暗殺者のごとく   作:aros

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まずは前書きと本編共に長くなる事を伝えます。



投稿がこんなにも遅くなって申し訳ありません!!
今回の話は内容をどうするかで悩んでいた事と現実での仕事が多忙だった事が重なった結果なかなか書き始められませんでした。
という訳で、これが悩んだ末に出来た話です。
…結局最後カットしてるんですけどね…。(次回の冒頭に使う予定ですが…。)



それでは、本編スタート!!


第81話 大人の時間・二時間目

⇒渚side

 

 

 

「ハヤテ君!!」

 

 

 

ハヤテ君が抱えられた状態で連れてこられた。

その事実に皆驚いていた…が、それも数秒の事で…ウィルスの影響で意識を失った寺坂君と彼を支えている木村君と菅谷君以外の皆がすぐに臨戦態勢に入った。

カルマ君なんてさっきまで持っていたチューブのわさびとカラシを投げ捨ててまともに構えているくらいだ。

絶対にハヤテ君を取り戻す、そんな思いが目に見えて分かる。

 

 

 

「待ってくれ。」

でも、そんな僕達を烏間先生が制止する。

そして、殺し屋達を見た。

「雇い主を倒した以上、お前達に戦う理由は無いはずだ。

それに、俺もほとんど調子を取り戻したのに加え、生徒達の実力も相当なもの…戦っても無事でいられるとは思えない。

そこで、だ…綾崎君をこちらに渡してこの場を穏便に済ませないか?」

烏間先生が行ったのは…ごく普通の交渉。

だが、その内容には一部ハッタリがある。

実は、この時点でもうこのホテルを脱出していないといけない程時間に余裕がなかった。

“皆に戦闘の意思がある”そんな風に烏間先生が言ったのは、“皆が束になってかかればそれなりの被害を被るだろうから、戦闘に入るのはやめておいた方がいい”と思わせるためだ。

ただ…ハヤテ君が倒された以上、そのハッタリがどこまで通じるのかが分からない。

内心怯えながら彼らの返答を待つ。

 

 

 

「ん、いーよ。」

「んだとコラ!!

こっちはさっさと薬を…っていーよ?」

殺し屋達の返答に理解出来ず、思わずポカーンとなってしまった。

怒鳴りかけてしまった吉田君は悪くないと思う…。

「俺らの契約にあるのはあくまでも“護衛”まで…“敵討ち”は含まれちゃいねぇ。

先生のいう通り、俺らにお前らと争う理由がねぇ。

それと、だ…俺はさっき“お前らにその薬は必要ねぇ”、そう言ったはずだぜ…ドレッドヘアーの小僧?」

“ガストロ”という名前だったはずの殺し屋の独白にどういう事だと思っていると、“スモッグ”というはずの毒使いの殺し屋が懐から小瓶を取り出しながら前に出てきた。

「お前らに盛ったのはこの…食中毒の菌を改良して作った物だ。

時間の経過と共に無毒になるタイプのやつだ。

猛威を振るうのはそうだな…あと3時間程度ってところかな?

ボスが使えと指示したウィルスは一滴も使ってねぇ…もし使ってたらマジでヤバかったがな。」

え…?

それって───

「つまり、あの治療薬を使わなくても…皆は大丈夫って事なの?」

「そういう事だな。」

「あれを使う直前にこぬ俺達4人で話し合って決めたぬ。

“交渉期限が1時間なぬなら…殺すウィルスを使わぬとも取引は出来るはずだぬ”、とぬ。」

「“ぬ”が多くて聞き取りづらいな…まぁいいや。

交渉の条件ってのは場合によって色々ある…だから俺はそれぞれに応じて多種多様な毒を常備している。

今回みたいに相手に命の危険を感じさせるだけならこいつで十分だ。」

矢田さんの質問に上から“ブラック”“グリップ”“ガストロ”の順番にそう返した。

 

 

 

でも───

「ん?

