暗殺者のごとく   作:aros

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はい、前回に続き今回もオリジナル回です。



ブラックとの一騎討ちに入ったハヤテ。
時間と共に毒の効果が出てくる事になるが…果たして、倒すことが出来るのか…?



そして…久しぶりにあのキャラが登場!!



結果を知るべく、本編スタート!!


第71話 ハヤテの時間・二時間目

⇒ハヤテside

 

 

 

───ヒュン!!

「くっ…ハァ!!」

「おっと!!」

 

 

 

開始と同時に接近したブラックが横薙ぎに振った剣を上体を後ろに倒す事でかわし、その体勢のまま僕が蹴りを放つ。

だが、それはブラックが後ろに跳ぶ事で避けられる。

 

 

 

「へぇ…けっこうやるじゃねーか。

でも、終わらせた方がいいんじゃねーの?」

僕の行動をブラックが評価する。

…彼の言った通りだ。

遅効性とはいえ毒を受けているため、そう長い時間は戦えないだろう。

ならば───

 

 

 

「えぇ…その通りですね。

なので今度は…僕の番です!!」

「なっ…!?」

勝つために、と素早く移動した僕にブラックは目を見開き驚いたような表情を見せた後、僕の伸ばした拳を体を捻る事でかわすが、そこに僕が回し蹴りのように蹴りを放つ。

それもかわされるが、絶対に逃がさないと言うかような怒濤のラッシュが続き、ブラックは避けるので精一杯のようだった。

「くっ…こいつ速ぇ!!

ハヤテって名前は伊達じゃねぇってことか!!」

「当然です!!

なぜなら───」

その最中に発せられた言葉に僕は深呼吸をすると───

 

 

 

「“借金取りから…疾風のごとく逃げられるように”と言うことで“ハヤテ”と名付けられましたからね!!」

そう室内に響くくらいの声で言った。

「…は?」

そんな呆けたような声を出してブラックの動きが止まる。

「今だ!!」

「…しまッ!!」

ここだとばかりに伸ばした左手に回避も間に合わないと考えたのかブラックが目を瞑るが───

 

 

 

そこには…ブラックと距離を取り、背を見せるハヤテの姿があるだけだった。

「…?

んだよ、結局何もしねーのかよ。

ビビって損したぜ「いいえ、何もしてないわけじゃないですよ。」…なに!?」

そう、ブラック自身には何もしていない。

その証拠を見せるため、僕はブラックの方を向き…右手に持った青緑色の剣を見せた。

「オレの剣!?…しまった、接近戦はこのためか!!」

「えぇ、そうですよ。

これで僕は、あなたに勝てる!!」

そう言って僕は、彼にその切先を向けた。

 

 

 

 

~~~

 

 

 

「これでオレに勝てる…だって?

言うじゃねーか…そんだけで勝てるはずがッ───」

僕の言葉に反応したブラックに持ち前の速さを活かした 刺突を放つ。

 

 

 

───カキィン!!

 

 

 

直前で反応したブラックは、自分の持つ剣で切り上げて凌ぎ、そのまま袈裟斬りのように振り下ろす。

 

 

 

───キィィィ!!

 

 

 

それを僕は逆手に持ち変えた剣の刃を滑らせる事で逸らす。

 

 

 

「…どうやらハッタリじゃねーみたいだな。」

その攻防でブラックがそう評価する。

信じてもらえたのはありがたいが…毒がそろそろ効いてきたのか、視界がボヤけて来た。

 

 

 

「どうやら毒が効きはじめてきたみたいだな。

だったら…次の一発で勝敗を決めよーぜ。」

僕が目を擦る仕草をしたためか、ブラックがそう提案してきた。

そろそろ終わらせたいと思っていたので悪くない判断だと思う。

 

 

 

僕がその提案に頷くと、お互いに剣を構えいつでもいける体勢に入った。

そして───

 

 

 

「行きますよ!!」

「行くぜ!!」

 

 

 

その言葉と同時にお互いに走りだし、間合いに入ったところでブラックは袈裟斬りのように剣を振り上げ、僕は居合い切りのように腰の近くに構えていた剣を───

 

 

 

───手放し、空いた右手でブラックの剣をしっかりと掴んだ。

「なにっ!?」

刃を握っているために感じる痛みに耐えながら、僕が手放して今まさに落ちようとしている剣の柄を左手で逆手に持ち───

 

 

 

───柄頭を鳩尾に叩き込んだ。

 

 

 

~~~

 

 

 

「今のは…ズリィだろ…。」

「ルールの指定は…特に、されてなかったので…。」

勝負が終わり、倒れているブラックに言われた言葉にそう返す。

「だとしても普通に使えよ…。」

「それは、出来ません…よ。

だって、◯◯…◯に…切り傷を…負わせた…く…ありません…からね…。」

「お前…気づいてたのかよ!?」

途切れながらも呟いた僕の言葉に彼は驚いたように飛び起きた。

もしかしたら…というだけだったけど、やっぱりそうだったのか…。

「やっぱり、そう…だったん…ですね。

そんな、事より…この勝負───」

 

 

 

───僕の勝ちでいいですね?

そう言おうとしたところで、僕の視界は…暗くなった。

 

 

 

⇒ブラックside

 

 

 

まだ鳩尾が痛ぇ…。

つーかこのやろう、最初から最後まで手加減しやがったな…。

まあそれはいいとして───

 

 

 

「まさか、バレるとは思わなかったぜ…。」

オレの横で仰向けに倒れている綾崎に向かってそう呟く。

…それを知ってんのはこっち側になってからじゃロヴロのおっさんだけだったからな…驚いたぜ。

「やっぱこいつおもしれー。

あ、そーだ。」

オレは思い出したように右腰に着けたポーチを漁り、さっき綾崎…いやハヤテに割られたのと同じ小瓶を取り出し、 蓋を開ける。

「解毒剤もう一本やるよ。

仲間と合流してーならちょっとでも早く回復させた方がいいぜ。

ほら、口開けろ。」

そう言って(※端から見たら独り言)口を開けさせようとするが上手く開けられない。

「ったく…こうなったら!!」

オレはそう言うと───

 

 

 

         ┌────┐

        つ│見せられ │◯

         │ないよ! │

          └────┘

 

 

 

「なにやってんだろな…オレは。」

しばらくしてハヤテから離れたオレは、床に寝転がりそう呟いた。

 

 

 

だいたいなんでオレはこいつの仲間を先に行かせたのか…。

それは多分…こいつらなら、あの男の暴走を止められると思ったからだろうな…。




普久間殿上ホテル 三階 中広間
               綾崎ハヤテ 離脱



今回の話は前回の話より書きやすかったです。
と言うのも…実は当初の予定では、ブラックの登場をグリップ登場後にしようと考えていたので順番をずらした+復帰後でまだ感覚を取り戻しきれてなかった+途中で思い付いた展開(ブラックが小瓶を渡したシーンから先全部)を入れたからが理由だと思います。
今回の話は、前回の展開から考えてすぐに思い付いたシナリオになったので、それも早かった理由かなと思ってます。



これからも頑張りますので応援よろしくお願いいたします。



前回の設定で書いたブラックが昔住んでた孤児院は後の話に出てくる予定です。
孤児院ではない、という指摘があれば直すのでそのときは容赦なくお願いいたします。



次回もお楽しみに!!
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