ヤンデレ地雷女神に惚れられた結果超人になったがそれ以上にやばいことになった件   作:ZENOS

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高校生活の始まりだけどいきなり心が折れそう

 想像はしていたが、あまりにも衝撃が強すぎて呆然としてしまう。

 

 そんな俺を見て巫女さんが励ましてくれる。

 

 「ほら。きっといつか呪いもきえてくれるわよ。ある条件を満たしたら消えるように設定されていたし。それにこのお札を貼るとある程度収まるから。」

 

 その条件を満たすと呪いの前に俺の輝かしい未来が消える。そして俺の目からは光が既に消え去っているだろう。

 

 だが祓えないものは仕方がない。それに今はただ禍々しいだけで実質無害だ。取り敢えず今日はお札をもらって帰るか。

 

 「すみません。俺明日から学校もあるので今日は帰ります。」

 

 「わかったわ。あのね、諦めちゃだめよ!私もできることなら手伝うから!」

 

 その優しさが辛い!!!

 

 

 

 

 家に帰るとすぐに部屋に戻る。もう疲れたしこのまま寝てしまおう。

 

 ゲームにお札を貼り封印して厳重にクローゼット内へ隔離するとベッドに入る。

 

 そろそろ眠れそうになった時、何かが移動する音が聞こえる。

 

 えっ?なに?無理無理無理!俺はホラー系はダメなんだ。

 

 目を必死につむりやり過ごそうとすると脳内に直接声が聞こえてくる。

 

「起動して起動して起動して」

 

 ヒィッこれ絶対ゲーム機の声だ!誰だよ実質無害だとか言ったやつ!こんなのずっと聞いていたら頭がおかしくなる!

 

 俺は飛び起きて電気をつける。案の定ゲームがいつの間にか枕元に移動している。

 

 俺は窓を開きゲームを力の限り遠くへ投げる。

 

 二度と帰ってくんな!

 

 そして窓を急いで閉め、ベッドに再び入ろうとするとベッドの中に固いものがあるのに気づく。

 

 いやいやまさかまさか。ないってそれは無い。でもまぁ確認だけしてみるか。

 

 恐る恐る布団を捲ると……ゲームが鎮座していた。

 

 知ってたよ!くそ野郎!

 

 ゲームがまた精神攻撃を開始する。

 

 「絶対黙らせてやる!」

 

 京谷の長い夜が始まった。

 

 

 

 

 次の日。結局一睡もできなかった。いくらぶっ飛ばしても転移して戻ってくるし、無視しようにもずっと話しかけてくる。最後の方には破壊しようとハンマーを振り下ろすも何かしらの障壁が張られて不可能。いったいどうしろというんだ。

 

 どんなに睡眠不足でフラフラでも入学式には出なくてはならない。これからの学園生活を考えると今日は失敗はできないから万全の状態で挑みたかったが、結局万全とは程遠いコンディションだ。

 

 そして、カバンの中には例のゲーム機が入っており今も脳内に話しかけてくる。

 

 俺はそんな状態でも意地で姿勢を正し堂々と歩いている。

 

 ふふふ。流石俺。どんな状態でもかっこいい!

 

 先程から廊下を歩いていても周囲から女子からは熱い視線を男子からは嫉妬の視線を感じる。

 

 自分の教室に着き、ドアを開けて中に入ると中にいる者たちの視線が集まるのを感じる。

 

 ははは。視線が心地よいわ!

 

 自分の席を確認し、席に着くと周囲から「あの人凄い格好いい」とか「すごいタイプなんですけど」

だのと聞こえてくる。

 

 優越感に浸っていると視線がまた教室の入り口に集まった。

 

 ん?なんだ?

 

 そう思い俺もほかの人の視線をたどるとその先にはありえない奴がいた。というか山吹がいた。

 

 は?え?なんで?何であいつがここに居んの?

 

 山吹は周囲の視線など意に返さずこちらへ歩いて来ると俺の隣で呟く。

 

 「後で話があります。放課後に時間を作っておいてください。」

 

 そう言うと彼女は自分の席に着いた。

 

 怖えええ!あいつなんか絶対に怒ってた!なんでだ!もしかしてまだゲームを起動すらしていないことがばれたか?それともお祓いに持って行ったことがバレたのか?こう考えると心当たりがありすぎるんですけど!

 

 俺は生きた心地がしなくなりずっと心の中で山吹ではない神に祈っていると、隣の席から声が聞こえてくる。

 

 「おはよう。昨日振りね。その後はどうだったかしら?」

 

 ……?誰だ?

 

 「もしかして覚えてないのかしら?昨日うちに来たじゃない。」

 

 あっもしかして!

 

 「昨日の巫女さんでしたか。服装が違うからきづきませんでした。」

 

 そういうと彼女はこちらが覚えていたことにほっとしたのか笑顔になる。

 

 あっ可愛い。覚えてないふりをしてもっと反応を見てたほうがよかったかも。

 

 「そうよ。それに私たちは同級生なんだから敬語はやめましょう?」

 

 これは学園生活早々にフラグが立ったか?いやーまじで流石だな俺は。モテすぎて困るぜ。

 

 「それに巫女さんじゃなくて本名で呼んでほしいわ。桜川雫よ」

 

 「あぁわかったよ。これからよろしくな。桜川。」

 

 ここで俺はいきなり下の名前で呼ぶことはしない。がっついてると思われるのはいやだしな。

 

 「えぇ。よろしく。ところでさっきの女の子は知り合い?」

 

 「まぁな。」

 

 山吹の様子をふと見てみると何やら感情の無い顔でこちらを見ている。いや怖いから。

 

 「ずいぶんかわいい子ね?でもなんかあの子から途轍もない力を感じるわ。」

 

 あいつがあの呪いをかけた犯人なんです!そう叫びたかったが近くに山吹がいるためそんなことはできない。くそぅ!

