人狼ゲーム 妖狐学校の悪魔 ~Fox Round~ 作:MOGIぴー
夜が明けた。
悪夢の夜が過ぎ去った。
「2日目の話し合いだ。日没までに投票をし、最も票が多かった一人を処刑せよ」
星樹が教室へ向かおうとしたそのときだった。
誰かの悲鳴が響き渡った。
悲鳴の主は、塩山だった。彼女は廊下に座り込んでいた。
彼女が見つけたのは無残な姿と化した、真田の亡骸だった。
頭は血まみれでだ。
「ひどいな・・・」
加倉井が顔を青ざめさせて言う。
「どうやら鈍器で頭を何回も殴られたようだな」
城が口を覆いながら周りを観察する。
「なんて奴だ・・・何の罪もない生徒を殺すだなんて」
と湯野が怒りをあらわにした。
星樹の顔も青ざめていた。
生徒たちは話し合いの教室へ移動した。
そのときに、真田の死体は空いた教室に移動させた。
「もしかしたら昨日真田が白出しされたから噛まれたのかも」
霧生が言った。
城も頷いて、
「その推測は合っているだろう」
そして、気づいたように、
「占い師、結果は?」
「霧生君真っ白ですう」
「また白ね」
安斉が相変わらず暗く言う。
「俺目線、今、桃木は偽だと考えている」
と城。
「その理由は、斐川が白出しした人を狼が噛んでいるからだ」
「なるほ~」
加倉井は分かってなさそうだ。
「私は真占いですう」
と桃木が訴える。
「ちょっといいかしら」
声を上げたのは、副会長の幹島だった。
「どうした」
「では、占い師はローラーでよろしいんではないでしょうか」
「ローラーか。しかし、桃木が真の場合、今後何も情報が無くなるぞ。狐の呪殺もできない」
「ちなみに生徒会長、斐川はどうだったの」
「ああ、もちろん白だ。さすがに黒出るわけない」
難しい顔の城。
「結局、城はどっちを真でみるの」
鳳が訊く。
「まあ、それは気になるかな」
星樹も同意した。
「正直分からないね。呪殺がおきたら真置きできるんだが」
「現状人狼3人ならそろそろ吊っておきたいわね」
ショックから立ち直った、塩山が意気込む。
「うーむ、じゃあ指定しておく。安斉」
「えっ、私ですか」
安斉はあまり表情を変えずに城を見た。
「この日もあまり情報が無い。グレーから行くのが当然だ」
「でも、昨日は占い師を吊った。なぜ?」
星樹が城に訊いた。
しばらく黙っていたが、
「それがみんなの意見だったからだ」
「でも、城自身は湯野が怪しいと見てたんでしょ?」
「そうだ。しかし、人外を減らしておくために占い師を吊ったのだ」
(城は霊能じゃないな)
星樹はそう思い始めていた。
昼食が終わった後も議論は続いたが、結局指定は安斉のままだった。
そしてついに処刑の時間がやってきた。
昨日同様、紙に名前を書く。
星樹は、「安斉」と書いて箱に入れた。
そして城が集計する。
「安斉 9票、城 1票。安斉が処刑だ」
「ちょっとまってよ!」
さすがに焦ったのか、いつも暗い安斉も顔を引きつらせて言う。
「抵抗するようなら、無理やり殺すしかないんだよな」
城は声のトーンを全く変えずに言う。
「ここに処刑用道具が沢山用意されてる」
鳳が指をさす。
たしかに、机上にハンマーや拳銃、紐、サバイバルナイフなどがぎっしり置いてある。
「どれで処刑されたい? 要望を聞いてやる」
「・・・」
安斉は、話す気力も無くなったらしい。
「いいだろう、血で汚したくないのでな。紐で行かせてもらう」
そういうと、城は紐を手に取った。
「すまんな」
紐を安斉の首にかけようとした瞬間だった。
突然、安斉が体を反転させて、教室を飛び出した。
「おい、安斉! ルールを破ったら・・・」
星樹が安斉のあとを慌てて追いかけた。
すると、安斉は丁度、窓から身を乗り出すところだった。
そして、安斉の姿は消えた。
「城を守る、一応」
どうも、役職の中で「人狼」が苦手なMOGIぴーです。
はい、まあ、安斉が飛び降りて自滅と。
明日は、果たして誰が噛まれるんでしょうかねえ。
もちろん、主人公は残しますよ。
次回もよろしくお願いします。