実力至上主義の学校に入学する。そして美少女と出会う。   作:田中スーザンふ美子

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タイトルでお察し下さい


53話 変態でも好きでいてくれますか?

 下駄箱で落ち合った俺と一之瀬は、ケヤキモール内にあるカラオケ店に入った。

 いつもの狭い個室と違い、6人くらいが適正人数の大きめの個室に入り、ソファに並んで腰を落ち着かせる。

 

「今日は広いな」

「うん。大きめの部屋を予約しておいたんだ」

 

 大きめの部屋をわざわざ予約してくれた一之瀬だが、俺にぴったりとくっついてる。……大きめの部屋にした意味なくない?

 

「そっか。とりあえず乾杯するか」

「うん」

 

 大好きなカルピスで乾杯をする。コップを軽く合わせると、心地いい音が鳴り響く。

 

「最優秀選手賞おめでとう!」

「ありがとう」

「先輩たちを抑えて選ばれたんだから凄いよ!」

 

 一之瀬がべた褒めしてくれる。クラスメイトに沢山褒められたが、一之瀬から褒められるのが一番嬉しい。

 

「ま、一之瀬が応援してくれてたからな」

「あはは、私のおかげってことかな?」

「そうだな」

「そんな素直に言われると照れるよ……」

 

 一之瀬の横顔がほんのりとピンクに色づいた。

 

「そういえばなんでカラオケにしたんだ?」

「今日って体育祭じゃない? 学力テストの時より打ち上げする人が多いと思ってファミレスじゃなくてカラオケにしたんだよね」

「なるほど」

 

 確かに学力テストより体育祭の方が打ち上げする人が多いだろう。

 

「Cクラスの打ち上げはいつするの?」

「明日だよ」

「私たちと同じだね。Bクラスも明日するんだ」

 

 明日は土曜。お互い今日はゆっくり休んで明日はしゃぐつもりなのだろう。

 

「そっか。同じ店だったら面白いな」

「だね。あえてお店は聞かないでおくね」

「そうだな。そっちの方が面白そうだ」

「だよね」

 

 Cクラスはランチの時間にバイキングレストランを予約している。一人1500ポイントで1時間半食べ放題のお得コースだ。

 

「一之瀬は今日の成績どうだったんだ?」

「2位が一つで、後は4位と5位ばっかり」

 

 苦笑いしながら答える一之瀬。

 

「そっか」

「そんな微妙そうな顔しないでよ。……なんか私って運動神経いいイメージ持たれてるみたいなんだよね」

「だろうな」

「レース中に私を意外そうな顔で見てくる子多かったんだよ」

 

 でも一之瀬が運痴なのは仕方ないかもしれない。そんな立派なものを二つ持ってらっしゃるんだもの。

 

「そうだ。とりあえず一曲いっとく? それとも歌う元気ないかな?」

「そうだな……。今日はまったりするか」

「うん。眠たかったら寝ていいからね。その為に広い部屋予約したんだから」

 

 なるほど。確かにこのソファの大きさなら横になって寝れる。

 

「界外くん、疲れてるからさ」

「ん?」

「最初は打ち上げしない方がいいと思ったんだよ。でも二人で打ち上げしたくて。……ごめんね?」

「謝る必要ないぞ。俺も一之瀬と二人で打ち上げしたかったし」

「ほんと?」

 

 寄りかかり上目遣いで聞いてきた。

 

「……本当」

 

 やっぱクソ可愛いなこの子。一之瀬の上目遣いに慣れてきた俺だけどドキッとしてしまった。もしかして純粋だったころの俺に戻ってるんじゃ……。

 

「嬉しい。私と同じこと思ってくれてたんだ」

 

 そのまま腕に抱きつかれてしまった。もちろん豊満な胸の感触のオプション付きで。

 

「えへへ。来週も二人で打ち上げしようね」

「そうだな」

 

 来週は球技大会がある。月曜のホームルームで茶柱先生から詳細が明かされるだろう。

 

「そういえば球技大会って種目なんだろうね?」

「わからん。バスケかバレーがあるのを祈るよ」

 

 小6でバスケを辞めた俺だが、体育の授業で須藤を1on1で倒せたので他の生徒たちにも勝てるだろう。

 バレーは中2までしていたので、誰にも負けるつもりはない。

 

「それじゃ私も祈ってるね。バスケかバレーしてる界外くん見たいからっ」

「お、おう……」

 

 危ない。今思いっきり抱きしめたくなってしまった。だってこの子天使すぎるんだもん。

 

