スランプ脱却から4ヶ月…未だにかつての感覚は戻ってないようです。
以前なら一話投稿するのに三週間以上かかる事はなかったのに…。
これからも頑張って執筆したいと思いますので、よろしくお願いします。
気づいている人もいるかと思いますが…前回の話からウイルスをウィルスに書き方を変えました。
それに伴い、過去の話のそれも全て直しています。
些細な変化ですが…修正のし忘れがあったら教えていただけると助かります。
それと、ヒナギクの鷹岡の呼び方を名字の呼び捨てにします。
外道に“先生”なんて呼び方を使いたくないでしょうからね。
それでは、本編スタート!!
⇒渚side
殺せんせー暗殺の最大プロジェクトのためにやって来た南の島でのクラスメイト達がウィルスを盛られ、その治療薬を奪取するために潜入したホテル…その最上階にいた黒幕は、かつて僕たちを恐怖で支配しようとしていた鷹岡先生だった。
「ククク…せっかく来たんだ、それなりに歓迎はさせてもらう。
屋上までついて来てもらおうか…。
まあ、断らせるつもりは無いがな…分かってるよな?」
起爆用のリモコンをちらつかせながら、鷹岡先生は狂気の笑みを見せていた。
断れば治療薬を爆破する───口に出さずともそう考えている事は容易に見て取れた。
そのため…僕たちには、鷹岡先生を刺激しないようおとなしく従うしか選択肢がなかった。
~~~
鷹岡先生に連れられて屋上へと向かう道中───
「ねぇ渚君、皆あの人の事を知ってるみたいだけど…いったいどういう関係なの?」
「え…?
あ、そっか…鷹岡先生が来た時は桂さんはAクラスの生徒だったからあった事なかったね。」
桂さんが小声で僕に聞いてきた。
思えばあれって、たった一日二日の出来事だったのか。
そう思いながら僕は桂さんにその時の出来事をかいつまんで話し始めた。
桂さんは最初は胡散臭いというような顔で聞いていたが、生徒に手を出した事を話すと怒りの表情を見せ始めた。
だが…最終的に制裁が下されたと聞き、幾分かは表情が穏やかになった。
⇒惟臣side
「防衛省から金を盗みそれで雇った殺し屋に作らせたウィルスを使い脅すこの凶行…どう説明するつもりだ鷹岡!!」
全員が屋上についてすぐ、俺が鷹岡に問い詰める。
「お前のやった事は明らかに犯罪行為だ…!!
この事が公になればどうなるのか分かっているのか!?」
「おいおい烏間…これには国家機密が関わってんだから公になんてなるわけねぇだろ?
それに犯罪だぁ…?
これは地球を救う計画だ…感謝されこそすれそんな事を言われる筋合いは無いと思うがなぁ…。」
だが…鷹岡は聞く耳を持たず、それどころか自分を正当化までし始める始末だ。
「お前らはただ要求通りにしていればそれで良かったんだ…。
それなのにこんなマネしやがって…これじゃ計画も練り直しじゃねぇか。」
鷹岡は俺達に向かって怒気を含んだ声でそう言ってきた。
「その計画とやらについて…どんなものだったのかを説明してくれるか ?」
元より狂人の気があったこいつがたてる計画だ…まともなものではないだろう…。
「気になるか?
ククク…いいぜ、特別に聞かせてやる。
まず使うつもりだったのは茅野とかいう女の方だ。
そいつを部屋のバスタブに賞金首と共に入ってもらう…バスタブの中は対先生弾で 満たしてあるから元に戻った瞬間ドロドロに溶かされる寸法だ。」
なるほど…だが、それでは───
「やつは殺せない、そう言いたそうだな…。
確かに、それだけじゃ賞金首を殺す事は無理だ…どうせ表面を溶かすだけですぐに脱出されるだろう。
そこでだ…バスタブにセメントを流し込んで脱出経路を塞ぐ。
それなら逃げられないから溶かされるはずだ。」
「ッ…待て!!
そのバスタブには───」
見えてきたぞ…こいつのやろうとしている事が…!!
「そうだ…その茅野とかいう女ごと生き埋めにする。
賞金首だけ生き埋めにしたらバスタブを吹っ飛ばして脱出するだろう?
だが、その生徒も一緒となればそんな事は出来ないだろう?
だからこそのこの計画だ…。」
…言葉もなかった。
よくもまあこんな非人道的な事を嬉々として語れるな。
同じ防衛省の…いや、この世界に生きる人間として恥ずかしくなってくる。
「いいかげんにしなさい…!!
