実力至上主義の学校に入学する。そして美少女と出会う。   作:田中スーザンふ美子

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夏アニメがどんどん終わっていく
ちおちゃんの通学路を見てノーパンで登校もいいなと思いました


37話 ヘアピン

 試験のインターバルとなる日。俺は一之瀬と一緒に朝食をとっているのだが……

 

「一之瀬、眠たそうだな」

「界外くんも眠たそうな顔してるよ」

 

 お互い酷い顔をしていた。

 昨晩、一之瀬に腕を抱きつかれたり、腕組みをしながら歩かされたりして、理性を保つのが大変だった。

 彼女と別れた後、すぐにベッドに入るも、歩くたびに腕が彼女の凶器とも呼べる豊満な胸に挟まれながら擦られる感触が忘れられず、寝つけなかったのだ。

 一之瀬はいい加減、自身のグラマラスな体を自覚した方がいいと思う。

 

「俺は中々眠れなくてな。一之瀬は?」

「……私も中々眠れなくて」

 

 頬を染めた一之瀬が目を逸らす。なんでそこで顔を赤くするのかな?

 

「今日どうする? 二度寝してから遊ぶか?」

 

 時刻は7時半。仮眠して午後から遊んでも時間はたっぷりある。

 

「ううん。予定通り午前中から遊ぼうよ。明日は試験あるから遊べないだろうし」

「そうだな。それじゃ予定通り10時待ち合わせでいいか?」

「うん!」

 

 ま、一之瀬と遊んでれば眠気も吹っ飛ぶだろう。

 

「それと……これ返すね」

 

 一之瀬はそう言うと、綺麗に畳まれてるジャージを渡してきた。

 

「ああ、これな」

「うん。昨日着たままだったから。……ごめんね?」

「いや、いいよ」

「界外くんの上着、凄く暖かかったよ」

「お、おう……」

 

 嬉しいこと言ってくれるのはありがたいんだけど、場所を考えてね。隣のテーブルの男子たちが凄い睨んでるから。

 

「昨日は半袖で寝たの?」

「ああ」

 

 そりゃ一之瀬に上着貸してたからね。

 

「そっか。今晩は涼しいみたいだからちゃんと上着着たほうがいいよ?」

「そうなのか?」

「うん。界外くんに風邪引いてほしくないから。ほら、試験終わったら映画館行く約束もあるし」

 

 そうだ。試験が終わったら念願の一之瀬との映画館デートだ。見る映画は恋愛映画じゃなくヒロアカなんだけど、映画館デートには変わりはない。

 

「そうだな。お互い夏風邪には気をつけような」

「うん。でも万が一、界外くんが風邪をひいたら看病してあげるね」

「それはありがたいな」

 

 一之瀬に看病されるなら風邪をひくのもありかもしれない。

 

「私が風邪ひいたら、界外くんが私を看病してね?」

「わかった」

「約束ね」

「あいよ」

 

 その時は、俺の自慢のおかゆでおはだけさせてやるよ。……いや、風邪ひいてるからおはだけさせちゃ駄目か。それより今日は……

 

「どしたの?」

「いや、龍園が絡んでくるんじゃないかと心配になって……」

 

 今日も絡んできたら、俺のこと好きすぎるだろう。

 

「にゃはは。今日は試験もお休みだし、さすがにないんじゃないかな」

「でも昨日、8つのグループが試験終了してるし……」

「あっ、そうだったね」

 

 結局、この場で龍園が俺たちの前に現れることはなかった。なので一之瀬と楽しい朝食タイムを満喫出来たのだが、隣のテーブルの男子たちの殺意だけが怖かった。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 一之瀬と別れて部屋に戻ると、平田の姿があった。

 

「早いな。もう朝食食べ終えたのか?」

「うん。でも眠たいから、二度寝しようと思っててね」

 

 だろうね。沢山問い合わせきてたもんね。

 

