ジレン「ぐがっ・・」
悟空「ハァ!!!!」
ジレン「オォォオオ!!!!」
全王「悟空もジレンもカッコいいのね!」
未来全王「熱い戦いなのね!」
ベジータ「くっ・・凄まじい衝撃だ。そこらの奴では衝撃だけで吹き飛ぶぞ」
両者の拳がぶつかり合うだけで強い衝撃が武舞台に発生する。
その衝撃の強さはベジータも感じ取れていた。
が、飛び交う衝撃の中、握り拳を作り歯をギリギリさせる戦士が・・。
シャンツァ「孫悟空・・あいつは特に許されん。俺に血を吐かせたガラクタめが・・!」
シャンツァの前に映る光景。
悟空とジレンがどこか楽しんで闘う姿。
何が楽しい・・何が嬉しい。
こいつ等は消滅する恐怖はないのか?
何故、こんな状況でも楽しめるのだ?
熱さとは真逆の冷たさが更に増す。
シャンツァ「俺こそが最強なんだ・・。あんな奴等に劣るなど有り得ないのだ!!」
ジレン「くっ・・!ウォォオオオ!!!!」
悟空「ハァァァ!!!!」
ズポッ!!
悟空「なっ!?」
ジレン「ん!?」
突然悟空の拳が空間に飲まれジレンの拳が直撃!
吹き飛び受け身を取ったがその後も悟空の拳が空間を突き抜けてしまう。
悟空「・・・・」
ジレン「邪魔をするな」
シャンツァ「ギジャハハハ!!これが俺の空間移動の恐ろしさだ!!!」
シャンツァの腹部が空洞になっておりどうやら悟空の拳を腹部に空間移動させている様だ。
全王二人も熱い闘いを止められいい気分ではない。
キテラ「お、おいシャンツァ!」
シャンツァ「さぁ、ジレン!孫悟空を痛め付けろ!!何なら俺も加勢してやるぞ」
ジレン「元に戻せ」
シャンツァ「お前の方が強いのは俺が見ても分かるぞ」
シャンツァ「信頼が何だ、仲間が何だ。そんな力を認めたらお前が必死に得た力を否定する事になるのだぞ?それでいいのか」
ジレン「次はないぞ。孫悟空を元に戻せ」
シャンツァ「そんな力を認めるお前じゃないはずだ。さぁ、お前の圧倒的なパワーで孫悟空を殺すつもりで・・」
ジレン「・・・・!!!!」
ズドォォォン!!!!!!
シャンツァ「ぐぎゃぁぁあああ!!!!」
ジレン「消えろ。悪め」
シャンツァを拳圧で木っ端微塵に砕き悟空を元に戻し構える。
フェアな闘いを望むジレンに悟空もそれに応えるべく真剣な眼差しをジレンに向ける。
悟空「サンキューなジレン」
ジレン「・・行くぞ」
クル「あの二人の闘いに割り込んではいけない。シャンツァ、頭を冷やすのです・・」
キテラ「シャンツァは!?まさか・・」
コニック「脱落はしてませんよ。けれども、嫌な予感はしますね」
シャンツァ(許さん・・どいつもこいつも)
砕けた身体を少しずつ再生していくシャンツァ。
青の冷たい気が身体から吹き出る。
更に憎悪を強め身体を元に戻すと全細胞の力を使い巨大なエネルギー玉を一瞬で作り上げ両手に掲げそれを・・!!
ベジータ「あいつ、何をするつもりだ!?」
シャンツァ「俺は最強なんだ・・!俺が消滅する等絶対に認められん」
悟空「ハァ!!」
ジレン「ぬん!」
シャンツァ「消えるべきなのは貴様等なんだ。俺は生き残る。例え・・・・」
悟空「・・!!」
シャンツァ「同じ宇宙の奴等が消えようともなぁ!!!!!」
巨大なエネルギー玉を観覧席目掛けて放った!!
第7宇宙、第11宇宙はもちろん第4宇宙の面々までも巻き添えに破壊しにかかったのだ!!
観覧席にいる面々は突如放ってきた巨大なエネルギー弾に驚き観覧席に直撃しそうになったその時!
バシュ!!!!
悟空「おめぇ・・・・!!」
悟空が観覧席に現れエネルギー玉を弾き飛ばしエネルギー玉は武舞台の破片を次々と破壊し無の界の空間へと消えていく。
悟空は仁王立ちでシャンツァを睨み怒りの形相に。
シャンツァ「貴様の信じている力など簡単に消え去るんだぞ!!あんな風にな!」
悟空「これはオラ達の戦いだぞ。戦いに関係ねぇもんを巻き込む奴は・・」
許さねぇぞーー!!!!