そのような非道な真似が許されると本気で思っているのですか…!!」
自分の計画を嬉々として語る鷹岡にタコが言う。
その声は怒気が剥き出しであり、その顔は青筋を立てている上に真っ黒だ。
相当お怒りのようだ。
「非道、だぁ…?
お前らが俺にした仕打ちに比べりゃ人道的だろ?
中坊に手も足も出ず負けた上に自分の出した条件での勝負で負けた俺に対する周りからの目線の屈辱といったらなぁ…!!
同僚からそんな目向けられるならまだマシだ…。
だがな…育ててやった教え子や新人のやつらからナメた目を向けられるのは我慢ならねぇんだよ…!!」
そういえば…あの一件以降、防衛省内での鷹岡の評価が底辺まで落ちているという噂を聞いた事があるな。
自業自得だ、と特に気にしていなかったが…まさかこんな事をやってくるとは…。
「評価なんざまた別の形で上げればいい。
だがな…潮田渚と綾崎ハヤテ…この二人は絶対に許さねぇ…!!
俺に屈辱を与え、未来を汚したお前らはなぁ!!」
なるほど…やっと青髪の男子二人を要求した理由が分かった。
だが───
「チッ…そんなの…てめぇの、逆恨みじゃ…ねぇか…。
自分の決めた…ルールも守れ…ねぇのかよ…このくそ野郎…!!
第一、ここにハヤテを…呼んだところで…てめぇが勝てるはずが…ねぇ、だろうが…。」
寺坂君が鷹岡に反論する。
どうもそれが気に入らなかったようで、鷹岡は寺坂君に怒鳴りつける。
「うるせぇなこのジャリがぁ!!
てめぇらの意見なんざ聞くつもりはねぇんだよ!!
次そんな口聞いてみろ…てめぇらのお仲間を半分この世から消してやるからな!!」
そう言いきった後、鷹岡は怪しげな笑みを見せながら話し出した。
「まあ…俺が綾崎に勝つのは無理だって のは確かだな…あの時のでそれは分かっている。
だから、やつと互角以上の実力のある殺し屋を雇った。
そいつも綾崎に興味津々だったみたいでなぁ…戦う事を条件にしてくれたのは好都合だったよ。
しかし…フロントに行ってこいつらが来たか確認してこいと指示したのにまだ戻ってこねぇな…何やってんだ?」
それは間違いなく“ブラック”の事だろう。
綾崎君は戦闘における成績でこのクラスのトップであるが、気配察知に関してもこのクラスで右に出る者はいない…その綾崎君が奇襲されるまで気付かなかったのだから実力は相当の物だろう。
⇒カエデside
「まぁ、それはいい。
おいチビ、この薬が欲しければこの上のヘリポートまでてめぇ一人で来い。
もし他のやつらが来たらこいつはドカンだ。」
鷹岡先生が後ろのヘリポートへと向かいながらそう言ってきた。
行ったところで穏便に渡してくれるはずがない。
だから止めようとしたけど、その前に渚が私に殺せんせーを投げ渡してきた。
「渚───「渚君、まさかとは思うけど…行くつもり?
やめた方がいいと思うわよ…たとえ行っても薬を渡してくれる保証は無いわけなんだし…。」───ヒナ…。」
それだけで渚が行こうとしているのが分かった。
殺せんせーを受け止めた私が渚を止めようとすると、それより速くヒナが渚を止めに動いた。
でも、渚は私達の方を向き───
「正直に言うと、行きたくはない。
でも…だから行かないなんて選択は、あれだけ興奮してる相手には逆効果だと思うからね…行くよ。
ハヤテ君も同じ立場ならそうしてるはずだからね。」
そう言うと、渚はヘリポートへと振り向いた。
「大丈夫。
なるべく話を合わせて冷静にさせるつもりだから…。
治療薬を壊さないように渡してもらえるよう交渉してみるよ。」
渚はそう締めくくって歩きだした。
⇒渚side
うわ…意外と高いなぁ…。
ヘリポートと皆のいる所には、かなり深い溝があったため、僕は階段を登りながらそう考えていた。
例え皆が来れていても、桂さんは十分に動けなかっただろうね…。
そう考えているうちに、ヘリポートへとたどりついた。
ヘリポートには、鷹岡先生が用意した物だと思われるナイフが二本置かれてあり、それと治療薬の入ったスーツケースの他には何も無いように見える。
「よく来てくれたな。
さぁ…前回のリターンマッチといこうか。
さっさと足元のナイフを拾いやがれ。」
僕がヘリポートについたのを確認して階段を溝の奥深くに投げ入れた鷹岡先生はニヤニヤとした笑みを見せながらそう言ってくる。
