皆さんどうも、arosです。
とりあえず次の休みに原作の毒の時間をやりたいので、今日投稿する事にしました。
それでは、本編スタート
⇒渚side
綾崎君の実力に驚かされた体育も終わり、今は昼休みだ。
昼食を食べようと僕が登校中に買ってきたパンをあけていると、
「渚君、お昼一緒にご一緒していいですか?」
綾崎君が聞いてきた。別に断る理由もなかったし、
「うん、いいよ。」
すぐにそう返した。
そして近くから椅子を確保してきた綾崎君がお弁当を広げた。
そこで──
「ねぇ、綾崎君。」
「どうかしましたか、渚君?」
「いや、このお弁当誰が作ったのかな?って思ってね。」
綾崎君のお弁当に疑問を持った。
中身自体は安い食材を使っているみたいだけど全然安そうに見えず、彩りもきれいで栄養にも気を使っているそんな感じのお弁当だった。
だから親が作ったものだと思いつつ、そう聞いた。
その疑問に対する綾崎君の答えは──
「あぁこれですか。僕の手作りですよ?」
「えっ!これ綾崎君が作ったの!?」
まさかの手作りだった。
周りも驚きの表情でこっちを見ていた。
「綾崎君、料理出来たんだ。」
「親は作ってくれねーのかよ。」
近くにいた茅野と杉野が綾崎君のお弁当を覗き込んでそれぞれ言っていた。
杉野の問いに綾崎君は───
「えーと、実は僕一人暮らしなんですよね。」
『ハァ!?』
クラス内で声があがった。
これは僕も予想外だった。
手作りと言っていたことから親が起きるのが遅いか料理出来ないの二択だと思っていたのだから。
「まあ、昔から家での料理担当僕でしたけど。」
あ、昔から料理してたんだ。
それがこの時間一番安心したことだった。
紆余曲折あった昼食も終わり、休憩ムードだった。
だけど、僕は目の前の綾崎君と話す気になれなかった。
なぜなら──
「私の中ではこのプリンが一番美味しいと───」
「それもありだと思いますが、こっちも舌触りが───」
茅野と熱いプリン談議を交わしていたからだ。
誰がこの空気に入って行けようものか。
というか、本当に綾崎君はすごいと思う。
今日が初登校だというのにまるで今までずっといたかのようにクラスに溶け込んでいる。
その理由はこのように熱く談議出来る話題に事欠かないところだと思う。
二時間目と三時間目の間でも、岡島君とカメラの機種についてで語り合っていた(女体の話になると逃げ出していた)り、三村君と映像(映画)作品の話で盛り上がっていた(岡島君が○Vの話をしだしたところで退散していた)りと、何かと他人の盛り上がる話題を見つけて近づいていた。
そういえば、僕達との世間話でも大概杉野と野球の話題で盛り上がっていたっけ。
「そういえば、気になったんですけど……」
「どうしたの?」
おっと、いつの間にか話題が変わっていたようだ。
今度の話題は何だろう?
「殺せんせーってなんで“殺せんせー”って名前なんですか?」
──ッ!?
この話題か!
「そっか、綾崎君そのときいなかったんだ。じゃあ知らないよね。渚の自爆テロ事件。」
「ぼ、僕だけが引き起こしたわけじゃないよ!」
そうそれは僕達が殺せんせーに叱られたあの日の話だ。
「えーと、どういうことでしょうか。」
ワケもわからず混乱していた綾崎君にこの暗殺教室が始まって一週間が経ったあの日のことも話すことにした。
-少年少女説明中-
そして、全てを話し終えた後、綾崎君から出た言葉は───
「その寺坂君って人、バカなんですか?」
だった。
「人の命をお金で考えているところがバカだと言っているんです。命はお金で買えないものなんです。それを理解出来ない人はお金を持ってもダメ人間になるだけです。」
その通りだと思った。
「まあ、僕はそんなダメ人間のおかげでここにいる訳ですけどね。」(ボソッ
「え!?今なんて言ったの?」
今綾崎君が何か言ったような気がしたが小声だったため上手く聞き取れなかった。
「いえ、なんでもないですよ。」
なんでもないと言っているけど、なんでもないのだったらそんな顔しないよ。
───今は無理には聞かない。
───けど、いつか綾崎君が自分から教えてくれるとそう信じて待っているよ。
前回の後書きに神崎、倉橋、速水、矢田の4人は後回しにするといったな。
あれ、半分ウソな。
ただ単に、今の段階では自覚をさせず、後々本人が気づく形にしようとしているのがいる、というだけです。
さて、誰でしょうね?