実力至上主義の学校に入学する。そして美少女と出会う。   作:田中スーザンふ美子

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祝お気に入り3000人突破!
アライブ表紙の一之瀬が可愛すぎる
しかもレムとペアとか俺得


48話 性癖抑制剤

 土曜日。今日は櫛田と二人で部活動を見て回ることになっている。目的はもちろん他クラスの生徒たちの偵察だ。

 約束の10分前に待ち合わせ場所に行くと、櫛田が先に到着していた。

 

「おはよう界外くん」

「おはよう」

 

 私服の櫛田と会うのは3回目。今日の櫛田は白いブラウスに青のタイトスカートと清楚なコーデだ。

 

「服、櫛田に合ってるな。可愛いぞ」

「えっ!?」

 

 きっと櫛田は自分に合うファッションを理解しているんだろうな。

 

「え、あ、その……ありがとう」

「おう」

 

 頬を紅潮させ櫛田が言う。

 

「界外くんも、その、私服……カッコいいよ?」

「ありがとう」

 

 そりゃ母親が買ってくれた服だからね。……冬服は持ってきてないから何着か買わないといけないんだよな。どうしよう……。

 

「それじゃそろそろ行こうか」

「そうだな」

 

 二人が寮を出て向かったのは学校のグラウンド方面だった。

 朝10時を過ぎたグラウンドは、既に多くの生徒たちで賑わっていた。

 

「サッカー部は偵察しなくていいんだよね?」

「ああ。サッカー部は平田から情報もらえるからな」

「うん。それじゃ陸上部から偵察しようか」

「おう」

 

 グラウンド周りのトラックで練習をしている陸上部に目を向ける。

 

「部活を偵察して他クラスの生徒の情報を掴む。なんだか諜報員みたいでドキドキするね」

「スパイ映画でも見たのか?」

「見てないけど。そんな感じしない?」

「まあ、そんな立派なものじゃないけどな」

 

 得られる情報はたかが知れてるだろう。ただ偵察をしないよりはましだ。

 

「えっと、陸上部に所属してる1年生は5人。要注意なのは短距離専門の安西くんかな」

「安西ってどれだ?」

「あれだよ。今走ってる人」

 

 櫛田が安西という生徒を指差しながら言った。

 

「あいつか。……確かに速いな」

 

 俺の50メートル走のタイムは6秒ジャスト。ある程度の生徒には勝てそうな気がするが……。

 

「都大会でも上位入賞したことがあるみたいだよ」

「マジか……。同じ組にならないことを祈るか」

「界外くんでも勝てそうにない?」

「……俺帰宅部だから」

 

 毎朝走ってるし、足の速さには自信があるけど、本業の生徒相手では厳しいかもしれない。

 

「そっか。でも界外くんなら勝てそうな気がするなっ」

「櫛田の期待に応えられるよう人事は尽くすよ」

「うんっ」

 

 ここまで期待されては頑張るしかない。一之瀬の前でもカッコいいところ見せたいしね。

 俺と櫛田が話してると、平田と柴田がこちらに近づいてきた。

 

「二人ともおはよう。こんなところに来るなんて珍しいね」

「界外、桔梗ちゃん、おはよう。……界外は今日は桔梗ちゃんとデートかよ」

「残念ながらデートじゃないんだな」

 

 予想通り柴田がからかってきた。

 

「今日はどうしたの?」

「界外くんと一緒に偵察だよ。他のクラスの生徒たちをチェックしてるんだよね」

 

 平田の問いに櫛田が堂々と答える。

 

「おっ。てことはこの快速柴田マンはバッチリマークしてくれたか?」

「いや。サッカー部は平田から直接聞くから。陸上部を見てた」

「おい! 俺の華麗なプレイを見てろよ!」

 

 だってお前が足速いの知ってるし。これ以上何を見ろと言うんだよ。

 

