暗殺者のごとく   作:aros

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まず遅くなった事と、前書き及び本編が長くなった事を謝罪させてください。
遅くなった理由は、構想が難しかったとの途中でハヤテのごとく側からゲストを出そうと考えたからです。
言い訳にしか聞こえませんね…。
そして本編は何気に初の5000字越えですね。
2000字以内にしていた時期はどこに行った?



それから、前回の話を投稿した後で投稿済みの話の⇒と行間を統一するために編集作業をしたんですが…第22話で神崎がハヤテを心の中で名前呼びするミスを見つけました。
申し訳ありませんでした。



さて、既に訂正したことは置いといて…この作品での出席番号について触れてなかったと思うのでその話をさせていただきたいと思います。
まず、ハヤテは綾崎(“あ”やさき)ですが…律やイトナと同じ編入組なので29番になります。
なぜ律やイトナより早くE組に入ったのにこの番号かと言うと…4月になった時点で椚ヶ丘中学校にいたかいなかったかで頭文字通りの出席番号になるかどうかをきめています。(じゃないと茅野が原作通りの出席番号であることの辻褄が合わないので)
そのためヒナギクを片岡と茅野の間、西沢を中村と狭間の間に入れています。
そう認識しておいてください。



それでは、本編スタート!!


第74話 女子の時間

⇒渚side

 

 

 

ホテル6階まで来た僕たちだったけど…次へと進む階段がラウンジの中にあり、直で行ける扉にも内側から鍵がかかっていた。

幸いこのラウンジでの警備員のチェックは女子に対しては甘いみたいなので女子に開けてきてもらうことになったけど、女子だけだと危険なので誰か男を連れて入ることになった。

 

 

 

なったんだけど───

「うぅぅ…なんで僕がこんな目に…。」

なんで僕が女装しなきゃならないんだ…!!

「えっと…似合ってるわよ渚君。」

「今のこの格好で言われても嬉しくないよ!!」

慰めてくれるって思ってた桂さんまでそう言ってくるし…助けてハヤテ君…。

でも…そう嘆いていても仕方がないと考え、覚悟を決めたところで背後から肩に手を置かれた。

…ッ!!

流石に挙動不審すぎて怪しまれたか、と思い振り返ると───

 

 

 

「可愛いね~君ら。

俺の奢りでいいからさぁあっちで俺と飲まねぇ?」

見た感じ軽薄そうな男がいた。

要するに…ナンパかこれ。

「じゃ、ここはよろしくね渚君。」

どう対応すればいいのか考えていると、片岡さんがそう言ってきた。

なんで僕が…そう問おうとすると片岡さんは僕の耳元で囁いてきた。

「ここで“ごめんなさい”なんて言って後でフロントまで行って私達の事を確認でもされたら、綾崎君やビッチ先生の頑張りが無駄になるかもしれないからここは誰かが相手をするしかないのよ。

でも、私達じゃ相手しててもぎこちない感じになると思うからここは渚君に頼るしか方法がないの。

それに、男だから自然体で対応出来ると思ったのよ。」

確かに…桂さんは分からないけど、それ以外だとE組の女子は狭間さんと原さんを除く全員(微妙な人はいるが…)がハヤテ君に好意を寄せているので、彼とこの男を比べて上手く対応出来るか分からないのだろう。

かろうじて出来そうな矢田さんに至っては興味無さそうな顔してるし…。

「それに…彼が声をかける時に渚君の肩に手を置いたって事は、元から渚君が目当てだったってことでしょ?

人気者ね、渚君。」

桂さんのそれはいらない情報だよ!!

