というわけで原作開始となります!
しかしやはりキャラの口調が不安で仕方がありません…。
もっとネギまを読み込んでおきます。
俺が麻帆良学園女子中等部2-Aに転入してから一ヶ月と少し。
冬休みが終わり、今日は始業式。
2-Aに転入してからは、アスナとこのかと一緒に毎朝登校していたのだが、何か知らんが用事があるそうで。
俺は一足先に2-Aの教室に居た。
「ふあ…」
万年寝不足の俺は今日も今日とて大あくび。
「千宏君、大丈夫…?」
クラスメイトの大河内アキラが、心配そうな顔で声をかけてくれた。
「んー、全然大丈夫だから心配には及ばんぞ」
そう答えると安心したように微笑む大河内。
「大丈夫なら、良かった」
「悪いな、心配させて」
大河内はにこっと笑って席へ戻っていく。
戻っていく大河内に一言、言葉をかけた。
それから数分。
席に座ってぼうっとしていると、なんか怒ってるっぽいアスナが教室に入って来た。
どうしたんだ、アイツ?
そんなふうに思いながらも時計を見ると、もうそろそろ先生が来るであろう時間。
そろそろか…。
――コンコン。
教室の扉を叩く音。
「失礼しま…」
鳴滝姉妹辺りが設置したのであろう、黒板消しトラップ。
それが、非情にも頭に直撃するかというその時。
ぴたり。
新任の先生と言うにはあまりに若い少年の頭上数センチにして、黒板消しの動きが止まった。
魔法障壁か! 学校に来るときくらい解除しとけってんだ馬鹿野郎が…!
俺はポケットから自作の魔法石、
金髪ロリに襲われたあの日から、俺は魔法使い対策の物を持ち歩くようになったのである。
それが思わぬところで役に立つときが来た。
赤毛の少年を覆っているであろう障壁に向けて、俺は親指で小石を弾く。
小石が赤毛の少年を掠めて障壁を破壊。
障壁が壊れたのだから、もちろん頭上の黒板消しは落下する。
「ゲホゲホゴホ、ひ、ひっかかっちゃったなあゲホゴホ」
赤毛の少年は、さらにトラップがあるとも知らずに足を進める。
仕掛けられたロープに少年の足が引っかかり、転んだ矢先に頭上からバケツが。
その衝撃で一回転、でんぐり返しをするような形ですっ転ぶ。
すっ転んだと思えば、何処からかおもちゃの矢が飛び出し、少年に三つほど張り付く。
最終的に少年は教卓に激突して止まった。
何が何だか分からない、といった様子で少年は涙目になりながら頭をさすっている。
2-Aの皆は大笑いしていたが、まさかトラップに引っかかったのが少年だとは思っていなかったようで。
何人かが少年に駆け寄り、大丈夫かと声をかける。
最初からそんな大がかりなトラップなんぞ仕掛けなきゃいいだろうに…。
なんでこいつらはこういう事ばかりに力を注ぎまくるのか。
少年の付き添いらしき、しずな先生がパンパンと手を叩く。
「いいえ、その子があなたたちの新しい先生よ。さ、自己紹介してもらいましょうか」
このクラス、男子が転入してきたり明らかに若すぎる子供が担任になったりとおかしくないか…?
