幻想を捨てる吸血鬼   作:王者スライム

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……お久しぶりです。久しぶりでごめんなさい。


男はビビる

6月6日

 今日から日記を書くことにする。前にも思ったとおり、日本語で書けば誰も読めないだろうし、亜空間魔法で片付けて置けば見つかる心配もない。まあ、もしかしたらもあるのである程度、重要な事は書かないつもりでいる。因みに日付は日本風に直しただけだ……この時代が陽暦を使っていたらの話だが。

 

7月6日

 吸血鬼として強くなっておかねばと思っていたら、あの使用人さんが相手をしてくれる事になった。今月は忙しいから来月からの話だが……いくら俺が見た目は子供とは言え、舐めすぎでは無いだろうか。俺には前世の武術の知識がある……まあ、本で読んだだけだが。まあ、吸血鬼の身体能力とあわせれば十分な筈だ。声の方も上手くいかないし、その分ストレス発散させて貰おう。

 

8月6日

 あの使用人、本当に人間なのか?吸血鬼の身体能力で勝てないってなんなの?初見の筈の武術を完璧に見切って逆に使って来るってなんなの?本人は「そんなの気を高めれば簡単ですよ。それよりさっきのってどこの武術ですか?」とか言ってやがるし……絶対教えてたまるか。あれ以上強くなったら化け物だろうが……。

 

9月6日

 楽器の声もまあまあ出せるようになった。相変わらず、使用人は倒せないが。というか、フランドールはいつ生まれるのだろうか。レミリア生まれてから六年経ったぞおい。まあ、レミリアは500歳位で、フランドールは495歳以上ということが公式設定だからな、仕方ない。生まれてから地下に閉じ籠ってる筈も無いからな。まあ、それより前に自分が死んでいる可能性もあるけどな‼

 

10月6日

 もうやだ、あの使用人。どうやったら勝てるんだよ。別に、吸血鬼の身体能力で倒せないのはいいんだよ。まだ、俺も子供だし。初見の武術を避けるどころか、観察して自分の物にするのももういい。良くないけど、もういい。だがな、足技だけで勝たれると、めっちゃ悔しい。完全にハンデ貰ってるのに勝てないのは……かなり悔しいんだよなぁ……次の為に修行をしておこう。

 

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自分が書き初めた日記をある日にちに絞って読んでみる。するとどうだろうか、半分以上があの使用人の事ではないか……まあ、仕方ないよね。化け物だもんな……武器とか持ってしまえばそこら辺の下手な吸血鬼よりも……多分、幻想郷に居るであろう雑魚妖怪は当然、中級妖怪勝ってしまうかもしれない。

 

まあ、人間だし幻想郷が出来るまでに寿命で死ぬだろうがな‼おとなしく、死神と三途の川を渡りやがれ‼……なんか死神に格闘戦を挑む使用人さんの姿が簡単に想像できるが……無いよな?うん、無いったら無い。よし、話変えよう。

 

そんな使用人と修行しているおかげで結構強くなった。流石に多すぎる数なら勝てないだろうが、雑魚妖怪なら何十対一でも勝てる気がする。あの使用人と修行すればレミリアもめちゃくちゃ強くなるんじゃないだろうか。

 

それだけの強さがあの使用人にはある。とは言っても、たかが子供吸血鬼に両手を使わずに勝てる程度の強さだ……あれ、たかがってなんだったっけ?まっ、まあ俺魔法も能力も使ってねぇから‼……能力あるか分からないけどね。

 

もう、あの使用人の話は良いんだよ。人間の筈だから。ストーリーに関われないであろう使用人はもう良いから……いや、良い人なんだけどね。どれぐらい良い人かって聞かれたら、主人の息子の我が儘をためらいなく聞いてくれるぐらい良い人。

 

何故あそこまで、無駄に格闘に才能があるのかは分からないがあの使用人が良い人であり、俺がお世話になっている事にはかわりない。いつか、恩返しができたらいいんだけどな。

 

とりあえず、使用人の話は置いておく。問題として見ているのはフランドール・スカーレットがまだ産まれてきていない事だ。恐らく、産まれる事は間違いないのだが……それがいつになるのかが問題である。

 

フランドール・スカーレットは幻想郷の時には、地下室に閉じ込められ狂気染まっていたらしい。狂気に染まり閉じ込められたのか、閉じ込められ狂気に染まったのかは分からない。

 

だが、まだ産まれてすらないフランドール・スカーレットが狂気に染まり、地下室に閉じ込められるのは確定である。問題なのはその過程だ。フランドール・スカーレットは[ありとあらゆる物を破壊する程度の能力]を持って産まれるはずだ。

 

能力が暴発し、兄である俺が死にその妹であるフランドールが自分のおかした事にショックを受け狂気に染まってしまう……こんなことがあり得るかもしれないのだ。レミリアとフランドールの兄なんて原作には話にすら出ていない訳だし。

 

まあ、原作には父親や母親の話も出ていないのだからそちらの方が犠牲になる可能性はあるが……まあ、俺が犠牲になる可能性もあるわけだから安心はできない。まだ、産まれていないましては、自分の妹になるであろう人物を恐れるなんてしたくは無いんだけどなあ……。

 

言ってしまうと、恐れれるだけで対策する事はできない。原作のパチュリーでも抑えられなかった狂気を魔法でなんとかできるとは思えないし、更になんで狂気に染まるのかも分からない。

 

フランドールが産まれた時にできる対策はもはや触らぬ神に祟りなしぐらいしかない。それも、自分は兄なのだからその対策はできない。もう、フランドール対策無しにビビりながら関わる事しかできないだろう。

 

まあ、フランドールが産まれてから考えるか。フランドールが産まれてすら無い今、ひたすら考えてもそれは、狸の皮算用というやつだ……なんか少し使い方が違う気がする、まあいいや。

 

次は使用人さんに勝てるように今のうちに修行をしておこう、修行する事でフランドールの能力にも耐えられるかもしれないし。

 

そう思った俺は、立ち上がりウォーミングアップを始めた。

 




次の更新はできるだけ速くします。
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