 

 

 

~~~

 

 

 

「じゃあよろしく渚。

後で呼びに来るまで頑張ってね。」

結局、僕がここに残る事になった。

なんでこんな事に…。

「泣かないでよ渚ちゃん。

あ、俺ユウジな。」

 

 

 

⇒ヒナギクside

 

 

 

渚君の活躍によってナンパを回避出来たのまではいいんだけど…───

 

 

 

「なぁ君達、俺達といい事しねぇ?」

まさかまたナンパされるなんて…。

こんな所でのんびりしてる時間なんてないから追い払おうとしたその時───

「どっかで見た事あると思ったらあんたか。

何やってんだ、こんな所で?」

左目の所に縦に傷の入った二枚目面の男が私達に話しかけてきた。

 

 

 

…いや、誰?

いきなり話しかけてきた男に警戒していると───

 

 

 

「あ、お久しぶりです柏木さん。

あなたも来てたんですね。」

矢田さんが彼と話し始めた。

「組のやつらと一緒にな。

てか綾崎の所のガキとあのゆるふわって感じの娘はいねーのか?

綾崎の所のガキならフツーにここの警備越えて来れそうな気がするんだがな…。」

「陽菜ちゃんは諸事情でここにはいません。

綾崎君とは下までは一緒だったんですけど…途中で離ればなれになっちゃって…。」

その会話だけで彼がハヤテ君の事を知ってるんだと気づいた。

矢田さんとはハヤテ君が一緒にいるときに知り合ったのだろう。

「なんか込み入った事情があることは分かった。

んで、あんたらはなんでここにいるんだ?

俺に出来る事なら何でもやるぜ。」

「でしたら、お願いがあるんですけど───」

そういえば、私達にナンパしてきた人達が静かだけどどうしたんだろう?

そう思ってそっちを見ると、彼らは怯えたような目で矢田さんが話している柏木さんという男を見ていた。

「OK。

ナンパ避けくらいお安い御用だ。

つーことでテメーらにはご退場願うぜ!!」

「「ヒ、ヒィィ!!」」

柏木さんが彼らを睨み付けると、男達は情けない声を上げて去っていった。

「これでよし。

じゃ、行こっか。」

矢田さんのその言葉につられるように皆が階段までの道を歩きだした。

 

 

 

~~~

 

 

 

「そういえばさ、矢田っち達はあの人といつ知り合ったの?」

「うーん6月くらいかな?

ほら、前原君の仕返し案件があったでしょ?」

階段を目指す道中、ふと岡野さんが矢田さんにそう訊ねると、そんな答えが返ってきた。

って、それ私知らないんだけど…。

「あーE組だからって理由で急に態度を変えた女子を新しい彼氏ごと教わった技術を使って酷い目に会わせたっていうあれね。」

「クラスの半数が烏間先生に怒られたあの事件ね…。」

矢田さんの言葉に付け加えるように言った不破さんと速水さんの言葉に皆顔を青くしたり、苦笑いを浮かべたりという反応を見せた。

というか…───

「椚ヶ丘中学校の生徒がずぶ濡れの姿で入ってきてトイレの前でケンカし始めた、なんて苦情があったけど…あれあなた達の仕業だったのね。」

「あはは…。」

 

 

 

確かあの時───

 

 

 

~~回想入りまーす~~

 

 

 

「瀬尾、君には生徒会…いやA組としての誇りを持って行動してもらいたい。

今回は庇うが、次にまた問題行動を起こしたら…その時は温情はかけないつもりでいる。

以後、気をつけるように。」

 

 

 

~~回想終わりまーす~~

 

 

 

───なんて浅野君に言われてばつが悪そうな顔をしてたわね。

 

 

 

 

「で、話を戻すけどね…綾崎君が私達に話を持ってくるちょっと前にナンパされてた私達を助けてくれたのがこの人だったの。」

「たまたま近くを通ったら“やめてください”なんて聞こえてきただけだ。」

そんな事があったのね。

でも───

「でもそれだけだとハヤテ君は関係ないよね?」

私が思っていた事を茅野さんがそのまま矢田さんに言った。

すると矢田さんはうーんと唸った後、決心したような顔を私達に向けてきた。

「あのさ…綾崎君のご両親が借金のカタに綾崎君を売ったって言うのは知ってるよね。」

その問いかけに皆は頷いた。

私は歩からだけど、皆はハヤテ君から直接聞いたらしいから知ってる。

私達が頷いたのを確認した矢田さんは柏木の方を見ながら話を続けた。

「この人はそのお金を貸した人達の一員なの。」

 

 

 

───ッ!!

