ガルパン日和   作:アセルヤバイジャン

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うぃーひっく、ちょっとらんらん酔っちゃったわ…(´・ω・`)





なので今回は凄く内容が酷い可能性が否定できません、ご注意下さい(´・ω・`)






グロ注意法発令中(´・ω・`)みょんみょんみょん


くろもりみねvier

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話をしよう、あれは今から36万…いや、1万4000年前という事もなく、今の事である。

 

大洗学園で、長野叢真は同性の友人の居ない同性ぼっちと思われているが、実はそんな事はない。

 

眼鏡装着時代はあまり親しい人が居なかったが、眼鏡を止めてからはそれなりの友人関係を築けている。

 

休み時間に談笑したり、体育の時間にグループやペアになったり、休日に遊びに行ったり。

 

親友と呼べる人こそ居ないが、友人と呼ぶには差し支えのない関係を数人と築いている。

 

その中に、1人の少年が居る。

 

叢真と同じ2年生であり、大洗学園で1番可愛いと言われているショタ系少年である。

 

ふわふわの栗毛にパッチリとした瞳、ちょっと低い身長に温和な雰囲気。

 

その手の女性からしたら生唾モノな少年である。

 

叢真がどちかと言うと美丈夫系のイケメンなのに対して、こちらは守ってあげたい系美少年である。

 

女子からの人気を叢真と割っている存在でもある。

 

叢真ですら戦車道履修者と親しいという事で嫉妬されて嫉妬団を組まれる位なのだ、当然彼も嫉妬の対象になる。

 

だが、直接何かされる事はない。

 

何故か?

 

腕っぷしが強い?いや普通の少年である。

 

親が権力者?いや普通の家庭である。

 

叢真がバックに居るから?いや多少は関係あるが直接は関係ない。

 

では何故か?

 

理由は簡単である。

 

「やっぱり男は大胸筋と上腕二頭筋だよね…ビリー様の筋肉は素晴らしく美味しそうだなぁ…」

 

ジュルリと舌舐めずりして男性のヌードが写った写真集を見る少年。

 

目がヤベーイ。

 

彼の名前は斎藤。

 

天使のような見た目をした淫獣。

 

大洗の悪食王。

 

スケベテロリスト。

 

性的メガロドン。

 

男子から数々の異名で呼ばれる、大洗学園で絶対に敵に回してはいけない四天王の1人である。

 

そのストライクゾーンは下は3歳上は無制限、ちっぱいからどたぷん、ガリガリからでっぷり、同性ならショタから爺さん、ヒョロヒョロからマッチョ、鬼ババァも汚ッサンも平気でイケる上に動物や人形だって平気でイケちゃう最強性癖。

 

あらゆるエロジャンルに対応してドSでもドMでもどっちでもイケるハイブリッド仕様。

 

TS擬人化萌えキャラ化?必要ないねそのままパックンの性豪っぷり。

 

原作に忠実な這い寄る混沌の絵を見て「腰がセクシーだね…うん、美味そう(ねっとり」と発言する驚異的な感性の持ち主である。

 

その癖見た目だけはふわふわショタ天使である。

 

その事を知らない馬鹿が彼を校舎裏に呼び出して痛い目に合わせようとしたら、ガチ泣きで半裸の状態で逃げ出してきたという事件があった。

 

その後に続いて出てきた斎藤は一言「もうちょっとだったのに…残念」と舌舐めずりをして残念そうにしていたという。

 

この事件から彼に手出しをする人は消滅、当たり前である、何でも性的に食ってしまう存在相手に喧嘩なんて売れる訳がない。

 

当然友達も減ったが、そこは外面だけは天使、直ぐに回復する。

 

手出しさえしなければ、あらゆるジャンルのエロ本やDVDを網羅している、思春期の少年からは神のような存在である。

 

彼の財宝目当てに友人関係を続ける男子が多いのだ。

 

当然女子にも知られているが、顔が良いのはそれだけで印象をプラスにする。

 

斎藤が無闇に女性に手出しをしない対人関係は紳士なのが彼の印象を良くしている。

 

なお同性に対してはボディタッチが多い、友達ならこの位当たり前だよね?と笑顔で触ってくる。

 

実に性質が悪い。

 

なんで女子に手を出さないのかと聞いた友人に、斎藤は笑顔で答えた。

 

「純粋で素朴な子が多いから、手を出しちゃうと勿体無いかなって。綺麗なモノは綺麗なままの方が良いでしょう?性欲なら本とか映像とか想像でいくらでも発散できるし…」

 

流石の変態紳士、思わず感動をする男子も居た。

 

この発言が曲解され、女子に手を出すと斎藤に性的に喰われると男子全体に伝わったらしい。

 

沙織がモテない遠因の1つである。

 

さてそんなある種の無敵災害生物が、顔も肉体もパーフェクトな叢真の友人。

 

被害は無いのかって?