「ちなみに私は球技も苦手だから期待しないでね!」

「お、おう……」

 

 どうやら夏目を毎朝見てるおかげで俺の性癖は矯正されているようだ。いい傾向いい傾向。

 

「ちょっとトイレ行ってくるよ」

「うん。いってらっしゃい」

 

 上機嫌でトイレに向かう。トイレに入ると見知った顔と出くわした。

 

「よう帝人」

「なんだ正義か」

 

 橋本正義。Aクラスの生徒で俺の幼馴染。

 

「なんだとはひでぇな。一之瀬とデートか?」

「正解。正義は?」

「俺もクラスメイトの女子とデートだ」

「へぇ。彼女候補か?」

 

 俺と出くわす時はいつもぼっちだった正義だが、どうやらぼっちは脱却したようだ。

 

「どうだろうな。これからの付き合い次第だな」

「ほーん」

 

 なんだかモテる男が言いそうな台詞だな。

 

「そういえば最優秀選手おめでとさん」

「ありがとう。正義はどうだったんだ?」

「俺も1位と2位ばかりだったから学年別最優秀選手に選ばれるかと思ったんだけどな」

 

 残念。うちの平田が選ばれてしまいました。

 

「まさかCクラスに独占されるとは思わなかったぜ」

「うちのクラスを甘く見ちゃいかんぜよ」

「見てねえよ。坂柳さんも最大の脅威と認識してる」

「認識してんじゃねえよ」

「どっちだよ」

 

 坂柳に警戒されるとやばそう。なんか俺が考えつかない策略練ってそうだし。

 

「んじゃ俺はそろそろ行くわ」

「おう。またな」

「おう」

 

 正義と会話を切り上げた俺は用を足し、部屋に戻っていった。

 中に入ると一之瀬が不満そうな顔で俺を見てくる。

 

「もう遅いよー」

「悪い。正義と会って話し込んでた」

 

 謝りながら腰を下ろす。下ろした瞬間に寄りかかれる。

 

「橋本くん?」

「そう。あいつも女の子と来てるみたい」

「そうなんだ。橋本くんモテそうだもんね」

 

 そうなのか。確かに奇抜な髪型はしてるが顔は悪くない。

 

「……そうかもな」

「でも私は界外くんの方がカッコいいと思うよ」

 

 肩に頭を乗せながら一之瀬が言う。

 

「あ、ありがとう……」

「うん。……今日の界外くんも凄いカッコよかったよ……?」

 

 いかん。一之瀬の表情が蕩けてきた。

 

「……まあ、一之瀬が見てたから。かっこ悪いところは見せられないし……」

「……私?」

「私」

 

 カルピスを飲みながら一之瀬の問いに答える。

 

「そ、そっか、そうなんだ……。私のために頑張ってくれたんだ……」

 

 正確には自分のためなんだけどね。一之瀬のこういう反応が見たかったから。結局自己満足なのかもしれないな。

 

「それじゃ私も界外くんの為に球技大会頑張るね」

「無理しない程度にな」

「うん」

「そういえば昼休み以降は龍園に絡まれなかったか?」

 

 龍園の一之瀬潰しは失敗に終わった。龍園の処分も週明けにはわかるだろう。

 

「絡まれてないよ」

「ならいいんだが」

 

 本人曰く停学処分のようだが果たして。……いい加減諦めてくれないかな。くれないよね……。

 

「そうだ。それもお礼を言いたかったんだ」

「お礼?」

「うん。龍園くんから私を守ってくれてありがとう」

 

 ほとんど綾小路のおかげなんだけどね。俺一人じゃどこまで出来たかわからない。

 

「……どういたしまして」

「これからも守ってね……?」

「ああ」

 

 至近距離で見つめ合う二人。このままキスしそう……あれ? 眠たくなってきたぞ……。

 

「……どうしたの?」

「あ、いや。なんか眠たくなってきて……」

 

 どうやら知らぬ間に疲労がピークに達したようだ。

 

「そっか。なら寝ていいよ。まだ2時間以上時間あるし」

「でもな……」

 

 俺が寝てしまうと一之瀬が一人になってしまう。

 

「大丈夫。ほら無理しないで寝て寝て」

「……わかった」

 

 ここはお言葉に甘えて寝よう。今夜の禁書の放送を考えるとここで睡眠をとったほうがいいかもしれない。

 

「時間になったら起こすから」

「悪いな」

「悪くないよ」

 

