東方十能力   作:nite

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五十六話 明らかな勘違い

これを見た俺の率直な感想…

 

「何だこれ。」

 

無論、これらが全て花だということは理解している。その上でこの感想だ。

目に見えるレベルで大量にばら撒かれる花粉が、花から三メートルほど離れた辺りで空気中に溶けていく。そして幻想郷中に散らばっていくといったことか。

というわけで異変の犯人は幽香でしたーパチパチ。幽香というか花?植えたのは幽香だろうから結局犯人は幽香になるのだが。

 

「これ何だ…?」

「眠り草よ。今が丁度繁殖期だからこうやって花粉を大量に放出するの。対応出来ない生物は皆寝てしまうのだけど、定晴が起きているなら大丈夫ね。」

 

俺は他の人間に比べたら明らかに歪だし、俺を基準にして考えるのは如何なものか…そもそも幽香は俺の能力を知っているし分かっていると思ったんだがな。

取り敢えず異変の原因は分かったわけだ。それ即ち…

 

「よし。この花どうにかするか。」

「ちょっと!何するつもりよ!」

「花粉をどうにかするだけだ。魔理沙も手伝ってもらって…」

 

と俺が振り返ると魔理沙はそりゃもうグッスリと寝ていた。今までも眠たかったが、異変解決という目標のために気力で起きていたのだろうな。それが今花粉を大量に直接吸ってしまって寝てしまったのだろう。

俺は浄化の能力が常に発動しているからどれだけ近付いても大丈夫だ。幽香も能力のお陰で影響を受けていないのだろう。魔法の中にそういった類の魔法もありそうなものだが…

まあ寝てしまった魔理沙はこの際放置だ。俺がきちんと解決するだけだし。

早速花に近付き触ってみると後ろから怒鳴るような声が聞こえた。

 

「もしかして花を抜くつもりじゃないでしょうね!」

「え、そういうわけじゃ…」

「いくら定晴でもそれは許さないわ!」

 

そう言って幽香は攻撃を仕掛けてきた。毎度感心するのだが、よく花々を傷付けずに攻撃ができるものだ。相手にダメージが入るほどの高威力で弾幕を張るのだが、花には一切危害が加えられない。もしかしたら幽香の能力で多少は花を操っているのかもしれないのだが、それでも花の可動域など僅かだし、やはり凄い。

それよりも、だ。幽香の攻撃を躱しつつ考える。

俺は花を傷付けずに解決する方法を考えていただけなのに幽香は話も聞かずに攻撃してきた。昔から花のことになると周りが見えなくなる彼女だが、それは今でも健在のようだった。やはり幽香は変わっていないなと思いつつ、どう状況を収束させようか…

まず一つ目は無理矢理花の花粉をどうにかする事だが、そんな事して花に影響が出てしまうとそれこそ幽香に殺されかねない。却下。

元々そんな事が起きないように考えてきていたのだが幽香が先に攻撃してきたので意味は無かったようだ。

そして二つ目だが、幽香に話を聞いてもらうこと。これが最善手なのだが、今の幽香はほとんど話を聞いてくれない。なので自ずと三つ目に移行される。

それは…

 

魔術【五つの属性】

 

幽香と真っ向から勝負をして無理矢理にでも話を聞いてもらう他ない。

 

 

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