 

直接的な被害はない、だが別の意味での被害は既に出ている。

 

「新作がたくさん手に入ったし、長野くんにも分けてあげないと…♪」

 

通販で届いた書籍やDVDを確認している斎藤、彼の部屋には壁一面に本棚が並び、ギッシリとエロ本やDVDが詰め込まれている。

 

未成年、普通にいけない事なのだが、エロスは誰にも止められないとは彼の座右の銘。

 

用事で学園艦を離れている叢真、彼がその生活上女子と触れ合う機会が多い事は斎藤もよく知っている。

 

きっと発散出来なくて溜まっているだろう、自分が発散させてあげたいけど…今はオカズを提供して喜んでもらおう。

 

そんな事を考えながら叢真用の本を選ぶ斎藤。

 

彼に悪気はない。

 

だが、叢真の性癖を知らないので、自分の性癖でビビっと来る奴…率直に言ってしまえばまたぐらがいきり立つ!!モノを厳選して叢真に渡したのである。

 

今も『大乱交スプラッシュブラザアッー!ズ~朝まで白濁友情ファイト~』とか『ちっぱいパラダイス~ブラが無くても恥ずかしくないもん!~』などを選り分けている。

 

そう、叢真の部屋にあるあのSAN値直撃シリーズは斎藤厳選の提供品なのだ。

 

斎藤に友情の印にと言われて中身が分からない状態で渡され、同性の友人に恵まれなかった叢真は初めて同性の友人から貰った物なので喜んで持ち帰り…家で中身を見て発狂した。

 

SAN値チェックに失敗した模様。\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!

 

あまりの衝撃物に捨てることも考えた叢真だが、折角友人が友情の印としてくれた物である。

 

その辺良い子である叢真は捨てることも出来ず、ベッドの下に封印した。

 

真面目なので一応中身を確認したが、精神的に死にそうになったので途中で断念した模様。

 

ある意味精神的テロであるが、斎藤は好意でやった事である。

 

男はエロで強くなり、エロで仲間になれるが彼の格言である。

 

世界がエロで満たされれば戦争は無くなると本気で考えている、いっそ立派ですらある。

 

「長野くんともっともぉっと仲良くなって、朝までアダルトビデオ鑑賞会とかヤリたいなぁ…えへへ…♪」

 

見た目だけは男の娘でも通るショタ系美少年である、見た目だけなら愛らしい。

 

だがその中身はマーラ様もビックリな性欲魔神である。

 

叢真の無防備化が斎藤達にまで及んだら、大変な事になるだろう。

 

卒業までに恋人が出来なければ、僕たち永遠に友達(意味深)だよね、エンドである、無論バッドエンドだ。

 

頑張れヒロインズ、最強最悪な敵は舌舐めずりして獲物(叢真)を待っているぞ。

 

斎藤の必殺技「飲み込んで僕のガトチュ・エロスタイム」が発動したら叢真は死ぬ。

 

今後の展開に希望を残したい所である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、長野くんは戦車道やってるんだよね…戦車物かぁ……うん、興奮してきた」

 

ありのままの戦車で興奮出来る斎藤、無機物でも彼には性的な対象である。

 

ゴ〇ラだって裸足で逃げ出すおっそろしい生物である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお今後斎藤の出番はない(無慈悲

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒森峰ぇぇぇ!の場合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒森峰学園艦の山岳地帯エリア。

 

緩やかな山の裾に広がる草原を、叢真が乗るラングが爆走する。

 

「さぁて、どうしたもんかねこれは!」

 

後ろからは飛来する砲弾、正面からの風と横からの爆風で飛びそうになる帽子を押さえながらキューポラから上半身を出して前を見る叢真。

 

「もう一度森に入って逃げますか!?」

 

「逃してくれないだろうな、まほさんはここで勝負を決める気だ!」

 

装填手からの言葉に、それは無理だなと判断する叢真。

 

操縦者の差か、徐々に追い付かれてくるラング。

 

さてどうしたものかと視線を彷徨わせる叢真だが、その時無線が届いた。

 

「………良いな、それは良いぞ、よし前方の岩山を右に迂回しつつ直進だ!」

 

「やってやる、やってやるぞぉぉぉ!」

 

「いい加減元に戻ってよぉ…」

 

まだ壊れてる操縦手に、装填手が諦め半分で呟いた。

 

ラングは前方の草原にポツンとある岩山を反時計回りに迂回する様に直進、まほのティーガーⅠとパンターがその後を追い、ヤークトパンターが岩山を時計回りに回って追撃する。

 

「岩山を抜けたら隊長達と列を合わせて砲撃よ!今度は逆にこっちが履帯を切って…え」

 

岩山の影に踏み込んだ瞬間、その岩山の影にすっぽり収まっていたⅢ号戦車の姿。

 

「撃てぇ!」

 

「ぎゃーーーー!?また履帯がぁぁぁぁ!?」

 

真横からの砲撃が履帯にヒット、また履帯が切れて悲鳴を上げるヤークトパンターの車長。

 

叢真に2回も履帯を切られたあの車長である。

 

「撃てー!」

 

「ひぎゃーーーー!!?反対側までぇぇぇ!?!」

 

更に、後ろから現れた別のⅢ号戦車に、逆の履帯を切られるヤークトパンター。

 

山岳地帯に逃げ込む時に別行動を取った1年生達である。

 

「待ち伏せ攻撃大成功!西住隊長達を追撃するよー!」

 

「了解ー!」

 