その言葉に皆驚いた。

話だけは聞いていたけど…この人がそうだったとは…。

「しっかり金は貰ったからな…借金も無ぇ今はただの一般人とヤクザさ…。

ま、今回はたまたま目についたから手を貸すってだけだ。」

なんだ、案外いい人そうじゃない。

「本当に助かりました。

でも、せっかくこれ借りてきたのに…使い道無くなっちゃった。」

そう言って矢田さんはズボンのポケットからボタンのような物を出してきた。

「それうちの代紋じゃねーか。

どーやって手にいれたんだよそんな物。」

「うちの英語教師が持ってたの。

他にも色々あったけど、知り合いがいるからこれを使おうかなって思ってね。」

なるほど、イリーナ先生が持ってた物なのね。

確か、あの人は色仕掛けを使った潜入が得意らしいから、持っていてもおかしくないわね。

「なんで教師がそれ持ってんのかは知らねぇが、使える物を出し惜しみしねぇのはいいんじゃねーか?」

「ありがとうございます。

と言っても…それを実行しようって思ったのは、 私達の担任が“自慢出来る第二の刃を持て”って言ったからなんですよね。」

へぇー殺せんせーが…。

 

 

 

───待ってそれいつの話?

 

 

 

「あ、これ中間テストの前に言われたからヒナは知らないんだっけ?」

私が矢田さんの話に疑問を持っているのに気づいたのか、メグが説明してくれた。

そっか…その時私はA組にいたし、知らなくてもおかしくない事なのね。

でも───

「なんか…私だけ仲間はずれにされたみたいな感じがするわね。」

{私もその話は聞いただけなので安心してください。}

拗ねたような口調で言う私を律がフォローしてくれた。

そういえば、律が来たのは修学旅行の後って話だっけ?

本校舎で見たときは人型だったから、E組の教室で初めて本体を見たときは驚いたなぁ…。

「アハハ…。

それで考えたんですけど…こういう人の輪を広げるのは社会に出た時に最高の刃になるって思ったから、先生から交渉術を学んでるんです。」

なるほど、カッコいい事考えるじゃない。

と、そこに───

「ヌググ…巨乳相手に初めてホレた…。」

───ッ!!

茅野さんがそんな事を言い、つい反応してしまった。

「「…」」

茅野さん…いやカエデもそれに気づいたのか、お互いを見つめ…ほぼ同じタイミングでサムズアップをした。

「なんかよく分からない繋がり出来ちゃった!?」

 

 

 

~~~

 

 

 

「ようやく店の奥まで来たけど…ここからが難題ね。

誰か渚を連れてきて。」

「じゃあ私が行ってくる。」

「一応俺も行くぞ。

一人二人じゃまたナンパされねーかが心配だからな。」

メグに言われ、カエデと柏木さんが渚を呼びに行った。

さて後は7階に続く階段前の人をどうにかすればいいんだけど…───

「可能なら倒しちゃっていいんだけど…。」

「相手はホテルの従業員だし…そんなことしたらすぐバレてここまでの苦労が無駄になる。」

そういうこと、なのよねぇ…。

 

 

 

⇒渚side

 

 

 

「お待たせ、連れてきたよ。」

無事に皆と合流した所で茅野がそう言った。

さて状況は…見た感じ、あの見張りをなんとかすれば通れるって感じかな?

出来る限り穏便に済ませるには…そう考えていると───

 

 

 

「おい待ってくれよ!!」

ユウジ君が僕たちの所まで走ってきた。

「せっかく仲良くなったんだ。

サービスに俺のダンス見せてやるよ。」

そう言って踊りだしたけど、はっきり言って邪魔になってる…。

この山積みの問題をどうしたらいいのだろうか…そう思っていると、ダンスに夢中になっていたユウジ君の腕が通りかかった黒服の男の持っていたグラスに当たり、中身が男に思いきりかかった。

「テメェいい度胸してんじゃねーか!!」

「あ、あの…今のはわざとじゃ無くて…。」

「んなこと知ったことじゃねーよ、面貸せや!!」

ちょっとした騒ぎになっちゃった…。

「なあ、あの人使えばこの場をどうにか出来んじゃねぇか?

あの人、俺の上司だから後で上手く誤魔化しとくからよ。」

僕たちにしか聞こえないくらいの大きさで柏木さんと言うらしい人がそう言った。

確かに、身内なら誤魔化しやすいだろう。

そうそう、道中で茅野からこの人の事を聞いたけど…まさかこの人が話にだけ聞いていた借金取りでそんな人が協力してくれるなんて思わなかったから驚いた。

 

 

 

