「さあ材木座くん上がってくれ」
「さっきから葉山殿やけにテンション高いな」
「ようやく借りを返せたと思うとね、ああそうだ、雪乃ちゃんに盛大に振られたって親父に話しておかないとな、陽乃さんに先に知られるとあることないこと尾ひれ付けて広めてくるからね、ちょっと待ってね」
そういうと葉山は父親がいる書斎入っていく
しばらくののち部屋から出てきて
「おまたせ、怒られるかと思ったけど笑い飛ばされて拍子抜けだよ、あとは任せろ気にするなだって、んじゃあ俺の部屋に行こうか」
葉山の部屋はいかにも優等生といった感じで何かのトロフィーやら色紙やらが飾ってある、ちなみに本棚にはラノベが一冊も無い。
「ほーさすが葉山殿いろんな大会で賞をもらっているのだな」
「まあね、周囲から期待されてるからそれに応える為に必死さ・・・君のように好きな物を目指す生き方が羨ましいよ」
「ほむん、トップカーストの葉山殿に羨ましがられるとはこの材木座光栄の極みぞ!」
「ふっ、君はいちいち大げさだな、さてと、本題に入ろうか」
「ふむそれもいいが、何故葉山殿の家なのだ?別に屋上でもファミレスとかでもよかったのでは?」
「誰かに聞かれたくは無かったし、最悪陽乃さんに聞かれるとちょっとまずいことになりそうだしね」
「雪ノ下姉はよっぽど恐ろしい存在のようだな」
「まあね、そうじゃなかったら雪乃ちゃんに振られたなんて話いちいち親父にしたりしないよ、それに比企谷は魔王とか言ってたかな?言いえて妙だとは思ってたよ」
そういって葉山はハハハと笑う
「それで何故今日のようなことをしたのかってことだけど、端的に言うと雪乃ちゃんの為かな、俺雪乃ちゃんのことが好きなんだよ」
「は?」
「驚くのも無理はないさ、好きなら今日のようなことをしないで普通に告白すればいいと思うだろ、でも無理なんだ、俺は昔取り返しのないことをしてしまってね」
そういうと葉山は小中学校であった雪ノ下のいじめの話をする
「・・・そんなことがあり俺は解決できなかった、より悪化して完全に雪乃ちゃんの心は俺から離れた、二度と振り向くことは無いと思う、でも好きなんだ、好きだからこそ彼女が笑って生活できたらいいなって思ってた。でもどうしていいかわからなくてね、そこで登場したのが奉仕部と彼だ」
「なるほどそれが八幡か」
「そう、雪乃ちゃんの部活に比企谷が入ってしばらく経ったころかな?家と雪ノ下家ってちょくちょく会食みたいなことをしてるんだけど、その席で奉仕部について聞いてみたんだよ、もちろん辛辣な返事が返ってきたんだけど、比企谷のことになったら笑いながら話すんだよ、あんな腐った目は見たことないとか口では酷いこと言っていたけど、今まで見たことが無いいい笑顔するんだよ、逆に陽乃さんはそれに嫉妬しているみたいでムスッとしててそれが面白くて」
「そういえば我が行ってたときは常に夫婦漫才みたいな感じだったな、八幡も頭の回転が速いから即座に切り替えしをしてなんだか楽しそうだったな」
「初めはさ、比企谷がどんな奴か不安でね、雪乃ちゃんはあの容姿だし変な奴だったらと不安になって、君も知ってると思うがテニスコートにいたときはごり押ししてかかわったし、俺のグループで片付くような問題をわざわざ相談しに行って奴を試したんだが両方とも俺の完敗だった、あいつはいつも想定外の方法で解決してしまう、それに雪乃ちゃんの彼を見る目もどんどん変わっていくのが分かってね、もう諦めたはずなのに嫉妬しちゃった時もあったな、でもおかげで二人して俺を敵対視してくれたから今回うまいこと行ったよ。」
「でもヌシは八幡にも惚れていると言ってたではないか、これでは両者とまともに会話も出来ぬぞ?」
「それに関しては君も同じだろう?それと修学旅行では彼に俺のグループの問題を押し付けちゃってね、それのせいもあって今回のことあるなしにかかわらずまともな関係にはなれなくなってたよ」
「ふむ、一体何があったのだ?かなり重い雰囲気だったが」
葉山は修学旅行での嘘告白の一件を材木座に話す。
「ヌシとあのメガネエビは何を考えているのだ?相反する依頼を八幡に押し付けおって!しかも告白については初めから失敗させるつもりだったと?、そんな依頼八幡なら自分を悪者にして片づけるに決まっておろうが!それこそ貴殿が以前言ってた「話し合い」で片づける問題だったであろうが!このたわけが!そこへなおれ!叩き切ってくれる!!!」
材木座は怒り葉山を怒鳴りつける
「この件については言い訳ができない、俺は比企谷ならきっとうまい解決方法を考えてくれると甘えていたんだ、そして俺は自分のグループの関係を維持するために奉仕部を犠牲にした・・・終わってから気が付いた、彼や雪乃ちゃんの居場所を奪ったってね、それでなんとかできないかと、だから俺なりに色々やってみたが全て裏目に出て余計に関係をこじらせてしまってね、どうしたらわからなかった時に君の噂さ」
「我の怒りの赤鬼作戦か」
「そういう名前だったのか、どういう意味なんだい?」
「泣いた赤鬼を参考にしたのだ、絵本ではいわゆるマッチポンプだが八幡の場合は本音を引き出す必要があった、本音は感情が高ぶって理性の歯止めが効かないときにしか出ないからな、故に怒りの赤鬼作戦だ」
「でも絵本では家を去った青鬼に赤鬼は涙するじゃないか、君の赤鬼はどうだい?」
「ふん、親友とはいつも一緒にいるだけではないわ!、遠くから見守るのも友情の一つの形ではないか!」
「ますます君が気に入ったよ、俺も君見たく自由に生きたいね」
そういうと葉山はテレビの下からゲーム機を取り出す
「まあせっかく来たんだし話するだけってのも何だからゲームでもして遊ばないか?材木座くんはかなりの腕前と思えるが?」
「ふむ、自慢じゃないが格ゲーならば葉山殿なぞ秒殺だな」
「秒殺は勘弁だな、んじゃあこれで」
と取り出したのは配管工がカートでレースするアレ
「ふむ、懐かしいな」
VSモードを選び二人で戦う
「・・・本当は八幡や戸塚殿やその他のメンツ達とこうやってゲームに興じたかったのだ・・・それもかなわぬ夢となったな」
「俺も似たようなものさ・・・」
その日ゲームは適当なところで切り上げ材木座は葉山家を後にした。