暗殺者のごとく   作:aros

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今回の話、原作とほぼ同じ展開で進めます。
大きな違いとしては、視点がハヤテのものということですね。
というか、暗殺教室の原作を読みながら思いつきで書いているようなものなので細かいものも確実にあるようにしてます。

ちなみに打順は…一番 木村
        二番 渚
        三番 磯貝
        四番 杉野
        五番 ハヤテ
        六番 前原
        七番 岡島
        八番 千葉
        九番 カルマ

としています。(ちなみにハヤテはセンターのポジションです)
なので、ハヤテが打席に立つのは次の話になります。

それはそうと…律との区別をつけるため、マイクを通した音声(およびAI以外の機械音声)は{ }の中に『』を入れたものにします。
集会の時間のも後で訂正しておきます。

それでは、本編スタート!! 


第37話 先行の時間

▷ハヤテside

 

 

一回の表…バッターは木村君だ。

 

 

ズトン!!

 

 

キャッチャーミットにボールが突き刺さる。

 

 

{『これはすごい!

ピッチャー進藤君、さすがの剛球!!』}

放送席からもピッチャーを賞賛する声が聞こえた。

{『E組木村、棒立ち!!

バットぐらい振らないとカッコ悪いぞ~!!』}

…E組いじりもしっかりしているところはさすがだと思う。

 

 

でも…振らなかったのは速くて振る暇もなかったからじゃ無い。

だって…比べるまでもなくもっと速いものを常日頃から見ているのだから…。

 

 

木村君がファールゾーンに目を向けた。

殺監督から指令が入ったのだろう。

 

 

 

そこに、ニ球目が投げられた。

だが───

 

 

 

コォン

 

 

 

{『あーっと、バントだ!!

良い所に転がしたぞ!!

内野、誰が捕るかで一瞬迷った!!

セ…セーフ!!

これは意外!

E組、ノーアウト一塁!!』}

さすがの放送席も今回ばかりはE組を賞賛するしか無かったようだ。

これで、E組側の士気が上がった。

皆の考えていることは一つ、

(((木村(君)の活躍は無駄にしない。

この回、点を取る!!)))

 

 

続く渚君は三塁線に強めのバントを放ち、その球はバントを警戒し、前に出ていたサードの脇を抜く。

これで、ノーアウト 一、二塁。

 

 

ここで観客も気づき始めた。

この試合の流れが…E組に向いていることに…。

 

 

 

「お…ハヤテ、あっちの監督の読唇頼む。」

前原君に促され、野球部の監督の読唇を始めた。

「えーと…

『バカな!!

こいつら…何故、バントがこんなに出来る!?

進藤級の速球を狙った場所に転がすのは至難の業だ。

杉野の遅球では練習台にもならないはずだ!!

いったい、どんな手品を…?』

とのことです。」

「手品といわれてもなぁ…

…アレ相手に練習したんだからよ。」

そう言って殺監督の方を見た。

 

 

 

~~~~

 

「殺投手は300kmの球を投げ!!」

「ホントの意味でデッドボールじゃないですか!!」

目で追いつけないような速さの球をバントさせられ───

 

 

 

「殺内野手は分身で鉄壁の守備を敷き!!」

余裕そうにしているのが余計頭にきた。

 

 

 

「殺捕手はささやき戦術で打者の集中力を乱す!!

この間、矢田さんと放課後デートしてましたねぇ…。

ショートケーキ一個とはいえ、奢るとは…金銭面の余裕が出てきましたねぇ…綾崎君。

一口食べさせてもらってましたねぇ…しかも、“はいあーん”でねぇ…。

ご感想の方は?」

「なんでそんなこと知ってるんですか…。」

 

 

 

皆が一通り終わったところで───

 

 

 

「はい、先生のマッハ野球に慣れた所で…次は、対戦相手の研究です。」

 

 

そこに、竹林君がやってきた。

「あれ…?

竹林君、今までどこに?」

三日間程姿が見えなかったような…。

「野球部の偵察に行っていたのさ…。

面倒だったが…運動が苦手な僕が球技大会で出来ることといったら、これしかないからね…。

それはそうと、手に入れられたデータだが…

進藤の球速はMAX140.5km

持ち球はストレートとカーブのみ

このくらいでした。

練習試合でも9割方ストレートでした。」

「140km越え…中学生のレベルじゃ無いですよ…。」

「そういうことだからストレート一本でも勝てるんだよ、進藤は…。」

「その通り。

ですが、逆に言ってしまえば…ストレートさえ見極めればこっちのものです。

というわけで…

ここからの練習は…先生が進藤君と同じフォームと球種で、進藤君と同じスピードで投げてみましょう。

さっきまでの先生の球を見た後では…彼の球など止まって見える。

したがって───」

 

 

~~~~

 

「『バントだけなら…十分なレベルで修得出来ます。』

でしたね。」

 

 

{『ま…満塁だーーー!!

ど、どうしたんでしょうか進藤君!!

調子でも悪いんでしょうか!?』}

 

磯貝君も塁に出て、放送のいうとおり満塁だ。

 

 

 

ここで打席に立つのは…杉野君だ。

 

 

 

最初、バントの構えを見せるが…ボールが投げられるとすぐに持ち方を変え…渾身の一撃を放った。

 

 

 

{『打ったァーーー!!

深々と外野を抜ける!!

走者一掃のスリーベース!!

E組三点先制!!

なんだよコレ、予想外だ!』}

 

 

 

 

▷○ナ○クside

 

「こっちもE組優勢ね…。」

体育館で行われてるバスケのエキシビジョンマッチ…前半、E組の優勢で始まり…後半になっても一切の衰えを見せなかったのでE組の勝ちを確信し、野球の方も良い勝負をしているのではないかと気になっていたのでこちらに来ていた。

 

 

 

良い勝負どころか…完全にE組が試合の流れをつかんでいた。

 

 

 

そんな中、私がみたのは───

 

 

 

 

 

 

野球部の監督の背後に忍び寄る───

 

 

 

 

理事長先生の姿だった。




前話のボツネタをこの話で使ってみました。

次回もお楽しみに!!

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