「うん。それじゃ次は柴田くんのことチェックさせてもらおうかな」

「おう! 要チェックしといてくれ!」

 

 お前は湘北の一年坊主かよ。

 陸上部の練習を見終えたら野球部を見に行こうとしたが、櫛田が柴田に偵察することを宣言してしまったため、しばらく俺たちはここにとどまることにした。

 

「ごめんね。勝手にあんなこと言っちゃって」

「気にしないでいい。時間はあるからな。櫛田は大丈夫なのか?」

「うん。今日は界外くんと偵察する以外に予定は何も入ってないから」

 

 意外だ。櫛田のことだから午後に友達と遊ぶ予定でもあると思った。

 

「そっか。偵察が終わったら一緒にランチでも行くか。奢るよ」

「いいの?」

「今日のお礼だ」

「それじゃお言葉に甘えようかな」

 

 櫛田と駄弁りながらサッカー部の練習を見る。

 紅白戦をしており、柴田と平田は同じチームでプレイしている。二人とも1年ながらレギュラー組でプレイしてるようだ。

 だが一番活躍したのは控え組でプレイしてる2年の南雲先輩だった。あの実力ならスタメンだと思うんだが……。

 

「南雲先輩が気になるの?」

 

 櫛田が顔を覗きこみながら聞いてきた。

 

「よくわかったな」

「うん。さっきから南雲先輩のこと目で追ってたから」

 

 よく俺のこと見てるな。

 

「なんであんな上手いのに控え組でプレイしてるのかと思ってな」

「多分、生徒会と兼任してるからじゃないかな? サッカー部は優先度が低いのかも」

「なるほど」

 

 確かに生徒会は基本部活動の兼任を許可していない。もしかしたら練習に参加してるだけなのかもしれない。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 時刻は11時半。偵察を終えた俺たちは櫛田の希望によりケヤキモール内のピザ屋に来ていた。

 

「どう? 美味しい?」

 

 ピザを頬張る俺に櫛田が聞いてきた。

 

「……予想以上に美味しい」

 

 俺が食べているのはマルゲリータ。生地が柔らかく、少し厚めだから生地のふんわり感と外側のカリカリ感の両方が楽しめる。

 またチーズの味が濃厚で、表面がこんがり焼けていてチーズの旨味が増している。

 

「気に入ってくれたようでよかったよ。紹介したかいがあったかな」

「ああ。櫛田は美味しいお店結構知ってるのか?」

「どうだろう。ただ色んなお店には行ってるよ」

 

 俺は冒険しないタイプだからな。一之瀬とはファミレスばかりだし……。

 

「そうか。また美味しいお店があったら教えてくれ」

「もちろんだよ。また二人で来ようね?」

「ああ」

 

 これで一之瀬に美味しいお店を教えることが出来る。

 その後、昼食を済ませた俺たちは、櫛田の提案によりパフェ店に足を運んだ。

 

「美味しい」

 

 幸せそうにパフェを口に運ぶ櫛田。

 ピザを食べた後によく食べれるな。スイーツは別腹ということだろうか。

 

「櫛田って本当に美味しそうに食べるな」

「うん。だって本当に美味しいからねっ」

 

 前にこんなやり取りを堀北としたっけ。

 

「界外くんは食べないの?」

「俺はいいよ。美味しそうに食べる櫛田を見るだけで十分だ」

「ふぇ……っ!?」

 

 きっと堀北も俺を見て同じ気持ちだったのかもしれない。

 

「へ、変なこと言わないでよっ」

「悪い」

 

 変なこと言ったつもりないんだけど。むしろいいことを言ったつもりなのに……。

 

「もう……。そういうの他の女の子に言っちゃ駄目だよ?」

「駄目なのか?」

「駄目。わかった?」

「わかった」

 

 理由はよくわからないけど駄目なのか。ひとつ勉強になったぜ。

 

