前編・後編に分けております。
後編は明日投稿致します、よろしくお願いします。
今回のお話、主人公がネギにお説教(?)のようなものをする場面がありますので、そういったものが苦手な方はお気を付けください。
ようやく今回のお話でオリ呪文が登場します。
翻訳サイト様に頼って作った似非呪文です、ごめんなさい。
何故だか、ネギの呪文がルビ振っても振れていないのでラテン語なしの日本語だけとなっています。
お許しください。
「3年A組! ネギ先生ーっ!!」
新学期。
2-Aから3-Aとなり、俺たちは進級した。
3年になっても、相変わらずこのクラスは騒がしい。
まあ、いきなりおとなしくなられたら怖いがな。
「ん、そうだ。…金髪ロリ、今日って身体測定だったよな?」
今日は身体測定の日、だった気がしたので俺は金髪ロリに声をかけた。
もちろん、わざと名前をちゃんと呼ばずに。
「貴様は何度言えば分かるんだ!? その呼び方をやめろと言っている!!」
「質問に答えたら呼び方を改めてやろうじゃないか」
「言ったな! 今日は身体測定の日だ!」
「あ、やっぱりか。ありがとな金髪ロリ」
「貴様呼び方を改めるんじゃなかったのか!?」
「嘘に決まってんだろ」
「殺す! 貴様だけは殺してやるうう!!」
胸倉を掴まれ、ガクガクと揺さぶられるが俺は無視を決め込んでやる。
無視している間もギャーギャー騒いでいるが俺は耳にも入れなかった。
「で、では皆さん、身体測定なので……えと、あのっ今すぐ脱いで準備してください!」
俺はどっかの誰かさんに理不尽な事を言われ殴られる前に退散、退散っと。
ささっと3-Aの教室から退散。
「ネギ先生のエッチ~~~ッ」
すぐに退散して正解だったな、と心から思う俺であった。
ネギが涙目になりながらこちらにやってきた。
どうやら、俺とネギの男子組は廊下で待機のようだ。
「ネギ、災難だったな」
「ううっ…千宏さぁん…」
涙目でこちらを見つめるネギは、ショタコンが見たら鼻血を吹き出しそうな顔をしている。
しかし残念ながら俺はショタコンじゃないしホモでもない。
かわいそうだとは思うがきゅんとくる事はないのだ、残念だったな!
「せ、先生――っ、大変やー! まき絵が、まき絵が―――」
こちらへ走ってきながら叫ぶ和泉。
どうやら、佐々木に何かがあったらしい。
「何!? まき絵がどーしたの!?」
そんな和泉の声を聞いて、3-Aの皆が扉を開けて叫ぶ。
まあ、つまり。
半裸の女子たちがこちらを見ているというわけで。
「お、お前らなあ! 佐々木がどうこう以前にそんなかっこうで出てくん―――ぐへえあ!?」
「乙女の肌をまじまじと見るなんて許せませんわ、この不埒者ーっ!!」
俺は下着姿の女子たちを指差して、そんなかっこうで出てくるなと言おうとした。
しかし、言い終わる前にあやかのビンタが。
いったいいつ、俺がまじまじと見たと言うんだろうか。
毎回毎回理不尽すぎるだろ。
その後、俺はネギと一緒に保健室へ行き、佐々木の様子を見に行った。
その時、魔力の残滓を佐々木の体から確認。
俺はネギと一緒に、夜に見回りをすることとなった。
ああ、寝不足が加速する…。
「やっぱり、夜になるとちょっと怖いです…」
「俺はアスナの拳の方が怖いね」
「あ、あはは…」
夜。
俺とネギは見回りをしている最中。
ネギとくだらない世間話をしつつ、見回りをしている。
俺たちが現在見て回っているのは、噂になっている【桜通り】である。
普通に談笑しながら歩いていると、すぐ近くから魔力反応。
「ネギ、俺は先に行く!」
俺はネギに口早に一言告げて走り出す。
「レ・ヴァン・フォルテス・ヴァルテルディス!