目にも映らないスピードでシャンツァの右頬に怒りの拳をぶち込みシャンツァはぶっ飛ぶ!!
細胞の再生すら追い付けないスピードとパワー。
武舞台の破片にめり込み脱落は免れるも肉体はもちろん、精神的ダメージも大きかった。
シャンツァ「うぐぐ・・はっ!?」
悟空「かーめー・・」
シャンツァ「俺は負けねぇ。俺は無敵の存在だ・・!!」
シャンツァもかめはめ波の体勢に入り気を溜める。
悟空の青と白の気の光、シャンツァの紫と黒の気の光。
両者の気が溜まり放たれる!
悟空「ハァァァアアア!!!!!!」
シャンツァ「貴様なんかに・・・・ぐぎぎぎ・・」
黒紫の光が押されていく。粘るシャンツァだがそれでも・・・・。
シャンツァ「来るな・・来るな!来るなぁぁぁぁ!!!!」
悟空「ハァァァアアア!!!!!!」
シャンツァ「ウワァアア!!!!!!」
青と白の光に飲まれシャンツァは消えてしまった。
悟空がかめはめ波を撃ち終えるのを待っていたジレンは再度戦いの姿勢を戻し悟空に向かっていった。
ジレン「・・続きだ」
悟空「あぁ」
クリリン「助かったぜ・・」
天津飯「これで実質は悟空とジレンの一騎討ちになるか」
亀仙人「じゃが、あやつはまだ脱落はしておらんようじゃな」
18号「本当にしぶとい奴だね!」
17号「だが、ダメージは受けているだろう。神の領域とやらは人間の能力も無効にするのだろ?」
ウイス「はい。極めたその力は身体の心奥まで響かせます」
ジレン「ぐぁぁ!ぐぅっ!!」
ジレン(ここに来て更にパワーとスピード、キレが増している)
少しずつ悟空に付いていっていたジレンだが悟空はまたここに来て力を上げていた!
一方的に攻められジレンのパワーが落ちていく。
ジレンの気がどんどん小さくなる。もはやジレンですら悟空を止められない!
ベルモッド「ジレン!!」
カイ「そ、そんな・・ジレンが・・・・」
悟空「波ーーっ!!!」
ジレン「ぐぁぁああ!!!」
アッパーでジレンの顎を殴り飛ばし飛ばした所をかめはめ波で更に吹っ飛ばした!
ジレンもまた脱落はしなかったが赤黒い気がなくなりその場に倒れ動けない。
悟空が倒れているジレンの前に立ち右手でエネルギー弾を放とうと構える。
ジレン「決着はもうついた・・」
悟空「・・・・」
ジレン「早く落とせ・・。お前の勝ちだ・・孫悟空」
ビルス「何やってんだ悟空!早くしろ!」
悟空「・・・・」
ジレンは眼をつぶり覚悟を決めた。
完全な敗北を喫したが悔いはなかった。
むしろ死ぬ覚悟を決めた戦いに全力で向かってくれた悟空に感謝の思いもあった。
生死を掛けた戦いであったが正々堂々武闘家として闘えた。
ジレン(俺が消えてもお前の記憶に生き続けられる・・)
光がジレンに向けられる。第11宇宙が終わる。
ドクン
悟空「がっ・・!」
心臓の鼓動が聴こえたと同時に悟空の背中から多量の血が吹き出す!
すると、悟空が倒れてしまった・・。
クリリン「悟空!!」
ビルス「何が起こった!?」
ウイス「限界を超えた神の力・・。まさか、ここまで負担が大きいとは・・」
悟空は何とか踏ん張って立ち上がろうとしたが紫の気が吹き出て激痛が走り悲鳴を上げる。
勝負があったかに思われたバトルがまさかの危機に。
ジレンもエネルギーを凄まじい程に消耗していたが悟空を落とせるくらいの力は残っている。
ベルモッド「ジレン、孫悟空を落とせ!!」
ジレン「・・・・」
ベルモッド「このまま負けてしまってもいいのか!?」
ジレン「・・・・」
完全な敗北だった。しかし、今なら孫悟空を落とせる。
たが、それでいいのか?