 

 「そういえば。あなたさっき彼女と話していたみたいだけど何を話していたの?」

 「いや、放課後開けとけだって。」

 「へぇやるじゃない。」

 

 「やるじゃない。」じゃねぇよ。逆にこっちがやられるんだよ!

 

 やばい!山吹の周りに不吉なオーラが漂い始めた。これ以上桜川と話すのは危険だ。

 

 そう判断し前を向くと担任の教師がやってきた。

 

 依然後ろから山吹の視線を感じつつ話を聞く。

 

 

 

 

 

 

 放課後になった。

 

 

 え?入学式はどうしたって?普通に終わったせいで特にいうこともないな。強いて言うなら新入生あいさつの時の俺はやはり輝いていたということだけだ。

 

 しかし放課後。放課後である。やっべぇよ。きっとこれから俺は呪い殺されるんだ。

 

 そう考えて現実に戻れないでいると肩をたたかれる。

 

 あ?今はそれどころじゃ……って山吹!?

 

 「あなた様そろそろお時間よろしいでしょうか?」

 

 あぁついに来てしまったか。俺死ぬのかな。

 

 「あぁいいぞ。」

 

 そう言うと俺は山吹に連れ出され教室を出る。

 

 「あなた様。誰も来ないところはわかりますか?」

 

 ひっ俺を人気のないところに連れ込んで何する気だ!

 

 「屋上とかどうかな?もう放課後だし誰もいないと思うけど。」

 

 「屋上ですか。確かに定番でいいですね!」

 

 そう言うと山吹は身体をくねくねと動かす。

 

 なんだこいつ。何を考えてやがる。俺を殺すところでも想像しているのか?このサイコパスめ!

 

 屋上に着くと扉にはしっかりと施錠されていた。

 

 まぁ当り前だよな。昔は知らないが今は大体の学校は屋上は立ち入り禁止だ。

 

 「残念だったな。今日は諦めてもう帰ろうぜ。」

 

 ここが好機と家に帰るよう促す。

 

 「?どうしてですか?」

 

 首をかしげながら俺に聞いて来る。

 

 可愛いけども!俺を殺そうとしていることを忘れてはいけない。

 

 「なんでって鍵がかかってただろう。」

 

 「大丈夫です。こんな鍵私にかかればちょちょいのちょいです。」

 

 そういうと彼女は本当に鍵を開けて見せた。

 

 なん……だと……

 

 入らざるを得ないじゃないか。

 

 屋上に入り向き合うと彼女が口を開く。

 

 「なんで昨日来てくれなかったんですか?」

 

 は?

 

 「一昨日また明日って言って別れたじゃないですか!」

 

 「そうだったっけ?」

 

 「そうですよ!それで私ずっと朝からずーーーーっと神社の片づけとかして待ってたんですよ!?」

 

 「ご飯は食べていくのかな?って思って食材を買ったりあなた様に見られても恥ずかしくないようにって少しおめかししたり。」

 

 そ……それは。

 

 「それで夜になっても来ないから心配であなた様に会いに行こうにもなぜか場所がわからなくて行けなかったし。」

 

 きっと場所がわからなかったのはお札のせいだろう。

 

 「悪かった。昨日はどうしても行けなくてな。重要な用事があったんだ。」

 

 そういうと山吹がうつむいて表情が見れなくなる。

 

 「その用事って私と会うことよりも重要なんですか?」

 

 あっやばい!地雷踏んだ!

 

 ええい。こうなりゃやけだ!

 

 「俺たちの将来に関することだったんだよ。」

 

 「私たちの?」

 

 「そうさ。ゲームをより有利に進めて早く君と一緒になるためにゲームについていろいろ調べていたんだよ。」

 

 「っ!そうだったんですか?」

 

 「当り前さ。でもごめんね?君に心配をかけさせてしまって。」

 

 「はいっ!もう許しました!でもこれからはちゃんと連絡してくださいね?」

 

 よっしゃあーーー逃げ切ったぁぁーー!

 

 「私あなた様と一緒にいたくて学校にも入学したんですから。」

 

 そうだ。そういえばどうやって入学したんだろうか。不正の臭いしか感じないが。

 

 「そんなこといいじゃないですか。」

 

 えっでも「いいんです。」

 

 「それとも一緒の学校は嫌だったんですか?」

 

 いやまぁ普通に嫌だが。一緒の学校とか命の危険しか感じない。これほかの女子と遊びにでも行ったら殺されるんじゃないだろうか。

 

 まぁそんなこと言えるはずもなく。

 

 「いや、嬉しいよ。これからは一緒に居ような。」

 

 「っ!はいっ!」

 

 そういえば神様なのに神社に居なくて大丈夫なんだろうか。

 

 「はい。大丈夫です。力はだいぶ落ちますが問題ありません。」

 

 へぇ神社の外だと力が弱まるのか。いいことを聞いた。いつかこいつから逃げることになったら使えそうな情報だ。

 

 「あなた様。覚えていますか?一昨日のこのくらいでしたね。あなた様と出会ったのは。」

 

 そうか6時くらいだったかな?

 

 「ふふ。感慨深いですね。」

 

 別にそんなことはない。というか一昨日の出来事を感慨深いと感じられるわけがない。……が話を合わせておくか。

 

 「そうだな。俺もいきなり告白されるとは……思わ……なかった……よ……。」

 

 あれ?おかしいな?なぜか体に力が入らない。

 

 どさりと音を立てながら俺の身体が崩れ落ちる。

 

 「っ!あなた様っ!あなた様!」

 

 そう叫ぶ山吹の声を最後に俺は意識を手放した。

 

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