「こらーーー!?いっそ撃破していきなさいよーーー!!ちょっと聞いてるのーーー!?生殺しとかそんなやり方誰に教わったのよ先輩許しませんからねーーー!!!」

 

履帯を両側切られて動けなくなったヤークトパンター、固定砲身なので攻撃も出来ない。

 

でも修理出来るので行動不能にはならない。

 

また履帯修理、しかも両側、地獄である。

 

生殺しのまま放置するというエゲツないやり方、黒森峰では教えないやり方だ。

 

叢真の悪い影響である。

 

「先輩ってばあんなに泣き叫んで…可愛い…♪」

 

「ゾクゾクしちゃった…直して追ってきたらまた履帯切ってあげようね♪」

 

「うん、切っちゃお切っちゃお♪」

 

まほ達を追撃しながら危ない事を話し合う1年生、イケナイ扉を開いてしまった模様。

 

だいたい全部叢真が悪い。

 

Ⅲ号戦車を無視してラングを追撃するまほ達。

 

暫く斜面沿いに走ると、ラングの姿が消える。

 

『隊長!ラングの姿が!』

 

「起伏に紛れただけだ、この先は地形の隆起が激しい。履帯跡を追え」

 

まほの指示に、起伏の激しい場所へ入っていくパンターとティーガーⅠ。

 

ラングの履帯跡を追うパンターだったが。

 

「なによこれ!?履帯跡だらけじゃない!」

 

隆起地帯は履帯の跡だらけ。

 

これではどれがラングの履帯跡なのか分からない。

 

「なんでこんなに履帯跡が…前の試合の時の?でもそれにしては新しい…あ!あの別働隊のⅢ号戦車か!?」

 

履帯跡が大量にある理由を思いつくパンター車長。

 

その時だった。

 

「きゃぁ!?」

 

突然の真横からの衝撃、車体が大きく揺れて白旗が上がり、行動不能になる。

 

「真横にラング!?カモフラージュする時間なんて無かった筈なのになんで!?」

 

そこに居たのは、枝を貼り付けたラングの姿。

 

隆起した地面と斜面の影に隠れる形で、潜んでいた。

 

「大成功だ、準備良くやったぞ!」

 

『『ありがとうございまーす!』』

 

枝を振り払いながらその場を脱出するラング、パンターが邪魔でまほは撃てない。

 

「事前に指示していたのか…?いや、そんな素振りはなかった…まさか、さっきの1年生達が…?」

 

隆起地帯に履帯跡を残したり、枝で組んだカモフラージュを用意したり。

 

叢真が事前に用意したにしては仕事が雑だと感じるまほ、そうなると立案実行したのは1年生達の独断となる。

 

そう、途中で森に消えていったⅢ号戦車の1年生達が、自分達で考えて自分達で実行した作戦。

 

森の中で枝を集め、先回りしてこの辺りの地形を見て、隠れるのに良い場所を探し、メモし、下準備をして叢真に誘導して貰ったのだ。

 

後は待ち伏せして後ろから自分達で追い立てながら、先行して隠れた叢真に攻撃して貰うという作戦。

 

ヤークトパンターが隠れている方に来てしまったので咄嗟に履帯を攻撃したが、本当はやり過ごして後ろから追う予定だったのだ。

 

この辺りはまだ甘いが、よく考えられている。

 

「1年生がまさか……いや、1年生だからか。3年生やレギュラーなら考えつかなかっただろうな…」

 

まだ黒森峰の教えに染まりきっておらず、柔軟性を持っている1年生だからこそ叢真のやり方を学習し、自分達で考えて実行出来た。

 

その事を嬉しく思って頬を緩めるまほだが、気合を入れ直して逃げるラングを追撃する。

 

「この先は逃げ場はないぞ叢真…」

 

「うっわヤバい、これは逃げられん」

 

まほの呟きと同時に、叢真が珍しく焦りを口にする。

 

ラングが逃げ込んだ先は、横は山の斜面、正面は崖、そして森の手前に池。

 

地図には池なんて書いてない。

 

「この前の雨で水が溜まったみたいで…あそこ地形が低いんで水がすぐ貯まるんです」

 

「早く言って欲しかったなその情報…」

 

装填手の言葉に、アチャーと額を押さえる叢真。

 

ここで発動、叢真のイレギュラーに弱い。

 

「追い詰めたぞ叢真…」

 

「参ったねこれは…」

 

袋小路の入り口部分はまほのティーガーⅠが陣取る。

 

斜面を登る、側面を狙われて終わり、池を渡る、速度が落ちて撃たれる。

 

逃げ場はない、迎え撃つしか無い。

 

「うーん、パンターにするべきだったかなこれは…」

 

「散々ラングの事好き勝手しておいて捨てないで下さい!責任取って下さいよね!」

 

叢真の軽口に頬を膨らませて怒る装填手ちゃん可愛い。

 

旋回してティーガーⅠの方を向くラング、固定砲塔なので行進間射撃は出来ない。

 

かと言って正面からの撃ち合いは分が悪い。

 

「やっと二人っきりになれたな…もう逃さんぞ」

 

「わぁお、情熱的…これは受けて立つしかないな」

 