大丈夫かこのクラス。
不安になってきたぞ、俺は。
少年が緊張した面持ちで教壇へ上がり、一生懸命自己紹介をしようとしている。
ええと…とか、あの…とか言って、中々言葉を出せずにいる少年。
頑張れ、少年。
あまりに緊張しているもんだから、ついつい内心応援してしまった。
「今日からこの学校でまほ…英語を教える事になりました、ネギ・スプリングフィールドです。3学期の間だけですけど、よろしくお願いします」
まほ…? この少年、魔法と言いかけたのではなかろうか。
俺は顔を青くしていることだろう。
もう不安で腹が痛むレベル。
少年…ネギ先生をもみくちゃにし抱きしめたり撫でまわしたりきゃーきゃー騒ぐクラスメイトたち。
そんな中、アスナがネギ先生を片手で持ち上げ教卓に座らせる。
アスナの右手はネギ先生の胸倉を力強く掴んでいる。
いくら子供相手とはいえ、片手で持ち上げるって…。
俺はアスナを怒らせたらいかに危険かを再確認した。
「ねえアンタ、さっき黒板消しに何かしなかった? なんかおかしくない? アンタ
「え…」
やばいバレてる。
「キッチリ説明しなさいよ~!」
ぐいぐいと胸倉を引っ張るアスナ。
当のネギ先生はあうあう言うだけで答えない。
唐突に、バン、と机を叩く音。
「いいかげんになさい!!」
その声の主は、2-Aクラス委員長の雪広あやか。
「皆さん席へ戻って、先生がお困りになっているでしょう」
「ショタコン…」
おっとマズイ、思った事をつい呟いてしまった。
しかし幸いな事にあやかは俺の呟きに気付かなかったようだ。
「アスナさんも、その手を離したらどう? …もっとも、あなたにみたいな凶暴なおサルさんにはそのポーズがお似合いでしょうけど」
「何ですって?」
あー…こりゃまたアスナとあやかの喧嘩が始まるな…。
俺は席を立ち、二人の喧嘩を止める為にスタンバイ。
俺がスタンバイしている間にも二人の口論はヒートアップしていて。
「何がいい子よ! このショタコン」
「なっ」
ついに二人は取っ組み合い、ぎゃーぎゃーと言いあいをしている。
俺は二人の間に無理やり割り込み、
「あやか。アスナを落ち着かせて話を先に進める為に席を立ったのに、お前が喧嘩をしだしてどうする。そしてアスナ。お前も言いたい事があるんだろうが、授業を始めなきゃ色々な先生に迷惑がかかる。もちろん高畑先生にもな。―――とりあえず、二人共落ち着いて席着け」
ハッキリとそう口にする。
このまま喧嘩させていたら殴り合いまでしだしそうだったからな。
それに、昔からこの二人の喧嘩を止めていたのは俺だったし。
「そうでしたわね。すみませんでした皆さん、千宏さん」
「確かにアンタの言う通りね…」
俺の言葉に納得してくれたようで、二人は席に着いた。
この二人を納得させるのは骨が折れる…今回は一発で納得させられて良かった…。
二人が席に着いたのを確認して、俺も自分の席に戻る。
そうして、ようやく授業がスタート。
俺はぼうっとしていて授業をあまり聞いていなかった。
というかむしろまったく聞いていなかった。
「あいたっ」
ネギ先生が、授業の説明とはまったく関係ない声をあげる。
なんだ? あいたっ、って言ったよな、今。
俺はぼうっとしていたが、ネギ先生の方へと視線を向けてみる。
ネギ先生はきょろきょろと周りを見て、また黒板の方を向く。
ネギ先生が黒板の方を向いたその時、アスナがゴムを使って消しゴムを飛ばす。
アスナ何してんだよ。
消しゴムが当たるたびに、ネギ先生は「いたっ」「あいたっ」と声をあげて。
そんなネギ先生の様子をおかしく思ったのだろうか、あやかが声をかける。
ヒソヒソとあやかは、あることないことアスナの事を吹き込んでいる。
ヒソヒソ話をしているつもりだろうが、丸聞こえだ。
耐えきれなくなったアスナが筆箱を投げつけ、その筆箱はあやかを直撃。