「そういえば櫛田って本当に友達多いんだな」

「そうかな?」

「ああ。偵察するたびに声をかけられてただろ?」

 

 そのたびに俺は睨まれていたんだけどね。

 

「そうだね。確かに他の人より友達は多いかもしれないね」

「この学校のシステム的に他のクラスに友達を作るのは難しいと思う。お前は凄いよ」

「あ、ありがとう……」

 

 今度は怒らないで顔を赤くするだけだった。

 この調子で色々探ってみるか。

 

「これだけ友達多いと、人付き合いも大変なんじゃないか?」

「そんなことないよ。普段学校でしか会わない人もいるし」

「そうか。でも男子からデートの誘いとかないのか?」

「うーん、どうだろう」

 

 はぐらかすねぇ。お前みたいな美少女がデートに誘われないわけないだろ。

 

「男子とは基本複数で遊ぶかな。変に噂が立つと相手に迷惑だからね」

 

 なるほど。つまり俺には迷惑を掛けてもいいってことか。

 

「だから男子と二人で遊んだのは界外くんが初めてだよ……?」

 

 上目遣いで櫛田が見つめてきた。

 ごめんなさい。上目遣いは一之瀬で慣れてしまったので、号泣して泣き腫らした顔で出直してきて下さい。

 

「そうか。てっきり綾小路とデートしてるのかと思ったよ」

「なんで綾小路くんと?」

「いや、他の男子より仲良い感じがしたから」

「……それはないよ。界外くんの気のせい」

 

 そんな強く否定しなくても……。綾小路だってイケメンじゃないか。

 

「私が一番仲が良い男子は界外くんだよ?」

「お、おう……」

「界外くんは……」

「ん?」

「ううん、なんでもないっ」

 

 一瞬悲し気な表情を浮かべたかと思ったが気のせいだろうか。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

「あんな美味しいピザ食べたの初めてかもしれないな」

 

 櫛田との偵察を終えた俺は自室に戻っていた。

 今日の偵察で1年の注意人物の運動してる姿は一通り見れた。全員運動能力に秀でてるが、高円寺のような化物がいなかったのは幸いだった。

 

「……体育祭と球技大会が終わるまで脂っこいものは控えるか……」

 

 後でネットでスポーツ栄養学をググろう。体育祭と球技大会にフィジカルをピークに持っていくよう食事管理しなければならない。

 綾小路に好きな食事を作る約束をしてるので、自分用のを別に作らないといけないな。面倒だけど仕方がない。

 

「とりあえずテンション高めるためにハイキューでも見るか」

 

 棚からブルーレイを取り出し、レコーダーにセットする。

 ハイキューといえば、二学期の体育の授業でバレーがあるという噂を聞いた。噂が本当であることを祈ろう。

 

 暫くハイキューを見ていると、携帯の通知音が鳴り響いた。

 画面を確認すると綾小路からのチャットが表示されている。

 

『櫛田との偵察はどうだった?』

 

 隣の部屋なんだから直接聞きにくればいいのに。

 

『聞きたかったら部屋に来たらどうだ?』

『それじゃ今から行かせてもらう』

 

 チャットを受信して数分後。綾小路が部屋にやって来た。

 

「お邪魔する」

「あいよ」

 

 いつも通り来客用のクッションに綾小路を座らせる。

 

「今日はカルピスで頼む」

「お、おう……」

 

 最近俺の部屋に入り浸ってるせいか、ジュースを指定するようになってきた。

 カルピスを注いだコップをテーブルに置いて俺も腰を下ろす。

 

「それで偵察の成果はどうだ?」

「実際に運動してる姿を見れたのがよかったくらいだ」

「そうか。櫛田とは偵察を終えてすぐに別れたのか?」

「いや、食事をしてから別れたけど」

 

 なんでそんなことを聞くんだろう。

 

「そうか。……実は夕方に櫛田と遭遇してな」

「櫛田と?」

「ああ。やたら上機嫌だったので何かあったのかと気になったんだ」

「そ、そうか……」

 

