ガルパン日和   作:アセルヤバイジャン

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何も考えずに自分が読みたい話を書く事で、リハビリとする


これが私のリハビリ道(´・ω・`)キリッ


そのご

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抽選会場から場所を移し、戦車喫茶エクレールへとやってきた。

 

外装と言い呼び出しボタンが戦車の砲撃音なのと言い、気合の入った店である。

 

ドラゴンワゴンで運ばれてきたケーキも戦車の形をしていて細かい。

 

戦車道なんて武道がある世界だけに、客も殆どが女性な戦車喫茶。

 

「ごめんなさい、一回戦から強いところに当たっちゃって…」

 

「サンダース大付属って、そんなに強いんですか?」

 

「強いって言うか、すごくリッチな学校で、戦車の保有台数が全国一位なんです」

 

そう、サンダース付属の強みは、1軍から3軍まで組織可能な戦車の保有台数。

 

その戦車も殆どがM4シャーマンやシャーマン・ファイアフライという戦車などで構成されている。

 

実力も高く、統率力も現在の隊長の人柄も合わさって高い。

 

「俺も行ったことがあるが、あそこの車両と装備の充実さは大洗じゃ逆立ちしても勝てない」

 

大会になるとフード車やシャワー車、ヘアサロン車まで帯同すると言う超リッチ学校だ。

 

車両数10台、砲弾数も制限されるとは言え、大洗の倍の数である。

 

圧倒的に不利だ。

 

俺も流石にヤバいと思ってプラウダで挑んだからなぁ。

 

「それより、全国大会ってテレビ中継されるんだよね、ファンレターとか来ちゃったらどうしよう~」

 

「大変だぞファンレターの処理。本当に大変だぞ…」

 

「じ、実感こもってる…!あ、そっかぁ、長野さん一種のアイドル状態だからファンレターも…」

 

思い出したくもない、あの大量のファンレターと、それに混ざる嫉妬とやっかみの手紙…。

 

カミソリレターとか実在するとは思わなかったなぁ。

 

遠い目をしながらコーヒーゼリーを口に含む、妙に苦味が強いぜ…。

 

「副隊長…?」

 

「あ…」

 

「あぁ、元、でしたね」

 

声がした方を見れば、黒森峰の制服を着た二人組…って、片方はまほちゃ…まほさんじゃないか。

 

「お姉ちゃん…」

 

「まだ戦車道をやっているとは思わなかった」

 

「お言葉ですが、あの試合の西住殿の判断は間違っていませんでした!」

 

我慢出来なくなったのか、秋山さんが意見を言うが、部外者は口出しするなの一言で抑え込まれてしまう。

 

「行こう」

 

「お姉ちゃん…」

 

「あ、はい、隊長…隊長?」

 

あの、まほさん?

 

「お姉ちゃん!」

 

「なんだみほ?」

 

「なんで長野さん連れて行こうとしてるの!?」

 

俺も聞きたい、なんで俺の腕掴んで連れて行こうとしてるんですか貴女。

 

ほら、お連れの子が面食らってるじゃないか。

 

「…?」

 

「何が問題か分からないって顔しないでよ!長野さんを返して!」

 

「みほ、叢真は私の婚約者だ、一緒するのになんの問題があるんだ?」

 

「婚約者!?隊長の!?これが!?」

 

これ言うな!初対面なのに失礼だな!

 

と言うかまほさん、何時からそんな話に!?

 

「ちょ、まほさん!?お見合いの話はお流れになった筈じゃ…!」

 

「お見合い!?」

 

反応するな武部さん!

 

「お流れ?そんな訳ないだろう、今後も親しい関係をと、お母様にも言われている」

 

「だから腕組んで連れて行こうとしないでよお姉ちゃん!」

 

「みほ、未来の義兄と仲が良いのは結構だが、私はもう一年以上叢真と話していないんだ、ここはお姉ちゃんに譲るべきだろう」

 

あ、分かった、この人ポンコツだ!

 

恋愛関係には完全にポンコツだこの人!

