大変見苦しい文になっているかとは思いますが、よろしくお願いいたします。
この小説は、「ぼくがかんがえたつよくてかっこいいしゅじんこう」をネギまにぶちこんだ作品となっています。
それを不快に感じる方は読むことをオススメしません。
残酷な描写、R-15の警告タグをつけていますが、これはのちにある戦闘シーンの為です。
正直、そこまで残酷な描写をするつもりはありませんが一応つけておきました。
今回の話ではまだネギは麻帆良に来ていません。三学期開始前、冬休みの少し前ごろの話です。
夜。
暇だし散歩に、と男子寮から出て数十分。
俺は散歩に行こうなどと考えた自分をぶん殴ってやりたいくらいに後悔していた。
「ククク…どうした? 恐れをなして足が竦んだか」
目の前には、黒いマントを羽織った金髪ロリ。
このロリ、目の前に現れたかと思えば私は吸血鬼だーとかなんとか叫んできたのだ。
こんな災難にぶち当たるくらいならば、散歩なぞしなけりゃよかった。
俺、現在大後悔。
「あの、痛々しいからそういうのは妄想の中だけにしような?」
哀れみの感情たっぷりに見つめて言うと、金髪ロリは顔を真っ赤に染め上げた。
「貴様、馬鹿にしているだろう!?」
おお、怒ってる。
キレやすい若者が増えているというのは本当だったんだな。
まあ目の前のコイツは若者かどうか怪しいが。
「ごめん、俺そういう妄想に付き合える趣味は持ち合わせてないから…」
「待て貴様! 逃げようとするな!!」
スタスタとその場から去ろうとする。
しかし、一歩足を踏み出したその時。
俺の身体は動いてくれなくなった。
嘘だろ、おい。
ちょっと力を入れたくらいではビクともしない。
よく目を凝らすと…見えた。
俺の身体を拘束しているのは、魔力糸だ。
「何しやがる金髪ロリ!」
俺は焦って動こうとする、フリをして。
ぽいっと、【ある物】を投げた。
それは金髪ロリが立つ場所から1m程度のところに落ちた。
俺が投げた物は、きっと上手い事俺の手助けをしてくれることだろう。
「誰が金髪ロリだ! ……貴様と話していると調子が狂う。さっさと血を吸わせてもらうぞ」
「いやちょっとそういうプレイは好きじゃないんで」
「がああ、もう黙っていろ!!!」
軽口を叩き、相手の頭に血をのぼらせる。
怒りは、一時的に勢いや力などを上げる感情の一つだ。
しかし欠点もある。
それは、注意が薄くなること。
特に、目の前の金髪ロリは話している感じからして怒ると周りの事をしっかり見渡せなくなるタイプだと見た。
今のうちに、逃げる為の準備である。
「プ…クテ……ビギ…ル」
ボソボソと、初級魔法の詠唱。
よしよし、気付かれてないな。
「クソ、無駄に腹立たせおって…! 血は多めにいただくぞ!」
金髪ロリが鋭くその牙を俺の首筋に突き立てようとしたその時。
「
俺がその言葉を口にした瞬間、強い光が辺りを覆い尽くした。
足裏に魔力を込めて弾丸のように駆け出す。
その勢いで魔力糸を勢い任せに引きちぎる。
「ク、ククククク…アイツ、魔法使いか…!」
そんな言葉など、耳にしないまま俺はその場から走り去った。
しばらく離れて、建物の影、暗がりに入り込んで俺は深く息を吐く。
「痛っ」
体の至る所が痛む。
暗い中でよく見えない…目を凝らすと、痛む箇所それぞれにスパッと切り傷が入っていた。
そうか、あの時魔力糸を強引に引きちぎったから…。
これ、血痕で居場所がバレるんじゃなかろうか。
それに朝、血痕があったら誰かしら怪しむだろう。
そう考えるとだんだんヤバイ気がしてきた。
俺は急いで男子寮にある自室に戻り、切り傷に対して適当に応急処置。
雑巾を握りしめてまた部屋から飛び出す。
自室滞在期間、なんとたったの1分半である。
自分の動きの速さに少し感動しつつも、自分が逃げてきた道をせっせと雑巾で拭く。
随分と長い時間、血痕拭きに勤しんでいると、金髪ロリと出くわした場所までようやくたどり着く。
おお、良かった! あの金髪ロリは帰ったみたいだ。
…かなり時間が経ってるのに、まだこの場に居たら正直怖いが。
俺は血痕を拭き終わった事に謎の達成感と大きな疲労を同時に感じて、血に汚れた雑巾を持って自室に戻った。
後に俺は、何故もっと周りを警戒しなかったのかと、とても後悔する事となる。
「男子中等部、2-D所属の
「……ハイ」
最悪の状況である。
昨日、金髪ロリ吸血鬼に襲われ色々と疲れていた俺。
幸いにも今日は日曜日。
ゆっくり疲れを癒せると思い、二度寝しようとしたその時。
アナウンスで俺をご指名の後に学園長室へのお呼び出し。
ふざけないでほしい。
「エヴァンジェリンから聞いた話じゃと…昨夜、君は魔法を使ったそうじゃな」
「ええ、まあ」
もうここまで来たら嘘は吐けん。
「ワシらが知りたいのは、何故魔法を使える事をワシらに隠していたのか。そして、ワシらと敵対するに当たるのかどうかじゃ」
「まず最初に言わせてもらいますと、俺はあなた方と敵対するつもりはこれっぽっちもありません。そうでなければ、もうとっくにこのかを人質にしています」
これは本当だ。
俺はこいつらと敵対するつもりは全くない。
むしろ、味方していると言える。
「確かにそうじゃな。…では、もう一つの質問にも答えてくれんか?」
「魔法を使える事を隠していた理由、ですね。それは……もう、疲れてしまったからです。魔法を使えるという大きな力を持った所為で戦いばかりに生きる人生に。ただ、一人の学生として学園生活を楽しみたかった。これが、理由です」
これは嘘。
今の言葉に真実は一つもない。
「そうじゃったのか………うむ。では、千宏君には―――女子中等部2-Aに、転入してもらうとするかのう」
ん?