そこの青髪の少年…お前今、“お金を貰って依頼を受けているのに、そんな事をしていいの…?”って思ってるだろ。」

僕が少し考えていると、それを“ブラック”に読まれてしまった。

「お前らも殺し屋なら憶えておけよ。

俺達が動くのは金のためだけじゃない…自分の今後に得があるかどうか…そのために動く事だってある。」

「まぁ、そういう事だ。

ボスに薬を渡す意思は無かった。

だから…中学生の大量殺人の実行犯として肩身の狭い思いをしながら生きるより、プロとしての評価を落とす方が何百倍もマシだ…そう思ったから命令に背いただけの話だよ。」

“ブラック”と“ガストロ”の説明に思わず感心した。

そんな中、“スモッグ”は自身のズボンのポケットを漁ると、白いタブレットの入った瓶を取り出した。

「お前らの仲間は誰一人死なねぇが…もし心配だってんならこいつを飲ませて寝かせてやりな。

ただの栄養剤だが…前に“倒れる前より元気になった”って感謝状が届いたくらいの効き目がある。

今“ブラック”が抱えてる青髪のボウズには全部伝えた上で飲ませてるからな。」

そのポケットがどうなってるのかとか、アフターケアが万全すぎるとか考えた僕だったが…そのあとの台詞でその全てが吹き飛んでいった。

 

 

 

───ハヤテ君に飲ませたって…どういう事…?

そう考えていると───

「そういえば…ハヤテ君、あのウェルカムドリンク飲んでたわね?」

『あ!!』

桂さんのその一言で皆その光景を思い出したようで…驚きの声を上げた。

その様子をよそに僕達の所まで“ブラック”が歩いて近づいてきた。

「てな訳で、ハヤテの事は後頼むぜ。

それと…こいつの手のひらの傷の手当ては任せた。」

「っと、まったく…こんなに無茶しちゃって…。」

ブラックから移される形でハヤテ君を受け止めた速水さんは、そう言ってハヤテ君の手のひらを見ながら彼をしっかりと抱き締めた。

「俺は必ずまたお前らの前に現れる。

その時は…今回とは違う形で会えるといいな。」

…?

ブラックのその宣言を、僕たちはまだ理解出来なかった───。

 

 

 

「綾崎君がその薬を飲んだ…ならばお前達の発言は信じよう。

だがな…今回の事件に君達が関わった事情は聞かなければならないからな…しばらくの間拘束させてもらう。

素直に話してくれさえすれば4、5日以内に解放する事は約束しよう。

本来なら一週間以内だが、綾崎君をここまで連れてきてくれた礼に期間を縮めさせられるように掛け合ってみよう。」

「へいへい…はぐらかすつもりはねぇから安心しな。

こちとら来週には次の仕事の予定が入ってるからな…そいつはホントに助かるぜ。」

烏間先生がそう言うとほぼ同時に2機のヘリコプターがヘリポートにやって来た。

そして、そこから降りてきた軍人のような格好をした男達がホテルの中に入っていき、僕達が拘束して放置した男達と鷹岡先生を連れてヘリコプターへと乗っていく。

ガストロ達殺し屋もそれに続くようにヘリコプターを向いて歩いて行く。

と、そんな時…その内の一人グリップに歩み寄る影があった。

 

 

 

「へぇ~、てっきりおじさんぬくらいはリベンジマッチ挑んでくると思ってたから拍子抜けしちゃった。

恨んでないの、俺の事?」

カルマ君だった。

彼は悪い事を企んでいる時のように悪魔のような笑みをグリップに見せる。

…その手にさっきのとは別のわさびとカラシを持って───。

「確かに…今回ぬ戦績はボスの物を含め、こちら側ぬ0勝3敗2引き分け…負けっぱなしでは気がすまないぬ。

が…ただの私怨で人を殺すやつは殺し屋の恥ぬ。

お前を殺すぬは、誰かがそんな依頼をよこしたその時ぬ。

また俺と戦いたいぬなら誰かから狙われる位ぬ活躍をする事だぬ。

例えば…この国ぬ在り方を変えて見せる、とかぬ。」

だが、グリップはそれを気にしていないような顔でカルマ君の横を通り、そう言った。

 

 

 

ババババババッ───!!

「それじゃあなガキ共!!

お前らとの勝負、楽しませてもらったぜ!!