 

「た、たたた隊長!?こ、こんな男が婚約者なんですか!?」

 

「こんなとはなんだエリカ、こんなに良い男じゃないか」

 

そう言って俺の眼鏡を外すまほさん。

 

「え…まさか、長野叢真!?うそ、本物!?ふ、ファンです、サイン下さい!」

 

駄目だ、こっちも微妙にポンコツだ!

 

「さ、積もる話もある、ゆっくり話そう」

 

「あ、あの、先程は失礼しました、黒森峰の戦車道副隊長の逸見エリカと申します!是非お話を!」

 

いかん、両手を確保された!と言うか変わり身早いな逸見さんとやら!

 

「お姉ちゃん、エリカさんも!長野さんを返してよ!」

 

「みほ。義兄に甘えたい気持ちも分かるがここはお姉ちゃんに譲ってくれ」

 

「まだ結婚してないじゃない!長野さんも何とか言って下さい!」

 

「に、西住さ「まほだ」…まほさん、あの、今度改めて時間を取りますから今日は…」

 

「そうか…では今度改めてデートしよう。行くぞ、エリカ」

 

「あ、はい…あ、あの、サインを…」

 

残念そうな顔をしながらも腕を開放してくれるまほさんに対して、サインを強請る逸見さん。

 

君、最初のあの態度はどこ行ったの…?

 

どこから取り出したのかクリアファイルにサインを書くと、嬉しそうにまほさんの後を追いかけて行った。

 

「エリカさん、結構ミーハーだから…」

 

大丈夫か黒森峰…。

 

「な、なんか凄い人だったけど、あれがみほのお姉さん?」

 

「黒森峰、前回大会の準優勝校で、それまで9連覇していた学校ですよ…」

 

「えぇ!?あれが!?」

 

そう、あれが黒森峰です。

 

戦車道では有能なんだよ凄く。

 

ただ対人関係と言うか恋愛関係ではポンコツだと俺も今知ったけど!

 

「強豪校である程、長野さんって人気だから…」

 

「そーなんだぁ…まぁこの顔だもんねぇ、はい眼鏡」

 

「ありがとう…黒森峰は縁がないからあまり人気はないと思ってたんだがなぁ」

 

武部さんからテーブルに置かれていった眼鏡を受け取り、ため息をつく。

 

みほちゃんの話が本当なら俺の安住の地はやはり戦車道をやっていない学校と言う事になる。

 

「ご馳走様」

 

「あ!?俺のコーヒーゼリー!?」

 

席に戻ったら俺のコーヒーゼリーまで冷泉さんが食ってしまっていた。

 

「もう一つ頼みましょうか、ケーキ」

 

「あと二つ頼んで良いか」

 

「まだ食うんかい…」

 

俺のコーヒーゼリーまで食っておいて…意外と食いしん坊だな冷泉さん…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予想外の出会いはあったが、さて困った事になった。

 

サンダース大付属、初戦かつ相手は戦車道ほぼ未経験の大洗。

 

過剰な戦力は出してこないと思うが…。

 

んー、いっそ俺が偵察に行くか、サンダースなら…と言うか、ケイさんなら気軽にウェルカムとか言って受け入れてくれるだろうし。

 

いやしかし、あそこの学校は色々と開放的だからなぁ…疲れるんだよなぁ…。

 

そんな事を計画していたら、秋山さんが学校を休んだとみほちゃん達から聞いた。

 

珍しいな、あの戦車大好き秋山さんが戦車道の練習を休むなんて。

 

連絡も付かないらしく、全員で様子を見に行く事になった。

 

住所の先には秋山理髪店の文字、床屋だったのか…。

 

「あの、優花里さんは居ますか?」

 

「アンタ達は…」

 

「友達です」

 

「友達…と、ととと友達ぃ!?」

 

お店の中で休んでいた、秋山さんのご両親らしき人達、お父さんらしき人が友達と聞いて物凄く慌てている。

 

そんな慌てる事なのだろうか。

 

お世話になっておりますと土下座までしちゃったよ…。

 

肝心の秋山さんは朝早くに家を出てまだ帰っていないらしい。

 

