7つの歌姫と音楽の仮面ライダー “ビート”   作:よなみん/こなみん

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皆様お待たせしました!
小南 桐絵こと こなみんです!

さてさて・・・夏休み突入しました!
こうなるとバイトとか忙しくて・・・
しかもバイト先のエアコンが壊れてて・・・暑いです。

それでは、7つの歌姫お読み下さい!
お気に入り登録ありがとうございます!


第八詞 二つの交差する心

少年の心は黒く・・・そこでは二人の戦士が戦っていた

 

白銀の戦士が剣を振るうと、黒き戦士がそれを掴み、引き寄せる

 

「お前の心は弱い・・・何故ならいらぬ事だけを思っているからだ」

「・・・っ!何をっ!」

 

引き寄せられた銀の戦士は逆に反動を利用して蹴りかかるが、黒の戦士は予想したかのように受け止め、殴り返す

 

「本当の事だろう!彼女たちを守ろうと!救おうとして!それが何になるんだ!?」

 

そう言うと黒の戦士は銀の戦士を吹き飛ばす

 

「人はいつも!争い!憎しみ!そして殺し合う!結局そうじゃないか!」

「何がっ!」

「そうでなければ君を倒しにはかからんよ!あの子達のように!」

 

剣を広げ、光を放つと、それは俺へと直撃する

 

「ぐぁぁっ!」

「怖いだろう!?悔しいだろ!?それが君の・・・いや、君の姿さ!・・・なのに君はその明確な殺意を彼女たちへと向けなかった!何故だ!?」

「そんなことをしても!何も戻らないと知ってるからだ!」

「だが結果はどうだ!それを理解せず!ただ戻らぬもののために剣を振るう彼女たち・・・それを見て君は何を思ったんだ!」

「ぐっ!」

 

俺は剣を拾うと、黒い戦士の剣を受け止める

 

「そうさ・・・何も変わってない。人は・・・ただ争い続ける・・・」

「・・・っ」

「だから人を殺す!そうでなければ・・・俺たちは・・・俺達が死ぬ!死なないためにはどうすればいいんだ!・・・答えは簡単だっ!殺せばいい!・・・殺られる前に殺る!そんだけだ!」

 

黒の戦士は俺を蹴り飛ばし、光を向ける

 

「だけどっ!それでも知ってるんだ!」

 

俺は地面を転がり、それを躱すと、地面を蹴り奴へと切りかかる

 

「彼女たちは!そんな人じゃないって!」

「何がっ!君は裏切られたじゃないか!信じた者達に!」

「だけどっ!彼女たちは人なんだ!生きてるんだ!何も俺たちとは変わらない・・・生きている人なんだよ!だからっ!」

 

俺はそう言うと、剣を弾き飛ばし、殴り掛かり、黒の戦士を吹き飛ばす

 

「っ!だからなんだ!」

「俺には・・・いや、俺たちは仮面ライダーだっ!」

 

そう言うと俺は再び殴り掛かり、連撃を入れる

 

「・・・っ、そんなこと!」

「関係ないんじゃない!あるんだ!俺たちは・・・人間の自由のために戦うんだ!」

 

そう言うと俺の一撃が黒の戦士の腹を貫通する・・・

 

「・・・なら証明しろよ。」

 

そう言うと俺の意識は別の場所へ飛び、その景色は光へと変わっていった

 

 

 

 

・・・俺の意識は病室で覚醒する。

 

ここで目覚めるのは何回目かな。

 

身体を起こそうとすると、手に重みを感じる・・・

 

見てみれば、そこには響が俺の手を握る形で寝ていた

 

「・・・響・・・」

 

俺は響の髪を撫でていると、誰かが部屋に入ってくる

 

「・・・起きてたの?」

「・・・セレナさん。」

 

そこには銀の装者・・・セレナさんが立っていた

 

「・・・俺は」

「・・・ごめんなさい。私たちのせいで」

「・・・いえ。元といえば制御出来なかったおれのせいです。申し訳ないです」

 

お互いに頭を下げてる絵面は・・・最早宗教に見えた

 

最終的には部屋に入ってきた切歌ちゃん達によってこの状況が終わった。

 

 

 

 

・・・大体の話は聞いた。

 

彼女たちが裏切られたこと。

 

俺が暴走したこと。

 

そして、敵の目的を

 

「・・・俺のせいでマリアさんが・・・」

「・・・いいえ、貴方のせいじゃない・・・私たちがしっかりしてないから・・・」

「・・・」

 

そしてマリアさんの事を・・・

 

だが、敵の場所が分からない以上。こちらからも動けない。

 

「・・・そうか。そうなのか・・・」

「・・・ごめんなさい。私たちのせいで」

 

強く落ち込む彼女に俺は

 

「大丈夫ですよ。現に俺は生きてるわけですから」

「・・・ごめんね」

 

・・・そう言うとセレナさんは部屋を出ていく・・・

 

・・・俺は追いかけようとしたが

 

「どこ行くの?」

 

俺の腕を掴む響が尋ねてきた

 

「・・・俺は・・・」

「あの人を追いかけていくの?」

「あぁ。」

「そう・・・」

 

そう言うと響は光の無い目で俺を押し倒す

 

「っ!響!」

「・・・鈴夢くんは私たちのものなんだよ!?あんな人達に!」

「落ち着けっ!」

 

俺が怒りを込めて一喝すると響は糸が切れたかのようにそこに倒れ込む

 

「うぅ・・・鈴夢くんを盗られたくない・・・」

「・・・盗られるわけないだろ。」

 