「昨晩は大変だったもんな。寝とけ寝とけ」

「そんなことないよ。界外くんは、今日は予定あるの?」

「一之瀬と船内デート」

 

 改めて言葉に出すと照れるな。

 

「そ、そうなんだ。……一之瀬さんと」

「ん?」

「えっと、もし、どうしてもしたかったら……この部屋使っていいからね?」

「え、なにを?」

 

 平田は何を言ってるのだろう。

 

「ここなら誰にも見られないと思うから。博士くんと綾小路くんには僕からも言っておくから」

 

 そうか。平田は俺と一之瀬を気遣ってくれてるのか。俺と一之瀬が好奇な視線に晒されてるのを知ってるから。……なんて優しい奴なんだ。

 

「ありがとう、平田。でも大丈夫だ」

「え」

「俺も一之瀬も誰に見られても平気だから。むしろ見てくれって感じだ」

 

 俺も一之瀬も周りの目を気にしないと宣言したからな。男子たちの殺意だけ気をつければいい。

 

「み、見てくれって……」

 

 平田が動揺してる。なるほど。俺と一之瀬のメンタルに驚いてるのか。綾小路も俺たちのメンタルに驚いてたからな。

 

「き、君たちがそこまで変態だったなんて……」

 

 平田が顔を赤くしながらぶつぶつ言ってる。声が小さすぎて聞き取れない。

 

「ごめん。僕はそろそろ寝るよ」

「ああ。ぐっすり寝ろよ」

「ありがとう。それじゃおやすみ」

「おやすみ」

 

 5分ほどして、寝息が聞こえてきた。

 よほど疲れていたのだろう。とても気持ちよさそうに寝ている。

 

「俺も少し寝るかな」

 

 一之瀬との待ち合わせは10時。まだ8時なので十分時間がある。

 俺はアラームをセットし、ゆっくりまぶたを閉じた。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 時刻は9時30分。俺は一之瀬との待ち合わせ場所に着いて、彼女を待っている。

 約束は10時だからまだ30分もある。けれど彼女を待つこの時間も結構楽しかったりする。

 

「よう、帝人」

 

 一人のチャラ男が声をかけてきた。正義だ。

 

「よう」

「こんなところで一人で佇んでどうしたんだ?」

「一之瀬を待ってるんだよ」

 

 僕、これから一之瀬とデートなの。羨ましいでしょ。

 

「なるほど。本当に仲が良いんだな」

「まぁな」

「Aクラスでもお前たちのことは話題になってるぜ」

「……だろうな」

 

 龍園のせいで嫌でも話題にされてるだろうね。

 

「いや、話題になってるのは前からだ」

「そうなのか?」

「ああ。なにせ二人ともAクラスにいてもおかしくない生徒だからな」

 

 どうやら正義は俺と一之瀬を高評価してくれてるようだ。

 

「そりゃどうも」

「おう。そうだ、試験が終わったら久しぶりに二人で遊ぼうぜ」

「そうだな」

 

 正義と遊ぶとしたら、小三以来になるのか……。

 

「もちろん一之瀬との約束優先でいいからな。空いてる時に誘ってくれ」

「言われなくてもそうするつもりだよ」

「この野郎!」

 

 軽く肩を殴られてしまった。お、なんだか青春してる感じがするぞ俺。

 

「いいねぇ、彼女持ちは」

 

 彼女じゃないんだけどね。

 

「俺も早く彼女欲しい……」

「Aクラスにいい人いないのか?」

「Aクラスは派閥争いもあるからな。あまりそんな雰囲気じゃないんだよ」

 

 なるほど。違う派閥の女子と仲良くなれる雰囲気じゃないのか。

 

「同じ派閥の子はどうなんだ?」

「うーん、顔は可愛いんだけど、性格がきつそうなんだよな」

 

 堀北みたいな女の子かな。Aクラスの女子は坂柳以外わからないんだよな。

 