またも取っ組み合いの喧嘩が始まった。
しかもその直後にチャイムが鳴り、授業はほぼ何もせず終了してしまうのだった。
授業終了後のこと。
俺は落ち込むネギ先生を追っかけていた。
魔法関連で、話したいことがあったからだ。
ネギ先生は、ダヴィデ像が置かれた広場の階段に座っていた。
「ネギ先生ー」
「あ、あなたはうちのクラスの…」
「守桜千宏だ」
まだクラス全員の名前は覚えられていないようなので、俺は自分の名を名乗りながらネギ先生の隣に腰を掛けた。
「千宏さん、ですね! すいません、まだ名前をキチンと覚えられてなくて」
「気にするな。まだ来たばかりなんだ」
「ううっ…ありがとうございます!」
何やら感動したように涙目でお礼を言われた。
「あー、えっと、ネギ先生。俺、ネギ先生に伝えたい事があって来たんですよ」
「何ですか?」
「驚かないでくださいね? ――俺も、ネギ先生と同じ魔法使いなんです」
「ええええええーーーっ!?」
驚くな、といったのに、盛大に驚くネギ先生。
「静かに! 驚かないでくださいって言ったでしょうが!」
「あっ、す、スミマセン…」
「言いたい事は、それだけです。伝えておいた方が、良いかと思いまして」
「えへへ、僕とは同じ仲間が出来たみたいで嬉しいですよー! あ、そうだ。千宏さん、敬語じゃなくていいですよ? ボクの方が年下ですし」
もじもじとして、嬉しそうに言うネギせん…ネギ。
俺にそっちの気はないぞ。
「そうか、じゃあネギって呼ぶけどいいか?」
「ハイ! 全然構いませんよ!」
今ここに、魔法使い同士・男同士の友情が芽生えるのだった。
俺は、なんとなしに上を見上げる。
同じクラスの宮崎のどかが、大量の本を持ってふらふらとしながら階段を降りている。
「危なくないか、アレ」
「危ないですよね」
俺たちがそう口にした直後、宮崎は足を踏み外す。
俺は駆け出し、ネギは杖を掴む。
「ネギ、頼んだ!」
ネギが発動させた魔法により、宮崎の体はふわりと浮く。
俺は全速力で駆け、宮崎を受け止める為に両手を伸ばした状態でスライディング。
ズザザザー、と摩擦音。
「痛ってて…宮崎、大丈夫か?」
思い切りスライディングした所為で、俺の制服は摩擦によって破けていた。
しかも結構大きな擦り傷も出来ている。
擦り傷特有のじわじわした痛み。
「あ…」
あ? ネギの声だ。
俺は声がした方を見る。
そこには…アスナが居た。
「あ、アスナ、これはだな…その…」
魔法を使ったところを見られたっぽい。
魔法を使ったのはネギだが、宮崎を受け止めたのは俺だ。
俺も、共犯と見られること間違いなしだろう。
「う…」
宮崎が身じろぎし、目を開ける。
良かった、無事みたいだな。
いや全然今の状況は良くないが。
アスナはネギの杖を握り、ネギを持ち上げる。
さらには俺の腕を引っ掴んで走る。
み、宮崎放置しちゃう事になるけど大丈夫かな。
小さな林のようなところまで連れてこられた俺とネギ。
どんっとネギは木に叩きつけられ、俺はネギの隣に。
「あああ、アンタやっぱり超能力者だったのねーー!! 千宏も!? 千宏もなの!?」
「いや違うんだけど…」
「白状なさい! 超能力者なのね!?」
「ボクと千宏さんは魔法使いで…」
「どっちだって同じよ!!」
全然違うだろ。
ああ、面倒な事になったぞ…。
まさかここまで来てアスナに魔法バレするとは思わなかった。
いくら宮崎を助ける為とはいえ、迂闊だった。
俺が色々考えこんでいる間にアスナとネギの話は進んでいて。
「消えろーーーーっ」
…消えろ? 俺が考え込んでいるどういう話になったんだよコレ。
我に返った俺は、ネギとアスナの方へと目を移す。
そこには何故か半裸のアスナが。
「なんで半裸?」
「きゃあああああっ!! 見るんじゃないわよバカーーーッ!!!」