 ソファで横になりまぶたを閉じる。欲を言えば一之瀬の膝枕で寝たかった……。

 そんな希望を心の中で言いながら俺は眠りの世界に旅立った。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

「寝ちゃった」

 

 私は今愛しの彼と二人でカラオケに来ている。

 そんな彼は私の隣で気持ちよさそうに寝ている。

 

「これすぐに効くんだ」

 

 私はポケットからとある薬を取り出した。

 睡眠導入薬。

 もちろん違法薬物ではなくドラッグストアで購入したものだ。

 私が購入した睡眠薬は『超短時間作用型』というもので、即効きはじめて2~4時間で効果がなくなるようだ。

 

「まあ体育祭の疲れもあったんだろうけど」

 

 この睡眠薬を彼がトイレに行ってる間に飲み物に混ぜたのだ。幸いカルピスを飲んでいたので、白い粉を混ぜても見た目でばれることはなかった。

 

「とりあえず鞄を漁らせてもらおうかな」

 

 彼の鞄を膝の上に乗せる。最近は教科書を教室に置いてきてるようで軽い。

 鞄を開けて中身をテーブルに順に並べる。彼の鞄にはジャージ、体操着、靴下、制汗スプレー、ハンドクリーム、リップクリーム、カードキーが入っていた。

 なんで靴下が入ってるんだろう。

 疑問に思った私は靴下を確認すると穴が空いてることに気づいた。なるほど。穴が空いちゃったから靴下を履き替えたんだね。彼の足を見ると真っ白で綺麗な靴下を履いてるのがわかる。

 

「わざわざ替えの靴下を用意してたのかな?」

 

 まあ理由はどうでもいいや。私は彼のジャージ、体操着、靴下を順に自分の鼻に押しつけて臭いを堪能した。

 

「それじゃ靴下頂くね」

 

 どうせ穴が空いてる靴下だ。捨てるなら私が貰っておかずに利用した方がいいだろう。本当はジャージも体操着も貰いたかったけれど、さすがに私が盗んだと彼にばれてしまうので我慢した。穴が空いてる靴下だけなら無くなっていてもそんなに気にしないだろう。

 

「さてさて、獲物もゲットしたことだし、帝人くんの可愛い寝顔を見させてもらおうかな」

 

 靴下を自分の鞄にしまい、彼の寝顔を見つめる。

 今回、睡眠薬を使ってまで彼を寝かせたのは寝顔を見つめるためじゃない。

 彼に悪戯をするためだ。

 なぜ彼に悪戯をするのか。

 それは彼がまったく私を苛めてくれないからだ。

 あのケヤキモールの一件以降、彼に苛められていない。たまに意地悪なことを言われるくらいだ。

 学校には毎日一緒に登校してるし、放課後や休日に遊んだり、さっきみたいにいちゃいちゃもしている。

 彼に大事にされていると実感もしている。

 それは嬉しい。嬉しいんだけど……

 

「大事にしてくれるだけじゃ満足できないんだよね」

 

 キミスイの映画を観た帰りに私は彼に冷たい態度を取られた。

 その時は、彼に嫌われたのかと思って絶望したけど、それは彼自身の欲望を満たすための行為だった。

 私が彼に嫌われることはない。

 それがわかってから、彼の私を見る冷たい目を思い出すと、ゾクゾクするようになった。

 あの目で見られながら、罵倒されたり、乱暴にされたりする自分を想像すると自慰が捗るのだ。

 もちろん彼とは仲良くいちゃいちゃしていたい。けれどたまには乱暴にされたい。

 女の子は複雑な生き物なんだよ。

 

 それと私の身体は彼に色々と開発されている。

 指を喉奥まで突っ込まれたり、胸を70キロもの握力で握り潰されたり、耳だけでイかされたり。耳を引っ張られたのも痛くて気持ちよかった……。

 

「帝人くん、私を使って自分の欲望を満たしていいんだよ?」

 

 私はソファで仰向けに眠る彼の上に跨り、体重をかける。

 彼は眠りが深いタイプのようで、これくらいじゃ起きないのは検証済だ。

 

「帝人君が私に気持ちを伝えてくれれば、私に何したっていいのに」

 

 つー……と、彼の頬を撫でる。

 にきび一つもない綺麗な肌。これも彼の努力の賜物だろう。十分な睡眠、適度な運動、化粧水と乳液による肌のケア。彼って意外と女子っぽいところがあるんだよね。そこが可愛い。

 私は指を焦らすような速度で頬から唇に移動させた。

 そのまま口内に指を入れ、軽く唾液を吸い取ってからまた離す。

 

