暗殺者のごとく   作:aros

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今回、鷹岡をボコボコにするんですが…一部でヤバい部分があるので、その箇所にハヤテのごとくのアニメ一期と二期に登場する“見せられないよくん”を出します。
…画力が無いので、“見せられないよ”のパネルだけですが勘弁してください。


あと、今回はいつにもまして展開が強引ですが…そこは大目に見てください。



それでは、本編スタート!!


第43話 指名の時間

▷渚side

 

「後悔だと…?

ずいぶんと大きく出たじゃないか…。」

ハヤテ君を見下しているような表情を見せる鷹岡先生が嘲笑うかのような声音でハヤテ君に話しかける。

 

 

 

「当然ですよ…。

この勝負は…僕の、男としての意地とプライドを…そして、大切な仲間達の…自由を守るための一戦ですから!!」

受けたハヤテ君はそう言いながら、戦闘態勢に入る。

 

 

 

「ほぅ…?

格好いいじゃないか。

さっき俺が腕を振り解けなかったことから、少しはやるみたいだが…俺に勝てると思うなよ…?」

中学生相手なら負けない、とでも思っているのだろう鷹岡先生は構えながらも、余裕そうにハヤテ君に対して話しかける。

 

 

「いいぜ…。

どこからでもかかって…グオッ!!」

 

 

───だが…その余裕も、ハヤテ君の拳が鳩尾にめり込んだことで消える。

 

 

 

 

「グッ…!

このやろう…!!」

格下に見ていた男に一撃入れられたことでプライドを刺激されたであろう鷹岡先生がハヤテ君に詰め寄り、左右の腕でラッシュを繰り出す。

だが、ハヤテ君はそのラッシュをすべて紙一重でかわしていく。

 

 

それがしばらく続いたところで、かわすことに飽きてきたらしいハヤテ君は、鷹岡先生が右ストレートを放ったタイミングで身を翻し───

 

 

「………ハァッ!!」

鷹岡先生の側頭部に後ろ回し蹴りを叩き込んだ。

 

 

 

「やっぱ強ぇなアイツ…。」

「烏間先生の同僚ってことは軍人だろ…?

それなのに全く寄せ付けてねぇ…。」

僕の周りからもそんな声が聞こえてくる。

 

 

 

「ぐっ…なぜ、中学生相手に…こんな一方的に…攻められるんだ…。」

やはりというかハヤテ君をナメてかかっていた鷹岡先生は、自分が一方的に攻められることに納得がいってないかのようにつぶやく。

 

 

「僕を“ただの中学生”と侮りましたね…。

そこらへんの中学生と僕を同列に扱わない方がいいですよ…。

なぜなら───」

 

 

 

あ、これは…来るな。

 

 

 

「こう見えても僕は、かつて両親に“肉を食わせてやる”と言われ侵入したサファリパークで…ライオンの餌をちょくちょく強奪していた男だぁ!!」

 

 

 

「あぁ…やっぱり…。」

「相変わらずスゲェ過去持ってんな…。」

「ひ…陽菜ちゃん…?」

一部違う人もいるが…僕含め周りの皆も、ハヤテ君の過去に呆れていた。

 

 

 

「ライオンに比べれば…あなたなんて、大したことないんですよ!!」

そして、ハヤテ君は鷹岡先生を指差してそう宣言した。

 

 

 

その宣言に鷹岡先生は───

 

 

「ふ…ふざけるなぁ!!」

 

 

怒りの形相でハヤテ君目掛け走り出した。

 

 

 

~~~~

 

 

        ┌────┐ 

       つ│見せられ│◯

        │ないよ!│

        └────┘

 

 

~~~~

 

「それで?

あとどれくらいボコボコにすると帰ってもらえるんですか?」

「…グウ…。」

…すごい。

たった数十秒で鷹岡先生が虫の息だ…。

 

 

 

「綾崎君、それ以上は勘弁してやってくれ…。

鷹岡が死にかねん。

いくらこいつが悪辣なやつでも…死人が出るのはさすがに看過出来ん。」

ここで烏間先生が止めに入った。

「まあ、いいでしょう…。

これ以上痛めつけたら、治療するお医者さんがかわいそうですからね。」

心配するのそっちなんだ!?

 

 

 

「そいつの実力はだいたい分かった…。

そして…限界もな…。

と、いうわけでだ、烏間。

ここは一つ、この教室らしい勝負といこうじゃないか…。」

起き上がってきた鷹岡先生がそんなことを言い出した。

 

ハヤテ君の…限界?

それは、いったい…?

 

 

「この教室らしい…勝負…?」

「ああそうだ…。

烏間、お前が育てた中でイチオシの生徒を一人選べ。

そいつが俺と勝負して…一度でもナイフを当てられた場合、お前の教育を認め…俺はここから出て行ってやる。

男に二言は無い。

ただし…俺が勝った場合、その後いっさいの口出しはさせないからな。」

鷹岡先生のその言葉に皆の顔に希望が宿る。

それなら、出来る生徒はハヤテ君を含めたくさんいる。

 

 

 

 

───だが…その希望も、鷹岡先生が出した次の条件で儚く崩れ去った。

 

 

 

「ああそれと…使うナイフは対超生物用じゃない。」

 

 

 

 

そう言いながら取り出したのは…本物のナイフだった。

 

 

 

 

▷惟臣side

 

「殺す相手は俺なんだ…。

使うものも本物じゃなくちゃなァ?」

「よせ!!

彼等は人間を殺す訓練も用意もしていない!!

本物を持っても…体がすくんで刺せやしないぞ!!」

俺は今、鷹岡に対し全力で抗議している。

当然だ…。

ここにいる皆は、ヤツにしか効かない特殊なナイフでしか訓練をさせていない。

ゆえに、本物を持たせたところで扱えるわけがない。

唯一使えるであろう綾崎君も、ナイフを使う時の動きにどこかぎこちなさがある…。

あれが本物のナイフでも起こるのならと思うと…。

 

 

 

「寸止めでも当たったことにしてやるから安心しな…。

俺は素手で…しかも、さっき綾崎にボコボコにされた痛みがまだ引いていない。

これ以上無いハンデだろ?

さっさと選んでもらうぜ、烏間!!

嫌なら無条件で俺に降伏だ!!

生徒を見捨てるか生け贄として差し出すか…どっちにしろ酷い教師だな!!」

俺を蔑むような目と笑い声を向ける鷹岡を前に、ただ迷うことしか出来なかった。

この勝負で勝てる可能性がある生徒は…“いる”。

だが…その生徒を危険にさらしていいのか、と。

 

 

 

教師という職業を始めてから…迷ってばかりだな…俺は。

どんな時であれ…綾崎君と初めて会った時のように…すぐに行動に移せたらいいのにな…。

 

 

いや…彼は迷わなかったじゃないか。

皆の自由を守るために、と。

 

 

もう…迷いはなかった。

鷹岡が俺の足下に投げたナイフを引き抜き、その生徒のところに歩いていく。

 

 

受けてくれるかは知らないが…それしか方法は無いだろう…。

 

 

「渚君…やる気はあるか?」




arosのサンデーの目次コメントに漫画家でもないのに答えてみた。

Q.日本国内で一番行ってみたい場所とその理由を教えてください。

A.秋葉原
理由:中学三年生の頃からずっと行ってみたいと思っていたので…。
住んでるとこ岡山なので距離的な問題が…。


次回もお楽しみに!!

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