顔面に突き刺さる…鋭いパンチ…や、やるじゃないか、アス、ナ…。
「半裸の鬼があああっ!!」
はあ、はあ…ゆ、夢か。
って、あれ? なんだこれ。
「ち、千宏。悪かったわね…その、思い切り殴っちゃって」
俺はアスナにおぶられていた。
アスナの隣を歩いてるのはネギ。
えっ、俺かっこ悪っ。
「アスナ、気にしてないから別にいいぞ。と、いうか降ろしてくれていいぞ」
「あ、そうね。じゃあ降ろすわよ」
アスナにおぶられていた状態から降りる。
アスナが2-Aの教室の扉を開く。
「ネギ、荷物取って来るからちょっと待ってなさい!」
パンパンパーン! アスナが扉を開いた矢先、クラッカーの音が鳴り響いた。
「ようこそ、ネギ先生ーッ」
「あ、そうだった…今日はアンタの歓迎会するんだった、忘れてた!」
なんでそんな重要な事を忘れてたんだよ。
とりあえず俺は飲み物をもらい、丁度腹も減っていたので何か食べる事にした。
肉まんをもらって、適当に座る。
いつ食べても美味いな、この肉まん。
ネギを取り巻く生徒たちからは少し離れているので、落ち着いて肉まんが食べられるぜ。
そんなふうに思いながら肉まんを食べ、三つ目の肉まんを食べ始めた時。
「あ、あのー…」
宮崎が遠慮がちに話しかけてきた。
「さっきはそのー…危ない所を助けていただいてー…」
「ああ、気にするな。怪我、なくて良かったな」
「ありがとうございます…あの、これお礼に…図書券を…」
そういえば、宮崎って男性恐怖症じゃなかったか?
俺と話しているが、大丈夫なんだろうか。
無理してわざわざお礼を言いに来てくれたのか?
「お礼何ていいのに。でも、ありがとな。大切に使わせてもらうよ。…ところで、宮崎って男性恐怖症じゃなかったっけ?」
「あ、はいー…その、男の人は苦手で…。で、でも、守桜さんは何故か大丈夫っていうか…」
「そうか、無理してお礼しにきたんじゃないんだな、良かった。あ、そうそう。俺の事は千宏で良いぞ? 宮崎も、嫌じゃなけりゃのどかって呼ぶからさ」
「あう…その、えっと……」
「のどかなら名前呼びされても気にしないから、のどかって呼んであげてね~、千宏くん!」
急に現れたのは、早乙女ハルナ。
「へ!? え、ハ、ハルナ!?」
「のどか、別に千宏くんに名前呼びされるの嫌じゃないでしょ?」
「それは、そうだけど…」
なんかよく分からんが、引っ込み思案で自分の思いを中々口に出来ないのどかの代わりに、早乙女がのどかの考えを代弁してくれた…といったところか。
「じゃあのどかって呼ばせてもらうわ。よろしくな、のどか」
「は、はいー…。よろしくお願いしますー」
俺は早乙女とのどかと話しながら肉まんをぱくぱく食べていた。
ふと、アスナとネギが居ない事に気付く。
「あれ……? 悪い、ちょっと行って来る」
二人にはそう告げて、2-Aの教室を出る。
2-Aの教室を出てすぐ近くの階段付近に、何故かあやか、朝倉など何人かの生徒が。
「何やってんだよお前ら」
俺がそう口にしながらそちらに近付き、あやかたちが凝視している方を見る。
いったい何があるん――――え゛っ。
俺たちの視線の先には、抱き合うネギとアスナ。
アスナはオジコンじゃなかったのか…?
「あ、あー…えっと。アスナ、お前がそんな趣味のヤツとは思わなんだ。見なかったことにしといてやるから、安心してくれ」
俺はそれだけ言って教室へ戻ろうとスタスタ歩く。
「ちょ、違うのよ千宏――ッ! 違うんだってばぁー!!」
そんな叫びを背に俺は教室へ戻った。
のちに、アスナが必死の形相であれは違うとか誤解よとか弁解をしに来た。
あまりに必死なので、俺は耐えきれなくなり大爆笑したらぶん殴られました。
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