まほの言葉に覚悟を決める叢真。

 

「さぁ正念場だ!覚悟を決めろォォッ!!」

 

「「ヤーーハーーー!!」」

 

「や、やーはー…うぅ…」

 

叢真の叫びに気合の叫びを上げる操縦手と砲手、同調圧力で声を出すけど恥ずかしい装填手。

 

砲撃して突撃するラング、砲弾はティーガーⅠの手前の地面に着弾して土砂を巻き上げる。

 

「捻じ伏せろ!」

 

舞い上がる土砂を気にせずに命令するまほ、ティーガーⅠの砲撃がラングの車体を掠める。

 

正面からの撃ち合い、こうなると車両の選手達の腕の差が明確になる。

 

「頑張れ頑張れ出来る出来るやれるって諦めるな頑張って回り込め!」

 

「気合だー―――――!!」

 

「至近距離で撃ちたいぃぃ!」

 

「頑張って当てて!頑張って装填するから!」

 

大騒ぎでうるさいが、ティーガーⅠの砲撃を避けたり装甲で受け流してなんとかジグザグに進むラング。

 

だがまほのティーガーⅠは流石の練度、ラングに対して常に昼飯の角度を維持しつつ砲撃を当ててくる。

 

Ⅲ号戦車ならやられていただろう、ラングで良かったと内心思う叢真。

 

「隊長ーーー!」

 

「今助けます!」

 

そこへ1年生達のⅢ号戦車が突撃してくる。

 

果敢に砲撃しながらティーガーⅠの後部を狙うが、まほは冷静に命令。

 

砲塔の旋回と超信地旋回で回転し、砲塔をⅢ号戦車へ向ける。

 

「ぷぎゃっ!?」

 

正面から撃たれて撃破されるⅢ号戦車、残ったⅢ号戦車がまほのティーガーⅠの右側に回り込んで接射しようとするが、近づいた瞬間砲塔が向けられて撃たれる。

 

「装填早すぎぃぃっ!?みぎゃーーー!!」

 

「これで残りはラングだけだ」

 

ティーガーⅠの側まで近づけたが撃破される1年生の叫び。

 

流石黒森峰の最精鋭、恐ろしい練度と速度だ。

 

このティーガーⅠ相手に勝ったのだからあんこうチームの技量の高さが分かる。

 

特に高速ドリフトする中超速度で装填した優花里とか。

 

「だから正面からはやり合いたくなかったんだ…!」

 

「回り込ませるな、履帯を狙え」

 

斜面に沿う様に回り込んでくるラングに、砲塔と車体を向けるティーガーⅠ。

 

これはダメか…何か手は…高速で思考しながら周囲を見渡す叢真。

 

だがラングが回り込むより先に砲塔がラングを捉える。

 

撃たれる、そう思った瞬間だった。

 

「Los!!Los!!Los!!(///」

 

真っ赤になって叫びながら、崖の斜面を赤星のパンターが落ちるように下ってきた。

 

斜面の木々や岩を薙ぎ倒しながら現れたパンターに、一瞬思考が止まるまほ。

 

だが直ぐに撃てと命令するが、砲弾はラングの前に飛び出したパンターに弾かれる。

 

「攻撃出来なくても、盾になる事は出来ます!」

 

「赤星か!くっ!」

 

落ちるように下ってきた勢いのまま、まほのティーガーⅠに突撃してくるパンター。

 

ティーガーⅠの側面に側面を衝突させるように体当たりし、ティーガーⅠの砲塔を無理矢理パンターの砲塔部分で押してラングを狙わせないようにする。

 

「全速後退!」

 

「Ⅲ号が邪魔で出来ません!」

 

咄嗟に下がろうとするまほだが、その先には先程撃破したⅢ号戦車が。

 

砲塔を向けようにもパンターが邪魔、超信地旋回も側面に張り付いているパンターが邪魔。

 

ならば前進を、そう思った瞬間再びの衝撃。

 

「超近距離…とったぞ!!西住まほッ!!」

 

「くっ…叢真…!」

 

ラングが、前進しようとするティーガーⅠに砲塔を突き刺す様にそこに居た。

 

「外しようがないね!」

 

「いいからちゃんと狙って!」

 

「撃て…!」

 

喜びの接射にはしゃぐ砲手と冷静にツッコむ装填手、叢真の言葉と同時に砲弾が放たれ、爆発。

 

接射だった為にラングの砲身先が吹っ飛ぶが、まほのティーガーⅠからは白旗が。

 

『ティーガーⅠ行動不能、フラッグ車撃破の為、紅組の勝利!』

 

全車両とモニターが置かれた観戦場所に、生徒審判団からの通達が走る。

 

「「「「「や…やったぁぁぁ勝ったぁぁぁ!!」」」」」

 

撃破されたⅢ号戦車から出てきた1年生達が、抱き合いながら叫ぶ。

 

山道でエリカ達と待つ1年生達も抱き合って喜び、足止めの為に採掘場で奮戦した準レギュラーと1年生達が抱き合ったり固い握手をしたり。

 

途中で脱落したパンターの上では車長が胴上げされ、落ちそうになったり。

 

紅組の全員が喜んでいた。

 