部屋に通されるが、本人が居ないのに男の俺が部屋に入るのは流石に…と思ったので俺はお店の方で待たせて貰う事に。

 

「で。君は優花里の何なのかな?」

 

「同じ戦車道を履修しているだけの友人関係です」

 

疑惑の視線を向けてくる秋山のお父さんにきっぱり答えておく。

 

「あら、男の子なのに戦車道をやっているの?」

 

「コーチと言うか、マネージャーのようなものです。戦車に乗る訳ではありません」

 

「そうかそうか、ただの友人か!どうだね、待っている間散髪でも!今ならパンチパーマにしてあげるよ!」

 

「いえ、遠慮しておきます」

 

いや、本当に。

 

パンチパーマとか似合う気がしない…。

 

ん?

 

「秋山さんが帰ってきたみたいですね…」

 

「え?どこから?」

 

「いえ、直接部屋に行ったみたいです、音がしました」

 

二階から窓を開ける音と、みほちゃん達の声がした。

 

「長野さーん、ゆかりんが部屋に入って良いって!」

 

「どうぞどうぞ、遠慮しないで下さい長野殿!」

 

「優花里、いつの間に帰ってきたの?」

 

「あ、あははは…さ、長野殿!早く早く!」

 

二階から声だけだが武部さんと秋山さんに呼ばれる。

 

「では、失礼します」

 

ご両親に頭を下げて秋山さんの部屋へ。

 

部屋に入ると、何やらコンビニの制服を着た秋山さんがリュックを背負ってその場に居た。

 

妙に汚れているが、それで窓から入ってきたのか…ご両親が心配するもんな。

 

「長野殿にも是非見て頂きたい物があります!」

 

そう言って手に持ったUSBメモリを掲げる秋山さん。

 

まさかこの子…。

 

テレビに繋いだ映像には、実録、突撃!!サンダース大付属高校のテロップ。

 

やっぱりこの子、潜入してきたな!

 

トイレで着替えようとしているシーンが映ったので速攻で顔を反らす。

 

秋山さんも何やら恥ずかしげだ。

 

録画を一度切ったので、次の瞬間にはサンダースの制服を着た秋山さんが映っていた。

 

学校内や戦車倉庫内を撮影していく秋山さん、なんか随分手慣れているな…。

 

全体ブリーフィングにまで紛れ込み、出場車両や小隊編成などの情報を入手。

 

しかし相変わらずだなこの学校の雰囲気。

 

ケイさんも元気そうだ。

 

最後、秋山さんが正体を見抜かれて逃げ出したシーンで映像は終わった。

 

何と言うか、無茶をするなぁ。

 

「オフラインレベルの仮編集ですが、参考にして下さい!西住殿、長野殿」

 

「ありがとう秋山さん…秋山さんのおかげでフラッグ車も分かったし、私と長野さんで頑張って戦術立ててみる!」

 

問題は、潜入偵察がバレてサンダース側が編成やフラッグ車を変えてくる可能性だが…。

 

無いな。

 

何せ相手はケイさんだ。

 

舐めてるとかそういう次元ではなく、折角来てくれたんだから情報そのままで相手してあげる!的な意気込みで来るだろうな。

 

あの人はそういう人だ。

 

部下もそんなケイさんを慕っている人ばかりだから異論を挟む事は無いだろうし。

 

いや…居ないとも限らないな、念の為変更してきた場合の作戦も考えるか。

 

「朝練、始まるよ」

 

「え…」

 

無慈悲な朝練開始のお告げに、冷泉さんが死んだが。

 

さて、作戦作戦と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全国大会に向けて、練習と準備の日々。

 

戦車を塗り直し、自分達で整備もし、操縦技術を磨く。

 

蝶野さんの指導もあり、何とか形にはなってきた。

 

これでサンダースが相手でなければいい勝負が出来ると確信出来るレベルだ。

 

パンツァージャケットも出来上がり、意気高揚する面々。

 

「俺も着ても良いものか…」

 

何故か俺の分までパンツァージャケットを発注されていた。

 

男子の分なんて基本無いので、デザインから特別発注したことになる。

 

「似合いますよ長野さん」

 

「長野さんはスタイルも良いからな、絵になるな」

 

五十鈴さんと冷泉さんの言葉に照れる、俺も大洗の戦車道のメンバーとして認められている気がして悪い気はしない。

 

「長野さん眼鏡取って、はいチーズ!きらめき!」

 

「キラッ☆って何をさせるか!」

 

「いやーん王子様スマイルいけてるー!」

 

思わず変なポーズ取って写真に撮られてしまった、中学時代に散々写真を撮られた時の癖が…!