ジレンに躊躇いが生じていた。早く落とせとベルモッドとカイが必死に呼び掛ける。
ベルモッド「超ドラゴンボールが入るんだぞ!お前の願いを好きに叶えられる!早くしろ!!」
カイ「急ぐのです!!」
ジレン「くっ・・!」
ベジータ「カカロット!!ぐっ・・な、何だ!?」
ベジータが悟空を助けに行こうとしていたがベジータの身体を蒼い太い物が巻き付く。
ズドッ!!!!
悟空「うわぁぁぁあああ!!!!」
ジレン「孫悟空!」
シャンツァ「ざまあみろ孫悟空・・俺が一番だ。俺がい・ち・ば・んだ!!!ギジャハハハハハハ!!!!うぐっ・・」
空間移動で尻尾を移動させベジータを縛り悟空の胸部にパンチを浴びせ吹っ飛ばした!!
シャンツァの身体は元に戻ってはいたが身勝手の極意のダメージは誤魔化せていない様だ。
悟空が落ちていく・・第7宇宙の希望が絶望に変わる。
もうダメだ。第7宇宙が終わる。
キテラ「キシシシシ!!第7宇宙は終わりだぁ!!!」
シン「悟空さーーん!!!」
クル「勝負の世界は残酷なのです・・」
キテラ「ベジータも落とせば終わりだ。ビルス!!お前の消える瞬間を拝んでやるぜ!ありがたく思え。キキキキ!ギャハハハ・・」
ドーーン!!!!
悟空「うわっ!」
キテラ「な、何!?」
天津飯「誰がエネルギー弾を!?」
ピッコロ「あいつだ。おそらくな」
ウキャキャキャ!!
シャンツァ「チッ・・あのチビめ!」
セルJr.「ウキキキ!ウギッ!?」
セルJr.が悟空の脱落をエネルギー弾で吹き飛ばし武舞台の足場に倒れさせ脱落を防いだのだ。
シャンツァがセルJr.に向かってデスビームで殺そうとしたがセルJr.の様子がおかしい。
目を見開きピクリとも動かない。まるで時が止まったかの様に。
ピキッ
セルJr.の頭に亀裂が走る。
バキバキバキ!!!!
セルJr.の身体が殻を破ったかの様にバラバラになり一人の戦士が立つ。
――さて、舞台が整ったな。
クリリン「な、何て奴だ・・!」
18号「あいつ・・今まで隠れていたのか」
17号「まさか、子供の体内に隠れているとはな」
悟飯「ピッコロさんは分かっていたのですか?」
ピッコロ「あの程度の自爆では死にはしないだろう。だが、Jr.の中から現れるのは俺も想像だにしていなかった」
ビルス「全く・・第7宇宙の連中はどいつもこいつもしぶとい奴ばかりだよ」
シャンツァ「ぐっ!」
尻尾がデススライサーで切り裂かれベジータは解放される。
ベジータの元に行くセル。セルの身体は回復しており一人だけ体力に余裕を残していた。
セル「サイヤ人は強い者と戦うのが楽しいのだろ?・・笑えよ、ベジータ」
ベジータ「黙りやがれ。今はそんな状況じゃないのは貴様も分かっているはずだ」
後ろで倒れている悟空の前に立つ二人。
その姿は頼もしく悟空はセルとベジータに宇宙の運命を託す。
悟空「すまねぇ・・後は頼むぞ。二人共・・」
セル「勘違いするな孫悟空。私は優勝して復活する為に戦っているだけだ。復活すれば貴様から殺してやる」
ベジータ「貴様に優勝等させるか!!」
ジレン「セル・・だったか。あいつもしぶとい奴だ」
シャンツァ「あいつも所詮はパーツだ。恐るるに足らん」
セル「だが、私は寛大でね。ここまで活躍した貴様等に褒美をくれてやる」
セルが悟空とベジータに気を分ける。神の気は回復しないが超サイヤ人になる事が出来る様になった。
ベジータはあまりいい気分でなかったが勝つ為にはなりふり構わない。
ベジータはジレンに、セルはシャンツァに立ち向かっていった!
ベジータ「勝つのは第7宇宙だ!」
セル「惨めに消滅する姿を拝まさせてもらおうかな」
限界を遥かに超えた死闘に悟空は大きな代償を負ってしまう。そして、力の大会も終わりが近付く。果たして生き残るのはどの宇宙なのか!?宇宙の運命がいよいよ決まろうとしていた!!!
続く
セルは生きていた!深傷を負ったジレンとシャンツァに立ち向かうベジータとセル。ついに決着の時が近づく!
ドラゴンボール超 宇宙サバイバル(超IF)
次回、最終回!!