~~~

 

 

 

「さ、今のうちにいくよ!」

「今見たことは誰にも言わないでね。

じゃあ柏木さん、後はよろしくお願いします。」

「おう、兄キの事は俺に任せとけ。」

ほぼ一瞬の出来事だったので結果だけ簡単に言うと、矢田さんに促された岡野さんの蹴りで倒れたヤクザの男を階段前の従業員に連れていってもらった。

 

 

 

僕は未だに怯えているユウジ君の前に行き───

「今じゃ女子の方がカッコいい時もあるけど、それでも諦めずにカッコつけなきゃならないから…男子ってつらいよね。」

笑顔でそう言った。

「じゃ、もう行くけど…女子が求めるカッコよさって中身のカッコよさだから、外見だけに気を付けてもあまり効果的じゃないっていうのは覚えておいてね。(※作者は男であるが故に事実かどうかは分かりません)」

 

 

 

そして、皆と一緒に7階へと進んで行った。

 

 

 

⇒ブラックside

 

 

 

後で合流する、と言う約束を守らせるため未だに意識の戻らないハヤテを背負ってホテル内を進んでいたオレだったが───

 

 

 

「ハァ…ハァ…けっこう重いなこいつ。」

展望回廊まで進んだところで、休憩しようと腰を下ろしちまった…。

意識の無いヤツは重いと聞くが、別にゴツい身体してねぇし、いつも重い剣振り回してるからいけるだろって思ってたら意外と重かった。

つか、触ってみると意外と筋肉があった。

ホントおもしれーヤツだな、と心の中でハヤテの事を称賛したオレは、視線を別の場所にやった。

 

 

 

「まさか“グリップ”がここまでやられるとはな…。」

あの教師とハヤテがいないから勝てるとは思ってなかったけど…なかなかやるじゃねーか。

と、感心するのはここまでにするとして…───

「これだけは伝えておかねーとな。

つっても、オレはあいつらの番号は持ってねーしな…。

となれば…。」

そう言いつつハヤテの懐を漁り、ケータイを取り出した。

「とりあえず残ってる殺し屋の情報くらいは伝えておくか。

出てくれたらの話だがな。」

{なら、私が伝えておきますので早くその情報というのを教えてください。}

諦め半分で起動させようとしたところで、急に画面がつき、桃色の髪の娘が敵意剥き出しでオレに言ってきた。

「うぉ、びっくりした…!!

そうかあんたが話に聞いてた電脳少女ってやつか…。」

「そんな御託はいりません。

なんで敵のはずの私達に味方するんですか。」

あぁ…さっきまで敵だったのにいきなり手のひら返しをしたのが気に入らなかったのか。

「決まってんだろ…ハヤテの事を気に入ったから。

んでもってあんなやつよりお前らの味方をする方が何倍もマシだからだよ。」

オレの言葉に電脳少女は少し黙った後───

{分かりました。

今はあなたを信じます。}

「助かる。

ついでにハヤテの電話番号教えてくれねーか?

今後お前らの身に危険が迫った時に伝えられるためにな。」

一応の理由が理由のためにそれもOKをもらった。

 

 

 

案外言ってみるもんだな。




arosのサンデーの目次コメントに漫画家でもないのに答えてみた



今回は本編が女子の話なので女性関連の物にしようとしたのですが、全然見つからなかったのでこれにします。
ということで どうぞ!!



Q.朝起きて、性別が変わっていたらどうしますか?



A.夢と考えてもう一回寝る。
 それでも戻ってなかったら諦めて二度目の人生を楽しむ。



次回もお楽しみに!!
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