「ふふふ」

 

 次に私の唾液をつけ、再び彼の口内に指を入れる。

 

「えへへ、間接キスだね」

 

 唾液の交換という、付き合う前からまたもレベルの高いプレイをしてしまったような気がする。

 でも仕方ない。一人じゃ性欲を満たすのには限界がある。だからこうして彼の身体を使って性欲を満たすのだ。

 

「帝人くんがいけないんだよ? 私を苛めてくれないんだもん」

 

 彼のワイシャツの第2ボタンを外すと、彼の鎖骨が姿を現した。

 

「なんだか身体が火照ってきちゃった」

 

 自身のブレザーを脱ぎ捨てる。リボンを外し、ブラウスのボタンも外した。

 もしこの状態で彼が起きたら完全にアウトだ。

 寝ている自分を襲う痴女だと思われるだろう。

 でもそのスリルがたまらない。

 秘部が熱くなってきた。

 

「愛してるよ帝人くん」

 

 それから2時間彼の身体を堪能しながら性欲を満たした。

 もちろんドア付近からは見えないよう死角になってるところで行為に及んだ。

 下着がぐちょぐちょに濡れてしまったので、寝ているの彼の近くで履き替えたけど、興奮してしまい結局新しい下着も濡れてしまった。

 

「うぅ……気持ち悪いよ……」

 

 寮に帰るまで濡れた下着で我慢するしかない。

 それよりそろそろ彼を起こさないと。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

「界外くん、起きて。もう時間だよ」

 

 俺の耳に聞き慣れた声が吹き込まれた。

 体がぐらぐら動いている。どうやら体を揺さぶられてるようだ。

 

「……おはよ」

 

 パチリと目を開くと、一之瀬と目が合った。

 

「おはよう。ぐっすり寝てたね」

「本当に2時間寝てたのか」

「うん」

 

 彼女一人置いて何してるんだか。反省反省。

 

「……悪い。眠気覚ましにトイレ行ってくる」

「あ、それじゃカウンターで待ってるよ。界外くんの鞄も持ってくから」

「ありがとう」

 

 ボーっとしながらトイレに向かった。向かう途中で体の異変に気付いた。

 まず顔、首、手がびっちょりしている。耳の中も湿ってるようで違和感を感じる。寝てる間に大量の汗をかいてしまったのだろうか。

 それと指とズボンの股間あたりがカピカピしてる。

 ……夢精したわけじゃないよね?

 不安に駆られながらトイレの個室に駆け込んで確認したが大丈夫だった。

 手を洗いながら鏡を見ると首に赤い箇所があった。どうやら虫に刺されたようだ。一之瀬も刺されてないか心配だ。

 

「お待たせ」

 

 カウンターで待ってた一之瀬に声をかける。

 

「ううん」

「んじゃお会計してくるから待っててくれ」

「え、いいよ。割り勘にしようよ」

「10万ポイント入ったんだからこれくらい奢らせてくれ」

「……わかった。ありがとね」

 

 さすが付き合いが長い一之瀬。すぐに引き下がってくれた。

 お会計を済ませカラオケ店を後にする。

 

「あ」

 

 お店を出た瞬間に気づいた。

 

「どうしたの?」

 

 一之瀬が不思議そうに聞く。

 

「……夕食食べてない」

「あ」

 

 本来ならカラオケで夕食を済ます予定だった。

 だが俺が熟睡してしまったことにより、夕食を食べるのを忘れてしまったのだ。

 

「どうする? ファミレス寄るか?」

「えっと、今日はもう疲れたし、お弁当屋さんで買ってかない?」

「そうだな。そうするか」

 

 もう少し一之瀬といたかったのに残念。

 お弁当屋で俺は鮭弁、一之瀬は焼肉弁当を購入し帰路についた。

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 彼と別れた私は、すぐにシャワーで体を綺麗にし、湯船に浸かっていた。

 

「ふぅ、いい気持ち」

 

 今日は体育祭があったのでいつもより疲れた。競技多すぎだと思う。そのおかげで彼のカッコいい姿を沢山見れたからよかったけど。

 体育祭の彼は本当にかっこよかった。出る種目は全部1位だったし、団体競技でも活躍していた。

 そんな彼を牝の顔をして応援する女子が私以外に二人いた。

 堀北さんと桔梗ちゃんだ。

 特に桔梗ちゃんは彼と男女二人三脚に彼と出場していた。

 羨ましい。彼と密着しながら競技に参加出来るなんて……。

 ちなみに私は男女二人三脚には参加しなかった。もともと運動神経に自信がないのもあるけど、彼以外の男子と密着するのは嫌だったから。

 本当は彼にも男女二人三脚に参加して欲しくなかったけど、こればかりは仕方ない。

 なので心の中で桔梗ちゃんを罵倒しました。

 