 つまり綾小路は、俺とランチしたから櫛田が上機嫌になっていると言いたいのだろうか。

 

「聞きたかったのはそれだけか?」

「ああ」

 

 それだけかよ。もっと真面目な話でもするのかと思ったよ。

 

「……もう18時か」

「そうだな」

「そろそろ夕食の時間だな」

「あ、ああ……」

「お腹が減ってきた」

 

 こいつ……まさか夕食を集りに来たんじゃ……。

 さっきから俺のことチラチラ見てくるし。

 

「……よかったら食べてくか?」

「ああ。お言葉に甘えさせてもらう」

 

 こいつ俺の料理どんだけ好きなんだよ。

 その日の夕食は生姜焼き定食を振る舞ってやった。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 9月下旬。体育祭の練習が始まってから数週間が経った。

 堀北とのランニング以外に毎日の日課が増えた。

 それは毎朝夏目友人帳を一話見ることだ。

 目的は一之瀬を苛めたいという黒い感情を薄めるため。ケヤキモールで一之瀬を泣かしてから、加虐心が強くなっていくのがわかった。正直、夏目を毎朝見てる今でも一之瀬を泣かせたいという衝動に駆られることがある。ただ夏目を見ているおかげで少し意地悪をする程度で収まってるのだ。

 

「界外くん、おはよう」

 

 待ち合わせ場所である玄関ホールで彼女を待ってると、一之瀬がエレベーターから降りてきた。

 

「おはよう」

「今朝は涼しいね」

「だな。もう秋って感じだ」

 

 いつも通り二人で寮を出て学校に向かう。

 二学期が始まった当初は無人島試験の一件の影響で、彼女と登校するだけで注目を浴びていたが、今は好奇な視線は感じられなくなった。

 

「そういえばもうすぐだね」

「もうすぐとは?」

 

 体育祭のことだろうか。確かに本番まで二週間を切っている。

 

「夏目の映画のことだよ」

「……そっちか」

「体育祭のことだと思ったでしょ?」

「まあな」

 

 そうだ。夏目の映画が今週の金曜に公開されることになっている。

 

「公開初日行くよね?」

「ああ。一之瀬は予定空いてるか?」

「もちろんだよ。キミスイ以降の映画館デートだね」

 

 キミスイか。あの時に俺は一之瀬をわざと泣かせてしまったんだよな。しかも泣かせた直後は罪悪感を感じなかった。

 

「そうだな。……夏目だから見終わった後は、温かい気持ちになるんだろうな」

 

 その日は朝に夏目を見なくても大丈夫そうだ。

 

「うん。楽しみだね」

「一之瀬のクラスメイトで見に行く人っているのか?」

「アニメ好きの子たちはみんな見に行くと思うよ。そっちは?」

「須藤が綾小路と一緒に見に行くようだ」

 

 須藤といえば、体育祭の練習のサポートのおかげで、今やクラスの人気者になっている。行動もそうだが、表情が柔らかくなってるのも好かれてる原因の一つだろう。

 

「須藤くんって夏目好きなんだよね?」

「ああ。俺より好きになってるかもしれん」

「あの須藤くんが……。意外だよね」

「だろうな」

 

 特に一之瀬は、須藤と初めて絡んだのが図書室でCクラスの生徒と揉めてた時だからな。余計そう思うのだろう。

 

「いやー、夏目の力は偉大だねー」

「本当にそう思うよ」

 

 俺も夏目見てないと一之瀬に酷いことしちゃいそうだからな。

 夏目の話をしてるうちに学校に着いてしまった。

 今日は夏目の話しかしなかったな……。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 10月上旬。ついに体育祭まで一週間となった。各々の練習はもちろん、Bクラスと合同で団体競技の練習を行ってきたので、個人としてもクラスとしても順調に仕上がってると思う。