何を言ったんだ、今?
「わんもあぷりいず!」
「女子中等部2-Aに転入してもらうとするかのう」
「はあ!?」
「フォッフォッフォッ」
フォッフォッフォッじゃねえぞこんのクソじじい…!
「待ってくださいクソじじい! 俺は男ですよ!?」
「言葉使いが修正しきれてないぞい。…そう言われてものう。君も気付いているとは思うが、2-Aはワケあり生徒が集められている。そこに転入してもらった方が、こちらとしては都合が良いんじゃよ。言い方は悪いが、監視にも最適だしのう」
女子中等部に男子が転入というのは明らかにおかしい。
ただ、そこに目を瞑り転入させる理由だけ聞けば…悔しいが筋は通っている。
魔法を使えるという事を、今まで隠していた人間を監視もなし罰もなしには出来ないのだろう。
だからこその、この処分なのだ。
「ぐ、いやでも―――ちょ、ちょっと待てクソじじい。その書類をどうする気だ」
しかし、だ。
いくらなんでも女子中等部に転入と言うのはマズイ。
そう思って反論しようとしたその矢先。
学園長が俺に関する書類を机の引き出しから取り出す。
そして、クソじじいが筆を取る。
『守桜千宏 男子中等部2-D所属』
書類のそう書かれている部分を、手に持った筆でバツを描いて消す。
その横に小さく、無駄に達筆な字で
『守桜千宏 女子中等部2-A所属』
と書き込んだ。
「これで、君は女子中等部2-Aの生徒じゃ」
こうなったらもう、どうにも出来ない。
俺は大きく溜息を吐いた。
「ああ、もう、分かりましたよ…」
それだけ口にして、学園長室をあとにした。
「緊張しているかい?」
月曜日。
学園長のクソじじいが無駄に頑張って手続きと書類を書き終えてくれやがったおかげで、俺は早速2-Aに転入出来るらしい。
俺の隣に立ち、そう質問するは高畑先生。
「いえ、別に。顔見知りばかりですし」
「はは。確かにそうだね。…じゃあ、呼んだら入って来てくれるかな」
「ハァ……はい、分かりました」
何が楽しいのか、高畑先生は笑って2-Aの教室へと入っていく。
「はいはい、皆静かにね。唐突だけど、騒がないように。今日からこのクラスで生活する、転入生を紹介するよ」
騒がないように、と言われているのに2-Aはざわざわがやがや。
まあ、2-Aに静かにしろと言っても無駄なのは分かりきっているしな。
「では、入って来てください」
ああ、入りたくねえ。
もう最高に帰りたい。
しかしここまで来たら帰る事など当たり前だが出来るはずもなく。
心を決めて、教室の扉を開く。
もはや、生徒たちのほうなど見向きもせず教壇に上がる。
そして前を向くと…それはもう見事にあっけにとられた顔をした2-Aの生徒たち。
「ほぼ初めましてじゃない人ばかりだけど初めまして。守桜千宏だ。学園長の陰謀によって転入してきました。文句は学園長へどうぞ。以上!」
勢いよく言いきってやった。
「「なんで(どうして)アンタ(アナタ)が女子中等部に来んのよ(来るんですの)!?」」
ガタン、と二人は席を立つ。
その二人とは、俺とは幼馴染に当たる【神楽坂 明日菜】に【雪広あやか】である。
だから文句は学園長に言えと。
アスナとあやかが同時に同じような言葉を叫びハモらせる。
「ちーくんと同じクラスになれて嬉しいわ~」
のほほんとした言葉を述べるはこのか。
「ああ、野蛮な二人と比べてこのかは優しいな」
「「なんですってぇ!?」」
野蛮な二人はどん、と机を叩いていきり立つ。
「まあ納得いかないだろうが納得しろ。学園長が決めたことだから仕方がない」
俺がそういうと、二人は明らかに納得していない顔のままだが大人しく席に座る。
二人共、獣みたいな眼をしていて怖いんだが。
俺が席に着くと、隣には金髪ロリ。
「貴様。いったいコレはどういう事なんだ」
文句ありげな顔で、金髪ロリが問いかけてくる。
「俺に言うな訊くな怒るな。すべてはあの
頬杖をついて、投げやりに答えてやる。
「あ、あのクソじじい…」
金髪ロリの怒りが学園長に向いたらしい。
うんうん、そのまま一昨日の事は忘れてくれるとありがたいな。
そんなこんなで、女子中等部2-Aでの生活が始まった。
―――だ、大丈夫かな、俺。
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