「ふぅ……危なかったなぁ…」

 

これだからまほさんもみほちゃんも怖いんだよなぁと思いながら、キューポラに背中を預けて天を見上げる叢真。

 

帽子のツバを右手で押さえると、陽の光を遮る人影。

 

「お疲れ様です、長野隊長」

 

「…お疲れ様、赤星さん。助かったよ、君が来てくれて」

 

「はい、自分で考えて自分で行動しました。長野隊長の教えの通りに」

 

そう言って笑って手を差し出す赤星に、叢真は笑って手を握る。

 

そのままキューポラから出て、ラングの上で周りを見渡す。

 

1年生達が抱き合ったり走り回ったりして喜び、赤星のパンターの乗員達が微笑ましそうに眺めている。

 

赤星とその乗車であるパンターの乗員は全員レギュラー、黒森峰の教えと考えに染まっている生徒なのに、自分達に何が出来るか考え、無茶苦茶な方法で駆け付けてくれた。

 

その行動に、叢真もまほも、黒森峰の未来を見た。

 

「これで満足ですか、まほさん」

 

「……あぁ、ありがとう叢真。私の意図を汲んでくれて感謝する」

 

ティーガーⅠの上で選手達の姿を静かに眺めていたまほに、ラングから移動してきた叢真と赤星が近づく。

 

叢真の言葉に、静かに微笑むと手を差し出すまほ。

 

その手を見て、叢真も微笑んで手を握る。

 

その様子を、赤星は目を細めて見つめていた。

 

「完全に手の平の上で遊ばれたわ…やっぱり私は………。……うるさいわね!いい加減泣くか走るかどっちかにしなさいよ!?」

 

撃破されたティーガーⅡの前で落ち込んでいたエリカだが、側で自分達を撃破した1年生が泣きながら走り回っている。

 

「うえぇぇぇぇ、だってだって、逸見副隊長に勝てるなんて思わなくでぇぇぇぇ!」

 

「あぁもう、勝った方がそんな姿見せるんじゃないわよ!黒森峰の生徒なら最後までビシっとしなさい!」

 

Ⅲ号戦車でティーガーⅡ撃破、間違いなく大金星である。

 

赤星のサポートがあったとはいえ、間違いなく1年生達の努力の結果だ。

 

「まったくもう…まぁ自信もなくオドオドしてる姿よりはマシね」

 

「逸見せんぱぁぁぁいぃぃぃぃ!」

 

「ちょ、なに抱きついて…やめて鼻水がつくでしょ!?こら群がるんじゃないわよ!?なんなのよアンタ達っ、私の事怖がってたんじゃないの!?」

 

「ぜんばぁぁぁいぃぃぃぃ!」

 

「だから鼻水が…!?た、助けて下さい隊長ーーー!!」

 

嘆息して頭を撫でたら抱き着かれ、そこに他の1年生が群がってきて抱き着かれるエリカ。

 

思わずまほに助けを求めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私達、履帯修理しかしてないぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

「車長、そっち持って下さいよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「総員整列!!」

 

エリカの号令で戦車倉庫前に整列する白組紅組の選手達。

 

遠くでは機甲科の整備班が車両を回収し、移動させている光景が広がっている。

 

全員ビシッと整列して立つのだが、先頭に立っている生徒は笑いを堪えるのに必死である。

 

「笑うんじゃないわよ!?」

 

叫ぶエリカ、そのジャケットはヨレヨレで涙と鼻水でグショグショである。

 

横に立つまほもちょっと笑いを堪えているという珍しい姿が見られた。

 

「まったく…隊長の総評である、心して聞くように!」

 

「全員楽にしろ。紅白戦ご苦労だった、特に勝利した紅組、見事だったぞ」

 

まほの言葉に笑顔を浮かべる紅組の1年生達。

 

だが準レギュラーは浮かない顔だ。

 

勝利出来たのは指揮をした叢真の力、自分達は命令に従っただけ…そんな思いを抱いているのだろう。

 

「今回の試合、ヘリを飛ばして全校放送を行っている、中等部も含めてな。今の言葉も放送で流れている。これから言う事は、今後の黒森峰戦車道の方針を決める大事な事だ」

 

「………え」

 

まほの言葉で、思わず隣のまほを見る叢真。

 

叢真は思った、全校放送?何それ聞いてないんだけど。

 

え、俺のあのハイテンション指揮全部流れてたの?

