暗殺者のごとく   作:aros

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最近、スランプなのか話の内容が纏まらず、投稿がここまで延びました。
これからも頑張っていきます!!



それでは、本編スタート!!


第66話 異変の時間

▷ハヤテside

 

「…プハッ!!」

殺せんせーを中心に生じた爆発によって、僕たちは海へと吹き飛ばされた。

 

 

 

今回の暗殺で、殺せんせーの逃げ場は可能な限り作らせなかった。

だから…今回は暗殺に成功したのではないか。

そう思いながらも、僕たちはいっさいの油断を見せることなく、パーティールームだったものの周辺を警戒していた。

 

 

 

と、そのとき───

 

 

 

ゴボッ…ゴボボッ…!!

 

 

 

そんな音とともに、水面に泡が出来ては消えるを繰り返す場所が出来始めた。

もしかしたら、そこに殺せんせーがいるのかも…そう考え、殺せんせーが生きているかもしれないことを考えた僕たちは、その場所を警戒するように見つめた。

 

 

 

その直後、水中から出てきたのは───

 

 

 

「…ふぅ。」

 

 

 

水の中にいるときの某パンの戦士の顔のような状態の殺せんせーが出てきた。

………いや…ホントになんなんでしょう、あれ。

 

 

 

「ヌルフフフ…これぞ先生の奥の手の一つ、“完全防御形態”です。

先生の肉体を可能な限り小さくし、その時に余ったエネルギーで周囲を固めることで、先生のあらゆる弱点から身を守ることが出来るのです。

核爆弾でも傷つけることは出来ませんよ。」

唖然とする僕たちに向けて、殺せんせーが笑いながら説明してくれた。

奥の手の脱皮を使えなくした、と思っていたのに…まさか、こんな切り札が残っていたとは………。

 

 

 

「はぁ…やられたわね…。

でも、こんな時までそれを使わなかったということは…その力には、時間制限かデメリットがあるんじゃないんですか?」

「その通り。

桂さんが言うように、この形態は24時間しか維持出来ません。

しかも、自分の意思で解除する事も出来ないので…それまでの間、先生はこの身動きの取れない状態でいなければならないのです。」

呆れた、とでも言うような口調で言うヒナギクさんに殺せんせーはそう答えた。

「まぁ…この形態になっている間にロケットなんかで宇宙の果てにでも捨てられてしまえばお手上げなので…それが先生にとって最も恐れる事なのですが…今から24時間以内にそれが出来るロケットなど、世界のどこを探しても存在しない事は既に調べてあるので…いらぬ心配ですね。」

しかも、欠点のフォローまで完璧だ。

やられた…。

 

 

 

「この作品の作者が“暗殺教室”が“○ォーゼ”と“○オウ”とのクロスオーバーがあまりないのは今の殺せんせーの言葉に矛盾が出来るからじゃないかと思ってるらしいよ。」

「いきなり何言ってんだ、不破…。」

 

 

 

不破さんが言い出した事は置いておくとして、この完全防御形態は、殺せんせーが自慢のスピードを殺してまで使うのも頷ける性能があるのは確かなようだ。

今、寺坂君がどうにかして壊そうとしているけど…ヒビの一つも入りそうにない。

 

 

 

「おーい寺坂。

それこっちに貸してよ。」

そんな中、カルマ君がスマホを片手に寺坂君に殺せんせーを渡すように要求した。

そのスマホと、カルマ君の笑みで全てを理解した寺坂君は、いっさい拒否する事なくカルマ君の前に殺せんせーを持って行き、カルマ君がスマホの画面を殺せんせーに見せた。

すると───

 

 

 

「にゅやー!!

カ、カルマ君!!

先生、今手が無いんですよ!!

顔も覆えないのにそんな恥ずかしい物見せないでください!!」

どんな物を見せられているかは分からないが…たぶん、暗殺で使う予定だった映像の一つだろうなぁ…。

その後も、カルマ君による動けない殺せんせーいじりは続いた。

 

 

 

その後、烏間先生によって解散が告げられ…僕たちは皆同じように暗い顔でホテルへと戻っていった。

 

 

 

~~~~

 

「やられたわね…。」

ホテルのロビーにて、僕の斜め右前の席に座ったヒナギクさんが落ち込んだ様子でそう呟いた。

「まさか…あんな隠し玉があったなんてね…。」

「ま、まあまあヒナさん。

私達以外にあの形態を使わせた人はいないらしいし…しょうがないんじゃないかな?」

「そうですよ。

それに、裏を返せば…誰も出来なかった事をやったんだから暗殺では大きなプラスじゃないですか。」

同じテーブルを囲んでいた僕と西沢さんは、そう言って落ち込むヒナギクさんを励ましていた。

だが、ヒナギクさんは───

 

 

 

「訓練中…私とハヤテ君の2人で連携の練習をしてた時に赤羽君から“共同作業だ”とかからかわれていたから…成功させたいと思ってたのに…。」

 

 

 

───悔しそうに、そう言うだけだった。

もちろん、僕も同じようにからかわれていた訳だが…その際に、ここにいる西沢さんを含めた女子一同から怒りのような視線が向けられていたのが怖かった。

 

 

 

「まったく…共同作業なんて…。

人を好きになっちゃ…いけないのに…。」

…?

机に突っ伏したヒナギクさんが何か言ったように思ったが…そこでふと気づいた。

西沢さんの顔が赤くなっており、西沢さん自身もフラフラしていることに…。

「どこか具合でも悪いんですか、西沢さん?」

不審に思ったので、話しかけてみたが…西沢さんは反応する素振りも見せず、ただフラフラと揺れるだけだった。

「西沢さん!」

「ふぇ!?

な、何かなハヤテ君!?」

2回目は少し大声で呼んだからか、あわてたように僕の方を向いた。

「西沢さんがフラフラしていたので何かあったのかなと思いまして…。」

「あぁ…そういうこと…。

心配してくれてありがとね、ハヤテく───」

 

 

 

西沢さんの言葉はそこで途切れた。

───本人が机に倒れ込んだからである。

 

 

 

「「西沢さん(歩)!?」」

突然起こったその出来事に僕とヒナギクさんは同時に西沢さんの体に触れる。

「「ッ!?」」

そして、その異常とも言うべき熱に同時に手を引いた。

「皆さん、西沢さんが───」

周りの誰かに手伝ってもらおうと辺りを見てさらに驚いた。

E組生徒の数名が、今の西沢さんと同じように机に突っ伏したり、床に手をついたりしていたからだ。

それも…前原君や倉橋さんなど、運動神経でクラスの上位に入れるような人たちもいる。

 

 

 

いったい何が───

 

 

 

───そう思っていた矢先…。

 

 

 

「お前の仕業か…何者だ!?

目的はなんだ!?」

烏間先生がそう叫んでいるのが聞こえた。

 

 

 

どうやら…一波乱ありそうだ。




arosのサンデーの目次コメントに漫画家でもないのに答えてみた

Q.毎週欠かさず観るテレビ番組はなんですか?

A.(録画がありなら)仮面ライダージオウ



次回もお楽しみに!!

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