キラワレモノタチ   作:もよぶ

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第十話

2、3日後の昼休み葉山は一本のテーブルタップを持ってきた

「二人とも、すまないがこのテーブルタップを奉仕部の部室に置きにいきたい、できればコンセントに繋ぎたいんだけどいいアイディアはあるかな?」

「うーん私も雪ノ下さんと険悪だしね、ちょっと行きづらいな、結衣に適当な理由つけてあげちゃえば使ってくれるかもだけどそれなんなの?」

海老名が疑問を口にする。

 

「うんそれは放課後までのお楽しみってやつだ、その時に説明するよ、まあ俺も正直どうかと思うんだが・・・ああ、あとこれ最後は回収しないといけないから学校の費用で買ったことにして持ち帰らないようにしてくれ」

「よくわからぬが、んでは放課後もここに集まるということか?まあ我は構わぬが、海老名殿はどうなのだ?」

「私もいいけど、隼人君部活は大丈夫なの?」

 

「大丈夫だよ、あとここ部活として申請しておいたから放課後も好きに使って大丈夫」

「「は?」」

材木座と海老名は口をそろえて驚きの声を上げる

「一応文芸部ってことにしてある、部長は材木座くん、副部長は姫菜、おれは掛け持ち部員ってことで」

「待て待て、そんな申請して大丈夫なのか?我なにも聞いてないぞ?」

 

「この学校は部活といっても活動してるかどうか怪しいのが多いから大丈夫、それに俺は教師の間じゃまだ信頼は厚いって言っただろ?こういう申請関係は意外と簡単でね、そもそも部活とかの名目が無いとこうやって集まっていることを不審がる人が出てくるかもしれないだろ、それに君たち二人は独自に創作活動してるんだろう?だったら集まる名目は立つと思ってね、」

 

「いやまあそうかもしれんが・・・」

材木座と海老名は不安そうに顔を見合わせる

「んじゃ姫菜、これ頼むよ」

葉山はテーブルタップを姫菜へと渡した。

 

放課後、部室となった空き教室へ集まる3人

「姫菜、昼間のテーブルタップどうなったかな?」

「うん、結衣に私の入ってる委員会で買ったけど使い道ないから奉仕部で使えないかな?って押し付けてきた、「ゆきのんが使ってる電気ケトルのコードが短くて困ってたからちょうどよかった!」とかいってよろこんで持って行ったけど」

 

「そっか、んじゃあ説明するか、あのテーブルタップの正体は実は盗聴器だよ、これで聞くんだ」

そういってバッグからトランシーバーのようなものを取り出す。

「「!!!!」」

驚く材木座と海老名

「葉山殿一体なにをするつもりでそんなものを・・・」

「これには雪乃ちゃんのお姉さんの陽乃さんがかかわっててね・・・」

そう言って事の経緯を話す。

 

今更ながら陽乃は葉山が雪乃へ強引に迫った事を知った為、葉山の父や自分の父へ直接連絡を取り葉山隼人を断罪させようとしたそうだが既に話を聞いていた両者は、「学生同士の痴話話は当事者で解決させろ」といって陽乃は全く相手にされなかったとのことだった。

葉山隼人の性格上いつもならこういうことは隠してしまうはずなのに、今回はまるで違うことに疑問を感じたが、なにより強引に迫ったその日に雪乃と比企谷両方が互いに思いを告げたことと、その日ぐらいから雪乃の態度が全く変わりすごく明るくなったことで、今回の状況は何か別な意図があるのではと陽乃は葉山を呼び出し説明をさせたとのことだった。

そこで葉山は何故こんなことをやったのかを全部話したところ陽乃はものすごく呆れていたそうだが

「そんなに雪乃ちゃんと比企谷君の役に立ちたいならいいもの上げる」

といって盗聴器セットをくれたらしい

「これを使って雪乃ちゃんたちが困っていることを聞いて助けなさい、悪用したらその時はわかってるね?」

とのことだった。

 

「そんなわけなんだ、ちなみに材木座くんのことも話したよ、なんかちょっと興味が湧いてたみたいだ、気を付けた方がいいね」

「えーその陽乃殿とやらは氷の女王の上位互換なのであろう?そんなのにエンカウントしたら我、死ぬぞ」

 

「まあその時はその時で対応策を考えればいいさ、さてさっそく聞いてみるか」

そういって無線機のスイッチを入れる

 

『ジー』

 

無線機からは軽いノイズ音が聞こえる

「なんにも聞こえないな」

葉山は無線機のボリュームを上げてみたりしている

「まあ、基本八幡達は本を読んだりしているそうだから静かなのではないだろうか?」

無線機のボリュームをかなり高く上げしばらく聞いているとおかしな音がする

 

『ん・・はぁ・・・むっ・・チュ・・・ピチャ』

「なんだ?なんか声なのかよくわからん、あと変な音がしているが・・・」

 

その音を聞いて海老名は察してしまう

「んーそれ以上聞かない方がいいかも」

ニヤッと笑い

「材木座くんには刺激が強すぎるかもね」

「ムッそれはどういう意味だ?」

「聞いてれば分かるんじゃないかな?」

海老名はニヤニヤしながら言う

 

しばらく聞いていると声が聞こえてきた。

『ああ悔しいわ・・・あなたは卑怯よ・・・んっ・・・あんな手で勝つなんて』

『何度も言ってるだろ、俺はお前たちと、この場所を守るためなら手段を選ばないって』

『本当は私が勝って生徒会長になってあなたを好きにできるはずだったのに・・・んっ、はぁ、屈辱だわ、逆にこんな男に口内を蹂躙されるなんて』

『そう言いながら積極的じゃねぇか・・ムッ』

 

「おい、葉山殿、我の考えが間違ってなければあの二人」

「皆まで言うな、いくら諦めたと思っていてもこれはちょっときついぞ」

材木座と葉山は無線機の前に並んで耳を近づけて聞いている為海老名がまた鼻血を噴出させている。

 

無線機の向こうでは情事が繰り広げられているようだった

『んっ、比企谷くんっ、そこはまだだめっ!』

『こんなの生殺しだろうが』

『だめよ、キスまでといったでしょ、それ以上は私たちの特別な日にやるって決めたでしょ?この発情ヶ谷くん』

『くっ、そういうこと言いながら誘うような目で見るなよ、つか俺が部室に入るなり抱きついてキスしてきたのはお前の方じゃないか』

『ヒッキー、ゆきのんばっかりじゃなくてあたしも』

『おう、んじゃこっちにこい』

『ヒッキー、服の上からなら胸触ってもいいよ・・・んっ』

 

「なあ葉山殿、我は仲が良くなればいいとは思っていたがここまで仲が良くなれとは全く思っていなかったのだが、むしろ悔しいのだが」

「雪乃ちゃん・・・こんなに淫らになるなんて・・・」

葉山は放心して空中を見ている

 

「隼人君はちょっと意識がどっかに行ってるみたい、材木座くん、それまだ聞く?」

海老名に言われてハッとする材木座

「いやこれしばらく聞くのやめよう」

そういって無線機のスイッチを切る材木座

 

「奉仕部は八幡にご奉仕する部活になってしまってるようだな・・・なにこの展開、八幡爆発しろとでも言えばいいのか?」

「ハッ!隼人君も材木座くんもヒキタニくんにご奉仕をするべきでは!・・・3人の男たちの淫らな情事・・・キマシタワー」

海老名はまた鼻血を噴出させる

 

材木座は鼻血を流し続けている腐女子と放心しているイケメンを見ながなんかおかしなことになったと思うのだった。

 

 

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