 この日のホームルームは、俺の考えたそれぞれの種目の出場者と順番を発表することになっている。俺が教壇に立ち、堀北が黒板に向かってチョークを立て準備を万端に整える。

 

「これから、全種目全競技の最終組み合わせを発表する」

 

 今日が参加表の提出期限だ。毎日クラスの記録を取り続けた結果が集約されたノートを元に、俺が考えた出場者と順番を順番に話していく。

 そしてそれぞれが自分の役割に決まった競技と順番をメモしていった。特に揉めることなく進行していく。

 

「――――最後の1200メートルリレー、アンカーは俺ということで」

「当然だぜ!」

 

 須藤が予想した通りの反応を見せる。他の生徒たちの反応を伺うが、俺がアンカーであることに反対する生徒はいないようだ。

 リレーの出場者は俺、須藤、綾小路、堀北、小野寺、櫛田の六人だ。当初は綾小路でなく平田が出場する予定だったが、本気を出した綾小路の方が速かったため、綾小路が出場することになった。つーかクラスで一番速かった……。

 

 放課後。

 参加表を職員室にいる茶柱先生に提出した俺と堀北は、教室に戻るべく歩いていた。

 

「本当ならアンカーは綾小路がやるべきなんだけどな」

 

 アンカーは通常一番足が速い生徒がやるべきだ。だが綾小路はアンカーだけは勘弁するようお願いをしてきたのだ。本気を出すことを約束した綾小路だが、必要以上に目立ちなくないのだろう。

 

「まさか彼があんな運動神経がいいなんて」

 

 隣を歩く堀北が言う。

 

「それより参加表は本当の順番を記入した方を提出したのよね?」

「当たり前だろ。……明日、みんなに怒られるんだろうな」

 

 ホームルームで発表した各種目の順番はフェイクだ。理由は櫛田の裏切り対策のため。これで櫛田が龍園にクラスの情報を流しても、被害を防ぐことができる。更に教室で発表した順番を逆手にとって、Dクラスの組み合わせや順番を予想した上で参加表を提出したので、上手くいけばDクラスの点数を抑えることが出来るかもしれない。

 

「みんなにはなんて言うつもり?」

「参加表を無くしたので順番を入れ替えて提出した、と説明するつもりだ」

「そう。私も一緒に謝るわ」

「いいよ。俺だけで十分だ」

 

 堀北まで責められる必要はない。

 

「いいえ。私も一緒に謝る。これは決定事項よ」

「お、おう……」

 

 決定事項なのか……。なら仕方ないな。

 

「ねえ」

「ん?」

「久しぶりに私の部屋で夕食を食べない?」

「作ってくれるのか?」

「ええ」

 

 久しぶりに堀北の手料理が食べれるようだ。

 

「嬉しいけど、どうしたんだよ?」

「あなたがこの頃頑張っているから……ご褒美よ」

 

 なるほど。確かに慣れないことを自分なりに頑張ってたと思う。

 

「そっか。それじゃありがたく頂こうかな」

「帰りにスーパーに寄るから付き合ってね」

「了解」

 

 この日、久しぶりに堀北の手料理をご馳走になった。彼女の料理は相変わらず絶品だった。

 そして翌日。参加表を無くして、順番を入れ替えて提出したことをクラスメイトに伝えた。

 責められると思ったが、思ったより責められることはなかった。自分の順番をメモし直すのが面倒だと不満の声が上がったくらいだ。

 恐らく元々俺一人で決めた順番だったのが幸いだったのだろう。

 順番を入れ替えて参加表を提出した旨を説明した際、櫛田の顔が不意打ちに合ったような驚愕の色が見えた。そして彼女の顔色がみるみる青ざめていく。

 俺の前でそんな表情を見せちゃ駄目じゃないか櫛田。……苛めたくなってくる。




性癖抑制剤は夏目でした……
結局櫛田がロックオンされたけど
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