 桔梗ちゃんに嫉妬した私だけれど、彼に怒りを覚えることはなかった。

 だって彼は龍園くんから私を守ってくれたから。

 とうとうこの体育祭で龍園くんによる私への攻撃が始まった。

 今回はクラスの女子に障害物競争で私を巻き込んで転倒させ、私から仕掛けたように見せて、冤罪に追い込む作戦だったようだ。

 この龍園くんの策は彼によって打ち破られることになる。

 彼はDクラスに協力者がいるようで、私を潰すための作戦会議をしている時の音声を入手し、私に提供してくれた。

 その音声データのおかげで、私の無実が証明できたのだ。

 作戦を企てた龍園くんは停学処分を受けるようだ。

 多分龍園くんは私を潰して、彼を怒らせて本気にさせたかったんだと思う。

 それほどまでに龍園くんは彼に執着している。彼に全敗してるんだからいい加減諦めてほしいけど無理だろうなぁ……。

 恐らく龍園くんは停学が明けたらなりふり構わず彼を潰そうとするだろう。それに私を利用する可能性も高いと思う。そろそろ龍園くんの得意分野の暴力を振るってくるかもしれない。今まで以上に気をつけて行動しないといけない。

 

 放課後。彼と恒例の打ち上げをするためにカラオケ店に行った。

 いつもの狭い個室と違い、大きめの部屋を予約した。

 理由は寝ている彼を襲うためだ。

 睡眠薬を使用し、彼を寝かしつけた。

 仰向けに寝ている彼に跨り、お互いの服をはだけさせた。

 ちなみに今日の私の下着の色は黒。青や白などが多い私だけど、今日は自分から攻めると決めていたので、大人っぽい色の黒を選んだ。

 

 まず彼と唾液の交換をした。いわゆる間接キスである。……ちょっと違うかな?

 続いで顔や耳の中などを舐めて私の唾液を彼の細胞に染み込ませた。それから首筋と鎖骨にキスマークを作った。

 

 上半身の攻めを終わらせると、彼の両腕を掴み、自身の胸を下着越しに揉ませた。ちなみに直に揉んでもらうのは付き合ってからと決めている。

 無人島試験の時みたいに寝ぼけて胸を握ってくれるかと期待したけれど、今回は握ってくれなかった。残念。

 もちろんそんなことをしていれば、あそこが濡れるのは当然で、疼きを収めるためにショーツ越しに彼の股間に秘部を擦りつけた。

 激しく動かすと彼が起きてしまうので、ゆっくりとしたリズムで擦りつけた。

 やがて彼に完全に覆いかぶさり、首筋を舐め、胸も秘部と同様に彼の身体に擦りつけながら、性欲を満たした。

 凄く気持ちよかった。一人でするのと気持ちよさのレベルが違う。

 そんな状態になれば自然と喘ぎ声が出てしまう。時間が経てば喘ぎ声が大きくなるのはわかっていたので、声が漏れないように彼の靴下を口の中に突っ込んだ。

 彼が一日中穿いていた靴下。

 それを口に入れただけで、愛液がどんどん溢れていくのがわかった。

 身も心も快感の波に呑まれ流された私は、時間ぎりぎりまで彼の身体を堪能した。

 

 退室の時間が近づき、彼を起こした。

 まさか自分が寝てる間に、私の性欲処理のために自身の身体を使われていたとは思いもしないだろう。

 帝人くんは私がこんなに変態だとは思っていないんだろうな。

 だから私を苛めるのを我慢してるのかもしれない。

 私がアブノーマルだと知れば、私を苛めてくれるかもしれない。

 でも付き合う前に性癖を打ち明けるのは勇気がいる。

 やっぱり彼と恋人になったら打ち明けよう。

 私がどうしようもない変態だってことを。

 

 彼はこんな変態な私でも好きでいてくれるだろうか。

 いてくれるよね。

 だって私をこんな変態にさせたのは帝人くんだもん。

 私がこんな下品で淫らな女になったのは帝人くんのせいなんだから。

 だから早く恋人になって、二人で性欲に溺れる生活を送ろうね。




次回はオリジナルの球技大会編です

フレ/ンダのシーン、丁寧に描写しすぎだろ……
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