「そっか。ま、お互いまだ高一なんだし、ゆっくり探していこうぜ」

「なんかお前に言われるとムカつくな」

 

 なんでだよ……。俺は年齢=彼女いない歴の童貞だぞ。

 

「ま、いっか。それじゃそろそろ行くわ」

「おう。またな」

「ちゃんと連絡してくれよ」

 

 正義はそう言いながら、去って行った。

 暫くすると、俺の目の前に天使が舞い降りた。

 

「やほー。お待たせ」

「おう」

 

 笑顔と制服姿が眩しい。朝の眠たそうな顔も吹き飛んでる。

 

「界外くん、二度寝したでしょ?」

「なんでわかった?」

「髪の毛、寝ぐせついてるよ」

「え」

 

 しまった。鏡で髪型チェックするの忘れてしまった。いつもならチェックしてるのに……。

 

「酷いのか?」

「ううん。少し横がはねてるくらい。……よかったらヘアピンつけてあげようか?」

「ヘアピン?」

「うん。嫌だったらいいけど……」

 

 ヘアピンつけたらチャラく見えそうだけど……一之瀬がつけてくれるなら、いっか。それに絶園のテンペストとニセコイの主人公もつけてたし。

 

「それじゃお願いしようかな」

「……うんっ! それじゃつけるね」

 

 ブレザーのポケットからヘアピンを取り出し、俺の髪を指で挟み、ヘアピンを留める。

 

「うん。これで大丈夫かな」

「ありがとう。一之瀬はヘアピン持ち歩いてるのか?」

「一応ね。あまり使わないけど、何かあった時の為に念のため持ち歩いてるんだ」

 

 そうなのか。ヘアピンしてる一之瀬も見てみたいな。

 

「それじゃいこっか?」

「だな」

「まずはシアターだよね?」

「ああ。この時間ならスタンド・バイ・ミーが上映されてるはずだ」

 

 この豪華客船のシアターでは、新旧の名作映画が上映されている。

 アニオタな俺だけど、母親の影響で洋画を沢山見てきた。恐らく名作と言われる映画は見尽くしてると思う。

 一之瀬から昔の名作を見たいと要望があったので、まずはシアターで映画を見ることになった。

 無料で利用できる施設なので、当然チケットを購入することもなく、すんなり館内に入れた。

 

「ここら辺でいいか?」

「うん」

 

 見やすそうな座席に腰を下ろす。館内は俺たち以外に数人の生徒しかいなかった。みんな、昔の映画は興味ないのだろうか。

 

「スタンド・バイ・ミーって30年前の映画なんだよね?」

「ああ。俺が初めて見た洋画だ」

「そうなの?」

「母親がやたらと昔の映画を見せてきたんだよ」

「そうだったんだ」

 

 逆に俺が母親にアニメを見せようとしても、全然見てくれなかった。理不尽です!

 

「界外くんはいいの?」

「なにが?」

「だって前に見たことあるんでしょ? つまらなくなったりしない?」

「大丈夫だ。もう10年近く見てないから。それに一之瀬と一緒に映画見れるしな」

「……そっか。私も界外くんと一緒に映画見れて嬉しいよ?」

 

 一之瀬はそう言うと、手を重ねてきた。

 

「これから沢山、映画を一緒に見ようね」

「そうだな」

 

 既にヒロアカ、キミスイ、夏目は確定してるしね。

 最新の映画だけじゃなく、レンタルで借りて部屋で二人で見るのも悪くない。むしろ二人きりで見たい。

 やがて、映画の上映が始まり、俺たちは一切会話をすることもなく、真剣に見入った。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

「面白かったー」

「だろ」

 

 映画を見終えた俺たちは、レストランで昼食をとっていた。

 

「私、昔の映画ってあまり見たことなかったんだけど、あんなに面白いとは思わなかったよ」

「そうか」

 

 満足してくれたようで何より。

 

「……よかったら、お勧めの映画色々と教えてくれる?」

「もちろん。レンタルで借りて二人で見るのもいいかもな」

「うん! そうしよう!」

 

