最強冒険者コンビの大活劇~パートナー居るのに協力する必要が生まれない~   作:イリーム

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125話 アーカーシャにて その1

 

 リッカやナーベル、ミーティア達ネオトレジャーのメンバーは、無事にアーカーシャへと辿り着いた。人質たちの先導が最優先だったため、洞窟にいた誘拐犯達を連れてくることはできなかったが、全員拘束状態にはしている。

 

 すぐにギルドの者達がその洞窟へと向かったのだった。そして、人質にされた者達は各々解放され……ネオトレジャーとしても安心できる時間になったわけだが……。

 

「ええと……レーグさんと呼べばいいのかしら?」

 

「ああ、別に何でもいい」

 

「は、はあ……」

 

 

 ナーベルとミーティアにとっては別の問題が生じていた。二人はタナトスレーグと並んで座っている。正確に言えば対面ではあるが……バーモンドの酒場に来ていたのだ。

 

 

「信じられない……こんなレベルのモンスターが存在しているなんて……」

 

「ナーベルも分かっているのね」

 

「ああ、レベル900と聞いても不思議ではない威圧感だ」

 

 

 二人は正確にレーグのレベルを把握はできなかったが、100よりもはるかに強いことは分かっていた。その後にレーグから正確なレベルを聞いたわけだが……そこまでの驚きはなかった。彼がそれだけの威圧感を持っていたからだ。

 

 

「でもこいつ、決して私達の味方じゃないから。気を許さないようね」

 

「ふん……口の減らないガキだ」

 

「誰がガキよ!」

 

 

 レーグの隣に座っているのはリッカだ。レベル80でしかない彼女がレーグと普通に話しているのが不思議で仕方がなかった。

 

 

「あの、レーグさん? リッカに敗れたから行動を共にしている、と聞いたけれど……本当なの?」

 

 

 ミーティアとしてはそれがまず信じられなかった。リッカの火事場の馬鹿力は回廊遺跡での戦いで見ているとはいえ……限度があるだろうと思っていた。いくらあの時のリッカでもレベル900を誇るモンスターを倒せるとは思えなかったからだ。レベル900を超えるとなると……最早、ギャグにしか思えないレベルになるからだ。

 

 

「信じられんかもしれんが、この女が私以上の実力を有していることは事実だ。どういう原理かはまだ不明な部分が多いがな」

 

「……リッカ、あんたは……何者なんだい?」

 

「その辺りに関しては私が知りたいくらいかもね」

 

 

 ナーベルも驚きながらリッカを見ている。リッカとしても正確に答えることは難しかった。自分の身に何が起きているのか分からなかったからだ。しかし、火事場の馬鹿力というのは案外間違っていないのかもしれない。

 

 

「まあ、とりあえずレーグさんとリッカの関係については置いておいて……このあと、どうしようかしら?」

 

「ラブピースは放っておいても壊滅するだろうし、アーカーシャとしてはとりあえず良かったんじゃない?」

 

「まあ、リッカの言う通りか。それで、私達の今後についてだが……」

 

「は~い。私はソード&メイジに会いに行きたいんだけど!」

 

 

 手を挙げてリッカが発言する。ナーベルとミーティアからすると、頭を抱える事柄だった。

 

「リッカ……お前は高宮春人に会いたいんだな?」

 

「あ、バレた? 別にいいじゃん。ほら、マシュマト王国の方ではやけに高い依頼が出ているって噂だしさ。センチネルのメンバーも高宮春人に会いに行ったんでしょ?」

 

「確かにそんな話があったわね。まあ、マシュマト王国に行くこと自体は問題なさそうだけど」

 

「でしょ、ミーティア、ナーベル。ラブピースの一件は誰か他のチームに任せておけば大丈夫よ」

 

 

 リッカは既に行く気満々のようだ。ラブピースの一件も他の誰かに引き継ぐ気のようだ。

 

 

「引き継ぐのは良いけど、そんなに都合よく相手がいるとは……」

 

「おっす、ネオトレジャー。無事に帰れたみたいで安心したぜ」

 

「あら、ヘルグじゃない。そちらも元気そうで安心したわ」

 

「まあ、おかげ様でな」

 

「……」

 

 

 リッカは少しだけ不満そうな表情になっていた。フェアリーブーストの面々が現れたからだ。ヘルグのことを嫌っているわけではないが、彼女が嫌っているのは別にいた。

 

「よう、リッカ。無事に帰って来れて良かったな」

 

「あんたは……」

 

 悟のことをリッカは毛嫌いしている。どうにも相性が良くない二人。再びバーモンドの酒場で相まみえることになった……。

 

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