小さくジャンプしたその時に、オリジナルの魔法詠唱。
俺は空中を踏み、大きく前進。
名前の通り、この魔法発動中は空中を踏むことが出来るようになる。
しかも、この魔法を使うと自動的に足に魔力が付与される為に走るよりも早い移動手段となるのだ。
魔力反応がした方へと進んでいくと、金髪ロリらしき人物がのどかを襲おうとしているところで。
「キャアアアアアアッ」
迫る金髪ロリに悲鳴をあげるのどか。
「やっぱりお前か金髪ロリ!!」
のどかの前に着地しながら黒マントの金髪ロリを睨みつける。
「貴様…!」
睨みつける俺を睨み返す金髪ロリ。
「ボクの生徒に何をするんですかーっ!」
と、杖に乗ったネギが叫びながらこちらへと。
「風の精霊11人、縛鎖となりて敵を捕まえろ 魔法の射手・戒めの風矢!!」
ネギが放つ魔法の捕縛矢。
それに対し金髪ロリは魔法薬の入った小さな瓶を投げて。
「
魔法薬を触媒に、捕縛矢を防ぐ防御魔法を発動。
ネギの捕縛矢が弾かれた勢いで強い風が巻き起こる。
「千宏さん、宮崎さんを寮へ連れて行ってあげてください!」
「気をつけろよ、ネギ!」
ネギに言われた通り、俺はのどかを背負って寮へと向かう。
ううん、こりゃまた面倒な事になりそうだな…。
金髪ロリに襲われたのどかを助けてから、二日後。
昨日は特に何の問題も起きず平和であった…ネギはまた3-Aの皆に何かされたらしいが。
俺は知らん。
今日も今日とてアスナ、このか、ネギと登校。
「だったらネギのパンツだっていいじゃないのよ」
はたから見たらアスナがおかしい事を言っている痴女にしか見えないが、どうやらネギのペットがアスナとこのかの下着を布団として使っていたそうで。
朝からアスナはご立腹である。
下手な事言わないようにしよ…。
ふと、ネギの方を見ると何故だかキョロキョロとしている。
「どうしたんだ、ネギ」
ついにネギまでおかしくなってしまったのか、と俺は一抹の恐怖を抱えながら声をかけてみる。
「千宏さん…そ、その…実はうちのクラスに問題児が……」
「ほぼ全員が問題児のような気がするんだけど」
ネギの言葉にそう答えた直後、金髪ロリと茶々丸が現れた。
「おはようネギ先生」
「おはようございます、千宏さん。ネギ先生」
俺は無視か、金髪ロリ。
茶々丸は礼儀正しいお辞儀と共に挨拶をしてくれた。
流石、どこぞの厨二病金髪ドチビ吸血ロリとは違うな。
こりゃもっとおちょくってちゃんと挨拶しないとダメだということを分からせなくちゃなぁ、金髪ロリには。
「今日もまったりサボらせてもらうよ」
「サボる前にすることがあるんじゃないかなぁ?」
無視する金髪ロリに俺はニタニタと微笑みながら問いかけてみる。
「…フフ、ネギ先生が担任になってからいろいろ楽になった」
まだ無視をするか、金髪ロリめ。
「……ニンニク」
小さな声で、しかしわざとらしく金髪ロリには聞こえるように呟く。
「っ、そ、それにしても今日は絶好のサボリびよ―――」
「ニンニクとネギのフルコースか、分かったよ」
「あ、ああクラスメイトの千宏くんじゃないかおはよう!」
ついに金髪ロリが折れた。
じわじわと圧力をかけた俺の勝ちである。
「おはよう、金髪ロリ。爽やかな朝だね」
「貴様は殺されたいのか!?」
「いや、金髪ロリにニンニクとネギをたっくさん食わせてやりたい」
「うっ」
ちょっと目がうるんでるよ、金髪ロリ。
ククク、吸血鬼とか言ってるが大したことねえなぁ。
ネギ、アスナは俺と金髪ロリの会話を見てぽかーんとしている。
「あっ、そうだ茶々丸。ネコたちは最近どうだ?」
実は、俺と茶々丸は子猫たちの世話をしていたりする。
しかし最近色々と忙しく、中々子猫たちのところに行けていなかった。
俺が行けなかった間、茶々丸が子猫たちの世話を一人でしてくれていたのだ。
「いつも通り元気ですよ」
「最近中々行けなくて悪いな」
「いえ、千宏さんがお忙しい事は分かっていますから気にしないでください」
「ちょっと待て貴様! 茶々丸と知り合いだったのか!?」
話に割り込んでくる金髪ロリ。
俺はそんなロリを見てニターっと笑ってやる。
「俺がこっちに転入してくる前から知り合いですけどぉー?」
