幻想を捨てる吸血鬼   作:王者スライム

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次回は速くすると言った結果がこれだよ!


男は備える

さらに一年が経過し、俺もそれなりに強くなってきた。いまだに、使用人には足技だけで負けてしまうが……俺が弱いってことは無いよな?うん、無い。そんなことあってはならない。

 

使用人に勝てない話は置いといて……未だにフランドールが産まれる様子は無い。子供を妊娠した話すら聞かない。しいていうなら、アクター父さんが何か忙しそうにしていることだろうか。

 

何を忙しそうにやっているのか聞いても、はぐらかされるだけだし……絶対何か隠しているんだよな。何やってるかは見当もつかないし、手伝おうとしても何やってるか分からなければ意味がない。

 

もしかしたら、人との戦争が近づいているのかもしれないな。もしそうなら、俺たち子供にもはぐらかすのにも合点がいく。いくら吸血鬼とはいえ、俺とレミリアは子供だし、親として危険なところには行かすようにはしないだろう。

 

まあ、人との戦争というのはあくまでも俺の想像だ。他に何か忙しいことがあるかもしれないし、それが俺に話す必要が無いだけの話、もしくは話しても俺が理解できないだろうと思って話さないのかもしれない。

 

だが、もしも人との戦争だったのなら……俺の死に場所はそこでは無いのだろうか?この想像は俺の[俺がなった吸血鬼は原作に行く前に退場するパターン]という想像と、さっきの[人との戦争が起きるパターン]という想像が真実であってようやく可能性として出てくる想像だ。

 

普通なら俺の考えすぎだし、杞憂だろうなの一言で終わらせても良いのだ。だが、なんとなく嫌な予感がする……前世も今世も、このあっては嫌な予感は当たった事はない。そう、俺が嫌な予感がすると言うことは、ほぼ思いすぎなのだ。

 

けどさ、あれじゃん。何回も外れてたら次は当たると思うじゃん。もしテストの二択問題の回答でアが続いたら次はイなんじゃないかって思うだろ?今、俺にはその現象が起こっている訳だ。

 

いろんなところでもしもの話は考えるだけ無駄なんて言葉があるが自分の事になるとそんなこと思えたりなんかしない。不安が不安を呼んで、不安パーティーが始まるだけである。

 

不安になるな、と同じくらいに聞く言葉がどんな状況でも冷静になれとか言う言葉だ。あれも同じく実際にそんな状況になればその言葉もわすれて冷静どこ行ったしなんて事になるだろう。まあ、その時は素数を数えればいい。何故か落ち着けるから……この方法を最初に思い付いた人は凄いと思う。

 

話がそれた、結局のところ当たったことのない嫌な予感を俺は信じてしまうのだ。そして毎回あいつに小馬鹿にされるそんな日常を繰り返していた訳だが……ああ、そうか。もうあいつの小馬鹿にしてくる言葉は聞けない訳か……ああ、また話がずれてる。

 

まあ、嫌な予感に備えて修行でもしておこう……結局いつも通りだな。まあ、日頃の積み重ねに敵うものはないって昔から言ってるからな。やはり修行は大事だな。当たらないとはいえ、嫌な予感がするし今日は気を引き締めて修行をするか。

 

そうして俺はいつもより、厳しい内容で修行を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頼んでいたものは準備できましたか?」

「ああ、急いで間に合わせた」

 

とある男……トラジェディーアクター・スカーレットが使用人に渡したものは一つの戦斧。だが、全体で五メートルもあるように見えるとてつもない大きさの物だった。普通なら戦いに使っても扱いこなせずに隙を狙われやられるだけだろう。

 

「期待通りですね……ちなみに特殊なギミックとはなんでしょうか?」

「それか、この棒の部分を見てくれ。ここを回すっと……」

 

静かな空間に何かが落ちたかのような音が鳴り響く。そして戦斧を見ると先程まで五メートルもあった全体が三メートル程になっていた。

 

「……こうなる。そして逆方向に回転するとこの長さで固定される。一応、もう一段短くできる」

「なるほど……戻す時は?」

「それはまた回して、引っ張り出し、また反対に回して固定するだけだ」 

 

するとトラジェディーアクター・スカーレットは先程まで言った手順で戦斧を動かす。するとまた五メートル程の長さに戻った。

 

「では、最初は一番小さくしておきましょう」

 

そういい、使用人はその戦斧を簡単に一番小さなサイズにしていく。あっという間に、長さは一メートル程の長さになった。そのあと使用人はそれを片手に持ち、屋敷の扉へと、もう一つの片手を伸ばす。

 

「では、行って参ります」

「ああ、行ってこい」

 

使用人が扉を開け、外に出ていく。扉の外は暗く、人間が出かける時間ではない……だが、使用人は出かけた。一人残った大広間でトラジェディーアクター・スカーレットは呟く。

 

「これで難関はほとんど突破と言ったところか……これからの難関はフランドールが産まれ、私と妻が死ぬ以外一つもない。さてと、念のために別の準備をしておくか」

 

そして呟き終えると、トラジェディーアクター・スカーレットはどこかの部屋へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来を知っているが知らない。未来を変えたいが変え方が分からない。だが、未来は自然と変わって行くのだ。コインを投げて表が出たからって、コインを投げる前に時間を巻き戻してもまたコインが表になるとは限らない。

 

変わって欲しかった未来が変わらず、変わってほしくなかった未来が変わる。だが、誰もそれに気づかない。未来を変える力は誰の手にも備わっている。だが、誰も使いこなせないのだ。

 

当然だろう、変えたい未来が分からないのだから。未来が見えなければ、未来を自分の思い通りには出来ない。未来は確率の計算を繰り返している。未来は勝手に変わっていく。自分の手でも未来は変えられる。

 

結局は未来を知らない者にとって、勝手に変わった未来も者が変えた未来も変わらない……未来を知らない者とってはーーー




結構待たせておいてこの低クオリティ……次回からは更新だけでも速くなる筈だから……
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