東方十能力   作:nite

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長いけど一気にすすむのと、短いけど何話も区切るの。
皆さんはどちらがいいのでしょうか


百話 足止めと援軍

正直アタイはこの事件がどうなろうと地底にはあまり関係ないと思っている。

猫になって走っているのも実は結構どうでもよくて、こいし様がおにーさんの役に立ちたいって言ったから走っているに過ぎない。

別にアタイはおにーさんに思い出があるわけでも、恩があるわけでもない。あくまで主のさとり様とこいし様がおにーさんに協力しているから従者としてそれに従っているだけだ。

このまま地上を侵略軍が侵略しても多分問題ない。地上には強い人いっぱいいるからね。地霊殿からすれば侵略に成功しても失敗しても何も変わらない。

正直最初さとり様から堀内定晴という人を連れてきてと言われたときはどんな人間なのだろうと期待したのだけど…性格も倫理観も正直普通。外の世界ではあんな感じで妖怪と対等に話す人は特別なのかもしれないけど、幻想郷じゃあよく見る光景。

確かにアタイも地上に行くまで人間と妖怪があんなふうに生活してるとは思ってなかったけど。博麗のおねーさんとか白黒のおねーさんとかと話していくうちに慣れてしまった。

おにーさんは能力は強い。けどそれだけ。

幻想郷にはもっと強い能力者がいるし、別に不思議なことじゃない。まあ外の世界から来てる外来人で、賢者さんと友人なのは凄いけど。博麗のおねーさんも賢者さんとよく話してるし驚きはしない。

そうこうしてるうちに地霊殿に到着。でもそのままスルー。縦穴を通って博麗神社へ。

この穴。あまり知られてないし出口は博麗神社。アタイたちのような博麗のおねーさんと関わりがある人しか使わないであろう出入り口。

でもアタイはここを通りなれてるし苦もなく登る。お空みたいに飛べればもっと早く着くのだけど。アタイの場合飛ぶというより跳ぶに近い。妖力で浮遊することもできるけど、お空が飛んだ方が速い。そりゃそっか。あれは鳥だもんね。

そんなことを考えてたら地上に到着したようだ。

いつものように博麗のおねーさんを捜して…あれ?留守かな。

 

「お?地底の猫じゃん」

 

そう言って近寄って来たのは白黒の魔女。

結構乱暴に撫でてくるからあまり好きじゃないのだけど…まあこの際しょうがないかな。

猫の姿から人へ。

 

「ねえねえ。ちょっと手伝ってくれない?」

「ん?何をだ?」

「異変解決」

「よし!この霧雨魔理沙に任せなさい!私にかかれば異変解決なんてすぐだぜ!」

 

よし。作戦成功。

白黒おねーさんは異変解決と言えば動いてくれる。でも一人じゃ足りないかな…もう少し人員補充をしないと…

 

「博麗のおねーさん知らない?」

「霊夢か?最近見てないんだよなぁ…どこで何をしてるんだか。なんだ?私じゃ不満ってことか?」

「いやいやとんでもない。ただできるだけ多く連れてきてって言われてるからね」

「んー。ならアリスとか連れて行くか。ちなみに何異変だ?」

 

異変の名前か…正直まだ地底だけの問題だし異変と言ってもいいのか微妙なところだけど。ここで変にはぐらかしたらこの人は多分帰っちゃう。それらしい名前じゃないとね。

そうだな…分かりやすく…

 

「侵略異変」

 

その名前を聞いた白黒のおねーさんは目を爛々と輝かせていた。

 


 

お燐が帰ってくるまでの間、俺たちはなんとしてでも時間を稼がなければいけない。

そのための第一作戦、決行。

 

「準備はいいよ」

「よし。合図で落とすぞ」

 

この作戦はシンプルかつ強力。成功すればそれなりに時間を稼ぐことができるだろう。

この作戦はヤマメたちの案内によって横穴をあみだ籤のように進み、やつらよりも早く上に先回りをして準備した岩を落とすというもの。

この岩は勇儀たち鬼の怪力によって削り出された岩で、それなりの重量と大きさがある。

正直油断してたらこれだけでも死にそうなものだが、今回の目的は足止め。下まで岩を落として攻撃するのではなく、岩によって道を塞ぐ。

壊すにしても回り道をするにしても時間がかかるだろう。ここら辺の横穴、そしてそれに繋がる縦穴は結構複雑に入り組んでいる。やつらもそれなりに探索しているだろうが、日頃ここで生活しているヤマメたちには敵わない。確実に先回りをして足止めを繰り返せば良い。

妖力を多く使うため先程俺に撃ったやつも使わないだろう。もし使ったら使ったで別の作戦も考えているし問題ない。要はあいつらに出来るだけ妖力を使わせることができれば後々俺達のことだがも楽になる。例え地上への侵入を許したとしても妖力が少ない相手ならばなんとか凌ぐこともできるだろう。

軍を進ませるにはそれなりに大きな道が必要なため多分岩を破壊するだろうが、なにしろあの量だ。それなりに時間を稼げるだろう。

 

「よし…3…2…1…今!」

 

俺の合図で鬼たちが一斉に岩を落とす。

すると岩は栓をするように穴を隠した。どうやらうまくいったようだ。あいつらが岩に手間取っているうちに第二作戦の準備を…

 

「壊せ!」

 

その一言で俺たちが落とした岩は木っ端微塵になり爆散した。

岩の欠片と砂埃が晴れたその先頭に立つは鬼。どうやら侵略派の鬼たちが一斉に攻撃したことで一瞬で岩を粉砕したようだ。

どうやら俺たちが考えるよりも向こうは上手のようだぞ。

そして俺たちはその後も第二、第三の作戦を実行し出来るだけ遅くなるように足止め作戦を繰り返した。

 

 

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