「何勝ち誇った顔をしているんだ貴様は!」
「悔しいよなあ…自分の相棒が自分の天敵と前々から知り合いだったんだから」
「今日こそ貴様を殺してくれるわああああ!!」
「ここは学校ですマスター、おやめください!」
この後、数十分間もこんなやり取りが続いた。
いつの間にかネギもアスナも居なくなっていて、しかもなんとアスナとネギが仮契約をしたらしい。
まあでも、金髪ロリをおちょくりまくって満足したし良いか。
放課後。
俺は久しぶりに子猫たちの様子を見に行くことにした。
今日、茶々丸に聞いた話だと子猫たちは元気らしいがやはり気になるもので。
幸いなことに、今日の放課後は何の予定もないしな。
まずはコンビニに行って、猫缶を三つほど購入。
そのついでに、自分用のデザートを買う事にしたのだが選ぶのに少々時間を使ってしまった。
もう日が沈みかけている。
俺は子猫たちの居る、いつもの場所へとダッシュで向かった。
「……何してんだ、あいつら」
いつもの場所へ行くと、茶々丸とネギ、そしてアスナが対峙していた。
何やら神妙な顔つきで話していると思ったら、アスナが茶々丸との距離を詰めて攻撃を仕掛けだした。
アスナの動きは、ネギの魔力によって身体能力が上げられている為にいつもの何倍も速かった。
ネギの戦法をオーソドックスなもので、従者に前衛を任せ自身は魔法の詠唱に努めるというもので――――おい、ちょっと待て。
ネギのヤツ、魔力を込めすぎじゃないか!?
あれだけの魔力を込めた
「すいませんマスター、千宏さん…もし、私が動かなくなったらネコのエサを……」
「や、やっぱりダメーッ! 戻れ!!」
ネギの判断は、遅かった。
放たれた11矢は、戻る事なく茶々丸を貫かんと迫る。
だが、しかし。
俺の
茶々丸に光の矢が被弾するまであとわずかのところで、俺が間に入る。
「あ…」
俺が間に入った事に気付いた茶々丸が小さく声をあげるが今は構ってられん。
なんとかギリギリ間に合った…!
俺はわざと魔法障壁等の防御魔法を発動せず、その身に光の11矢を受けるのだった。
舞い上がり視界を遮る砂埃の中、俺は痛みに歯を食いしばっていた。
なんてバカ魔力。
このままではネギはいつか、人を殺しかねんぞ。
「ちっ…千宏!?」
「ち、千宏さん…!?」
アスナとネギが驚きの声をあげる。
ネギに至っては、俺の怪我を見て顔を真っ青にしていた。
アスナもネギほどじゃないが顔を青くしている。
「…ネギ。お前、自分の力が容易く人を殺せるものだと理解しているのか? まさか、あんな大きな魔力を込めた魔法を、魔法障壁も発動できない相手に放つとはな。それも、自分の生徒に。先生としての自覚はあるのか? なあ、ネギ。お前は魔法という大きな力を持っている。その力は、簡単に人を傷つけ殺せるものだと、しっかり自覚しろ。―――ああ、あと…余計な事ばかり吹き込むオコジョ。お前、次また余計な事を吹き込んだら…殺すぞ」
そこまで言い切ったところで、茶々丸が俺に駆け寄って、
「ち、千宏さんっ早く手当てをしなければ…!」
そう言いながら茶々丸は俺をお姫様抱っこし、ジェットを使って飛んだ。
俺かっこ悪っ。
女の子にお姫様抱っこされる男子ってどうよ。
「千宏さん、何故…私を?」
「そりゃ、茶々丸が怪我したら嫌だし居なくなったら嫌だからに決まってんだろうよ」
何を当たり前の事を。
「でも、私は機械ですよ?」
「機械とか関係ねえよ。俺は、俺の友達の茶々丸が大切なんだよ。だから、そういうこと言うな」
「…はい。ありがとう、ございます」
そう言う茶々丸は、少し笑っているような気がした。
その後、俺は茶々丸に手当てをしてもらった。
なんでも、茶々丸の話だとしばらく包帯を巻いてなきゃならないらしい。
…クソ、俺はどこぞの金髪ロリと違って厨二病じゃねえんだぞ。
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次話は桜通りの金髪ロリ事件、後編となります。
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