 一之瀬が前のめりになり、興奮しながら言う。

 

「旧作なら100ポイントで借りられるから借り放題だね」

「だな」

 

 ケヤキモール内になるレンタルショップ。敷地内にはそのお店しかレンタルショップがないので、新作は借り辛いのが難点だ。

 

「旧作なら新作と違って借りられてる可能性は低いだろうしな」

「だね。うーん、早く試験終えて、寮に帰りたくなってきちゃった!」

 

 俺も寮に帰りたい。2週間分アニメが溜まってるから、消費が大変そうだ。

 でももう少し一之瀬とこの旅行を楽しみたいと思う。

 

「よう」

 

 楽しみたいのになんでお前が来るかな……。

 

「龍園」

「デート中邪魔してワリィな」

「そう思うなら消えてくれ。俺の前から永遠にな」

「クク。なら俺を退学させるしかねぇな」

 

 退学にならない限り、俺の前に現れるってか。

 

「龍園くん、私たちデート中なの。邪魔しないでくれるかな?」

「すぐ終わるさ。5分くらいいだろう?」

 

 驚いた。一之瀬がまさか怒るなんて……。

 

「昨晩、7つのグループが同時に試験が終了したのは知ってるよな?」

「ああ」

 

 当たり前だろ。俺が当事者なんだから。

 

「それを仕向けたのは……テメェだろ?」

「……さぁな。俺かどうかは結果が発表されればわかるだろう」

「肯定も否定もしねぇんだな。……まぁいい。邪魔したな」

 

 龍園はそう言い、踵を返す。

 

「龍園」

 

 俺は彼の背中に向けて声をかけた。

 

「あん?」

「お前じゃ俺に勝てない。諦めろ」

「……ぶっ殺す。次はお前たち二人まとめて潰してやるよ」

 

 俺と一之瀬を殺さんばかりの視線を向け、龍園は店を後にした。

 ……ちょっと待て。なんで一之瀬までターゲットにされてるんだ……。

 

「にゃはは、どうやら私も標的にされちゃったみたいだね」

 

 苦笑いしながら頬を掻く一之瀬。……いや、笑いことじゃないんだけど。

 

「でも仕方ないよ。私はBクラスで、龍園くんはCクラス。普通に考えれば標的にされるのは界外くんじゃなくて私の方なんだよ」

「ま、確かにそうだけど……」

「だからそんな顔しないでよ。こうなったのは界外くんのせいじゃないから」

 

 いや、俺のせいかもしれない。俺が余計な挑発をしなければ……。あれでより俺だけにヘイトを集めれると思ったのに……。

 

「一応、私だってBクラスの学級委員長だよ? そんな簡単にやられたりしないから大丈夫」

「……そうだな」

「それに……何かあったら、界外くんが助けてくれるんでしょ?」

 

 彼女は俺を見つめながら、そっと俺の右手を両手で包み込んだ。

 

「そうだな。前に言ったもんな」

「うん。頼りにしてるね」

「ああ」

 

 好きな女の子に頼りにされて頑張らない男なんていないだろう。

 

「もうこの話はこれで終わり。せっかくのデートなんだから楽しもう!」

「だな」

 

 一之瀬もデートと思ってくれてるのか。やばい、凄い嬉しい。

 その言葉を聞いただけで、さっきまでのどす黒い感情が消え去った気がする。

 

「午後はゲームコーナーだよね?」

「ああ」

「……アニメの影響でしょ?」

「うっ」

 

 さすが一之瀬。俺のことをわかってらっしゃる。

 

「でも格闘ゲームなんてあるのかな?」

「博士に聞いたらあるって言ってたぞ」

「そうなんだ」

「でも二人で一緒にやれるゲームもあるみたいだから、そっちで遊ぼう」

「……いいの?」

「ああ。一人でゲームするより、一之瀬と二人でゲームした方が楽しいだろうし」

 