 

「先輩目線くださーい!」

 

「いいよいいよー、ちょっとはだけてみようかー」

 

「せんぱい!そのまま仮面ライダーの変身ポーズ!」

 

「目線流し目してちょっとはだけて…変身!戦車キターって俺で遊ぶなー!」

 

「「「きゃー♪」」」

 

1年生にまでからかわれてしまった、もしかして俺ってマスコットポジに居ないか!?

 

弄られて終わるタイプの!

 

「長野さん、作戦の最終確認しましょう!」

 

「良かった、俺ちゃんと監督だった…良かった…」

 

みほちゃんだけが俺の救いだ。

 

全国大会一回戦、サンダースとの対決。

 

応援席の観客は、サンダース側は満員、大洗側はスカスカと言う状態。

 

あんまり大洗学園側じゃ宣伝してないもんな…応援に来る生徒も少ない。

 

しかしサンダース側は相変わらず豪華だな、チアリーダーまで動員とは。

 

各自準備を完了…1年生が砲弾積み忘れて笑っているが、気付かなかったら笑い事じゃないぞ…。

 

そこへサンダースの…確か副隊長のナオミと、アリサ。

 

試合前の食事の誘いに来たらしい、相変わらずのフレンドリーさだが、指示したのはケイさんだな、間違いない。

 

サンダース側に居並ぶフード車にサロン車、救護車。

 

リッチさだけはここの学校がダントツ優勝だな…。

 

「ヘイ!オットボール三等軍曹!」

 

「わっ、見つかっちゃった…!」

 

会長達と会話していたケイさんに秋山さんが見つかり、縮こまるみほちゃん達。

 

「また何時でも遊びに来て、ウチはいつだってオープンだからね!」

 

怒られるかと思ったら逆に大丈夫だったか心配され、何時でも来ていいと笑顔で告げるケイさん。

 

流石のフレンドリーさだ。

 

「あ、ダーリン!」

 

「げ…」

 

そのフレンドリーさがちょっと行き過ぎてる気がしないでもないのが俺への対応である。

 

「なぁにその眼鏡、全然似合わないわよ!ほら、外して外して!」

 

「ちょ、なんで分かったんですか…」

 

みほちゃんダージリン、ペパロニやミカさん、ノンナさんにまほさんと続いてケイさんまで…。

 

やはり知り合いには効果がないのかこの眼鏡…。

 

いやでも、ナオミさんやアリサさんにはバレなかったし。

 

「あ、やはり長野さんだ」

 

「あーやっぱり。趣味悪い眼鏡だと思ったら変装だったのね」

 

バレてたんかーい!

 

「でもどうしてダーリンがここに居るの?もしかして応援に来てくれたのっ?」

 

「いや、違くてですね…」

 

いかん、刺さる、みほちゃん達のダーリン呼びへの追求の視線が刺さる!

 

「長野さん…お姉ちゃんに連絡しときますね…」

 

みほちゃん!?