階段を落としたのは僕以外に誰も来ることが出来ないようにするためにするためであり、僕に逃げられないようにするためだろう。
「待ってください、鷹岡先生。
僕は鷹岡先生と戦うためにここに来たわけじゃ…───」
「今更怖じ気づいても無駄だ。
ここに来たらもう戦うしかねぇんだよ。」
治療薬を渡してもらうための交渉に来ただけで、僕に戦う意思は無い。
その事を伝えようとしたが、鷹岡先生は聞き入れてはくれない。
どうやら殺るしかないようだ。
…もっとも、以前のような戦法は使えないだろう。
あれは相手が僕の事をナメていて油断していたからこそ使えた戦法だから…今回の鷹岡先生はかなり警戒しているだろうからアレで必ず勝てるとは思えない。
「まぁ、一瞬で終わるのは目に見えてるようなもんだが…そんなんじゃつまんねぇし、俺の気が晴れるわけもねぇ。
せめてやる事やってから始めるとしよう。」
僕が思案していると、鷹岡先生がそう言って下を指差してこう言った。
「ここで土下座しな。
“実力が無いから前の勝負では卑怯な手を使いました、ごめんなさい”と謝罪しろ。」
⇒ヒナギクside
自分勝手すぎる…。
渚君に土下座を強要する鷹岡という男に対して、激しい怒りを感じていた。
話を聞いた限りでは、勝手に自滅しただけの逆恨みなのにインチキ扱いし、まるで渚君に非があるかのようにその事を謝らせようとするなんて…大人のやる事じゃないでしょ…。
だから、土下座をする必要は無い…とヘリポートの方を見上げた。
だけど───
「僕は、実力が無いから…前の勝負で勝つために卑怯な手段に頼りました、ごめんなさい。」
渚君は、言われた通り土下座で鷹岡先生に謝罪した。
その様子に気をよくしたのか鷹岡は少し笑みを浮かべると───
「よく言ってくれた。
だが、あの時俺に対して取った生意気な行動はそれだけじゃなかったよな…確か、“出ていけ”なんて偉そうな事言ってたな…。
ガキのくせに大人にそんな口聞いたんだ…それも謝って貰わないとなぁ…。」
土下座する渚君に向かってそんな事を言い放った。
その鷹岡に対して 、渚君は追加の謝罪を述べる。
「…ガキのくせにそんな事を言った事、お詫びします。
本当に、すみませんでした。」
その謝罪は、決して本心では無いだろう。
ただ、それ以外に取れる選択肢が無いから仕方なく謝罪をしているだけ、渚君の声からはそう予想出来た。
と、そんな時───
「桂さん。」
不意に、私を呼ぶ声が聞こえた。
何事かと声がした方を向くと───
「赤羽君、どうしたの?」
「カルマでいいよ。
それより、そろそろ限界来そうだからさ…一緒にあそこに飛び込まない?」
赤羽君、もといカルマ君からそんな提案をされた。
私ももう限界寸前だったからその提案は嬉しかったけど…。
と、思い止まっていると───
「「やめろ───!!」」
烏間先生と渚君の叫び声が聞こえてきた。
何事かと思い渚君の方を見ると、鷹岡が治療薬の入ったスーツケースを放り投げていた。
そして───
ドッ、グォォォン…!!
そんな轟音とともにスーツケースが木っ端微塵に砕け散った。
⇒渚side
そんな…治療薬が…。
ガシャガシャと音を立てて足元に降ってくるガラス片を見て、僕の顔は真っ青になってくる。
それを見て鷹岡先生が何か言っているけど、何も聞こえない。
チラッと寺坂君の方を見た。
寺坂君はウィルスに感染させられていながらも、皆のためにそれを押してここまで来ていた。
いや、寺坂君だけじゃない。
ここまで一緒に来た皆や、途中まで一緒だったハヤテ君やビッチ先生だって、仲間を助けるために頑張ってきた。
それを…この男はたかが復讐という理由で容易く踏みにじった。
足元に落ちているナイフを拾った僕は、その切先を鷹岡先生に向けると言った。
「…殺してやる…!!」
こんな、人の命を弄ぶ外道は…生かしてはいけない…!!
arosのサンデーの目次コメントに漫画家でもないのに答えてみた。
Q.もし強盗がやってきたら、命の次に何を守りますか?
A.部屋にある漫画やラノベ
短編集一話の製作に手こずってます。
プロットもあるし、息抜きに別の新作作ろうかなと思ってます。
こっちが最優先なのでこれより投稿速度は遅いかもですけどね。
次回もお楽しみに!!