最強冒険者コンビの大活劇~パートナー居るのに協力する必要が生まれない~   作:イリーム

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128話 春人は敵を作る その2

 

「やっほ~~、私はリッカ・マクマホンって言うの。よろしくね!」

 

「は、はあ……」

 

 

 怖いもの知らずのリッカはアメリアやレナ、ルナに挨拶をしていた。ネオトレジャーの他の面々は気が気でない印象だ。

 

「大丈夫なのかしら……リッカは……」

 

「まあ、あの子は怖いもの知らずだしね……」

 

 

 同じチームのナーベルとミーティアは怖いもの知らずのリッカに驚いているようだった。ある程度は強気に行くとは考えていた二人だが、リッカの態度が予想以上だったからだ。春人を巡る戦いが始まったと言えるのかもしれない。ナーベルやミーティアにはとても立ち入ることができないものだった。

 

「えっと……リッカって言うんだ?」

 

「ええ、そうよ。あなたはアメリア・ランドルフよね? 私と同じ17歳みたいだけど、こうして話すのは初めてだっけ?」

 

「まあ、初めてだけど……」

 

 

 挨拶をされたアメリアではあるが、リッカの明るさには付いて行けない様子だった。アメリアも明るい性格ではあるが、春人を挟んだ状況では素直になれないのかもしれない。

 

 

「ええと……あなた達が双子のレナとルナよね? 19歳で年上だけど、普通に話してもいいわよね?」

 

「ええ、それは構いませんけど……」

 

 

 レナはリッカの態度に異論を唱えることはなかった。しかし、ルナはそうはいかない。

 

 

「駄目。年下なんだから敬語を使って」

 

 

 と、めずらしく反論をするルナだった。こういう態度は彼女としてはめずらしいのだ。事実、彼女よりも年下であってもタメ口を容認した事例があるのだから。レナとしても意外なことだった。基本的に彼女達は多少の年齢差は気にしないからだ。

 

「ルナ……?」

 

「とにかくダメ。敬語で話して」

 

「え~~? めんどくさいんだけど? 2歳しか違わないんだし、別にいいじゃない」

 

「……」

 

 

 ルナはかなり不満気な様子だった。レナとしても対応に困る事態だった。

 

 

「もしかして春人のことを気にしてるの? はは~ん、あなたも彼に気があるんだ?」

 

「なっ……!」

 

 

 答えを言ったわけではないルナだったが、その態度は明らかに図星と言えた。アメリアやレナでも分かるほどである。

 

「なによ図星じゃない」

 

「……!」

 

 

 リッカはこういうことにオープンな性格であるため、ルナに気を使ったりはしなかった。悪気があるわけではないのだが、これは性格による違いと言えるだろうか。

 

「べ、別に私は……」

 

「そんなに取り繕わなくてもいいんじゃない? 彼のことがあるから、私に敬語を使うように強要したんでしょ? 少しでも前に行きたいから」

 

 

 リッカはハッキリと述べた。彼女としては悪気のある言葉ではないのだが、ルナにとってはダメージだったようだ。

 

「この女……! 嫌い……!」

 

 

 普段は無口なルナにしてはめずらしく感情を表にした発言だと言える。ここまでハッキリと嫌いということなどないからだ。

 

「リッカ、これ以上は控えていただけますか? ルナも本気になりかねないので……」

 

「わかってるってば。私だってあなた達を本気で怒らせる気はないし……」

 

 

 ルナが怒った様子を感じ取ったのか、リッカは少し引き気味だった。彼女のレベルを考えれば当然しれないが。アメリアやレナ、ルナ達を怒らせたくはないだろう。

 

 

「春人がモテるっていうのはなんとなく分かったわ。ハッキリ言うけど、私は負けるつもりはないから。それじゃあね」

 

 

 そう言ってリッカは立ち去って行った。最後に爆弾を投下したとも言えるが……。

 

 

「リッカ・マクマホン……かなりの美人ですわね。これは大きなライバルが登場したと言えるでしょうか」

 

「どうして私を見るのよ……レナ」

 

「アメリア……流石にこの状況で隠しても意味ないでしょう?」

 

「う……」

 

 

 照れ隠しに否定的な発言をしたアメリアだったが、その内心はしっかりと読まれていた。

 

 

「リッカ……絶対に春人はやれない」

 

「ルナ……いつにも増してやる気ですわね……」

 

 

 いつも以上にルナは感情を表に出していた。その様子にレナは彼女の内心を悟ったのだが……春人を取り巻く女性陣の様子は混沌とした状況になりつつあった。

 

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