暗殺者のごとく   作:aros

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オリジナル回キツい…。
でも、がんばります!!



察している方も多いと思いますが、この話からオリキャラを出します。



どんな戦法のキャラなのかは作中を楽しみにしてください。



それでは本編、スタート!!


第70話 黒の時間

⇒凛香side

 

 

 

『綾崎(君)!!』

『ハヤテ(君)!!』

…私は今、状況を完全に飲み込めないでいた。

 

 

 

ウイルスに苦しんでいる皆を助けるためにホテルに潜入したけど、その道中で現れた男によって烏間先生が相打ちに近い形で動きを封じられた事に動揺していた私達、いや位置的には私を狙って放たれたナイフを綾崎が自分を盾にするような守ってくれた。

そこまでは理解出来ている。

だが…あのナイフがどこから飛んできたのか、どういう意図があって私を狙ったのかが分かっていなかった。

 

 

 

いったい…誰が!?

 

 

 

⇒ハヤテside

 

 

 

「くっ…!!」

そこまで深く無いが出来てしまった左腕の傷に顔をしかめる。

咄嗟の事だったから完璧に対処しきれなかったが、僕に当たった後も少しだが勢いが残っていたのに気づき、弾くくらいは出来たため皆に被害が出なかったのは良かった。

そう考えていると───

 

 

 

「へぇ…なかなかやるじゃねーか、お前。」

三階から四階に繋がる階段側の通路からそんな声が聞こえて来た。

また敵が来たのかとそちら見ると───

 

 

 

───そこにいたのは…“黒”だった。

 

 

 

「完全に油断してるって思ってたから不意打ちしてみたんだけどよ、気づくやつがいるなんて予想外だぜ。」

性別は分からないが、黒い長髪含め全身黒一色で統一された人物がそこにいた。

 

 

 

「このナイフを投げてきたのはあなたですね?」

「間違いねーよ。

相手の注意がこっちに向いてねー時に不意打ちで動き鈍くしてやってからトドメをくらわせるのがオレの殺り方の一つなんだよ。」

落ちているナイフを拾い、まるで推理が正しいと疑ってないような僕の言葉を彼は否定することもなく素直に肯定した。

なるほど、そういう戦い方をするのか。

そう思っていると───

「しっかし“スモッグ”も大したことねーな。

弱らせた相手にたった一発でやられるなんてな。」

「“スモッグ”?」

話を続ける彼の言葉に気になる単語があったので聞いてみた。

すると───

「おそらく…さっき俺が、倒したやつの…事だろうな。

あの体運びや、気配の消し方…こいつも君も…殺し屋…なのだろう?」

「ああ合ってるぜ。

“スモッグ”ってのがソイツのコードネームだ。

覚えるも覚えないも好きにしな。」

磯貝君の肩を借りて起きた烏間先生が上手く話せないのだろう…言葉を途切れさせながらもそう聞くと、彼がそう返してくれた。

「では…あなたも彼と同じく最上階にいる黒幕に雇われたと考えていいのでしょう。

目的はやはり、私に懸かってる賞金ですか?」

殺せんせーが黒い人物にそう問いかける。

黒幕は百億の賞金首の殺せんせーを交渉の材料にしようとしている。

その賞金が目的だと考えるのもおかしいことではない。

 

 

 

だが───

 

 

 

「雇われてるのは事実だな。

だが…賞金目的ってのとは全然ちげーよ。」

「そうですか…ならばなぜこの取引に参加した目的は何なのですか?」

───彼から放たれた言葉は以外すぎるものだった。

じゃあなんで…僕たちの言葉を代弁するかのように殺せんせーがそう聞くと、彼は───

 

 

 

「あいつから渡された資料を見てな…綾崎ハヤテだっけか…?

そいつが面白そうだったから、相手になってもらおうと思ってたんだよ。

要求に青髪2人と緑髪1人ってあっただろ?

あれはオレが雇われた時に“綾崎ハヤテと戦わせてくれ。じゃねーと協力しねぇ”って言ったからなんだよな。」

そう答え、皆の視線が僕に向いた。

まさか狙っていたのが僕だったとは…ということは、黒幕の目的は渚君と茅野さんか…。

そう思っていると───

 

 

 

「ほれ。」

そう言いながら彼は小さな小瓶を僕に投げ渡してきた。

これは…?

「お前のくらったナイフにつけてた毒の解毒剤だ。

遅効性で弱めの麻痺毒だが飲んどくに越した事はねーだろ。」

「いいんですか?