 

そんな事を考えている叢真を他所に、言葉を続けるまほ。

 

「黒森峰の、ひいては西住流の教え、これは黒森峰の戦車道の根本であり大切な物だ。だがその教えだけを実践し、ただ行うだけではいけない時代に我々は立ち会っている。先人達が築き、積み上げてきたやり方、それが崩れ始めている」

 

まほの言葉に動揺する選手達。

 

絶対の教えであり、何より西住流の後継者であるまほが、西住流を否定するような事を言っているのだから。

 

「私は西住流であり、今後もそれは変わらない。だが、黒森峰全体がそうある必要はない…黒森峰は王者だ。これからも王者であり続ける必要がある。その為にも…我々は変化を受け入れなければならない」

 

西住流としての黒森峰ではなく、黒森峰としての王者の形。

 

それが重要だと説くまほ。

 

では変化とは何か。

 

それを説明する為に、まほは隣に顔を向けた。

 

「これは、私よりも部外者であり、今の黒森峰を2度も破った長野叢真殿の言葉の方が良いだろう。全国大会での大洗学園との戦い、そして今回の紅白戦、どちらも彼は関わっている」

 

まほの言葉に、えぇ…ここでパスしてくるの…と内心泣きそうな叢真。

 

選手全員が、いや、放送を聞いている生徒全員が叢真の言葉を待っている。

 

内心の泣きそうな気持ちを押さえて、前を見る叢真。

 

戦車を降りると途端にヘタレである、戦車を降りるとドジになるみほと似ている。

 

「えー、今回の紅白戦、そして大洗学園との試合で、黒森峰が負けた理由、先ずこれを理解して貰うのが大切だろう。戦車の性能、選手の練度、どちらも勝っていた筈の黒森峰が負けた大洗との戦い、そして今回の紅白戦も戦車の性能差があり、選手の練度も大きく違った」

 

大洗は寄せ集めの戦車、しかもたった8両。

 

戦車道を復活させたばかりで経験者は1人だけ、選手の殆どが初心者。

 

にも関わらず、黒森峰は負けた。

 

油断した?そんな事はない、マウスまで投入しての本気の布陣だった。

 

今回の紅白戦も、戦車の数こそ同じだが、戦車の性能は白組が上、そして操縦する選手もレギュラーと3年生なのに対して殆どが準レギュラーと1年生だけ。

 

条件は非常に似ている。

 

そしてどちらも黒森峰は敗北した。

 

「何故負けたか?理由は簡単だ。黒森峰の戦法は保有する強力な戦車による隊列を組んでの電撃戦が主体、西住流の教えを体現する真正面からの迎撃と、火力による制圧で相手をねじ伏せる…正に王者だ。だが…その王者故の弱点がある。全国大会でも、そして今回でもそれが大きな敗因となった」

 

叢真の言葉に動揺する選手達。

 

自分達の戦い方が、西住流の体現が、王者の戦法が。

 

王者であるが故に、弱点であると明言された。

 

「酷いことを言うが、純然たる事実だ。黒森峰は…搦手に弱く、想定外の事態や突発的なアクシデントで慌て、混乱する隊員が多い…いや、殆どの選手がその傾向にあると断言しよう。その上、トップダウンの面が強いから多くの選手、車長すら指示待ち人間…人形化している。自分で考えて行動できないから分断されると動けなくなり、撃破される」

 

叢真の率直な言葉に、ムッとする選手達、だが中には思い当たるのか表情を暗くさせる選手も多い。

 

「これまでは戦車の性能と隊長の的確な指示と作戦で勝利してきた…だが、今回の全国大会決勝で先の弱点が露呈した。君達の弱点は、既に多くの学校に知られ、対策を構築されている。聖グロリアーナ、サンダース、アンツィオ、プラウダ、継続…この5校は既に作戦を考え、練習に入っている…対黒森峰作戦としてな。ここを訪れるまでに巡ってきたからな、他校の情報を流す様で彼女達には悪いが、純然たる事実だ。他の学校も対策を考えているだろう」

 

叢真の言葉にざわめきが大きくなる。

 

他校の弱点を調べて対策を練る事は当たり前の事だ、だが自分達が自覚していない弱点を突かれたら、どうしようもない。

 

「今回の紅白戦、俺のとった指揮はほぼ奇策だ。搦め手だらけで卑怯だと感じた生徒も多いだろう…当たり前だ、そう思わせる為にやったんだからな。だが卑怯と思っても批難は出来ない、何故ならどんな犠牲を出しても勝利するのが西住流だ、そうだろう?」

 

言葉を聞いた多くの生徒が、確かにそうだ…と納得する。

 

「西住流を批難する気持ちはない、何故なら俺自身が、勝利のためならどんな事でもやる人間だからだ。知っている生徒も居るだろう、マジノ女学院の悲劇、聖グロリアーナの悪夢、サンダースの失墜…詳しくは語らないが、それらの試合で俺は勝つために作戦を考え、実行した。おかげで戦車道連盟からはこっ酷く叱られ、大会規定に禁止事項を追加させてしまった」

 

肩を竦める叢真、知っている生徒が「崖崩し…」「ビル崩しの事だ…」「至近弾嬲りの事かな…」とボソボソと口にする。

 

意外と知っている生徒が多い事に、内心冷や汗を流す叢真。

 

黒歴史の目撃者が多い事を喜べる訳がないので。

 

「そんな訳で、俺は搦め手や奇策なら自信がある。その為に今回の紅白戦の指揮官に選ばれた。君達に…自分達の弱点と、そして今後の課題を教える為に。実を言うとな、もっとエグい方法やもっと外道な作戦もあったんだが、やるとトラウマになりそうだったので止めておいた。今回はあくまで教育だからな」

 

そう言って笑う…いや、嗤う叢真に、ゾッとする選手達。

 

あれだけの奇策を使いながら、まだ他にもあったと言うのだから。

 

しかもトラウマになると言われる方法。

 