次にお前らを殺す依頼が来るほど偉くなってたら…そん時こそ本気で相手してやるぜ!!」

ヘリポートから離れていく昇降口が開かれたままの軍用ヘリコプターからガストロがそう僕たちに叫ぶ。

そしてそのまま空の向こうに消えてしまった。

「………。」

小さくなっていくその姿、僕たちはそれをただ無言で見送った。

 

 

 

結果だけを見るならば、この潜入ミッションで僕たちは彼らに勝っている。

だが…そこに辿り着くまでの過程を考えると、勝ったのは間違いなく彼らだろう。

 

 

 

⇒ヒナギクside

 

 

 

「足が痺れてきたら言ってね 。

いつでも代わってあげるから。」

「ん、ありがとう茅野。

着くまでの間にそうなったら代わってもらう。

今は、少しでも長くこうしていたい。」

普久間殿上ホテル───私たちが潜入していたホテルから、皆が帰りを待つホテルへと移動するためにと搭乗したヘリコプターの中で速水さんとカエデがそんな会話をしていた。

というのも…今速水さんは、眠っているハヤテ君の頭を自分の膝に乗せ、その側頭部を優しい手つきで撫でているのだ。

これは単純にカエデが速水さんを心配して言っているようにも見えるが…なぜか、それだけじゃない別の感情が入っているようにも見えた。

 

 

 

………そんなやりとりがある中、私はというと───

 

 

 

「落ち着いた、ヒナ?」

「うん…ありがとう、メグ。

でも…結局こうなっちゃうのね…。」

「まぁ綾崎があんな感じだから…これが一番安全だと思うし、仕方ないんじゃない?」

帰る手段がヘリコプターという事で、その中で落ち込んでおり、そんな私を横からメグと岡野さんが励ましてくれていた。

岡野さんの言っている事が確かな事は分かっているつもりだから私もそれ以上は言わない事にしている。

だから、せめて外を見ないようにと考えおとなしくしている事にした。

 

 

 

と、そんな時───

 

 

 

「寺坂君。

あの時寺坂君が声をかけてくれてなかったら…僕は大事な物が見えなくなってたかもしれない。

だから…ありがとう。」

ふと、そんな渚君の声が聞こえてきた。

寺坂君はもらった栄養剤を飲んで寝ているはずだけど…たとえ形だけでもお礼をすぐに言いたかったんだろうと思っていると───

「ケッ、俺がああ言ったのはテメェのためだけじゃねぇ… 。

一人でも欠けちまっても、タコ殺せる確率が格段に下がるから止めたんだ。

それに、さっきも言っただろ…テメェがいなくなったら悲しむのはハヤテだからな。」

実は起きていたらしい寺坂君がそう渚君に返してきた。

栄養剤によるものか、 それかしばらく体を休めていたからか、かなり楽になったようでその言葉が途切れるような事はなくなっていた。

そして、言いたいことはそれだけだというように再び目を閉じて

 

 

 

本校舎にいた頃の寺坂君は、周りとの協調性がないような印象があったけど…今は仲間との絆を大切にしている、そんな印象がある。

ハヤテ君と会った事が彼に…いや、このE組にとっていい影響を与えたのかもしれない。

「───フフッ。」

「「…?」」

そう考えながら、私はハヤテ君の方を見ながら笑うのだった。

 

 

 

そして、皆が待っているホテルに戻った私たちは…今回の一部始終を話して栄養剤を苦しんでいた皆に配り飲ませ、ヘリコプターの中で眠っていたハヤテ君と寺坂君と一緒にそれぞれの部屋に移動させ眠ってもらった。

と、そこで体力に限界が来ていたらしい私たちもいつの間にか眠りについていた。

 

 

 

⇒三人称side

 

 

 

そして…翌日の正午過ぎ───

 

 

 

「………ここ、は…?」

誰よりも先に眠っていたためか、ハヤテは一人目を覚ましたのだった。

 

 

 

「皆さん…は、眠っているだけみたいですね。」

起きてすぐハヤテは辺りを見渡し、あの後どうなったのかを確認した。

だが…全員眠っているだけでその中に渚もいる事が分かって安心したハヤテは起こさないように外の空気を吸いに行こうと部屋のドアまで行きゆっくりと開ける。

 

 

 

「「───あ…!!」」

そして…なぜか部屋の前にいたヒナギクと目が合い、二人してそんな声を出して出したのだった。




arosのサンデーの目次コメントに漫画家でもないのに答えてみた。



Q.無意識に開いてしまうケータイのアプリはありますか?



A.chrome…ですかね。
というかよく使うのがそれってだけなんですがね。



トニカクカワイイの放送が始まりましたね。
まぁ自分の場合、BSで見るかアプリで後から見るかしか無いですがね。(つまりまだ見ていない。)
視聴するその時が楽しみです。



次回もお楽しみに!!
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