僕と戦いたいのなら弱らせておいたほうがいいと思うのですが…。」

当然の疑問を僕が聞くと、彼はハァ…とため息をつくと───

「つってもよ…んな傷負ってんじゃ全力も出せねぇだろ…ま、オレがやったことなんだがな。

全快のお前とやりたいからな…この場は預けとく事にするぜ。

行けよ…時間ねぇんだろ?」

そう言い出した。

『ッ…!?』

当然、彼のその言葉に僕たちは驚いた。

確かに時間は短いが───

「信用してよいのですね?…その言葉を。」

「おうよ。

オレは一度言った言葉を取り消したりなんかしねーから安心しろよ。」

彼の言葉に嘘はなさそうだった。

 

 

 

だが…その言葉が気に入らなかった僕は、彼からもらった小瓶を床に投げつけた。

 

 

 

パリィン!!

 

 

 

小瓶はそんな音をたてて割れ、中の液体が辺りを濡らす。

「おいハヤテ、なにやってんだ!!」

「気に入りませんね…その言葉。

まるでこんな怪我をしただけで僕が弱くなったと言ってるようなものじゃないですか!!」

後ろから寺坂君がそう叫んでいるが、それを無視した僕は目の前の殺し屋にそう怒鳴りつけた。

「そうは言ってねーよ。

オレはただ全快のお前と戦いたいだけだ。」

彼はそう答えたが───

「なるほど…僕と戦いたいと言っておきながら、いざ目の前に来たら怖くなったんですね…。

本当に弱いのはあなたではないですか?」

「へぇ…言ってくれるじゃねーか。

そこまで言うんならやってやるよ!!

後悔しても遅ぇからな!!」

僕が挑発を交えて言うと額に青筋を立てて怒鳴ってきた。

カルマ君からちょっとだけ教えてもらっておいて正解だったなぁ。

「やめなさい綾崎君!!

今の君は…「本人がやるって言ってるんだからやらせてあげればいーじゃん。」…カルマ君。」

止めようとした殺せんせーの言葉をカルマ君が遮った。

「仕方ありません…。

ですが…危険な事だけはしないでくださいね。」

「分かりました。

では、僕以外の皆さんは先に行っていいですね?」

殺せんせーの言葉に頷いた僕は、目の前の殺し屋にそう質問した。

「構わねぇよ…!

この“ブラック”に二言はねぇ!!

つか、オレの目的はお前だけだ!!」

その質問に対し、“ブラック”と名乗った彼はまだ挑発が聞いてるのか怒り口調でそう言うと、背中に背負った剣を一本抜き、僕に向けた。

 

 

 

さて、ここからが僕の仕事だ…。

 

 

 

⇒渚side

 

 

 

「では皆さん、先を急いでください。

必ず…合流しますから!!」

困惑する僕たちにハヤテ君がそう促す。

でも…ハヤテ君を置いていくわけには…。

「渚君、行こう。」

そう考える僕にカルマ君がそう言った。

「ここで立ち止まってちゃ下で時間稼いでるビッチ先生の努力も無駄になる。

だからハヤテ君は自分を犠牲にしてでも、俺達を先に進ませるためにそういってるんだよ。」

その言葉で覚悟が出来たのか皆、正面の通路へと向かっていく。

 

 

 

「ハヤテ君、絶対後追いついて来てね!!」

 

 

 

そうハヤテ君に言って僕も皆と一緒に先へと進んで行った。

 

 

 




今回はブラックの設定(というかプロフィール?)を軽く書かせていただきます。
所々曖昧だったり?だったりしますが…



コードネーム“ブラック”

本名:?? ??

年齢:15歳

誕生日:7月17日

身長:164cm

体重:49㎏

血液型:A型

好きな教科:??

嫌いな教科:??

趣味:昼寝

所属部活(過去):そもそも学校に行ってない

宝物:剣

好きな食べ物:食べれれば何でもいい

外見イメージ:ソードアートオンラインよりキリト(GGOバージョン)

話し方のモチーフ:アイドルマスターシンデレラガールズより結城晴

備考:兄の差し金によって産まれてすぐに親に捨てられ、孤児院で暮らしていた。(そのため本当の親の顔を知らない。)
12歳の時に偶然見た殺し屋の仕事に感動して殺し屋の世界に足を踏み入れ、捨てられた経緯を知ることになった。
背中に背負った二本の剣を使い、闇に紛れて敵を切るのが最も得意なやり方。(場合によっては使う剣は一本)
実は◯◯◯で◯◯◯◯



次回もお楽しみに!!

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