叢真の戦歴を知る生徒は、その結果対戦相手がどうなったかも知っている。

 

自分達が同じ目に遭わされる可能性があった事に、震える白組の選手達。

 

他人事な紅組だが、実はやる方がトラウマになる方法もあるので、彼女達も助かっていたりする。

 

余談だが、やらなかった本当の理由は叢真がやりたくないからだ。

 

思いつくからと言ってやりたい事ではないのだ、別に怒っている訳でもないし。

 

黒歴史での魔王状態だって相手にガチギレしていたからやっただけで、本来叢真はフェアプレーが好きな人間である。

 

だからケイのフェアプレー精神が好きだし、みほの仲間が1番という考えも大好きである。

 

「大洗との試合、そして今回の紅白戦、そのどちらの作戦も先に挙げた弱点を狙った物だ。その効果は身を以て体験してもらった通りだ。しかも念入りに対策をして行った訳じゃない、今日急に指揮される事になった準レギュラーと1年生にやられた訳だ」

 

そう、大洗は兎も角、今回の相手は準レギュラーと1年生、しかもろくな作戦会議も出来ない状態で、初見である指揮官に指揮された練度に劣る相手。

 

なのに負けた、しかもヤークトティーガーは崖から落っことされ、数両は1年生の滅茶苦茶な攻撃で、ティーガーⅡに至ってはⅢ号戦車に負けたのである。

 

これが練度が同じだったり戦車の性能が同じ、もしくは上なら…そこまで考えられる生徒は顔色を青くしている。

 

「本人が知らない弱点が、どれだけ大きいか分かって貰えたと思う。その弱点が、多くの学校、ライバルである強豪校に広まった訳だ……さぁどうする?どうなる?どうなって行く?」

 

叢真が両手を開きながら問い掛ける、ちょっと調子に乗って魔王モードが顔を出している模様。

 

テンションが上がったり調子に乗ると直ぐ魔王(愉悦)モードになるのだから困り物だ。

 

まぁガチギレしないとならない魔王(外道)モードよりはマシだが。

 

「想像しろ、強豪校達の攻撃を。奇策で分断され、各個撃破される自分を。隊長の指示も届かない状態で囲まれた状況を。罠に嵌められて作戦が崩壊した時を。黒森峰が―――王者が朽ちる様を」

 

叢真に言われて想像する、プラウダ、サンダース、聖グロリアーナ、継続…その他の強豪校に蹂躙される自分達を。

 

そして最大のライバルである大洗に、また負ける様を。

 

アンツィオだけは誰も頭に思い浮かべなかったが、置いておく。

 

王者から転落する黒森峰の姿を想像して、恐怖を覚える選手達。

 

中には隊長が居れば負けない!そう考える選手も多い。

 

だが、その隊長は…まほはもう3年生。

 

来年には、居ないのである。

 

その事実に辿り着いた選手は、肩を落とす。

 

王者である黒森峰が、常勝軍団である自分達が……狩る側が、狩られる側になる。

 

黒森峰を愛し、黒森峰を信じる生徒達の中には、突きつけられた事実と現実に、崩れ落ちる者まで出てくる。

 

「だが!!」

 

叢真の大声に、ビクリとする選手達。

 

そして伏せていた視線を、足元を見つめていた視線を叢真に戻す。

 

そこに居たのは、獰猛な笑みを浮かべた美丈夫。

 

笑うという行為は本来攻撃的なものであり獣が牙をむく行為が原点である。

 

こんな名言がある、知らない人が殆どだが、本能的にそれを理解する選手達。

 

「だが君達は見て、戦って、そして知っただろう?今回の勝者は誰だ?黒森峰の、次世代の選手達だろう?次の世代を担う者達が、今の黒森峰に勝ったんだぞ?この意味が…分かるか?」

 

囁くような問い掛け、準レギュラーと1年生、つまり今の3年生やレギュラーが去ればその座に入る者達。

 

その選手達が、奇策を使って戦い、勝った。

 

「最初の方や全体の作戦は俺が考えて教えた。だが、細かい事は指示していない、自分達で考え、自分達でやれと命じた。自分の考えで、自分の知識と経験で、自分自身の行動として、最善を尽くせと命じた。その結果どうだ?多くの選手が奮闘し、中には仲間の為に自ら捨て石になる者や、敵わないと分かっていても挑む者も居た。愚かだと断じる者も居るだろう、無駄な事だと他人事で言う者も居るだろう、だが!その有り様は、その姿は、自分の戦車道を貫こうとするその意思は!何よりも美しく素晴らしい!」

 

断言する叢真に、目を見開く選手達。

 

特に、採石場で残って叢真達本隊の脱出を手助けした選手達は、自分達の奮闘を最大限に評価してくれる叢真に湧き上がる感情が抑えられなかった。

 

「戦車道は戦争ではない、無駄死にはない。倒されても後の者に情報と思いを託せる。そして託された者は負けられない理由を背負う。それが士気を高め、決意を固める。見ただろう?準レギュラーが、1年生が、未熟な筈の選手が相手を倒していく姿を。特にティーガーⅡを倒した選手達と、自分達で作戦を考えて実行した1年生達を」