そう言うと俺は響の髪を撫でてやる

 

落ち着いた所で俺は響を連れて部屋を出る

 

「・・・司令室に行かなきゃな」

 

俺は響と手を繋ぐと司令室に向かった

 

 

 

 

「鈴夢くん、無事なのか?」

 

司令室に行くなり、そんな言葉が帰ってくる

 

俺はあおいさんの膝に横になりながら答える

 

「ええ。身体は大丈夫ですけど・・・トイは?」

「・・・現在修復中だ。限定的だがな・・・」

「・・・そうですか。」

 

つまり俺はビートには変身出来ないことになる。困ったな

 

「しかしどうしてあんなことに・・・」

「・・・朔也さん。そこは悩む所じゃないですよ。むしろ俺はチャンスだなと思ってます。」

「チャンス・・・」

「ええ。俺が変わるための・・・ね」

 

俺はそう言うと膝から降りて、司令室を後にする

 

「・・・?あれは・・・」

 

偶然、休憩室から出てくる二人組を見つける・・・あれは

 

「切歌ちゃんたち?」

「あっ!鈴夢さんデース!」

「鈴夢さん。大丈夫ですか?」

 

切歌ちゃんは俺に抱きついてくるが・・・調ちゃんは心配してくれたかのように聞いてくる

 

「あぁ、大丈夫だよ。」

「・・・よかった・・・」

 

そう言うと俺は外へと出るために歩くが

 

「鈴夢さん、お出かけデスか?」

「あぁ。身体が訛ってるかもしれないから少し遊んで来ようかなって。」

「・・・」

 

二人は俺の発言に顔を見合わせ・・・

 

「なら私たちと遊ぶデース!」

「・・・はい?」

 

どうやらこの子達は遊びたがりのようで、俺はこの子達に付き合うハメになった。

 

 

 

 

「モグモグ・・・お、美味しいデス!」

「・・・美味しいな・・・これ食べていいんですか?」

「あぁ。食べていいよ。俺の奢りだからね?」

 

・・・俺たちは美味しいもの巡りと言うことでとりあえず近くのお店から行く事にした

 

しかし、切歌ちゃんたちの食い意地は凄い・・・なんでこんなに女の子は美味しいものに目がないのだろう。わからない

 

俺はこの子達の笑顔にこの事は言えなかったが、いつか聞こうとは思った。

 

「・・・次行くデスよ!」

「早っ!」

「ご馳走さま。」

 

そう言うと俺の腕は切歌ちゃんに引っ張られ、あれこれお店を回りました

 

・・・女の子ってすごいわ。

 

 

 

 

・・・俺の心はある意味黒いと思う。

 

決して表には出さないが。

 

しかし、人には表裏が存在する。

 

・・・彼もまた、それに苦しめられる人間である

 

 

 

 

「うおーっ!高いデース!」

「驚いた・・・」

 

俺たちは噂のタワーに来ていた

 

しかし、聞いていたよりタワーは高く。俺たちは歓喜の声を上げてしまう

 

「すげぇ・・・初めてだ・・・」

 

俺も子供に戻ったかのような好奇心が気持ちを支配する

 

「・・・凄いデス!リディアンがあんなに小さいデス!」

「・・・凄い・・・綺麗・・・」

「楽しんでいただけて何よりだ」

 

しかし、この子達もあれだ・・・心は子供・・・いや、好奇心旺盛な子供なんだろうな・・・

 

・・・俺もそんな気持ちに襲われるが・・・

 

ドクン・・・

 

なんだろう・・・それとは別に黒い心が俺を襲ってくる

 

「・・・」

「どうしたデスか?」

「いや。なんでもないんだ・・・」

 

俺はこの考えを振り切り、彼女たちと観光を続ける・・・と

 

遠くから・・・聞き覚えのある音が聞こえる

 

ヴー・・・ヴー・・・

 

・・・この音が何か。理解する前に俺たちの視界には身に覚えのある生物によって空が埋め尽くされていた

 

 

 

 

 

ふふふ・・・ははははっ!

 

ある廃墟では、一人の男が狂っていた

 

「これがぁ!僕達の・・・いや!僕の力ですよっ!ははははっ!」

 

男は狂人とも言える動きでフラフラと回るように歩く

 

「さぁ!君たちがそこにいるのは理解してますよォ!?さっさと死んでくれよなぁ!?」

 

彼が杖を振るうと、映像ではノイズがタワーに突撃していた

 

 

 

 

 

「っ!危ないっ!」

 

俺はノイズが突っ込んで来るのを予想したかのように、反射的に切歌ちゃんたちを腕に抱え、回避する

 

「鈴夢さん!?」

「だ、大丈夫デス!?」

「・・・大丈夫だ。行こう」

 

俺はそう言うと彼女たちを降ろし、タワーを出るべく走り出す

 

タワーの中は思ったより広く、エレベーターまでが遠すぎる

 

が、そのエレベーターもノイズによって破壊される

 

「っ!脱出の手段が・・・」

「・・・絶体絶命デスぅ・・・」

 

・・・絶望的な状況・・・俺の心は黒く・・・怒りに染まり始めていた




・・・お読み頂きありがとうございます!

夏休み入ると更新することも忘れちゃうです・・・
あと、宿敵の夏休みの宿題が多すぎる。
・・・こんなの私たちに遊ぶなって言ってるようなものですよぉ・・・
ぼちぼち終わらせて、早く更新作業に入りたいです。

それでは次回更新もよろしくお願いします!
お気に入り登録よろしくです!

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