 俺がそう言うと、一之瀬は満面の笑みを浮かべながら手をにぎにぎしてきた。

 

「えへへ」

「……なに?」

「なんでもにゃーい。ただ嬉しいこと言ってくれたから、喜んでるだけ」

「そっか」

 

 無邪気な笑顔を見せる一之瀬。たまに見せるエロい表情とのギャップが凄い。

 その後、俺と一之瀬は夕方までゲームコーナーで夢中で遊んだ。

 遊んでる最中、不快な視線を感じたので、視線の元を辿ると、山内がいた。

 どうやら相変わらず下衆な考えをしながら、一之瀬を見ていたようだ。……お前って佐倉が好きなんじゃなかったけ?

 とりあえず近くにいた須藤にチャットを送り、山内を連れてその場から立ち去ってもらった。

 一之瀬も山内の視線には気づいてたらしく、山内がいる間はずっと俺の背中に隠れていた。

 ゲームコーナーを後にし、俺と一之瀬の船内デートは終了した。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

「軽井沢を駒にした?」

 

 時刻は夜の10時。場所は勉強用に与えられた個室。茶柱先生との約束で他の生徒の入室は禁止されてるが、綾小路は許可を貰ったらしい。

 大事な話があるとのことなので、綾小路の言葉を信じ、部屋に招き入れて今に至る。

 

「ああ」

「この前の冗談じゃなかったのか」

 

 なんで軽井沢を駒にしたのだろうか。

 

「本気だ。軽井沢は学力はないが、支配力はある」

「一応、女子のリーダーだからな」

「あいつは使える」

「軽井沢がねえ」

 

 あまり想像出来ない。俺の中では借金のイメージしかない。

 

「それでどうやって駒にしたわけ?」

「軽井沢のプライバシーが関わることなので詳しくは話せない」

「そっか」

「……気にならないのか?」

「ああ」

 

 正直、軽井沢のプライバシーなんて興味ないからね。松下に借金さえ返してくれればどうでもいい。

 

「……お前はオレと似てるかもしれない」

「なにが?」

「他人を何とも思わないところだ」

「いやいや、めっちゃ思ってるから」

 

 特に一之瀬のことね。俺、一之瀬の為ならどんな拷問も耐えられると思うよ。

 

「そうか……。とりあえず報告は以上だ」

「お、おう……」

「そのうちお前にも紹介する」

「いや、結構です」

「そう言うな。オレ的にはお前と軽井沢が連携してくれると助かるんだ」

 

 俺と軽井沢が連携とか勘弁してくれ。

 綾小路の報告を終え、俺たちは自室へ向かった。

 

「そういえば櫛田はどうだ?」

 

 隣を歩く綾小路が問う。

 

「うーん、明日遊ぶ予定だけど」

「櫛田から誘われたのか?」

「当たり前だろ」

「……そうか」

「ちなみに堀北とも遊ぶ予定だ。午前中は櫛田、午後は堀北」

 

 三人で一緒に遊ぶか考えたけど、俺の胃がもたないので諦めた。

 

「忙しいな」

「勉強もしたいんだけど、断ると二人とも泣きそうな顔するんだもん」

「するんだもんって……」

「綾小路も佐倉を誘ってやったらどうだ?」

「いや、オレは試験があるんだが」

「そうだった」

 

 すっかり忘れてた。綾小路も一之瀬と同じ兎グループだった。

 

「んで軽井沢は守れそうなのか?」

 

 兎グループの優待者は軽井沢。一之瀬たちが優待者の法則性にまだ気づいてなければいいんだが……。

 

「どうだろうな。とりあえず作戦は思いついてる」

「そうか。ま、頑張ってくれ」

 

 それしか言えない。俺は綾小路が真面目に試験を受けてる間、美少女たちと戯れてるよ。

 ……あれ? 櫛田もまだ試験終わってなくない?




次回で船上試験編完結です!
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