 

ヘリの映像でも確り捉えていた、囮に出たⅢ号戦車が、動けなくなっても無理矢理動いてティーガーⅡを撃破した姿や、自分達で考えた作戦を実行する為に別行動を取り、場所を探し、下準備をして、備えた姿を。

 

さらには、紅組唯一のレギュラーだが、大人しくていつも温和な赤星のパンターによる崖下りと特攻。

 

黒森峰の生徒とは思えない大胆かつ壮絶な戦い方だった。

 

「たった数時間で、未熟な準レギュラーと経験が浅い1年生がここまで行けた。黒森峰の選手であっても、奇策や個人の作戦で戦えると証明した。これこそが俺が…西住まほ隊長が伝えたかった事だ!」

 

そう言い切る叢真に、視線は黙って目を閉じているまほに向かう。

 

否定をしない、つまり叢真が言う事は隊長が言いたい事だという証明。

 

「王者である黒森峰が奇策や個人の判断で動く事を情けないと、そう思う者も居るだろう…だがな!」

 

再びの叢真の大声に、まほに視線を向けていた選手は再び彼を見る。

 

「清濁併せ呑めずして何が王者か!常勝軍団を名乗るなら、王者として君臨したいのなら!奇策も邪道も呑み込んで正道にしてしまえ!それが出来る者が王者だ、絶対者だ!!それが出来ない程黒森峰は弱いのか?違うだろう!変化を恐れるな、変わらぬ者は退化するだけだ、進み変化すると書いて進化だ、停滞した王者に未来はない、変わり続け、進化し続ける者が王者で居られる」

 

停滞して朽ちるのを待つ王者か、清濁併せて進む進化する王者か。

 

「君達は、どちらだ?」

 

叢真の言葉に、自然と胸の前に手を持ってく選手達。

 

「王者です…私達は王者です!進化する王者でありたいです!」

 

「常勝軍団黒森峰は、負けません!奇策や罠になんて負けません!」

 

「勝ってみせます!どんな相手にも、勝ってみせます!」

 

叫ぶ選手達。

 

特に、準レギュラーや1年生が叫んでいる。

 

それに対して笑みを見せる叢真、そしてまほ。

 

「ならば変化を恐れるな!手段を恐れるな!大事なのは己の中にある戦車道の心、それだけは抱えて進化しろ!戦車道への思いさえあれば、外道に堕ちる事はない、強者として、王者として胸を張れるぞ!」

 

叢真の言葉に、腕を振り上げて叫ぶ選手達。

 

「……まぁ、一度外道に堕ちた俺が言う事でもないが…」

 

「いや、お前の言葉だからこそ、胸に響いたよ…」

 

苦笑して呟く叢真に、まほはそっと手を握って囁いた。

 

そして選手達の方を見ると、まほは息を吸って口を開く。

 

「変わる事は困難を極めるだろう、だが!我が黒森峰は、代々受け継がれた精神と思いと共に、変わらねばならない!私に残された時間は短い…後のことはこれからの黒森峰を担う者に任せる事になる…だが、私は変われると信じている。お前達ならば、黒森峰を変え、再び王者黒森峰の姿を全国に知らしめる事が出来ると!皆…私に力を貸してくれ」

 

まほの言葉、願いにも似たそれに、選手達は大きな声と拍手で応えた。

 

その姿を見ながら、叢真は内心冷や汗を流していた。

 

 

 

 

――――どうしよう、黒森峰が更に強くなっちゃいそう…ごめんよみほちゃん…――――

 

 

 

 

見上げた空に、ハイライトが消えたみほの顔が浮かんだ。

 

怖かった。

 

他にも笑顔に青筋を浮かべるケイや、涙目のアンチョビ、ぷんすか怒るカチューシャと笑顔だけど青筋が浮かぶノンナ、荒縄と首輪を持つミカなどが浮かんでは消えていく。

 

自分達の所は来てくれただけなのに、黒森峰は意識改革に手を出すなんて…と怒っている模様。

 

紅茶を持ったダージリンが浮かんできた所で視線を戻す叢真。

 

決意を固めている様子の、拍手を続ける選手達。

 

そして放送を聞いていた生徒達。

 

中等部にも放送してると言っていたのも思い出す。

 

 

 

 

――――あ、俺、明日思い出して恥ずか死するな――――

 

 

 

 

確信した。

 

魔王テンションで偉そうな演説ぶっぱしていた自分を、冷静になってから思い出す。

 

死ねますね、間違いない。

 

「叢真?どうした…?叢真?」

 

まほが肩を揺らすが、叢真は答えずに硬直している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、死んでる…?」

 

「いえ、気絶してるだけです隊長…って何で突然気絶!?」

 

「叢真!?叢真ーー!?」

 

 




酔った勢いで無差別性欲生物を生み出した上に、主人公に偉そうな事を延々言わせるプレイをやらせて悦に浸る作者が居るらしいわ、らんらん怖い(´・ω・`)



これでも三回書き直したの、ゆるして?(´・ω・`)







次回は小梅ちゃんが本気を出します(´・ω・`)



主人公が遂に……みなさんティッシュを用意してお待ち下さい(´・ω・`)
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