「だったら…人だった場合どうするんですか?」

触手が溶けた原理をシロが解説しようとしたところで僕が腕を掴んだ。

「君もやってくれたね。

おかげで計画は台無しだ。

君は…賞金の百億は欲しく無いのかい?」

「僕は…お金欲しさにこの教室に来たわけじゃない。

僕が欲しかったもの…それは、絆。

これまでの人生で何度も失ったそれが欲しかったんだ。

それに気づかせてくれたこのクラスの皆を自分勝手な理由で傷つけるなら、許すことは出来ない…それだけのことです。

…そんなことはどうでもいい。

あなたは何者なんですか!!

烏間先生から聞いた限りでは、こんな対先生繊維や殺せんせーに効くライトなんて防衛省も作っていないはず…なのになんでそんなものを持ってるんだ!!」

「悪いけど…君に話すことは無いよ。

ああそれと…殺せんせー。

イトナのことだが…心配せずともまたすぐに復学させるさ。

それまでの間…私が家庭教師を務めるよ。」

僕の腕を振り払ったシロは殺せんせーにそう言うと去っていった。

 

 

 

 

~~~~

 

リングに使っていた机を元に戻している間、殺せんせーは一人、教卓で顔を手(触手?)で覆っていた。

…どうやら、自分の言動を今更恥ずかしがっているらしい。

 

 

 

「ハヤテ君は平気なの?

あんな恥ずかしいこと言ってたのに…。」

「大丈夫ですよ。

…僕に恥なんて、あって無いようなものですから。」

「うん…それもどうかと思う…。」

茅野さんからの問いかけに返答すると、なぜか微妙な顔をされた。

 

 

「でも…驚いたわ…。

…あのイトナって子…まさか、触手を出すなんてね…。」

イリーナ先生がそんなコメントを述べる。

それが合図になったのか、皆が殺せんせーとあの二人の関係について聞き始めた。

 

 

「………。

…仕方ない。

真実を話さなくてはなりませんねぇ。」

逃げられる雰囲気では無いと察した殺せんせーは観念したように口を開いた。

「実は先生…

 

 

 

 

 

人工的に作り出された生物なんです!!」

 

 

 

 

 

あまりにも…想定内すぎる告白に…

 

 

『だよね…で?』

 

 

クラス全員がそういうしかなかった。

 

 

「知りたいのはその先だよ…殺せんせー。

どうしてさっき…イトナ君の触手を見て怒ったの?」

その事実に驚愕する殺せんせーに渚君がそう言った。

「殺せんせーはどういう理由で生まれてきて…何を思ってE組に来たの?」

 

 

 

だが、殺せんせーはそれに答えない。

先生を殺せなければ…知ったところで無意味だからだそうだ。

…でも、僕には…余計なことを知って暗殺が出来なくなるのを避けているように思えてならなかった。

 

 

殺せんせーが言ったのは一つだけ…。

 

 

 

「殺してみなさい。

暗殺者と暗殺対象…それが先生と君たちを結びつけた絆のはずです。」

 

 

 

要は…知りたいなら行動で示せ、ということだろう。

───言われなくても分かる。

それこそが、この暗殺教室の流儀なのだから

 

 

 

 

誰でもない、自分たちの手でで殺したい───

 

 

 

その思いを胸に、烏間先生に今以上の暗殺技術を教えてもらえるように頼みに行った。




arosの、サンデーの目次コメントに漫画家でもないのに答えてみた

Q.どこにでも別荘を建てられるとしたら、どこに建てますか?

A.二次元世界への入り口


次回もお楽しみに!!

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