当日奉仕部3人と葉山、海老名、一色が待ち合わせ場所に集まる
「なんで海老名さんがいるんだ?」
当然のように比企谷が聞いてくる
「私?面白そうだからって来たんだけど、ちょうど知り合いも来るらしいからその人たちと回るよ」
そう答える海老名を雪ノ下は微妙な目で見ている
「・・・やっぱり許してもらえないよね・・・」
そこに材木座からのメールが入る
「あ!来たみたい!んじゃあみんな楽しんでね!」
そう言って海老名は皆から離れた。
「海老名殿、こっちこっち」
材木座にいつもの威勢はなく、小さく縮こまって物陰に隠れていた
「我も仲間外れにされないと思って喜んだんだが、良く考えると来ない方が良かった気がする」
「まーそこはエンカウントしないようにうまく立ち回ろ!ゲームみたいでおもしろくない?材木座くんはゲーム得意でしょ?」
「ゲームは死んでもコンテニューできるからのう、一発即死のデスゲームは我の専門外なのだが」
「材木座くんのおかげで原稿も仕上がったわけだし一応お礼も兼ねてるんだよ?今日は楽しもうよ、でも腐教活動はさせてもらうからね!」
海老名の腐敗臭漂う原稿は材木座の尽力もあってなんとか完成し入稿が終わっていた。
「あーハイハイ聞く、キキマスヨー」
諦め顔の材木座の手を取り引きずるように海老名はディスティニーランド内に入っていった。
「腐女子とはいえ女子と二人でディスティニーランドとは我もこれでリア充の仲間入りなのだろうか?」
そんなことを考えていたが手を握られていることに気が付き赤面する
「あ、あの、海老名殿?手が、その」
「ん?あ、ゴメン・・・」
ぱっと手を放す海老名
「で、では行こうか・・・」
初めての経験に材木座は戸惑い初めはずいぶんとぎこちなかったが、
徐々にいつもの調子を取り戻し
「海老名殿!次アレ!我アレに乗りたい!」
「ちょっと材木座くん!待ってよ!ヒキタニくんとかいない?大丈夫?」
「ムッ、進路クリア、オールグリーン!エバー発進します!」
「なんでエヴァでしかもミサトさん口調なのよ・・・ってか待ってよ!」
逆に海老名を振り回す始末だった。
夜になりパレードが始まった。
「ハテ、葉山殿はどちらだろうか?」
「んもー材木座くんはしゃぎすぎだよ・・・あと隼人君のことはヒキタニくんも見ていると思うから気を付けてね、私としてはヒキタニくんが葉山君に・・・」
「ええい!分かっておるわい!、ん?もしかしてアレではないか?」
「そうすると・・・あ、こっちにヒキタニくんたちがいたよ!」
「ちょっと離れた方がよさそうだな・・・」
遠巻きに観察していると、一色が葉山の前からうつむきがちに離れて行った。
「あー終わったようだな」
走り去る一色を雪ノ下と由比ヶ浜が追いかける、一人残った比企谷は葉山へ近づいてなにか話しているようだ。
「あ!もしかしてヒキタニくんも葉山君に告白?」
「んなわけなかろう、まあ八幡にも思うところはあるのだろう、奴は優しいからな・・・」
話は終わったらしく二人が離れる
「む、葉山殿からメールだ、先に帰るとのことだそうだ」
「そう・・・ねぇ材木座くん、一色さんは告白したわけだけど材木座くんは告白ってしたことある?」
「我が?あるわけなかろう、我はこんなんだしな、好意持っても気味悪がられるだけだ・・・」
「ふーん、んじゃあせっかくだから告白の練習してみない?」
「はぁ?なぜ?」
「ディスティニーランドのクリスマスパレードの後なんて最高のシチュエーションだよ!なんか決め台詞の一つや二つもってるでしょ?」
「何故にそのようなことを、いやまぁ言ってみたいセリフはあるが恥ずかしいから嫌だ、というかこれでは海老名殿に告白するようなものではないか!」
「周りに私たちを知っている人なんていないから大丈夫だよ、それに練習しないと本番の時に失敗するよ?後でそれをネタにからかったりもしないし隼人君にもいわないからさ」
「えー嫌でござる」
「材木座くんのーちょっといいとこ見てみたいーそーれイッキ!イッキ!」
「それは飲み会の奴であろう、我々は未成年だぞ・・・まったく致し方ないな・・・あとでからかったりしないと誓えるか?」
「うん!誓う!」
「えーでは、ゴホン・・・わ、我は戦うことしかできない不器用な男だ。・・・だ、だからこんな風にしか言えない、俺は!お前が好きだー!、お前がぁぁぁ!ほしぃぃぃー!」
叫ぶ材木座
「Gガンダムのセリフ丸パクリじゃない・・・一体なにと戦っているのよ・・・でもいいか!うん!こちらこそよろしくお願いします。」
「え?・・・え?・・・練習・・・ですよね?」
状況が良くつかめなくて混乱している材木座
「だって材木座くん私のメールや電話にちゃんと返してくれるし、私の趣味も口では嫌がってるみたいだけどちゃんと認めてくれるしね、それに好意持ってないと自分の部屋に招いたりしないよ?あと告白はやっぱ男の方からしてほしいし」
それとね・・・とニヤニヤしながら海老名は話を続ける
「前に撮ったコスプレの写真、大事に定期入れに入れてくれてるのはうれしいけど、写真見るときはもう少し周り見た方がいいと思うよ、見てるときずっとため息ばっかりなのもバレバレだったしね」
そう言ってニコッと笑う海老名
「ぐっ・・・はめられた、卑怯な・・・」
「卑怯かな?まあ私腐っているからこのぐらいはするよ」
「し、しかし戸部殿はどうするのだ?好意を持たれてるのでは?我のような醜い者より戸部殿ようなかっこいい者の方がよかろう、それに嫉妬した戸部殿からボコボコにされるやもしれぬし」
「戸部っちはそんなことしないよ、確かに戸部っちはいい人だよ、でも戸部っちじゃ私の素を受け止めきれないと思う。多分頑張ってくれると思うけどそれじゃ続かない、お互い不幸になっちゃう。ちゃんと説明すれば分かってくれるよ、それに見た目はこの際あんま関係ないかな?ほら、私腐っているからかっこいい人とか二次元で足りてるからあんまり関係ないんだよね」
そういって材木座の手を取って
「それでは帰るまでエスコートしていただませんか?剣豪将軍様?」
「う、うむ!そ、そういうことなら!よ、よきにはからえ!」
腐女子と中二の妙なカップルは手をつなぎ一緒にゲートの方へ向かっていった。