 

「ん?このジャケット…もしかして、ダーリンが大洗に!?」

 

「あー、実は現在大洗に通っておりまして…」

 

「なんで、なんで大洗なの!?ウチに来てって何度もお願いしたじゃなーい!」

 

急に駄々っ子みたいに俺の胸ぐら掴んでガックンガックン揺すってくるケイさん。

 

「長野さんが大洗に…!?」

 

「長野…サンダース…プラウダ…うっ、頭が…!」

 

「まさかまさか、試合に出るなんて言わないでしょうね!?ね!?」

 

「俺は監督です、試合には出ませんからっ」

 

だから離れて下さい柔らかい。

 

「それなら良いけど…いえ良くないわね、ダーリンが監督となると油断出来ないわ!全力で相手するわね!」

 

いかん、なんか勝手に気合を入れてしまった。

 

「それじゃ、私達の活躍、ちゃんと見ててね!ダーリン☆」

 

そう言って投げキッスを残して去って行くケイさん…。

 

「フレンドリーってレベルじゃないね…」

 

うん、それは俺も思うよ武部さん…。

 

みほちゃん?誤解だからその携帯は仕舞おう?ね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合開始となり、俺は用意された監督席と言う名の隔離スペースへ。

 

ここは試合の状況がリアルタイムで分かる代わりに、試合中の選手への連絡が禁止されている場所。

 

サンダース側も数名の生徒と職員が待機しているが、俺の方は俺一人である、ちょっと寂しい。

 

大会実行委員じゃなければ蝶野さんがここに居てくれるんだけどなぁ。

 

大会序盤、偵察に出た1年生チームことうさぎさんチームだが、シャーマン6両に囲まれていきなりピンチに陥る。

 

妙だ、いくら何でも早すぎる。

 

応援に駆けつけようとしたみほちゃんチームことあんこうチームと、バレー部ことアヒルさんチームだが、その背後からもシャーマンが3両。

 

フラッグ車以外の全車両を森に投入…思い切りが良いのがケイさんの持ち味だが、いくら何でも妙だ。

 

まるで最初から分かっていたかのよう……まさか。

 

隔離スペースから身を乗り出し、双眼鏡で試合会場の森林地帯を見つめる。

 

ここからじゃ遠すぎて見えないか…だが恐らく、いや確実に通信傍受機が打ち上げられている。

 

何せ設備や装備が充実しているサンダースだ、持っていてもおかしくない。

 

うさぎさんチームと合流したみほちゃん達が逃げる方向を先回りで塞いできた、これは確実だな…。

 

戦車道全国大会のルールブックを調べてみるが、確かに通信傍受機を打ち上げてはいけないと言うルールはない。

 

単純にこの装備を持っている学校が少ない事もあるが、戦車道には無粋として使わない人が多いのもある。

 

それをケイさんが使う?

 

考えられん、一番そういうのから遠い場所に居る人だぞ。

 

となると…部下の独断か。

 

ケイさんに内緒でそれが可能かつ行いそうな人物……アリサさんかな、ナオミさんは無いな、あの人は勝負師タイプだし。

 

となると隠れているフラッグ車がアリサさんか…。

 

うーむ、流石に通信傍受機を使ってくる場合の作戦は考えて無かったな…。

 

みほちゃんが気付いてくれれば打破出来るんだが…。

 

みほちゃん達は包囲を何とか抜け出し、サンダースも深追いはせずに追撃を中止した。

 

何とか逃げ切ったか…。

 

その後、みほちゃん達はジャンクションに集結…するように見せかけ、アヒルさんチームの八九式中戦車に木や枝で作った箒を引かせ、土煙を盛大に上げさせて逃げる。

 

当然そこにみほちゃん達は居ない。

 

「…通信傍受を逆手に取った、気付いてくれたか…」

 

流石みほちゃん、通信傍受に気付いて直ぐに対策を立てた。

 

この辺りの機転の効きが、みほちゃんの優れている所だ。

 

全員がバラバラに逃げたように見せかけ、歴女チームことかばさんチームとうさぎさんチーム、あんこうチームで待ち伏せ、無線でフラッグ車の生徒会チームことカメさんチームがそこに逃げたと思わせ、相手の2両を誘き出した。

 

そして見事に1両撃破、もう1両には逃げられたが深追いは厳禁だ。

 

しかし上手く行ったのと同時に、ケイさんを本気にさせた事になる。

 

監督ってのは酷な仕事だ、分かっていても試合中は何も出来ない。

 

「頑張ってくれ…皆…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まほちゃんは恋愛ポンコツ、そんな風潮があってもいいと思うんだ(´・ω・`)

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